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2012年7月31日 (火)

落語につぶやき 171~鮑のし

お馴染みの「鮑のし」で…甚兵衛さんが
おかみさんに習って、鮑をお祝いにもっていく口上の中に
「長屋からつなぎが参ります。」というのがあって、
甚兵衛さんは「長屋から地震…長屋から津波が参ります」と
間違えてしまうのだが、去年の東日本大震災以降、
その「津波」という表現が禁止となっている。
志ん吉さんだったか?「長屋から鰻が参ります」でやった
という話を聞いたことがあるが、ちょうど夏で今の時期などは、
「鰻が参ります」はいいのではないか!と思うのだけど、
一昨日の黒門亭で彦丸さんは「長屋からつまみが参ります」と
演じていた。いろいろ工夫をして、「鮑のし」を演じている。
でもふと思ったのだが、もうこの「鰻」や「つまみ」が
元の「津波」に戻ることはないのかも…ということである。
江戸や明治の頃にも国内で津波の被害はあっただろう。
しかし江戸・東京であったわけではないから…
特に問題になることもなかったのかもしれない。
しかし現在では、日本中、世界中で…映像を通して
津波の被害を知っているのであり、その悲惨な状況は
目に焼き付いて、記憶から消えることはないであろうから…
「鮑のし」のこのフレーズも一時的な変更ではなく…
変化していくことが求められているのかもしれないのだ。

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2012年7月30日 (月)

落語につぶやき 170~禁酒番屋

昨日の黒門亭で白鳥さんの「禁酒番屋」を聞いてきたのだが
今回は白鳥版「禁酒番屋」ということで…様々な工夫があり、
いくつかすごくよかったので、せっかくなので記録しておきたい。
通常版「禁酒番屋」では、家中きっての大酒飲みで近藤様が
寝酒に用いたいと酒を届けるよう…酒屋に無理を押し付けるのだが、
白鳥版では、なんと近藤様は禁酒番屋で酒を取り締まるお役目で
運び入れようとする酒を見抜いては、飲んで酔っ払っているという。
ここではもうひとりの酒飲みで藤田様というお侍が登場し、
先祖の墓参りにと寺へ出掛けるのだが、酒屋に駆け込み、
酒を飲ませろと…禁断症状で手の震えが出ているあり様だが、
久しぶりのことで…酒の味がわからない。何杯飲んでもわからない。
実はここがポイントで…オチにつながるのだが、それで酒を
自分の部屋に届けるよう…酒屋に申し付けるのである。
油徳利と水カステラで…禁酒番屋で酒は飲まれてしまったが、
今回、横町の小便屋に扮して、仕返しに行くのは、
飯炊きの権助。この展開は「木乃伊取り」と同じ流れである。
禁酒番屋で小便を飲まされたお役人は激怒するのだが、
ここで通常版は「この正直者め!」でサゲとなるところだけど
白鳥さんは見事なひと工夫。なんと近藤様が「通れ!」と
中身が酒でなく、松の木の肥料で小便なのだから
実は番屋を通れるのは当たり前ということであり、
権助は藤田様のところに小便徳利を届けて、
それで藤田様が小便の味を吟味して、驚いて、
酒の味がわからない…小便の味がする…って、
あまりに長いこと酒を飲まなかったので…
ついに味がわからなくなってしまったと勘違い。
それでひと言「禁酒しよう」とオチになるのだが、
この後半は、私はすごく気に入ってしまって、
ぜひ他の噺家さんにもこの形で演じてほしい!
説得力あって、これからひとつの型として残るのではないか!
白鳥版「禁酒番屋」の普及に大いに期待である。

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今日の月は…月齢10.9

20120730

今日も焼かれるように陽射しが強く、暑かったが、
風が強くて、雲の動きが速く、澄み切った青空であった。
18時38分に東の空に見えた月齢10.9の月。
高圧線の高さなので、しだいに低い位置となっているが
まもなく満月である。8月2日が月齢14.9で次の満月だ。
ちなみに8月7日が立秋。暑さはまだまだ続くだろうけれど…

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2012年7月29日 (日)

黒門亭で白鳥・左楽・彦いち

今日は左楽師匠の「船徳」を聞きに黒門亭へ。
私は左楽師匠が大好きで…でも少し久しぶりなのである。
第1部には白鳥さん、第2部には歌武蔵さんと彦いちさんで
爆笑落語の人気の顔付けだし…朝から気合いを入れて、
しかし道中のあまりの暑さにちょっと厳しい一日となった。

第1部
三遊亭しあわせ:子ほめ
林家彦丸:鮑のし
三遊亭白鳥:(白鳥版)禁酒番屋
翁家和助:太神楽
柳亭左楽:船徳


前座さんははじめての方とゆう京さんの二人で
しかし第1部は…メクリを見ると「しあわせ」さんだった。
名前はずっと知っていたのだけど、なぜか今まで
一度も遭遇したことがなくて…不思議なぐらいである。
噺はお馴染みの「子ほめ」で…ご隠居さんのゆったりとした
落ち着いた雰囲気はしっかりと絵になっていて…できる感じ!
でもそれに対して、八五郎の江戸っ子気質、勢いがあって
その早口が何をいっているかわからない場面もあって、
その辺は、これからの成長を追いかけていきたいところ。
彦丸さんが「鮑のし」。上手に編集をして、きちんとオチまで。
これが江戸っ子の口調といっていいのか…平成の現代では
実際のところはもう誰もわからないのだけれど、
落語らしい…勢いとテンポ感のある江戸の町人言葉で…
彦丸さんは本当に鮮やかに…美しいぐらいの仕上がりで
「鮑のし」も見事だった。期待と注目の二ツ目さんである。
続いて、白鳥さんは新作ではなく白鳥版「禁酒番屋」。
通常版「禁酒番屋」では、酒を飲むのに苦労している近藤様が
なんとここでは、禁酒番屋の番人で酒の取り締まりのお役目で…
今回は藤田様というお侍が酒に飢えての主役である。新鮮!
もうひとつすごくよかったのが、最後に禁酒番屋に仕返しに行く…
横町の小便屋に扮するのが、酒屋の飯炊きで権助という。
この設定が目からウロコで…「木乃伊取り」と同じになるのだけれど
権助の小便屋が実にいいのである。そして…普段は、
「この正直者め!」といって、サゲになるのだが、今日は違って!
番屋で酔いどれショートコントをさせられて、その出来は大満足!
なんと近藤様から「通ってよい!」と小便の徳利をもって、
藤田様のもとへ。ここが発想の転換でよかったのだ。
徳利の中身が小便なので、番屋を通れるのは当たり前なのだけど
藤田様が小便の酒を吟味して…オチということになるのだが、
この白鳥版「禁酒番屋」の後半、私はいいと思うのだけど!
他の人にも伝わって、こちらの「禁酒番屋」をさらに聞きたいものだ。
仲入り後、和助さんの太神楽。すでに何度も書いているけれど、
黒門亭の空間における太神楽が私は好きで、いつも感動して、
今日も楽しかった。近くって、その迫力、恐怖のリアリティ!
和助さんのトークも楽しいし、ちょっとの間だけど、実に魅力的である。
第1部のトリは、左楽師匠の「船徳」。何となく仕上がりの印象として、
最近よく聞ける「船徳」とは少し違い、やはり文楽師匠とか…
かつての昭和の名人たちの芸風を今に伝えているような…
そういうことも気付かされ、もしかしたらクスグリが少なくて、
船を操る難しさ、苦労する徳さんの姿、その情景こそに
笑いのエッセンスがあると…そういうことかもしれないけれど、
左楽師匠は所作が見事で、船の様子が素晴らしいのである。
派手さはない…穏やかな雰囲気の師匠だが、まさに癒しの一席。
暑い炎天下の「船徳」も…これならいい夏の想い出になりそう!

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第1部が早く終わったので、お昼ご飯を食べて、
いつも通りに湯島天神にお参り。

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男坂の階段の下にある復興地蔵尊。
関東大震災からの復興を祈願したものである。

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この暑さで…湯島天神も人はまばらである。

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というより…このように参拝客は本当に少しの人。

第2部
入船亭ゆう京:道具屋
柳家喬の字:夏どろ
三遊亭歌武蔵:天災
林家彦いち:(新作)自殺自演?

第2部の開口一番はゆう京さんで「道具屋」だったのだが、
与太郎が商売をはじめたころから…私の方が体調不良で
頭が痛くなって、腹も痛くなって、少ししたら…貧血の症状か?
いま顔色は真っ白だろうな…という、血の気が引いていく感じ…
第2部はその後、笑うどころではなくなってしまった。
猛暑の中で散歩をしてきて、急に冷房で体が冷やされて、
朝も長時間、日陰とはいえ、汗だくで開場を待っていたし、
これはまさに熱中症かも。何度も途中で帰ろうかと迷ったのだが、
結局、最後まで聞いたのだけど、細かいところは記憶に残らず。
「夏どろ」も「天災」もよく知っているので、噺をなぞっただけだ。
喬の字さんのギャラの話題にはじまっているのだけど…
歌武蔵さんが、安い金額のときには…受け取らない。
受け取ってしまったら、頭にくるし、かえって腹が立つ!
これ!わかるよ…という。違う意味で笑えなかった。
私も建築士の仕事をしていて、自分の身に置き換えて、
そういう場面は多々あるので、歌武蔵さんの言葉が心に響いた。
金は欲しい。生活していくのに金がかかる。
しかしここで頭を下げて、お金をもらってしまったら、
それで納得したことになって、その程度の評価で今後もずっと…
永遠に…上を目指しての進歩・発展はなくなってしまう気がする。
歌武蔵さんはすごい。芸に対する信念というか…強さを感じた。
今日のトリは彦いちさん。同じく噺家の仕事や生活に関するマクラから
「青菜」かと思ったら、師匠に稽古をつけてもらっている風景で
落語家のどんぐりさんは「了見がなってない!もう死ね!」と
師匠からいつものお小言。「文七元結」の吾妻橋の場面で
飛び込む人の了見を知れ!と実際に身投げの真似をして
その恐怖感を知ろうとするのだが、あやまって、本当に落ちてしまう。
それで幽霊になったり、師匠のところに化けて出たり、
神様のもとへ旅立ったり…とこういう噺なのだが、面白かった。
体調は最悪で…そんな中でもそれなりに楽しませてもらったので
彦いちさんって、すごい!彦いちさんの噺は面白い!って
身をもって感じたのである。ネットで調べてみたら…
春風亭昇太作「自殺自演」(彦いち版)という噺なのか?
詳細は不明である。彦いちさんに元気をもらったが、
帰りの電車はしんどかった。必死に帰ってきた。
こういうときは東京が遠く感じられて、猛暑の間は要注意だ。
今後は無理な「通し」はよしにしよう!何事にも余裕を大切に。

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2012年7月28日 (土)

ダニエル・バレンボイム 16

今日は朝からロンドン・オリンピックの開会式で
なんとダニエル・バレンボイムに会えるなんて!
うれしくなってしまって、すごく得した気分で
それで夜は…バレンボイムのCDを出してみた。
ベートーヴェンのディアベッリの主題による変奏曲
1991年3月13,14日にミュンヘンのガスタイクで収録。
この演奏はずっと私のお気に入りで…素晴らしい名演である。
久しぶりに聞いているが、入念な表現と精妙なコントロール。
基本は透明感のある響きで音楽の構造を細部にまで明解に
各変奏の個性を感興豊かに…メリハリつけて表していくのだが、
ときにバレンボイムは荒々しいまでの迫力をぶつけることがあり、
そうした場面に見せる巨大な音楽、力強さには興奮してしまう。
それがあるからこそ…この長丁場で集中力が持続するのであり、
表面的なところで終わらない…作品への深い世界観、
バレンボイムならではのベートーヴェンが鳴り響いて、感動する。

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2012年7月27日 (金)

コリン・デイヴィス 3

サー・コリン・デイヴィス指揮ボストン交響楽団で
シベリウスの交響曲第1番と交響詩「フィンランディア」。
1976年4月3-6日にボストンのシンフォニーホールで収録。
非常に丁寧な表現で…まさに誠実な印象の演奏である。
遅めなテンポで細部まで入念に…克明に描き出していくのだが、
表情豊かという感じではないし、とにかく暗い音で…モノトーンで…
この辺を北欧の厳しさとも捉えれば、ひとつの方向性ともいえる。
交響曲に比べると「フィンランディア」の方が明るく、前向きな発想。
シベリウスの音楽の清らかな一面はよく伝わってくるが、
光に満ちた感じはないし、渋く、荘厳な仕上がりは独特である。

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2012年7月26日 (木)

ゾルターン・コチシュ 2

ゾルターン・コチシュによるラフマニノフのピアノ協奏曲を
録音年代順に再構成して、これから聞いていきたい。
今日は1982年録音のピアノ協奏曲第1番と第4番。
エド・デ・ワールト指揮サンフランシスコ交響楽団と協演。
1982年10月26,27日にデイヴィス・シンフォニー・ホールで収録。
コチシュのラフマニノフでこのシリーズは最高だ。本当に見事!
速いテンポで爽快感が漂い、同時に音は美しく、鮮やかな表現。
しなやかな運動性は最大の魅力であり、あまりに速く指が動いて、
ここはもっとテンポを落として…大きく歌った方がわかりやすいのでは?
などという場面もなくはないのだが、そんなことはどうでもいいぐらいに
ラフマニノフの音楽をこれだけ自在に余裕をもって扱ってしまうなんて、
コチシュという人は恐ろしく優れたテクニックの持ち主であり…快感!
独奏が圧倒的に素晴らしいのだが、それに負けていない…
エド・デ・ワールト指揮サンフランシスコ交響楽団もいい響きで
やはり完成度の高い…エド・デ・ワールトのラフマニノフは有名なのである。

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2012年7月25日 (水)

落語につぶやき 169~夏どろ

夜はやっと涼しい風が入るようになったが…
昼間はもう…どうしようもない暑さで…バテバテ。
こういうときは落語を聞いて元気を出そうと
ならば夏の噺で小さん師匠の「夏どろ」を聞いている。
私は「置き泥」という題名でこの噺を知ったので
最初のうちは「置き泥」だと思っていたのだけど
どうも一般には「夏どろ」の方が通っているような気もして、
いまの季節が夏で、まさに夏の描写が目立つときには
「夏どろ」ということで…時期で使い分けることにしている。
落語事典で調べても実際には同じ噺の別名ということなのだが、
夏の描写というのは、間抜けな泥棒が長屋に入ってきて、
暑いので風を入れるのに戸締りがしていない…とか、
蚊いぶしの代わりに床板をはがして、燃やしている…とか、
そういうときには「夏どろ」なのである…どちらでもいいのだけど。
オチに関して、小さん師匠は、泥棒が煙草入れを忘れていって、
届けてやろうと追いかけていくのだが、そこで呼ぼうとして…
「やーい、泥棒!」「銭をやったのに…泥棒というやつがあるか!」
「お前の名前がわからねえからよ」というオチ。他のオチもある。
「季節の変わり目にまた来てくれ」とか、「今度は月末に来てくれ」とか、
「また来月来てくれ」とか、これはお馴染みの文左衛門師匠のオチ。

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2012年7月24日 (火)

クリスティアン・ツィメルマン 1

1978年のクリスティアン・ツィメルマンの演奏で
ショパンのピアノ協奏曲 第1番 ホ短調
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ロサンゼルス・フィルと協演。
1978年11月のロサンゼルスにおけるライブ録音である。
そして1978年4,5月のミュンヘンでの華麗なる大円舞曲。
このときにワルツは全曲が録音されたようだが、
現在CDで発売されているのはこの一曲だけか?
ツィメルマンのワルツ集って、CDになっているのだろうか?
ピアノ協奏曲はライブ収録ということだけど…とは思えない…
完璧な仕上がりで若き日のツィメルマンもさすがである!
何より音が美しい。圧倒的な輝き!それだけで満足してしまう。
もちろん力強い迫力も音楽の勢いも華麗な表現と一体であり、
ツィメルマンにとっては、キャリアのスタート地点なわけだが、
理想ともいえる演奏がここで聞けて…やはり名盤では!

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2012年7月23日 (月)

スティーヴン・コヴァセヴィチ 4

1968年のスティーヴン・コヴァセヴィチによる
ベートーヴェンのディアベッリの主題による変奏曲。
1968年2月14-16日にロンドンで収録されている。
コヴァセヴィチのベートーヴェンはやはり素晴らしい!
1990年代のEMIにおけるソナタ全集が有名だが、
これらの若い頃の録音も圧倒的な魅力である。
たっぷりと鳴り響く重々しいベートーヴェンではないが、
音楽には勢いがあり、力強く存在感のある音色、
そして何より細部の鮮やかさは、聞くものに
極上の喜びを与えてくれる。実に明快である。
それにしても…私はこの変奏曲が大好きだ!

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2012年7月22日 (日)

落語につぶやき 168~二人旅

五代目小さん師匠の「二人旅」を聞いている。
この噺は実演でも聞いているのだけど…
もうかなり前のことで内容を忘れてしまった。
でも久しぶりに聞いてみると…この展開は
「長者番付」の前半を膨らました感じではないか。
という点では、いつも聞いているような印象もある。
都々逸、謎かけ…二人でくだらない無駄話で
それほど面白い内容でもないけれど、
そこは…バカバカしいほどに…噺家の実力が出る!
旅の雰囲気がどれだけ伝わってくるか?ということだ。
柳家の噺家さんはよくやるけれど、小里ん師匠で聞きたい!
落語事典で調べてみると…四代目の柳家小さんが
大阪の「煮売屋」という噺を東京へもってきたとある。
それが五代目に伝わり、柳家に広まったということだ。

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2012年7月21日 (土)

ピエール・ブーレーズ 1

ブーレーズ指揮クリーブランド管弦楽団による
ドビュッシーの牧神の午後への前奏曲、
管弦楽のための「映像」、交響組曲「春」を聞いている。
1991年3月にマソニック・オーディトリアムで収録。
1990年代からブーレーズは主要レパートリーの再録音に
熱心に取り組むようになり、このCDは最初の頃のものだが、
当時はブーレーズの最新録音に夢中になったものだけど
久しぶりに聞いてみると…現在のブーレーズに比べ、
やはり線がきつく、音の輪郭もくっきりとして、
前へ前へと進み続ける快速なテンポ設定は攻撃的ですらある。
当時も衝撃をもって聞いたのだが、いまも十分に刺激的だ。
ブーレーズは私にとって…ずっと特別な存在で、
この演奏も究極の域に達していると愛聴盤だが、
すでに20年以上が経過しているし、現在のブーレーズで
もう一度だけ録音を残してもらえないだろうか。聞いてみたい。
ずっと穏やかにゆったりとした響きに仕上がるかもしれないけれど
細部の輝きは、現在ではますます研きがかかっているわけで…
繊細な表現を追求していく点では、ウィーンフィルを希望したい。

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2012年7月20日 (金)

デニス・ラッセル・デイヴィス 1

デニス・ラッセル・デイヴィス指揮リンツ・ブルックナー管弦楽団による
ホルストの組曲「惑星」を聞いている。2001年10月2-4日の録音。
素晴らしい演奏だ。非常に丁寧に音楽を扱って、精妙な響きであり、
デニス・ラッセル・デイヴィスの引き出す爽やかで清々しい音色に感動!
有名な「木星」などは、あっさりと淡白すぎるかもしれないけれど、
私などはかえってこうした解釈の方が好みで…派手な演奏は敬遠である。
デニス・ラッセル・デイヴィスのこのシャープな感性って、本当に魅力的だ。
最後の「海王星」では、リンツ・モーツァルト合唱団の女声コーラスが登場で
美しい響きと透明な感覚、熱が奪われ、一面が氷の世界となっていくような…
その神秘的で、遠近感を強く感じさせる音作りに…これは名演である。

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2012年7月19日 (木)

7月19日の感想

半年に一度、健康診断の血液検査をするようにしていて、
前の2回が「中性脂肪が高い!」って、酒は飲まないし、
肉も食べないし、車の使用は極度に控えて、
とにかく歩いて移動することにしていて、なぜだろう…。
まあ、考えられるのは、この数年、甘いものが大好きで
和菓子屋さんで土産を買って帰るのが習慣になっていたこと…
つまりは餡子の食べ過ぎか…それに週に一度の家系ラーメン。
ということでこの半年間、なるべく控えるようにして、
食べなかったわけではないけれど、気を付けていたのだが、
今回の結果は見事に正常値に復活!
数値には正常な範囲というのがあるが、ちょうど中間あたりで…
中性脂肪は劇的に改善された!素晴らしい。ブラヴォー!

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2012年7月18日 (水)

第111回 柳家小満んの会

今日は夕方から柳家小満んの会である。
「おはな商店」の豚骨ラーメンで腹ごしらえをして、
急ぎ関内ホールへ。あまりの暑さに着いたら汗だく。
夏らしい噺で三席。梅雨明けのこの時期にピッタリ!

林家けい木:元犬
柳家小満ん:牡丹町の女(花棒)
柳家小満ん:お初徳兵衛
柳家小満ん:お化け長屋


「花棒」は小満ん師匠が神輿かつぎに夢中になっていたころの
自作の噺で…それが古典の「片棒」と間違えられたそうで
「牡丹町の女(ぼたんちょうのひと)」にリニューアルだそうである。
はじめて聞く噺が大好きなのだけど…面白かった。
祭りの話題ということで…何より師匠が楽しそうにしゃべって、
親分格の兄さんが若い衆を相手に祭り自慢、神輿自慢で
深川の祭りで…牡丹町でいい女に遭遇して、水をかけるつもりが
バケツが飛んできたと…その女がいまの女房よ!と最後は惚気に。
女房を見せてやると自宅で飲み直そうと子分たちを連れて行くが…
明かりのついた玄関の戸が開いて、「いつまで飲み歩いてるんだい!」って
バケツの水をぶっかけられた。ほら、女房は深川の女!というオチ。
続いて有名な「船徳」の元の噺である「お初徳兵衛」だ。
「船徳」の方は、明るく賑やかだけど…こちらはちっとも面白くないと。
とはいいながらも…若旦那が勘当になって、町を放浪していたが、
以前に面倒を見た船宿の親方に出会って、大喜びに迎え入れられる場面。
そしてもう店には戻れないからと船頭になる決心をする場面、
船頭仲間に「今日から徳と呼べ!」と…あのいつもの大さわぎの一幕だが、
この前半は、今日の「船徳」と全く同じ展開だったので…面白くって、最高!
しかしその後が違っていて、三年が過ぎて、徳さんは一人前の船頭に
芸者衆にも大人気の逞しい男に成長するのだが、ここからが
「お初徳兵衛~馴れ初め」で「浮名の桟橋」という場面である。
たしかに笑う場所はないけれど、夏の雲行きは変わりやすく、
豪雨と雷に襲われ、大川の首尾の松で船を岸に付ける。
お初と徳兵衛が昔のことを語り合い、結ばれるのだが、
この雷雨の情景が、何とも夏らしい雰囲気を出しており…
芝居のよう…というより映画を見ているような…素晴らしい。
「船徳」はもちろん大好きだけど、こちらもいいよ!という。
志ん生師匠の録音が有名で…私は以前に馬石さんで聞いていたが、
今日は久しぶりで、すごくよかった。夏の噺も魅力的!
仲入り後の後半は「お化け長屋」。今日は(上)(下)通しである。
(下)の方は、私は圓生師匠の録音でしか聞いたことがなく、
実演で聞くのははじめてだ。珍しい機会だし、これは楽しみ。
でもこの噺は、やはり前半の古狸の杢兵衛さんの怪談語りが面白く、
小満ん師匠もそちらを丁寧に演じて、せっかく盛り上がったところが
耳馴れない(下)の展開で台無しになってはいけないと…
長屋に引っ越してきてからの後半は簡潔にまとめたようである。
型の違いかもしれないが、「お化けが出た!」と逃げ込んで
「お前は騙されたんだよ!」という…頭のところでサゲとなったが、
圓生師匠の按摩さんを布団の中に仕込んでおく場面はなしだった。
どちらにしても杢兵衛さんの怪談がお見事で…記憶に残るのである。
ここはリアルに恐いような…おどろおどろしい内容が続くのだけど
怪談噺という雰囲気で…しかしそれ以外が、カラッと明るい!
この辺のメリハリが「お化け長屋」の魅力的なところで
そうした演じ分け、ニュアンスの変化は師匠の得意とするところだから
いい噺が聞けたと…ご機嫌の帰宅となるわけである。
ということで…次回は9月19日(水)第112回 横浜 柳家小満んの会
演目は「孝行糖」「永代橋」「名月若松城」の三席です。
キタ!「名月若松城」。この噺はすごい!私は二度目のことで期待!

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2012年7月17日 (火)

今日の月は…月齢27.5

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今日の月は…といっても、月齢27.5で
太陽の少し手前を動いているので
見ることはできないのだが、夕方19時08分、
日の入り(18時56分)から少し後の北の空。
夕焼けの写真である。
関東甲信越も梅雨明けが発表されて、
猛烈な暑さに苦しまされた。
そして日中だけでなく、熱帯夜に…

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2012年7月16日 (月)

ウラディーミル・アシュケナージ 11

アシュケナージ指揮ロイヤルフィルによる
ボロディンの交響曲を聞いている。
中央アジアの草原にて(1992.4)
交響曲 第1番 変ホ長調(1992.5)
交響曲 第2番 ロ短調(1991.5)
交響曲第2番は有名だが、第1番は珍しいのではないか。
でも私はこのCDを昔から聞いているので、久しぶりだけど
よく知っている印象がある。親しみやすい楽しい作品だ。
しかしまあ…この曲もあまり記憶に残りにくいような
地味な音楽であることは間違いない。マニアックである。
アシュケナージがまた、普遍的な解釈というか…
堅実にしっかりの仕上がりではあるけれど、
響きの冴えや輝きに欠けるというか…何か物足りない。
作品を知る上では、貴重な機会ではあるけれど、
これを聞いて感動して、ボロディンにますますのめり込む
というところにまでは至らない…残念である。

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2012年7月15日 (日)

横浜の風景から 253

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相鉄線で西谷まで行って、羽沢の方へ歩いてみた。
西谷駅周辺の工事がはじまっており、
JR貨物線の羽沢で、JRへ乗り入れをする…
西谷から地下鉄になるそうだが、その工事かと。

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保土ヶ谷区東川島町の国道16号線から
少し入ったところに庚申供養塔。
元禄十丁丑年(1697)十月十三日の造立である。

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その少し先に行ったところで…同じく東川島町だが、
堅牢地神塔があり、寛政三辛亥年(1791)二月十三日の造立。

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左神奈川、右八王子道とあり、道標にもなっている。

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しばらく歩き、東川島町から神奈川区羽沢町に入ったが、
新幹線のガード下を通り、少し行ったところに
十二天社があった。文政五年(1822)の造立だそうで、
十二天とは、八方位と上下日月を加えた十二の神様である。

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同じく羽沢町で環2の交差点の少し手前で曲がったところだが、
お地蔵様が二基と中央には庚申塔があった。
寛永年間に造立されたとのことである。

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北に向かって、長い坂道を上っていくが、県営住宅のところに
月山・湯殿山・羽黒山供養塔があった。羽沢浅間講が参拝。

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月山・湯殿山・羽黒山供養塔の後ろが塚のようになっており、
上り口には馬頭観音が祀られている。休憩地だったようだ。

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塚を上がっていくと浅間大神が祀られていた。

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月山・湯殿山・羽黒山供養塔の道路の反対側に
硯松という史蹟があり、太田道灌公が小机城攻めの際に
この場所で兵を休め、松の下に腰掛け、歌を詠んだそうである。

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硯松の道路を挟んで横には、堅牢地神塔があった。

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そしてさらに少し横には庚申塔が二基。

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硯松の道路の反対側だが、羽沢町の神明神社。

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神明神社の社殿である。立派な神社だ。

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羽沢町の農村地区をしばらく歩いていると
きれいな庚申堂があった。

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こちらが堂内に祀られている庚申塔である。

羽沢町から保土ヶ谷区上菅田町に入り、
相鉄線の西谷駅に戻ってきたが、
あまりの暑さに体力もひどく消耗して、
今日は帰りも相鉄線で早々に帰宅した。

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2012年7月14日 (土)

マウリツィオ・ポリーニ 1

先日、スティーヴン・コヴァセヴィチの独奏で
バルトークのピアノ協奏曲第2番を聞いたが、
久しぶりにポリーニの演奏で聞いてみたくなり、
CDを出してみた。第1番と第2番が収録されており、
クラウディオ・アバド指揮シカゴ交響楽団との協演で
1977年2月14,19,22日にシカゴでの録音である。
やはりポリーニは圧倒的だ!音楽の鮮やかさ、
強靭なテクニックでその勢いは凄まじく、
いきいきと躍動して、とにかく究極的な完成度…
これ以上の何を望むというのであろう。
ポリーニの明快なタッチだと、バルトークの音楽は
民族色よりも現代音楽的なドライな色合いが強くなるが、
あまりにも素晴らしくて、ただただ感動的なのである。
アバドの解釈もポリーニに負けずに精妙な音作りで
シカゴ交響楽団が実にいい響きだが、これぞ名盤だ。

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2012年7月13日 (金)

ネーメ・ヤルヴィ 11

スウェーデンの作曲家フーゴー・アルヴェーンの作品。
夏至の徹夜祭(スウェーデン狂詩曲 第1番) 作品19
交響曲 第2番 ニ長調 作品11
ネーメ・ヤルヴィ指揮王立ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団
1987年12月3-5日にストックホルム・コンサートホールで収録。
「夏至の徹夜祭」が楽しくって、何とも魅力的な素晴らしい作品。
スウェーデンにおいて、夏至の日にどんな祭りが行われるのか?
その辺は知らないのだが、光景が目に浮かぶようで…
人々の喜びに満ちたにぎわいの様子も伝わってくるが、
夏の北欧における…夜も明るい光の変化、爽やかな空気、
ここに存在する何もかもが憧れのような…感動的な音楽だ。
交響曲第2番はニ長調で…ブラームス的な作風の印象も…
どこかブラームスの同じ第2番を連想してしまうが、
工夫に満ちた…変化に富んだ表現で、聞けば聞くほどに面白いが、
でもやはり、どうも記憶に残りにくそうな…捉えどころのないような、
しかしそこに興味ひかれてしまうのでもあって、熱心に聞こう!

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2012年7月12日 (木)

カラヤンの1980年代 31

カラヤン指揮ベルリンフィルによるシベリウスで
交響曲第2番と悲しきワルツ(1980年11月16-20日)、
「カレリア」組曲(1981年1月2日)を聞いている。
繊細な表情付けと一方の重厚な響きが絶妙な一体感で
この辺はさすがにカラヤンの名人芸で聞かせているのだが、
正直なところでは、ちょっと集中力が落ちたかな…ということも
つい思ってしまうのである。1970年代の引き締まった感覚から
少しずつ緊張を緩め、穏やかな方向へと向かいつつあり、
統率感よりも豊麗な音楽となる晩年の傾向が見えつつある。
交響曲第2番も…特に後半の壮大な仕上がりには、
聞いているこちらの集中力がもたないようなところがあり、
音楽が外へ外へと鳴っているところは、少々残念な感想も。
最晩年のカラヤンがウィーンフィルとシベリウスを録音していたら
また違った感動的な演奏を残していたかもしれない。

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2012年7月11日 (水)

落語につぶやき 167~五銭の遊び

志ん生師匠の録音に「五銭の遊び」があり、
この噺も聞いたことがないが…「遊び」なので
女郎買いの噺であることはわかるのだけど、
懐には自分の二銭と預かっている母親の五銭しかない。
どうしても空腹で…おでん屋で二銭のこんにゃくに
からしをたっぷり塗って食べて、冷かして帰ろうとすると
「色男!」と呼び止められて、「お茶ひいちゃうから…」と
「いくらもっているんだい?」、五銭ともいえないので
「小銭しかないよ」と五銭の白銅貨を見せたところ
女は二十銭の銀貨と見間違えたようで…
「足りない分は私が何とかするから」と上げてくれた。
腹が減って仕方ないので…よその部屋の御鉢に残った
飯の余りを…梅干を思い浮かべて、酸っぱいと食べたり
若い衆が宵勘だと集金に来て、もっている五銭を出して、
「お前さん、五銭を出して、上がるつもりかい?
それでご飯を食べたりなんかして…
五銭で女郎屋の敷居を跨いだね…
ずいぶん面の皮が厚いね」というから
「薄くはねえよ」といってやった…というサゲである。
オチのない噺で…落語事典によると
女郎買いのうわさはこの続きもあるらしい。

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2012年7月10日 (火)

7月10日の感想

今日はお昼前から草むしりの手伝いに行ってきた。
暑かった。大粒の汗が流れ落ちて、何なのか、この暑さ!
天気予報もハズレて、久々の快晴に…梅雨明けはまだ?
気持ちいい青空と真っ白な雲…本格的な夏の到来である。
軽い熱中症か?すっかり食欲もなかったのだが、
夜は環状4号線の海鮮市場に行って、お寿司を堪能。
おいしかった。満腹に食べて、完全復活!

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2012年7月 9日 (月)

スティーヴン・コヴァセヴィチ 3

スティーヴン・コヴァセヴィチのバルトークを聞いている。
1968年12月に収録されたピアノ協奏曲第2番は、
サー・コリン・デイヴィス指揮BBC交響楽団との協演。
そしてコヴァセヴィチの独奏でソナチネと「戸外にて」。
こちらは1969年9月の録音でウェンブリー・タウンホール。
ピアノ協奏曲は、熱い表情と力強い推進力が魅力的だが、
今日の感覚からするとディテールの明瞭度は低い気もして、
その辺は録音の特徴もあって、年代的に仕方ないか。
コヴァセヴィチは強靭なテクニックと鮮やかなタッチが
実に素晴らしいので、バルトークのような近現代の作品は、
もっと聞いてみたいと思わせる…充実の演奏である。
音質的には、独奏はさらに聞きやすいクリアな仕上がりで
重量感のある迫力が冴えわたった「戸外にて」は最高だ!

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2012年7月 8日 (日)

横浜の風景から 252~相沢川

午後から晴れてきたので、地図も持たずに出掛けてみた。
瀬谷柏尾道路を瀬谷方面に中原街道の二ツ上橋を越えて、
瀬谷区相沢1丁目の相沢三の橋から相沢川に沿って歩く。

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相沢三の橋にて相沢川である。
これから向かう下流方向を見ている。

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相沢七之橋にて相沢川の下流方向。
正面の土手の上には相鉄線が通っている。

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橋に名前はなかったが、瀬谷区橋戸1丁目にて
相沢川の上流方向を見ている。

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瀬谷区南台2丁目にて相沢川の上流方向。
正面のトンネルの上には中原街道が通っている。

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しばらくの間、相沢川に沿って遊歩道になっている。
何か所か…このように水辺に下りられる場所も。

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瀬谷区下瀬谷2丁目の森前橋にて
相沢川の下流方向を見ている。

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瀬谷区下瀬谷2丁目の下瀬谷橋にて
正面に見えるのは環状4号線である。

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瀬谷区下瀬谷3丁目の出水橋にて
相沢川の上流方向を見ている。

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泉区上飯田町に入ったが、日向橋にて。
対岸は大和市上和田である。

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泉区上飯田町の相沢橋にて、
ここで境川と合流し、相沢川の旅は終了。
ちょうど日向山団地のすぐ近くなのだが、
四号家でラーメンを食べて、17時30分に帰宅。

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2012年7月 7日 (土)

落語につぶやき 166~半分垢

土曜の夜にゆっくり落語を聞いているが、
五代目志ん生師匠の「半分垢」である。
この噺も題名は知っているが、聞いたことがない。
関取が大そう立派になって修行から戻ってきたが、
あまりの大きさに顔は屋根の上に見えるという。
母親は自慢げにその姿を人に聞かせるが、
横で聞いていた父親は、小さめにいっておいた方が
実際に見て、より立派に感じられるものだとお説教。
口の利き方は難しい。それで母親は…逆のことをいって、
小さいことばかりいっていると…奥から関取が出てきて、
大きいじゃありませんか!大きいって、半分は垢ですよ。
オチに関しては、富士山を褒めると…土地の人は
大きいっていいますけど、半分は雪です…といったので、
それにちなんで、半分は垢になってしまったのだ。

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2012年7月 6日 (金)

ベルナルト・ハイティンク 9

ベルナルト・ハイティンク指揮ロンドンフィルによる
ショスタコーヴィチの交響曲第1番と第9番。
1980年1月にロンドンのキングズウェイ・ホールで収録。
ハイティンクのショスタコーヴィチは、やはり私は好きだ。
音楽への誠実な姿勢、生真面目なまでの厳格さ、
オーケストラを引き締めて、きめ細かくコントロール、
スタンダードな印象ながら…だからこその名演である。
ロンドンフィルとは残り…交響曲第2番と第3番。
その後はロイヤル・コンセルトヘボウとの録音になる。

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2012年7月 5日 (木)

カラヤンの1970年代 17

カラヤン指揮ベルリンフィルによるシベリウスで
フィンランディア、トゥオネラの白鳥(1976年9月)、
エン・サガ、タピオラ(1976年12月28,29日)
カラヤンのシベリウスは荘厳にして、重厚な構え、
スケール雄大で…この重苦しい雰囲気は、
とても北欧の爽やかな空気とは無縁の仕上がりだが、
しかしこれがまた感動的なのであり、さすがである。
ベルリンフィルの音色は、まさにドイツ的な渋い響きで
北欧のオーケストラの透明感とはずいぶんと違う印象だけど
要所で研き抜かれた…これがカラヤンの華麗な表現ともいえる…
1970年代のカラヤン全盛期の演奏は、とにかく圧倒的だ。

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2012年7月 4日 (水)

ネーメ・ヤルヴィ 10

スウェーデンの作曲家フーゴー・アルヴェーンの作品を聞いている。
ウプサラ狂詩曲(スウェーデン狂詩曲 第2番) 作品24
交響曲 第1番 ヘ短調 作品7
ドラパ 作品27 「オスカル2世王の追憶に」
黙示録カンタータ 作品31よりアンダンテ・レリジョーソ
ネーメ・ヤルヴィ指揮王立ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団
1988年2月11-15日にストックホルム・コンサートホールで収録。
このように暑くなってくると北欧の音楽で涼もうと思ってしまうが、
グリーグ、シベリウス、ニールセン、そしてちょっと珍しいところへ行くと
アルヴェーンの交響曲を聞いてみようということになるのである。
北欧の爽やかな響きが心地よいのだが、後期ロマン派の作風で
時代的に…やはりワーグナーの影響は大きいようだ。

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2012年7月 3日 (火)

コリン・デイヴィス 2

サー・コリン・デイヴィス指揮ボストン交響楽団で
シベリウスの交響曲第5番と第7番を聞いている。
1975年1月4-6日にボストンのシンフォニーホールで収録。
コリン・デイヴィスの最初のシベリウス交響曲全集だが、
角をしっかりと聞かせる造形…誠実を極めた演奏であり、
もう少し柔軟にしなやかな動きも欲しいところだが、
暗く、冷たい響きで統一し、色彩を完全に消し去って、
コリン・デイヴィスの目指した音楽は明解である。
ボストン交響楽団から重厚な音色を引き出しているのも特徴で
あまり爽やかではない深みの増したシベリウスだ。

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2012年7月 2日 (月)

スティーヴン・コヴァセヴィチ 2

1968年のコヴァセヴィチでブラームスを聞いている。
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 作品24、
3つの間奏曲 作品117、4つの小品 作品119
1968年8月にロンドンで収録。若き日の録音。
コヴァセヴィチは1980年代前半にブラームスの作品を
いろいろと録音しているが、こちらは1968年である。
作品117と作品119は1983年に再録音されている。
素晴らしい演奏。独特の鮮やかさと強い集中力で
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガは圧倒的だ。
後半はブラームス晩年のいぶし銀の小品集だけど、
コヴァセヴィチのブラームス好きがひしひしと伝わってきて、
私もこれらの作品は大好きなので…うれしくなってしまう。

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2012年7月 1日 (日)

落語につぶやき 165~近日息子

今日はネット上にある喜多八殿下の「近日息子」で
近日息子とは、近日は近い日だから明日のことだと
とんでもない解釈をする与太郎さんのことで
落語における愛すべきキャラの与太郎が活躍する噺だが、
与太郎に小言をいっていると調子が悪くなる…という親父に
ならば先回りして気を効かせてやろうと医者を呼んできたり
葬儀社を手配して、長屋の衆も続々と悔やみに来てしまい、
親父はまた怒ってしまうが、そこで与太郎さん…
長屋の連中もあまり利口じゃねえなあ。
「忌中」の脇に「近日」と書いておいた。
「近日忌中」というオチ。これはなかなか面白くて好き。
落語事典で調べてみると…三代目桂三木助が
二代目桂春団治から教わったとある。
つまりはこの噺も元は上方の噺だったわけだ。

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