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2012年6月11日 (月)

エミール・ギレリス 3

ギレリスの演奏でショパンのピアノ・ソナタ第3番を聞いている。
後半はポロネーズで作品26(第1番と第2番)をラザール・ベルマン、
そして作品40(第3番と第4番)は再びギレリスの演奏である。
ギレリスは1978年9月にベルリンのイエス・キリスト教会で
ベルマンは1979年2月にミュンヘンのヘルクレス・ザールで収録。
ギレリスもベルマンも…まさにロシアのショパンで独特な仕上がりだ。
ソナタはかなりの個性的な解釈で…第1楽章は遅いテンポにより
ロマンティックな動きを封印して、静寂というより沈黙というべきか…
複雑な音楽構造を丁寧に…ひたすら精密に再現している。
それに対して第2楽章は、活発な動きを見せ、しかし軽やかさはなく、
重いということもないが、ギレリスならではの硬質な響きだ。
第3楽章は再び抑制された美意識に支配され、しかしここでの
美しい表情による音楽は極めて印象的。優しさに満ちている。
そして第4楽章…ここでは一気に外向きの表現へと変貌して、
力強いたくましく筋肉質な音色が特長。ギレリスならではといえる。
ポロネーズも暗く…孤独感の漂う演奏だが、こうした方向性が
曲想に合っているということもいえるのではないか。

DG 431 587-2

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» フランソワのショパン:ポロネーズ集、他 [クラシック音楽ぶった斬り]
常に高踏的な芸術性を失うことがないのが見事である。 [続きを読む]

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