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2012年9月 1日 (土)

黒門亭で小燕枝・小里ん

今日は朝から不安定な天気で、運よく駅まで降られず…
御徒町の駅から黒門町へも…少し雨が降り出した程度で…
しかし落語協会に着いた途端、あっという間に大降りに…
傘を開かずに済んだので、ついていた。濡れずに助かった。
もちろんお目当ては、小燕枝師匠と小里ん師匠である。
小里ん師匠の「小さん芸語録」出版記念の小さん弟子の会。

第1部 小さん芸語録出版記念
三遊亭しあわせ:子ほめ
柳家さん福:普段の袴
柳亭小燕枝:千早ふる
柳家小里ん:笠碁
小燕枝・小里ん・さん福:対談-小さんを語る

前座さんはしあわせさん。最近、遭遇率が高い!
この前に聞いたときと同じく噺は「子ほめ」だが、
今日、思ってしまったこと…二ツ目になったら化けてほしい!
というのは、きちんと出来ている…優等生的な感覚で
前座さんに特有の必死な印象でもなく、すごく落ち着いて、
一方で何かはじけたいものを押さえつけられているような…
もっている個性が次々に飛び出して来たら、どうなるのかな?って、
崩してみたいな…すると面白いかも…と思わせる「子ほめ」であった。
今日は特別な会なので、二ツ目さんは出演なしで…さん福さんが登場。
噺も小さん師匠にゆかりの「普段の袴」がネタ出しで…そういえば
たしかに「普段の袴」って、実演では聞いたことがなかった。
私が最初に聞いたのは、彦六の正蔵師匠の録音で
市馬師匠の映像を落語研究会だったか…見た記憶もあるけれど
一般には珍しいネタということがいえるらしい。つまりは地味で…
笑うところが少ない…寄席では受けない…という噺であるらしい。
でも今日聞いても…私はこういう噺は大好きで、面白いではないか!って、
むしろどうしてマイナーなのだろう…って、思ってしまうぐらいなのである。
続いて、小燕枝師匠が「千早ふる」。よかったのだ。実にいい!
誰でも知っている…お馴染み「千早ふる」だけど、何でこんなに心地がいい!
聞いていて…いつしか幸せな気持ちになってしまう「千早ふる」である。
大袈裟な…って思うかもしれないが、毎度の噺も…語る人によって、
全く違う仕上がりに聞こえてくることもあるのであって、今日がそれだった。
よく知っているこの噺で…新鮮な感動を与えてくれる小燕枝師匠は素敵!
仲入り後に…トリは小里ん師匠の「笠碁」。実は今回が二度目で、
小里ん師匠の「笠碁」の素晴らしさは、ずっと私の中で
強い印象として残っていたのだけど、ぜひもう一度聞きたいというのと
やはり何度聞いても…小里ん師匠の「笠碁」は感動的であった。
目で落語を語ってしまうのであり、所作の見事さは圧倒的だ。
雨の情景が目の前に広がって、そこで意地の張り合いの可笑しさ、
こういう些細な喧嘩が大事になる…大人だからこそまた厄介な…
「笠碁」に描かれているものって、誰にとっても心当たりはあるのであり、
面白いし、深い内容もあるし、いい噺だなと…堪能させていただいた。
そして最後に…今日の特別企画で「対談-小さんを語る」が楽しかった。
とにかく面白い。小さん一門の大食いの話。内弟子生活、剣道、おかみさん。
「芸は人なり」で芸論になると…最後にもう一度、感動的なのであり、
本当にいい話が聞けた。今日は聞きに行ってよかったと思う。
そして実は、帰りに横浜で「小さん芸語録」の本を買ってしまった。
最初の「青菜」を帰りの電車で読んだのだけど、夢中になってしまう。
ネタごとに興味深い芸論が展開されているので、ぜひ私も勉強したい。

20120901

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