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2012年9月16日 (日)

黒門亭で藤兵衛・志ん橋

午前中は東海道歩きの続きで…田町から品川へ。
少し時間が早かったので…品川からお茶の水へ出て、
神田明神にお参り。そしていつもながら黒門町へ。
今日は大好きな志ん橋師匠が出演なので
黒門亭の第2部を聞いてきた。落語協会に到着すると
ただいまリニューアル工事中で、仮囲いで覆われている。
お馴染みの落語横丁だが、ちょっといつもと違った印象。

第2部
柳家さん坊:つる
柳家花いち:泥泥
桂藤兵衛:短命
古今亭志ん橋:野晒し

前座さんはさん坊さん。今日がはじめてだ。
不思議とこれまで遭遇したことがなかったのだが、
最初のうちは「道灌」かな?と思って聞いていたのだけど…
こんなに丁寧に細かく演じて、間に合うの?と思っていたら、
途中から「つる」ではないか!この噺は定席の寄席では、
かなりの頻度でかかっていると思うのだけど、私にとっては
なかなか珍しい。長らく聞いていなかった。ということで
新鮮ではあるのだけど、しかし特に面白い噺ではないのである。
花いちさんも久しぶり。実は二ツ目になってから、はじめて?
何となく慌ただしい…落ち着かない芸風は変わらないが、
そこが二ツ目の実力を発揮で上手くなった!はじめて聞く噺だ。
泥棒のネタなのだが、帰りにわかったのだけど、「泥泥」という噺。
これは泥棒が二人出てくるというので「泥泥」なのだろう。
クビ寸前の間抜けな泥棒で…今月中に空き巣をして来いと…
あと二日あるから、今日はもういいや…明日にしようって、
長屋の自分の部屋に戻ってくると…するとそこには泥棒が、
この泥棒がまた間抜けな男で…仕方なく手伝いをはじめる始末。
自分の部屋であることもわからなくなってしまって…
手伝ってもらったからと盗んだものを半分ずつに分けて…
落語事典にもないし、もしや新作?面白い!私は好き。
藤兵衛師匠が「短命」だった。ちょうどこの噺について
小里ん師匠の「小さん芸語録」を読んだばかりで
伊勢屋の二番目の婿さんが「ブリのアラ」というのを
小さん師匠は演じなかったそうで…つまり柳家の方では
「ブリのアラ」は出てこないことも多いそうなのだが、
私はどうも柳家の「短命」を聞いていることが多いようで
「ブリのアラ」って、なんのこと?と思ってしまったのだけど
今日の藤兵衛師匠のでは、「ブリのアラ」が出てきたのだ。
先ほど書いた通り、二番目の婿さんをそう例えるのだけど
太っていて、色が黒くて、脂ぎっていて、不細工な男。
おまんまの食べ方も面白く、なかなかの衝撃キャラで
これは「目からウロコ」の「短命」であった。覚えておこう!
藤兵衛師匠の察しの悪い八五郎が実にいい感じ。
そして今日のトリは志ん橋師匠。ネタは出されていなかったが、
マクラで…太鼓には馬の革を張るそうで…ときたから
これは「野晒し」である。それもオチまで行く場合の入り方。
オチまで行かない場合には、バカの番付で釣りのマクラのみで
そこに競馬の話題で…太鼓に馬の革と来るとオチまで行く!
志ん橋師匠の「野晒し」は今日で三回目だと思うのだけど、
幇間が訪ねてきて、「お前は誰だ!」「幇間(たいこ)だ」
「さっきの骨は、馬の骨だったのか!」のオチまで…
というのは、はじめてである。これはうれしい。
志ん橋師匠の「野晒し」は絶品なのだが、時間がないときは
向島の釣りの場面で、歌いながら水をかき回して、
賑やかに盛り上がったところで切ってしまうことが多い。
その釣りの場面が実にいいのだけど、師匠の幇間がまた最高!
「野晒し」って、秋のネタとかいうが…楽しいし、華があって、
本当にいい噺!今日は本寸法の「野晒し」を聞けてよかった。
お見送りの志ん橋師匠と少しだけお喋りできたのだけど
「月村さん!」って、師匠から声をかけてくださり、
そういうところもうれしくて、ますます大好きな師匠である。
実は志ん橋師匠…体調を崩されてお休みしていたそうだが、
こっそり聞いてみたところ、お元気になられたそうである。
今日は「野晒し」を35分たっぷりで…「試してみたの!」って、
明るく、師匠ご自身が楽しそうに演じられていたので…ひと安心!

20120916

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