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2012年5月 7日 (月)

ギドン・クレーメル 2

クレーメルの独奏によるブラームスのヴァイオリン協奏曲。
カラヤン指揮ベルリンフィルとの協演で1976年3月6,7日の収録。
この録音がクレーメルの西側へのデビュー盤となったわけだが、
カラヤンとベルリンフィルに迎えられるというところに
当時のクレーメルへの注目度、期待の大きさが感じられるのである。
しかしクレーメルにとっては、この演奏の出来は不本意なものであったとか…
この数年後にはバーンスタイン指揮ウィーンフィルと早々に再録音を行うし、
カラヤンとのレコードはこの一枚だけに終わったというところに
あまり相性がよくなかったのだろう…ということは容易に推測できるのである。
というのもカラヤンが何もかもを支配して、クレーメルがやりたいことは
あまり実現されていない…ということだと思うのだが、これらは推測の域で
しかし聞いてみると…私などはたいへんに好ましい演奏なのである。
クレーメルという点では、普通すぎて…面白くないのかもしれないけれど
若き日のクレーメルが正面からスタンダードな手法のみで取り組んでおり、
美しい音色を駆使して、誠実に音楽に向かっていることがよく伝わってくる。
そしてカラヤンも…もっとやりたい放題かと思いきや…重厚になりすぎず…
音楽を豊かに歌わせて、望みうる最高のブラームスであると私は思う。
クレーメルの演奏であることに過剰な期待をせずに、素直な気持ちで
ブラームスの協奏曲を楽しむのであるならば、これは素晴らしい名演だ。
カラヤンはムターとも名盤を残しているけれど、こうして聞いていると
やはり私は、どうもカラヤンのブラームスが好きでたまらないらしい。

CDR751

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