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2012年3月31日 (土)

黒門亭で小ゑん・菊丸

今日は小ゑん師匠と菊丸師匠をお目当てに黒門亭へ。
第2部は菊丸師匠の文化庁芸術祭優秀賞の受賞記念で
春の大ネタ「百年目」である。これは聞かねばなるまい!
強風と雨による春の嵐で…とんでもない天気だったが、
実は午前中は雨にも降られずに…無事に到着して、
途中、昼食を食べに出かけたとき…少し降られたが、
帰りはやんでいたので…それほど被害はなかったのである。

第1部
三遊亭ございます:テロ弁当
柳家小三太:万病円
橘家半蔵:祇園祭
春風亭朝也:四段目
柳家小ゑん:恨みの碓氷峠


今日の前座さんはございますさん。新作を披露!
臭いフェチの彼女が作ってくれたという弁当は、
電車の中で異臭を放ち!くさやの干物は当り前の…
世界中のくさいゲテモノ料理が集められた恐怖のネタ。
ちりとてちんで作った麻婆豆腐は「腐った豆腐の味!」とか
なぜか発酵食品ばかりだけど…聞いているときはきつかったが、
思い出すとこれが面白いという…まさに臭いは残って、
これは当分の間、消えないかも…第2部は「手紙無筆」。
順番が入れ替わりで先に小三太さんが登場。
強風で総武線が止まっている…とか、鈴本に穴が開く!って、
お囃子さんと朝也さんが助っ人に行ってしまった。
小三太さんは「万病円」。実は前に聞いたときも
この噺だったのだ…あの棒読みの芸風はスゴイ。
柳家の秘密兵器。強烈な存在感である。
続いて半蔵さんが「祇園祭」だが、伊勢詣りの江戸っ子が
京都の祇園祭に立ち寄って、京都人と酒の席で喧嘩になるという。
この京都人がかなり大阪的。江戸っ子に喧嘩を売っている印象で
いままで聞いてきた「祇園祭」のイメージだと…京都の人は
お国自慢と江戸批判を無意識のうちに何気なく口にするのであり、
その辺が江戸っ子にとって、いちいち癇に障るという…
そういう噺かなと私は思っていたのだが、京都という土地に
絶対の自信をもっているので…他所の土地(江戸)の悪口を言っても
京都よりも劣るのは当り前なのであって…自分の失礼にも反省がない。
そこに江戸っ子の怒りは爆発して、土地が変われば…
住んでいる人の心もずいぶんと異なるという…よくできた噺だ。
仲入り後、お囃子さんが復活!朝也さんが登場で…噺は「四段目」。
最初は「七段目」かと思ったのだが、怒られるのは定吉の方だった。
朝也さんは一之輔さんの真打披露興行の番頭さんで、ただいま大忙し。
落語はもちろんのこと、着物を着るのも久しぶりだそうな…
今日は31日で定席は余一会なので…黒門亭に出られたのだが、
楽しそうにいきいきと演じている朝也さんを見ていて、こちらもまた
幸せな気持ちになってしまうのだから、落語の本当の魅力、
落語の力とは、この辺にあるのかな…って、ふと思ったのであった。
第1部のトリは小ゑん師匠で「恨みの碓氷峠」だ。この噺ははじめて。
「碓氷峠」と来るから…鉄ちゃんの噺だろう!とは思っていたのだけど、
冒頭で…すっかり鉄道ファンに育ったつばさ君と大喜びのお父さん、
その状況にご機嫌斜めのお母さんが出てくるので…おっ、これは!
「鉄の男」の(下)なのか!なんて思ってしまったのだが、
いやいや、噺はさらに大胆に展開して、サスペンス!なのである。
新作なのでこの辺にしておくけれど、鉄道アイテムがたくさん出てきて、
秋葉原の鉄道カフェも舞台…これがなんと実在するそうな…
今回も爆笑の連続で…傑作だ。今日の録音!ぜひ配信してください。
小ゑん師匠の噺の魅力で…今日の鉄道ネタにおいても…レトロ趣味、
懐かしい話題、消えゆく鉄道グッズ、…などが噺の中に散りばめられていて、
落語ファンって、そういうのが大好きなので、我々の心をつかむな!という
小ゑん師匠の新作って、そうなのである。実際に古典ファンも唸らせているし!
ひとつ忘れていけないのが、カゲッチこと景山さんももちろん登場。
ディープな鉄道オタクでカゲッチが出てくるとマニアック度急上昇!
ちょっと近寄りがたい壮絶キャラだが、景山さんは愛すべき存在。

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第2部 祝・芸術祭受賞
三遊亭ございます:手紙無筆
金原亭小駒:鷺とり
マギー隆司:マジック
古今亭菊丸:百年目

開口一番のございますさん「手紙無筆」の後、
小駒さんが「鷺とり」。小駒さんは上手い。実にいい!
最も真打に近いところにいながら…今年は昇進がなかったが
来年の春こそは、順当に真打昇進してほしいと思う。
続いてマギー隆司さんのマジック。面白い。
マギーの芸風なので…なんだか騙されているような不思議な感覚で
完全にネタばらしして、実にバカバカしい…笑ってしまう部分と
一方で「何で?スゴイ!」というところは触れずに帰っちゃうので
楽しいのである。それにしても(本人認める)馬遊さんにそっくり!
今日のトリは菊丸師匠「百年目」だ。いうまでもなく感動的一席。
「百年目」なので、噺が文句なしに素晴らしいのだが、
それをさらに…菊丸師匠がきっちりと…しっかり引き締める。
花見の場面で開放するところでは、一気に華やかに明るくなるし、
一方で後半の旦那とのやり取りなど、まさに締っている部分で
その折り目正しい格調高さに…とにかく噺の情景に引き込まれる。
旦那が「来年こそは店をもたせるから…これからもお願いしますよ」と
番頭の治兵衛さんが許されるところで…激しく泣き崩れる…
ここは菊丸師匠の独特の演出かな?と思うのだが、
旦那の方も大笑いしながら手拭いで目頭を拭っているのであり、
後半はすべて感動的ではあるけれど、やはりここが最高ではないかと。
今日は東京が桜の開花だそうで…本当にぴったりのタイミングであり、
でも同時に季節のネタとしては、今年の「百年目」もそろそろ終了で、
しかしここで素晴らしい一席が聞けたので、十分に堪能したという
そういう気分である。明日から四月。噺の方は夏へと進もう!

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2012年3月30日 (金)

横浜の風景から 232

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数年前から少しずつ工事が進んでいる
旭区さちが丘の都市計画道路。
鴨居上飯田線という名称らしいが、
新しい区間へと着工したようだ。
工事用の重機が入れるように
現在は鉄板が敷き詰められている。

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こちらはさちが丘の陸橋近くだけど
住宅やアパートは立ち退きになって、
以前の景色が思い出せないほどに跡形もなく…

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しだいに二俣川駅の方へ近づいているが、
この辺りまでが旭区さちが丘。

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旭区二俣川2丁目に入り、
ここは去年、住宅が解体されたけれど
都市計画道路の予定地で立ち退きだったのだ。
塀や門扉はそのままになっている不思議な光景。

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二俣川2丁目で…ここまでが都市計画道路予定地として
フェンスで囲われ…準備区域となっているけれど
この先はというとトンネルで本宿町の方面につながるらしい。
つまり二俣川駅南口の真下をトンネルが通るのである。
相当に先のことなのだろうけれど、車の便はよくなると思う。

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2012年3月29日 (木)

落語につぶやき 153~二丁ろうそく

NHKラジオ深夜便の「落語100選」に今松師匠が登場!
噺はなんと「二丁ろうそく」である。聞いてみたかった。
この噺は「味噌蔵」にそっくりである。ケチな旦那の噺。
前半は「味噌蔵」と全く同じといってもいいのでは…
あまりにもケチすぎて…おかみさんをもらうと米が減るからと
ずっと独り者でいたのだが、まわりの勧めで…仕方なく、
災難だとあきらめて、女房をもつと…そのうち子供ができて、
入費がかかるからとおかみさんを実家に帰して出産させたのだが、
生まれた男の子が、今日はお七夜だからとお祝いにご招待される。
それで小僧の定吉を連れて、お呼ばれで出掛けるのだが、
たらふくご馳走になって、いざ帰ろうと…提灯をつけようとすると…
というケチな旦那を追いかけて描写したのが「二丁ろうそく」である。
ろうそくは訪問先でもらえと提灯だけをもっていくように指図して、
(途中ろうそくが折れたりするので、掛け替え用と二丁くれるはず)
しかしながら定吉は、ろうそくをもってきて、提灯を忘れた…というオチ。
一方の「味噌蔵」では、出掛ける旦那を送り出して、
その後の店の様子…旦那のいぬ間に大宴会!という
番頭から奉公人の大騒ぎ…戻った旦那の激怒を描いているのが、
お馴染みの「味噌蔵」である。どちらも明るく楽しい噺だ。

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2012年3月28日 (水)

クラウディオ・アバド 12

クラウディオ・アバド指揮ボストン交響楽団による
ドビュッシーの夜想曲、ラヴェルの「ダフニスとクロエ」第2組曲、
同じくラヴェルの亡き王女のためのパヴァーヌ、
スクリャービンの交響曲第4番「法悦の詩」という選曲だが、
ドビュッシーとラヴェルが1970年2月2日の演奏で
スクリャービンが6日後の2月8日という録音だ。
アバドとボストン交響楽団というとすごく不思議な組み合わせという
そういう気がするけれど、40年以上も昔のことで、たいへんに興味深い。
若き日のアバドだが、明るい音で…音楽の色付けが素晴らしく、
今日の透明感ある精妙な音作りからすると…とにかくよく鳴っている。
活気ある積極的な表現であり、強くこちらに語りかけてくる印象だが、
そこが魅力であり、同時にスクリャービンの「法悦の詩」などは、
むしろ今日の研き抜かれた響きで聞いてみたい気もする。
アバドの「法悦の詩」は、これが唯一の録音であろうか。

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2012年3月27日 (火)

ダニエル・バレンボイム 15

バレンボイムとパリ管弦楽団による最初の頃の録音で
1976年に収録されたフランクの交響詩を聞いている。
交響詩「贖罪」、交響詩「プシシェ」が1976年2月、
クリスタ・ルードヴィヒの独唱による「夜想曲」、
そして交響詩「呪われた狩人」が1976年6月の演奏。
フランク独特の色合い、厳粛な空気に包まれるが、
ワーグナー的な響き、リストの交響詩にも近いような感覚、
バレンボイムの好きそうな音であり、つまりは私も好みである。
でもなかなか聞けない珍しいこれらの作品であり、
やはりかなり地味な印象であることは間違いない。
仕上がりとしては交響曲ニ短調と同じ方向性だが、
このマニアックな選曲!バレンボイムに感謝である。

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2012年3月26日 (月)

横浜の風景から 231

日の入り時刻は遅くなって、昼間の時間は長くなったし、
陽射しはすっかり春なのだけど…今日は午後から寒かった。
北の風が吹き付けているのか…空気が冷たい。

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瀬谷区阿久和南2丁目の風景。寒々とした…

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同じく阿久和南2丁目の「湘南泉病院入口」のところに
数年前に遊水地ができて、ここにはいつも水があるが、
先週の雨で川も増水しているし、水かさが増しているのか?
正面に見えるのは、お馴染みのお墓山である。

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2012年3月25日 (日)

横浜の風景から 230 境川

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瀬谷区から大和市下鶴間まで来てしまったが、
帰り道は境川沿いに下っていくことにして、
大和市深見から瀬谷区目黒町を見た風景。

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瀬谷区上瀬谷町にて…正面に見えるのは東名高速。
先週はずっと雨だったので、かなり水が濁っている。

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瀬谷区中屋敷1丁目の中島橋にて。
境川の下流方向を見ている。

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瀬谷区本郷1丁目の深瀬橋にて。
こちらは境川の上流方向を見ている。
大和市深見の「深」と瀬谷の「瀬」で「深瀬橋」?

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境川沿いに下ってきたが、相鉄線と交差して、
さらに進むと厚木街道に出るが、今日は
ここで境川とお別れして、壱六家で遅い昼食。
家系ラーメンだが、今回は塩ラーメンを食べてみた。
やはり塩味だとまろやかで…おいしい。

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横浜の風景から 229

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竹村町から瀬谷柏尾道路をしばらく歩き、
瀬谷区上瀬谷町にある八幡神社。
すぐ横には東名高速が通っている。

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東名高速の次は国道246号線に交差して、
瀬谷区目黒町の目黒橋で境川を渡ると大和市である。
大和市下鶴間の大黒天開運神社。開運だ!
「相州鶴間村宿」という道標もあった。

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大黒天開運神社から少し西に行ったところの
同じく大和市下鶴間にある下鶴間不動尊。

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大和市下鶴間にある諏訪神社。
すごく立派な神社で驚いた。

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大和市下鶴間にある日枝神社。
ここで道路が十字路に交差しているが、
「東西 矢倉沢往還 南北 滝沢街道」という道標があり、
青山(東京)と矢倉沢(南足柄市)を結ぶのが矢倉沢往還で
現在の国道246号線と同じだと思うのだけど
「矢倉沢往還≒大山道」と考えてもいいのだろうか?

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日枝神社の入口には庚申塔が二基あり、
左の石塔には三猿がいるので庚申塔だが、
不思議な凹凸のある変わった石塔である。

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横浜の風景から 228

今日は天気もよかったので…歩きたい!と
まずは相鉄線で瀬谷駅まで行って、
境川に沿って、北に向かってスタート。

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瀬谷八福神でも有名な本郷3丁目の徳善寺。
ここの山門「平成門」はたいへんに立派だ。

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徳善寺の入口で山門に向かって左手には、
お地蔵さまと道祖神がたくさん並んでいる。

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徳善寺からすぐのところに大六天神社がある。
石碑のみであったが、石段横の石塔は庚申塔。

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大六天から少し歩いたところの本郷1丁目だが、
道祖神があって、側面には「瀬谷村 宮本郷中」とある。
「瀬谷村」である。素晴らしい!ここに歴史あり。
最初「宮本」と読んでしまったが、ここは「本郷」だ。

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瀬谷区本郷1丁目の日枝社。
かなり以前だけど瀬谷八福神めぐりをしたとき以来で
久しぶりに訪ねたが、変わらず立派な神社である。

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日枝社の鳥居の左には地神塔があり、
右には庚申塔が五基もあった。
写真の庚申塔以外は、すべて文字塔である。

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日枝社からはすぐのところにある瀬谷神明社。
こちらも瀬谷区本郷1丁目。同じく二度目の訪問。

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瀬谷区中屋敷1丁目の中屋敷地蔵尊。
左の石塔は道祖神だが、他に地神塔もあった。

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瀬谷区中屋敷1丁目の瀬谷銀行跡。
明治から大正にかけて、瀬谷区、泉区では
養蚕業、製糸業が盛んに行われたそうだが、
そうした経済力を背景に明治40年、
瀬谷銀行は創業されたそうである。
30年にわたり地域金融事業の中心となって
地域の発展に寄与したとある。

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瀬谷区竹村町の北向地蔵尊。
ここで瀬谷柏尾道路に合流。
さらに北に向かって進む。

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2012年3月24日 (土)

柳家小満ん 「位牌屋」

昨日に続いて、今年1月の柳家小満んの会の録音から
今日は1月18日の関内ホールでの横浜の会。
演目は「六尺棒」「位牌屋」「夢金」の三席である。
この日は会場で聞いたけれど…聞き直すと実に楽しいのである。
道楽者、ケチ、欲ばりを主役に金にまつわる噺が並んでいるが
カラッと笑える明るいネタというところが正月の会なのである。
「夢金」はもちろん素晴らしいが…私は「位牌屋」が大好きで
オマケでもらってきたお位牌を生まれたばかりの若さんに
という…ゾッとするようなオチが何とも刺激的である。
「夢金」はやはり雪の透明な空気が噺の中に満ちていて、
それもみんな夢だった…という展開にはズッコケてしまうが、
でも考えてみると二百両という大金を手に入れて
たとえ夢でも…なんていい夢なのだと…そんな夢は見てみたい。
名作ぞろいの冬の噺の中にあっても格別である。

CDは下記のサイトから購入できます。
みなさんもぜひお聞きになってください。
http://www.comann.info/

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2012年3月23日 (金)

柳家小満ん 「蒟蒻問答」

2012年1月の柳家小満んの会の録音で
今日は1月13日のお江戸日本橋亭での三席。
演目は「宝船」「干物箱」「蒟蒻問答」である。
「宝船」という噺ははじめてで…正月の会だし、
おめでたい内容の軽い噺かと思ったら
「親孝行の徳」ということでなかなかの人情噺であった。
財宝を積んだ宝船が親孝行者に下げ渡されるという
まさに新年にふさわしい展開なのだが、いきなり感動的だ!
続いてお馴染み「干物箱」の方が、バカバカしくも明るい内容で
こちらの方が軽くって、小満ん師匠も勢い増して、華やかである。
そして「蒟蒻問答」。この噺は、実は録音向きではない噺だけど
でも音だけでも聞かせる素晴らしさ…これは見事な一席である。
「蒟蒻問答」は上州安中…というから群馬県が舞台だけど
その点では非常に珍しい噺で…でも田舎の荒れ寺という設定は
情景を想像するとなかなか味わいのある映像であり、魅力的だ。

CDは下記のサイトから購入できます。
みなさんもぜひお聞きになってください。
http://www.comann.info/

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2012年3月22日 (木)

相棒ten 19

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水曜日の夜は「相棒ten」…なのだけど
昨日は出掛けていたので、翌日に録画で見ている。
シーズン10もいよいよ最終回で「罪と罰」である。
二時間スペシャルとなると内容も気合いが入っているので
「クローン人間誕生」という重厚なテーマで…その結果、
杉下さんと神戸君の対立にまでもっていくのだけど
細部まで詰めて、説得力のある展開ながら
どうしても荒唐無稽な印象が残るのは仕方がない。
科学者の暴走で現実化する危険はあるのだろうけれど
実際には生まれなかったという結末で解決させるのも
ある程度は予測できていたし、どうも話が身近でないというか
超越しすぎというのはあるのかな…と。面白かったけれど。
神戸君の卒業に関して後味悪い左遷だと評判になっていたが、
杉下さんの「私は追い出すつもりはありませんよ」の一言もあったし
相棒のふたりが深刻に決裂するわけでもなかったので
その点でも不快感はなく、いつの日か神戸君の再登場もありそうだし、
今後の展開…新しい相棒の登場に期待が高まった。
秋までしばしの休憩…シーズン11の初回は話題になるだろう!

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2012年3月21日 (水)

第109回 柳家小満んの会

今日は神奈川県庁に書類を出しに行って、
少し余裕をみて、用事が済んだのは16時前。
するとまだ一時間以上もあるのだが、
伊勢佐木町の有隣堂へ本を見に行き、
17時もまわったので関内駅近くの「おはな商店」で
豚骨ラーメンの早めの夕食。いつもながらおいしい。
そして関内ホールへ…「柳家小満んの会」である。
今日のテーマは…はっきりはわからないのだが…
「館林」はオウム返しで先生の真似をして大失敗…
「木乃伊取り」では、ミイラ取りがミイラになり…
「花見の仇討」では仇討騒動が花見の趣向だったという…
それぞれ大失敗に終わるのだが、共通点は…
「一見は○○だけど実は○○だった」というところ?

入船亭辰じん:一目上がり
柳家小満ん:館林
柳家小満ん:木乃伊取り
柳家小満ん:花見の仇討

今日の前座さんは辰じんさん。てっきり「道灌」だと思っていたら
「ただの酒を飲ませろ」がなかったり、ご隠居の家が建て増しをして、
八つぁんの関心は凹の間(床の間)の掛物に行くのだけど…
でも小野小町も太田道灌公も登場せず…「一目上がり」だった。
辰じんさんの「一目上がり」を聞くのははじめてだと思う。
相変わらず本当に上手い。お見事!まもなく二ツ目だ。
小満ん師匠の今回の噺は、三題とも知っているので
あえて予習せず…このところ聞かないようにしていたのだけど
「館林」はどんなサゲだったっけ?正直すっかり忘れていたのだが、
噺に入った瞬間、その中身からオチまで鮮やかによみがえってきた。
これ!首が落ちるぞ…ということである。でも今日はちょっと違っていて、
半さんの首は落ちずに…ねじ伏せられて「先生、話が違うよ」という
これなぜかというと…お彼岸だからだそうである。なるほど!
この辺の細やかな心遣いが小満ん流で…噺をマンネリ化させないところ
聞き終えた印象はすっかり新鮮な気分という…これが素晴らしいのだ。
続いて「木乃伊取り」である。大好きな噺。ご飯炊きの清蔵さんが大活躍。
2009年夏の日本橋亭での小満んの会でも師匠はこの噺を演じていて、
録音で何度も楽しんでいるのだが、何となく今回の方がもっといいぞ!
という…本当に楽しい一席だった。番頭さん、火消の頭、飯炊きの清蔵と
三人がそれぞれの役柄を演じて、ミイラ取りがミイラになってしまうのだけど
その三様が実にいきいきと描かれており、これは私の中では宝である。
仲入り後は「花見の仇討」だ。こちらも私の大好きな噺で
でもなかなか実演では縁がないのであり、聞けるのはうれしい。
今年は春の訪れが遅くて、まだ寒くて…3月も下旬だというのに
桜は間に合わないどころか…当分先になりそうな印象だが、
今日の「花見の仇討」…噺の方はすっかり春である。実にいい!
上野の山の桜が目に浮かぶ。満開だ!その賑わいが伝わってくる。
仇討芝居は花見の趣向だけど…こういう情景にふれると
江戸の人々は、なんて豊かな楽しみをもっていたのか…
いろいろなモノを手に入れている現代人もとても敵わない…って、
江戸の人々の季節感、暮らしぶりを伝える素晴らしい噺である。
ということで…次回は5月22日(火)第110回 横浜 柳家小満んの会
演目は「五月幟」「突落し」「百川」の三席です。初夏ですね!

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2012年3月20日 (火)

マレイ・ペライア 3

音楽に深みの増した現在のマレイ・ペライアが好きなのだが、
このところ繊細な輝きの若き日のペライアにも関心が向いていて、
今日は昔のCDを出してきて、1983年と1984年のショパンである。
1983年11月23日には、3つの即興曲と幻想即興曲、
そして1984年2月2-3日に舟歌、子守歌、幻想曲が
ニューヨークのヴァンガード・スタジオで収録されている。
このCDは20年以上も昔で高校生のときに買ったのだが、
とにかくお気に入りで…この頃からずっとペライアは
私の大好きなピアニスト…注目の人、大切な存在なのである。
ここでのショパンも…まずいえるのが、角がない。実に滑らかだ。
それゆえに…人によっては、刺激がないという人もいるだろう。
でもこれこそがペライアの最大の魅力なのであり、素晴らしく、
ダメだという人には、聞いてもらわなくて結構なのである。
好みや相性の問題で…ペライアが大好きだという人には
私がこの好きでたまらない部分…きっと分かち合えるはず。
特に即興曲での優雅で気品に満ちた響き…やはり名盤だ。

CBS MK 39708

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2012年3月19日 (月)

今日の怒り爆発!

お昼前に出掛けたとき、ユニクロに寄って
靴下を買ってきたのだけど、4足990円で
最近は黒に見えるグレー、緑っぽいグレー、
青みがかったグレー…というような色が好みで
まあ、それはどうでもいいことなのだが…
午前中で店内は空いていて、でもレジはふさがっていたので
並んで待っていると…横から老人が一人、割り込んできて、
見た印象では近所のじいさんが買い物に来たのかと
前の人が済み、レジは空いたが、左から入ってこられたので…
何となくそのじいさんに譲れとせがまれているようで…
一歩前に出られずにいたのだが、するとレジの女の子が
並んでいる順番ですからとこちらの方を見て、
どうぞという感じに手を出してきたので、慌てて靴下を手渡すと
左のじいさんが…こちらにも聞こえる声で「なんで!」って
はぁ?それはこっちの台詞だよ!「なんで」とはなんだよ!
今度は右側のレジが空いて、若いお兄さんが、
「お決まりの方、こちらへどうぞ!」とじいさんに声をかけると
そのじじい「足が痛えんだよ」と嫌味たらしく!動かない…
レジのお兄さんは左の方へ「ただ今こちらのレジを開けますので」
カウンターを片付けて、レジを準備して、じいさんの我がままのために…
ユニクロの店員は、仕事とはいえ、偉いねえ!文句をいわない。
私は会計を終えて、そのじじいに…頭に来たので
「こちらが先に並んでいたんだ、なんでとはなんだ!」と
いってやろうかとも思ったが、でも私の方の会計をしてくれた
女の子の店員の対応にケチがつくことになってもいけないので
そのまま…ぐっと堪えて…黙って帰ってきた。
でもそういうのって、頭にくる。後からくる!ムカつく!
なんで年寄りというのは…ああいう感じになるのだろう。
融通がきかないというか…なんでも自分のいいようにしようとする。
ルールを守らないというか、社会性が欠如しているというか、
何様のつもりだよ!という…しかしあの人の性格は直らないだろう。
もう手遅れだし、たぶん生まれてからこれまでずっと
あの通り自分勝手に…人に迷惑をかけて生きてきたのだろう。
自分の30年後、ああいうふうにだけはなっていないように!

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2012年3月18日 (日)

圓生百席 「付き馬」

昨日の「居残り佐平次」に続いて「付き馬」である。
舞台は品川から吉原に移って、あの手この手で
金を踏み倒す…という噺ばかりだが、本当に面白い。
「付き馬」はわりと聞いている方だと思うけど
この圓生師匠の録音はやはり名人芸!絶品だ。
「付き馬」で出てくる「図抜け大一番小判型」だけど
「早桶」とはいまの棺桶のことで…圓生師匠のマクラにて
早桶についての解説を聞くと…種類は一般的に
「並一」「並二」とあり、並一は男用、並二は女用、
それにも入らない大きな早桶を「大一番」、
もっと大きく作ると「図抜け大一番」となるそうである。
ここではそれを小判型にしてくれと特注品ということだ!

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2012年3月17日 (土)

圓生百席 「居残り佐平次」

今日はとにかく面白い噺を聞きたいと
圓生百席から「居残り佐平次」である。
いろいろ好みや意見はあると思うけど…
この噺は、私は圓生師匠が究極であると思う。
さらには…ひたすら完璧を追及した「圓生百席」における一席で
ここでの佐平次の鮮やかさ、華やかさ…何という痛快劇!
オチに関して…居残りを商売にしている佐平次の正体が知れて
旦那は「どこまで人をおこわにかけたのか!」
若い衆「あなたの頭がごま塩でございますから」という。
「おこわにかける」とは「騙す」とか「一杯食わす」の意味だけど
圓生師匠がその語源についてマクラで説明していて、
大正の頃にはすでによくわからないオチになっていたようで
「おこわにかける」は、元々は姦通罪、相対間男(あいたいまおとこ)で
「こんなことが亭主に知れたらどうしよう…私、命がないのよ…おおこわ(恐)」
その「おおこわ」が「おこわ」になって、騙されることを「おこわにかかった」
つまりは美人局(つつもたせ)のことである。ということだそうだ。
勉強になった。あまり落語以外に役に立たない知識ではあるけれど…

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2012年3月16日 (金)

ロリン・マゼール 8

ロリン・マゼール指揮クリーブランド管弦楽団で
ムソルグスキーの交響詩「はげ山の一夜」(R.コルサコフ編曲)
そして組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編曲)を聞いている。
1978年10月20日にマソニック・オーディトリウムで収録。
素晴らしい演奏だ。クリーブランド時代のマゼールが大好きである。
スッキリとした響きで徹底してスタイリッシュな感覚を追及していく。
ディテールまで何もかもが明瞭な仕上がりであり、まさに完璧だ!
音楽の流れは極めて快適で…隅々まであらゆる音を拾い上げても
聞きなれないグロテスクな要素が浮かび上がってくることはない。
この時期のマゼールの音は洗練の極みで、私は好みである。

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2012年3月15日 (木)

クリフォード・カーゾン 3

1967年のクリフォード・カーゾンを聞いている。
イシュトヴァン・ケルテス指揮ロンドン交響楽団と共演した
モーツァルトのピアノ協奏曲で…1967年12月の録音は
ニ長調K.537「戴冠式」と変ロ長調K.595である。
カーゾンはひとつひとつの音を丁寧に響かせて、
繊細な表情を備えつつも…ある程度の重量感ある音色であり、
決して弱音中心による音楽づくりではないが、しかしそこで
カーゾンならではの気品あふれる佇まいが美しく、
やはりこれぞ究極の名盤といえる魅力と輝きなのである。
淡々と弾くカーゾンに比べ…ケルテスの音楽は表情豊かだが、
ここでこれは録音の上での話だと思うのだけど、
非常に艶やかに色彩的なオーケストラの音色に比べ…
なぜかカーゾンのピアノはこもりがちで…モノトーンな色合いで
このレコードの仕上がりは実に不思議である。
何となくケルテスの方が得をしているような印象があり、
カーゾンの音を聞きたい私にとっては不満が残る。
そうした文句も出るけれど…マイナスがあったとしても
このモーツァルトは楽しさと幸福感に満ちている。

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2012年3月14日 (水)

ウラディーミル・アシュケナージ 8

1967年の録音によるアシュケナージのショパンで
スケルツォ全曲と前奏曲作品45そして舟歌。
ウェスト・ハムステッドのデッカ・スタジオで収録。
1964年のバラードに比べると格段に素晴らしいと思うのだが、
スケルツォという作品の複雑怪奇な面白さを最大限に引き出して、
何かアシュケナージ自身も心解き放たれたかのような…
いきいきと自由に前向きな姿勢…音楽を表現する喜びが、
こちらにもしっかりと伝わってくる。作品への想いの強さだが、
アシュケナージという存在がより明確に…個性が形となって、
レコードとしての完成度も圧倒的だし、これは名盤だ。
アシュケナージはその後にショパン全曲録音で
再録音も行っているけれど…久しぶりに聞きたくなった。

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横浜の風景から 227

20120314

午後から歩きで打ち合わせに出掛けて、
そのまま書類のメール便を出しに行ってきて、
夕方になって…あまりに空がきれいで少し寄り道。
瀬谷区宮沢4丁目の和泉川…めがね橋にて。
めがね橋と山王橋はふたつ連続して並んでいて、
山王橋というぐらいだから山王稲荷社のすぐ近くである。

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2012年3月13日 (火)

イヴァン・モラヴェッツ 4

1960年代のイヴァン・モラヴェッツを聞いている。
今日はベートーヴェンのピアノ・ソナタで
「悲愴」「月光」そして第27番が1964年の録音、
「告別」が1969年に…すべてニューヨークで収録されている。
ピアノから美しい音色を引き出すモラヴェッツだが、
ここではそれにベートーヴェンならではの劇的な表現を加え、
力強い迫力の響きは感動的である。速い楽章における
迫ってくるような運動性も見事で…今日的な解釈での
精妙を極めた演奏とは違い、動きのある音楽に興奮する。
聞けば聞くほど、モラヴェッツという人は素晴らしいピアニストだ。

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2012年3月12日 (月)

横浜の風景から 226

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こちらもいつも見ているお馴染みの風景だが、
瀬谷柏尾道路の「長屋門公園入口」交差点で
北井クリニックの駐車場横にある庚申塔である。
瀬谷区三ツ境で阿久和東との境界の場所だ。
今回もこの石塔の建立された時期に注目して、
側面に「享保元丙申十一月吉日」とあり、
享保元年とは1716年である。丙申が干支。
修復の後が生々しいが、やはり300年とはすごい。

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2012年3月11日 (日)

横浜の風景から 225

このところ雨も続いていたし、歩いていなかったので
午後から少し天気も回復したので…散歩に出掛けてみた。

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最初はお馴染みのお墓山。いつもの風景。
瀬谷区阿久和南1丁目の中村集落にて。

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しばらく歩いたが、泉区和泉町の日枝神社近くの庚申塔。
この辺では一番見事な庚申塔であると思う。
「正徳四甲午年 十一月吉日」とあり、1714年である。
この石塔も300年だ。「甲午」は正徳四年の干支。

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三家集落から和泉川沿いに歩いて、大坪橋にて。
この辺も実に長閑な風景で心癒される。

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泉区和泉町の佐婆神社。今日はここで折り返し地点ということに。
すっかり暗くなってしまったが、曇り空のためで…16時41分である。

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和泉町から弥生台を抜けて、泉区新橋町の五霊社。
東の空は晴れているが、神社の境内は暗い。17時37分。

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泉区新橋町の中丸長屋門。こちらもお馴染みの風景。
ここからは40分ほどだが、帰宅したときには真っ暗に。

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2012年3月10日 (土)

柳家権太楼 「百年目」

今日も雨で…3月というのに寒い一日だったけれど
噺の方では「春だ!」ということで「百年目」である。
以前に落語研究会で放送された権太楼師匠の音源。
この春は何となく「百年目」を聞きまくっていて、
先週は小袁治師匠の実演を聞いてきたし、
圓生師匠とさん喬師匠の録音を持ち歩いて、
今日は権太楼師匠の録音。何度聞いても素晴らしい。
大ネタだが、春の噺では、なんといっても最高の感動。
「百年目」というと…強くって厳しい番頭さんが大失態で
それを旦那が深い心で優しく見守るというか…
共通したイメージというのがあるけれど
もちろんそうした方向性を出しつつも
権太楼師匠の独特な空気というのがあり、
噺を自分の芸の中に見事に吸収していく…
個性を活かした圧倒的な「百年目」である。

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2012年3月 9日 (金)

落語につぶやき 152~電報違い

今日の「日本の話芸」は圓歌師匠の「電報違い」。
この「電報違い」という噺を聞くのは二度目だが、
鉄道の開通や電報による通信手段の発達と
大正時代の情景をいきいき伝えるこの噺は実に興味深い。
鉄道事故が起こるという点であまり縁起はよくないのだが、
でも考えてみると…緊急事態の連絡方法が電報なのであり、
どうしても悪いことを伝える場合の方が多いような…
「○○キトク」とか…一方で「サクラサク」とかもあるけれど。
その点では、予定していた汽車に乗れなかったことにより
無事に帰ってくることができたので…明るい方に転じるという
それで落語になっているのだけど…「佃祭」の大正版である。
今日演じているのは、三代目の圓歌師匠だが、
この噺は初代の三遊亭圓歌の作による大正時代の新作。
それも三題噺だそうである…「大きな事故」「生薬屋」「伊勢詣り」。
落語辞典には掲載されていない。

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2012年3月 8日 (木)

圓生百席 「一つ穴」

日曜日の「試作品」で喜多八師匠の「一つ穴」を聞いてきたが、
はじめて聞く噺だったけれど…とにかく面白くて、
ヒステリックなおかみさんが聞きものだが、調べてみたら
圓生百席の中に圓生師匠の録音を発見!聞いてみている。
お妾宅におかみさんが乗り込んできて、旦那と対決する場面!
その緊迫感と迫力で圓生師匠は絶好調である!
素晴らしい。目の前の夫婦喧嘩を覗いているような。
最後の芸談で圓生師匠もいっているけれど…
この「一つ穴」という噺は、1977年当時でも
やはり演じ手がいない…ということで貴重な録音だ。
喜多八師匠で…ライブで聞けたというのも宝である。

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2012年3月 7日 (水)

相棒ten 18

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水曜日の夜は「相棒ten」である。
今回は第18話「守るべきもの」で…
すごく面白かったのだけど…真実が明かされたとき
信念をもって、自らに真っ直ぐに生きていた人が、
あまりにも意味のない犠牲者となって、
その事実に直面する後味の悪さが残るのだけど…
この辺が単なる表面的な娯楽に終わらない…
深みのある展開というか…「相棒」の面白さである。
いよいよ次回は最終回。来週はお休みのようだ。

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2012年3月 6日 (火)

落語につぶやき 151~今戸焼

日曜日の黒門亭で聞いてきた南喬師匠による「今戸焼」。
はじめて聞いた。「今戸の狐」ではなくて「今戸焼」である。
仕事から帰ってくると…おかみさんは留守で返事がない。
隣の家に聞きに行ってみたが、やっぱり留守で
お向こうの家まで留守だった。そう!思い出したら
長屋のかみさん連中は揃って芝居見物に出掛けたのである。
仕方なく…自分で戸締りを開けて、煙草を吸おうにも
お湯を沸かそうにも火もないし、火消壺から炭を出して
火を熾そうとするが…パタパタと扇ぎながら…ぶつぶつ文句が出て
半公のとこのかみさんはいいかみさんだ!ちょいと色っぽいし!
それに比べて…うちのは何だ…悪いかみさんを貰うと六十年の不作。
このときとばかりにいろいろな不平不満が噴き出して…
「というバカバカしいお笑い」と今回はここまでであった。
すると何で「今戸焼」なの?となるけれど…実は続きがあり、
この後、おかみさんが帰ってきて、夫婦喧嘩がはじまり、
長屋の何さんは役者の誰に似ているとか…言い草が気に入らねえ!
たまには自分の亭主を褒めたらどうだい!
すると…おまえさんは福助に似ているよ。
役者のか?…いいえ、今戸焼の…というオチ。
このオチが今では通じないので…演じられなくなったのか?
今戸焼の福助とは、福助の形をした火鉢のことだそうである。

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2012年3月 5日 (月)

落語につぶやき 150~一つ穴

昨日「試作品」で聞いてきた喜多八師匠の「一つ穴」。
はじめて聞いた噺だが、最高に面白かったので
忘れないうちにあらすじなど記録しておく。
最初は「権助魚」かと思ったが、ちょっと違って…
最近、旦那はちょくちょく出掛けて…実に怪しい!
そこでおかみさんは飯炊きの権助に旦那を尾行させて、
お妾さんのお宅を突きとめた。おかみさんは乗り込む!
といい出すが、権助は必死に止めようとするけれど
そこでおかみさんが「お前も旦那と一つ穴のキツネだね!
一つ穴のムジナだね!」と権助を責め立てて、
仕方なく権助はお妾宅へと案内をする。
おかみさんはヒステリックに乗り込んで、
寝ていた旦那は突然の来訪にパニックに陥る。
うろたえながらも言い訳をして、必死に説明するが、
おかみさんの怒りは爆発し!ついには土下座で平謝り。
外で待っていた権助は、中の大騒ぎに心配になって、
ふたりの間に仲裁に入るが、そこで旦那は権助に
「言い付けたのはお前だな!この犬畜生め!」と叱りつける。
すると権助…「おめえさまはおらのことを犬畜生っていうし、
おかみさまは一つ穴のキツネ、一つ穴のムジナといった」
というので…この噺は「一つ穴」という噺だそうである。

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2012年3月 4日 (日)

試作品で小ゑん・喜多八

黒門亭の後、急ぎ列に並ぶ。
だいぶ後ろになってしまったので
いい場所は取れないだろうとあきらめていたけれど
なんといつもの座布団(位置)が空いていた!
やはり決まった場所は落ち着く。決まった角度。
そして黒門亭常連のお知り合いが後からいらして
並んで聞けたので…慣れ親しんだ感じは心地よい!

柳家小ゑん:長屋の花見
柳家喜多八:一つ穴
柳家小ゑん:レプリカント
柳家喜多八:蔵前駕籠

小ゑん師匠が季節のネタで「長屋の花見」。
今年最初の「長屋の花見」だ。外は寒いけど噺は春!
マクラにて…五代目小さん師匠にリンクした話題もうれしいし、
花見の趣向というので…小満ん師匠と小はん師匠も登場!
小ゑん師匠というと新作のイメージが強いけれど
古典も実にいい!もちろん新作は最高だけど、
私は古典の小ゑん師匠も好きである。
ひと癖もふた癖もあるご隠居とか今日は大家さんだけど
キャラの作り込みが細やかに少々刺激的で…たくさん笑った。
続いて殿下がはじめて聞く噺だ。嫉妬に狂ったおかみさん!
お妾さん宅でおかみさんに乗り込んでこられて、
旦那は最初のうち…うろたえながらも必死に言い訳しているけれど
最後は一転!土下座して平謝り、おかみさんの怒りは爆発!という
この上なくハチャメチャな展開で…最高に面白かった。
そしてここで重要な役割を果たすのが飯炊きの権助で
相変わらず田舎者の強烈キャラだが、激しい絵に仕上がっていた。
会場にいらした本田久作さんに教えていただいたのだけど
この噺は「一つ穴」という噺だそうで…帰ってすぐに落語辞典で調べたが
おかみさんが権助のことを旦那と「一つ穴のキツネ、一つ穴のムジナ」
というところがあり…今日では「一つ穴のムジナ」という表現が使われるけれど
そこから「一つ穴」という題名が来ているそうである。面白かった。
後半は小ゑん師匠が「レプリカント」だ!こちらも大好きな噺で
実はラジオデイズの録音をいつも持ち歩いていて、
よく聞いているのだけど、何度聞いても…すべて話を知っていても
毎回、最高に面白いという…本当に傑作だと思う。私の好み!
最後に殿下が「蔵前駕籠」。この噺は何となく地味な印象もあったのだが、
最近はすっかり好きになって、というのは幕末の江戸であり、
先の見えない時代…荒れた町の情景、恐怖におびえる人々の暮らし、
しかしその一方で吉原のような…どんな暗いときにあっても
華やかさや活気を失わない不変な場所もあったわけだし、
またそこで命がけで女郎買いに出掛けようとする男のすさまじさ!
馴染みの女郎から来てくれとの誘いの手紙があったというけれど…
そんなのは商売上の都合のよい営業手紙なのであろうし、
そしてそんなことは男の方でも百も承知なのだろう…という
その辺の駆け引き具合を考えると江戸末期の話題の面白さ!
こんな感じの「試作品」であったが、今日は朝から…
久しぶりに夜まで居続けの一日で…楽しかった。

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黒門亭で小袁治・清麿・南喬

今日は小袁治師匠の「百年目」をお目当てに黒門亭へ。
実は三年前の2009年3月末にも同じく黒門亭で
小袁治師匠の「百年目」を聞いており、すごく感動して…
そのときのことが印象深く思い出されるので、
今日は再び!ぜひもう一度聞きたい!と出掛けてきた。
今年もまた「百年目」の季節…もう春である。でも寒い。
そして…私的には、小袁治師匠の前の志ん馬師匠、
第2部に出演の清麿師匠と南喬師匠が好き。
さらには黒門亭の後に同じ落語協会の稽古場にて
小ゑん師匠と喜多八師匠の「試作品」があるので…
日曜日を一日、朝から夜まで…黒門町に居続けである。

第1部
柳家花どん:饅頭こわい
林家さん歩:首や
古今亭菊龍:浮世床~夢
古今亭志ん馬:錦の袈裟
柳家小袁治:百年目


今日の前座さんは花緑一門の花どんさん。はじめてだ。
面白い!これは期待の星!お馴染みの「饅頭こわい」だけど
いろいろ独自のクスグリが挿入されていて、新鮮に聞けた。
そして第2部の方は「真田小僧」だが、親子の対話で
人物の描き分け…登場人物の個性作りがしっかりできているので
情景描写が豊かだし、かなり刺激的に笑いを取って、印象に残った。
二ツ目に昇進してからのさん歩さんを聞くは今日がはじめて。
前座の頃は「初天神」や「子ほめ」とか…噺も決まっているし、
なんとなく前座らしい共通の演じ方というのがあって…
そういう型にははまらなかったしん歩さんだけど…
さん歩に変わって、二ツ目になったら…自分の個性を出して
ひとりの噺家なのであり、自分の芸風を作る…という点からすると
二ツ目という身分・位が人を育てるのか…何か方向性が出てきたような?
黒縁の眼鏡をかけて…新作かな?と思ったら、今日は袴姿で眼鏡なし…
古典であった。首屋さんが生首を売って歩く…「首や」というお噺。
バカバカしい内容だけど…こういういかにも落語っぽい噺は好き。
さん歩さんは自分にあった噺を身に付けて、自分のスタイルを貫いて、
ぶれずに地道にいけば、面白い噺家になっていくのではないか!という
今日の一席であった。これは定期的に成長の道筋を追っていきたいところ。
続いて菊龍師匠が「浮世床」から後半の芝居の部分で「夢」の噺。
こちらは安心して…じっくり噺の情景に参加して聞ける…素晴らしい。
仲入り後は志ん馬師匠が「錦の袈裟」…たしか志ん朝一門会で
トリでこの噺をネタ出しだったかな。というのでバッチリな面白さ。
志ん馬師匠の柔らかい雰囲気と抜けている与太郎が癒しの空間を演出。
そして小袁治師匠の「百年目」だ!お花見で季節限定だし、
一時間に及ぶ大ネタなので、なかなか聞けない噺だけど…
師匠が「五年以上やってないな…」っておっしゃっていたが、
三年前に黒門亭で聞いているのです。ということで二度目。
前に聞いているのに…もう一度わざわざ聞きに行くぐらいなので
それだけ素晴らしいという小袁治師匠の「百年目」なのであり、
今回も何とも味わい深い…感動的な「百年目」であった!
正直なところ…二度目に聞くと、いろいろ知っているので
最初のときの感動には及ばないかな…という心配もあったのだけれど
全くそんなことはなくて…最初から最後まで…今回は55分ぐらいか?
夢中になって、噺の世界に引き込まれ、本当に魅力的な「百年目」であった。
店の情景、旦那・番頭・奉公人の主従関係、そしてそれぞれの人物描写…
それらの仕上がり具合…聞き手に与えるイメージが、私的には
小袁治師匠の印象が求めているものに合っているという…
この辺は好みの問題ということもあると思うのだけど。

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今日も湯島天神にお参りしてきた。
3月に入ったけれど、合格のお礼参りか?
相変わらず…ものすごい人出。

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この賑わいのもう一つの要素で
3月8日まで「梅まつり」が開催されている。
でもこの寒さなので…梅も寒々とした印象。


第2部
柳家花どん:真田小僧
夢月亭清麿:もてたい
桂南喬:今戸焼
柳家さん福:黄金餅

開口一番の花どんさんが「真田小僧」で
続いて清麿師匠が登場!私は清麿ワールドが大好きで
マクラでは師匠の「今年は変わります」宣言から。
戦後の日本は「若さ」とか「若い」ということが尊重されて
日本の高度経済成長を支えてきたけれど
「今年から年相応に生きます」と高らかに宣言して
昔の寄席の楽屋は、志ん生・文楽を中心に
彦六の正蔵、留さんの文治…九代目の文治師匠だ…
圓生・小さんなどはまだいろいろ使われる側で
老人力が満ちあふれていたと…昔の人は
若ぶろうとか…今のことを知ったかぶろう…などとはせずに
堂々と自分に自信をもって生きていた…偉大な老人力!
そこからはじまった噺は「もてたい」である。聞くのは二度目だ。
この噺…面白くて、大好きである。清麿師匠が演じているけれど
新作台本コンクールの優秀作品だそうで…この噺はいい!
品川区の図書館で館長をしているお父さんが似合いすぎ!
南喬師匠がはじめて聞く噺だ。知らない噺はうれしい。
長屋のおかみさん連中がそろって芝居見物に出掛け、
仕事から帰ってきたというのに…自分で戸締りを開けて、
煙草を吸おうにも火がない…自分で火を熾しつつ…
半公のところのかみさんはいいかみさんだ…それに比べて…
ぶつぶつ文句をいいながら…という「今戸焼」という噺であった。
「…というバカバカしいお笑い」というサゲだったので
これは続きがあるな…「今戸焼」はどこにも出てきていないし、
帰って、落語辞典で調べてみると…この後、おかみさんが帰ってきて
長屋の何さんは誰々の役者に似ている…などと噂して、
亭主は頭にきて「少しは自分の亭主を褒めたらどうだい!」というと
「おまえさんは福助に似ている」「役者のか?」「今戸焼の…」という
今戸焼の福助とは、福助の形をした火鉢のことだそうである。
そういう噺だったのだ。これはよく覚えておこう!
そして今日のトリはさん福師匠の「黄金餅」。
お馴染みの噺だが、聞くのは久しぶりかも。欲の皮が張って…
という噺だが、死んだ西念坊主は損をして、金兵衛さんは
その金を有効利用して!という…サクセスストーリー。
でもその金を手に入れるまでの苦労は並大抵のものではなく…
自分の手を汚してまでも必死に!というその真剣さ…
欲そのものだけど…何としてもこの貧乏長屋から抜け出す!
今のひどい生活から抜け出して…まともな生活をするのだ!という
まあ…金に目がくらんでの欲なのだけど…その力強さはすさまじい。
というような黒門亭の一日であった。そして「試作品」へ続く!

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2012年3月 3日 (土)

ウラディーミル・アシュケナージ 7

1964年と1965年の録音によるアシュケナージのショパンで
バラード全曲と3つの新しい練習曲が1964年の収録、
夜想曲作品62-1とスケルツォ第4番 が1965年である。
どちらもウェスト・ハムステッドのデッカ・スタジオでの演奏。
アシュケナージのデッカへの最初の頃の録音で
若き日の演奏だが、仕上がりは実に落ち着いた佇まいで
つまりはバラードも後期の作品の方がふさわしい印象だし、
1965年の夜想曲とスケルツォはさらに魅力的だと思う。
アシュケナージはこの後、70年代から80年代にかけて
ショパンの全作品を録音して、そして90年代以降にも
いくつかの作品は再録音を行っているが、
音楽への深い理解や精妙なディテール処理に関しては
新しい録音の方がより優れているし、この60年代の演奏は
アシュケナージのスタートを知る上では貴重なのではないかと…

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2012年3月 2日 (金)

マレイ・ペライア 2

1976年のマレイ・ペライアでモーツァルトを聞いている。
イギリス室内管弦楽団を弾き振りして
1976年9月20-22日にロンドンで収録された
変ホ長調K.271「ジュノム」とハ長調K.467のピアノ協奏曲。
まずは「ジュノム」だが、思った以上にしっかりとした音で
勢いがあって、もっとデリケートな仕上がりかと思うと…
若き日のモーツァルトによる元気あふれる作品なのであり、
ペライアも非常にストレートに音楽と向き合っている。
それに比べるとハ長調の方はずっと大人の雰囲気で
表情もより豊かに…美しいニュアンスが魅力的で
やはりハ長調の方にペライアらしさが感じられるか。
でも現在ならば…さらに陰影に富んだ演奏が聞けるだろう。
第3楽章のルドルフ・ゼルキンによるカデンツァが好きである。

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2012年3月 1日 (木)

らくだ亭の「おせつ徳三郎」

今日から3月!春の噺を聞いている。
「落語の蔵」からダウンロードした
第36回「人形町らくだ亭」からの二席。
小満ん師匠とさん喬師匠によるリレーで
「おせつ徳三郎」を(上)(下)…通し口演である。
2011年6月8日に日本橋劇場で収録。
素晴らしい録音だ。実はずっと待っていたのだけど
配信開始で早速ダウンロードしてみた。
小満ん師匠の「花見小僧」は絶品である。
師匠の「おせつ徳三郎」は実演も聞いたことがあって、
録音を聞きながらいろいろ思い出してしまうのだが、
この「花見小僧」をいつでも聞ける!というのは喜び。
そして(下)の「刀屋」はさん喬師匠が担当で
この「おせつ徳三郎」という噺は、
底抜けに明るく楽しい「花見小僧」に対して、
「刀屋」はどこか暗く、主従に関する説教も込められて、
さん喬師匠もいっているけれど…全く色合いが違うという。
刀屋の旦那が徳三郎の話を親身に聞いて、説得していく…
まさに人情噺の展開であり、さん喬師匠が聞かせる!
オチに関しては、通常は「南無妙法蓮華経…」で
木場で「お材木のおかげ」というのが一般かと思うのだが、
ここではさん喬師匠のオリジナルで…「刀屋」ゆえに
「元の鞘に納まる」というのであった。なるほど!

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横浜の風景から 224

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瀬谷区宮沢4丁目で宮沢神明社の近くだが、
中村の辻にて…庚申塔が二基祀られている。
ここはよく通る場所でお馴染みの風景だが、
今日は庚申塔をちょっと詳しく見てみることにして…
このところ…いつ建てられたのか?に興味がある。

左の庚申塔は「元禄十丁丑天 十一月吉日」とある。
元禄なので江戸時代だが、1697年のことで干支は「丁丑」。

右の庚申塔は「享保七壬寅天 十一月十八日」とある。
こちらも江戸時代だが、1722年で干支は「壬寅」であり、
左の庚申塔に比べ、風化が進み、少々痛みも激しいが、
右の方が多少新しいのであり、でもどちらも300年である。

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