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2012年9月30日 (日)

マウリツィオ・ポリーニ

ポリーニの最新盤でショパン・アルバム。
入荷したとの情報ですぐに買いに行って、
早速に聞いているのは、やはりポリーニだからか。
この数年、レコード業界の不況で新譜そのものが減っているし、
興味をひくものも少なく…新譜への関心も薄れているのだが、
今回のポリーニのショパンは楽しみで久しぶりに飛びついた。
24の前奏曲 作品28、2つの夜想曲 作品27、
4つのマズルカ 作品30、スケルツォ 第2番 作品31
2011年5,6月にミュンヘンのヘルクレスザールで収録。
24の前奏曲とその前後の作品を組み合わせた選曲である。
マズルカ以外はすべて再録音であり、ポリーニという人は
あまり録音を繰り返すタイプではないので意外な気もするが、
しかしファンとしては現在の演奏を聞けるのはうれしいし、
いまショパンを聞かせたいというポリーニの想いにも感激。
予測はしていたのだが、やはりすっかり肩の力が抜けて、
より自由に…極めて自然体に音楽が流れている。
テンポ設定は相変わらず速い。ますます速くなっている。
しかしここで…その速度意識が全く気にならないというのは、
ポリーニが50年…いや60年かもしれないが、ずっと弾き続けて
その先にあるのがこの演奏なのであり、この上なく安定しているのだ。
昔のポリーニには、作品解釈における明確な意図や音楽の構築性、
ポリーニだから特別な…という強い力が聞き手に伝わってきたのだが、
現在の演奏からはそうしたものが消えて、どこか安らかである。
何かを超越した…といってもいいのかもしれないが、
この柔らかさや自在な響きも加わった現在のポリーニが魅力的。
緩急強弱のメリハリはなくなっているが、作為的なところはないし、
あくまでも音楽に緊密に寄り添うポリーニの姿勢に感動する。

DG 00289 477 9530

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