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2012年1月18日 (水)

第108回 柳家小満んの会

今年最初の横浜での「柳家小満んの会」である。
横浜の西口で用事を済ませて、急いで関内へ
お気に入りの「おはな商店」で豚骨ラーメンを食べて、
いつもより少し遅く…18時ちょっと前に関内ホールに到着。
今日のテーマは「金」にまつわる…ということだろう。
夢の中でひと稼ぎ…というのは、新年におめでたい!
お馴染みの噺が並んでいるが、楽しかった。

柳亭市也:金明竹
柳家小満ん:六尺棒
柳家小満ん:位牌屋
柳家小満ん:夢金

開口一番は市也さん。与太郎のマクラから「金明竹」である。
市也さんの「金明竹」は聞いたことあったか?どうだったか…
上方弁の言い立て(4回)も鮮やかに決まって…上手い。
まもなく二ツ目というところで…やはり安心して聞ける。
小満ん師匠の新年の挨拶と最近の話題に軽くふれて…
一席目は「六尺棒」であり、この噺はよく知っていると思うが、
それは寄席バージョンの短縮版なのか…今日は本寸法?
若旦那が吉原で居続けをして、帰りにくいからと酒をひっかけて、
人力車に乗って、町内のすぐ近くまで帰ってくるのだが…
しかしながら店の前に車を止めるのは憚られると
その辺を車夫とのやり取り、会話で様子が伝わって、
そこからは歌いながら粋な若旦那で歩いてくるのだが、
店の前まで来ると「閉まっている」というので…ここからは
いつもの「六尺棒」である。面白いし、明るくて、盛り上がる。
そして二席目は「位牌屋」だ。大好きな噺。こちらも面白い。
ケチな旦那だが、小満ん師匠の様子がおかしくて…
ずる賢くて、芋屋さんの煙草入れを取り上げて、
葉をみんな袂に入れてしまう…薩摩芋を床の間の置物にすると
その仕草を見ていると…思わず笑いがもれるという…最高!
でもこの噺…以前にも書いているが、オチがブラックで
定吉が仏師屋(位牌屋)で子供用のお位牌をもらってくるのだけど
昨日、生まれたばかりの若さんのになさい…という、ピリ辛である。
この噺はオチで引き締まると思うのだが、落語ならではの展開だ。
仲入り後に三席目は「夢金」で…後で気付くことだけど
今日は噺の登場人物で女性の台詞がひとつもなかったという。
「夢金」で家出をしてきたお嬢様が出てくるのだけど、
なぜか一言も喋らないのである。ここが不思議だな…と思うのだが、
「夢金」という噺は、雪の情景であり、大川を屋根舟で下って、
何とも絵になる…冷たく透明な空気がこちらにも伝わってくるが…
その描写の美しさとは裏腹に…金をめぐって、欲が渦巻いている。
それも百両、二百両という巨大なスケールであり、この噺は傑作だ。
でも船頭の熊さんは、欲に目がくらんで…お武家に加担すると
見せかけて、見事に欺き、お嬢様を救い出して、その辺も痛快。
お礼にと…大金が舞い込むのだけど…すべては夢だった…
という、夢で解決すれば、何事も差し障りがないのであり、
真剣に夢中になって引き込まれるけれど…後味さわやか。
素晴らしい「夢金」だった。聞き終えて…心は暖かい。
雪の冷たい冬の噺で…暖かくなるのだから…そこが不思議で
いや、それこそが落語の素晴らしさ、小満ん師匠の魅力だろう。
ということで…次回は3月21日(水)第109回 横浜 柳家小満んの会
演目は「館林」「木乃伊取り」「花見の仇討」の三席です。
「花見の仇討」だ!その頃にはすっかり春となっていることだろう。

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