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2012年8月19日 (日)

黒門亭で正雀「安中草三」

今日も暑かったが、午前中は東海道歩き(東京編)に出掛けて、
午後は銀座線で新橋から末広町へ…上野黒門町に移動して、
正雀師匠の「安中草三」を聞いてきた。黒門亭第2部にて。

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ちょっと早かったので、いつも通りに湯島天神にお参りしてきた。
この暑さで…日曜日の午後ながら参拝客は少ない。

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7月下旬の前回も少なかったのだけど、
今日もこの通りで…夏の湯島天神は静かだ。

黒門町に戻ってきて、まだ上では第1部が続いていたが、
出番の終わった小燕枝師匠が出てこられて、挨拶をすると
ニッコリして、丁寧にお辞儀してくださり、私服の小燕枝師匠も素敵!
今回は第2部に来たので…聞けなかったけれど、また今度!
第1部で小燕枝師匠は「小言幸兵衛」を演じたそうな…聞きたかった。


第2部
柳家緑太:道具や
林家時蔵:年枝の怪談
林家正雀:安中草三~発端

前座さんは久しぶりに聞く緑太さんでお馴染み「道具や」である。
緑太さんの「道灌」や「道具や」は何度も聞いているけれど
基本は全く同じで…しかしよくなった。すごくよくなった!
最初の頃は、器用な前座さんだな…というのが少々気になり、
上手な分だけ面白くない…というのがあったのだけど、
いまはすごく自然体に上手なところが魅力で…面白かった。
たくさん笑った。緑太さんはきっと上手くなると思うのだけど、
この調子に成長してもらって、これからが楽しみだな…って。
続いて、時蔵師匠がはじめて聞く噺である。噺の主人公は
春風亭年枝という噺家であり、「年枝の…」という噺があったなと
「年枝の怪談」だったのだ。すごくよかった!時蔵師匠はいいな。
オチがつくけど…人情噺のようでもあり、怪談噺のようで、笑える…
地味なんだけど…味わいがあって、かなり個性豊かな展開!
こういう噺、大好きである。いい噺が聞けた!今日の収穫。
そして正雀師匠が「安中草三」の発端を55分ほどの長講で。
この噺は三遊亭圓朝作「後開榛名の梅が香」であり、
「おくれざきはるなのうめがか」と読むのだが、感動!
本当に素晴らしかった。忘れられない宝の一席。
圓朝作品は登場人物が多くて、聞き逃すと訳わからなくなる…
というような、とにかく複雑な人間模様であり、しかしこれが面白い。
夢中になって、物語に引き込まれる。正雀師匠の芸の力だけど
圓朝作品の偉大さは、ファンにとってはたまらない魅力である。
今日は幼少期の草三郎が、剣術の師匠となる恒川半三郎と出会う場面。
病床の父のために味噌漬けと秘伝書の入った包みを盗みだす草三郎だが、
それが縁で恒川と出会い、草三郎を弟子として引き取ることになる。
そして後半は…数年がたち、舞台は土浦へと移って、
恒川は土浦藩の家臣となるが、奥住家のりゑを妻に迎え、
それが元で…りゑに想いを寄せていた重役の久保田に恨まれ、
何かといじめに合い、恥をかかされることになる。それでついに
恒川とりゑは久保田を討ち果たすのだが、その罪を草三郎が被って、
私が殺しましたと名乗り出る…今回は受牢の場面までである。
この後、草三郎が牢破りをするそうだが、それはまた次回…ということで。
圓朝作品の長編ものはみな面白いのだが、この「安中草三」もいい!
今日は素晴らしい作品に出会えて、本当に満足な一日であった。

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