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2012年11月10日 (土)

黒門亭で一琴・歌武蔵・禽太夫

先週に続いて、午前中は東海道品川宿を歩き、
13時も過ぎたので…品川駅に出て、御徒町へ移動。
午後は黒門亭の第2部。「一琴・歌武蔵・禽太夫」という
うれしい顔付けである。歌武蔵さんは元相撲取りで
有名だし、もちろん人気もあるけれど、私的には…
一琴さんと禽太夫さんも大好きなのである。
13時40分ぐらいに落語協会に着いたのだが、
上では一左さんの声が聞こえてきて…「看板のピン」。
その後、第1部のトリは小太郎さんの「按摩の炬燵」だが、
声が外に漏れてこなかったので…この噺は夜の情景で
静かに演じているのだなと…最後の寝小便の場面は、
何か大騒ぎになっている感じが外にまで伝わってきた。
少しずつ並びはじめると…小ゑん師匠が来られた!
第2部の番頭さんは小ゑん師匠!出演はないけれど
すごく得した気分。開場までが幸福の時間となった。

第2部
柳家フラワー:出来心
柳家一琴:蛙茶番
三遊亭歌武蔵:持参金
柳家禽太夫:百川

開口一番で前座さんはフラワーさんだ。泥棒のマクラが来て、
なんと「出来心」である。前座さんの「出来心」ははじめてかな?
この噺は柳家の噺家さんでは定番のひとつだと思うのだけれど
前座さんは「道灌」や「道具屋」が多くて、フラワーさんはがんばっている!
一琴さんが「蛙茶番」だ。この噺はとにかく面白くて…爆笑になるのだが、
それにしてもすごくよかった。半ちゃんが舞台番というのが気に入らず…
腹が痛いと仮病を使っているのだけど、近所のおかみさん連中や娘たちが
半ちゃんが来ないなら帰ると騒いでいると聞かされると…全部ウソなのだが、
それを聞くと急に目がキリっとして、いい男になってしまう場面、
一琴さんがカッコよすぎて…そこが笑いを誘う。半ちゃんの滑稽ぶり。
後半も褌を締め忘れて、かなり抜けているのだが、言うことは立派だし、
することのすべてが男前なので、もうとにかくおかしくて仕方ないのである。
下ネタの後は…ブラックな「持参金」が来て、ひと癖もふた癖もある噺で爆笑!
これがまた…歌武蔵さんの毒舌な切り込みで何とも痛快な展開となるのである。
「持参金」に登場の男たちは、すべては五円が目的のちょっとひどい噺なのだが、
金は天下の回りもので…「不思議な五円(ご縁)」というオチも鮮やかだし、
「持参金」は申し訳ないけど、よくできた噺だと思う。女性を酷くいう場面が続いて、
しかし聞いている人を不快にさせずに…すべては笑いに導いてしまうというのも
そこが歌武蔵さんの聞かせどころで…ピリリと辛子の効いた一席であった。
刺激の強い噺が続いて、大いに盛り上がってしまうのだが、
今日のトリは禽太夫さんの「百川」だ。この噺も…今日は本当に楽しい。
以前から書いていると思うのだけど、「百川」は私の大好きな噺で、
禽太夫さんの「百川」ならば、百兵衛さんはいいだろうな…とは予想していたのだが、
それが!今日の百兵衛さんが何ともかわいらしいのである。田舎者というので
江戸っ子につい押されてしまうのであり、どうしても控えめに…弱気になってしまう。
その辺を禽太夫さんが思い切って、同情を集める百兵衛さんに仕立てるのであり、
それに対して、河岸の若い連中のなんと威勢のいいこと!この対比である。
「百川」は何度聞いても面白いし、こちらもよくできた噺である。素晴らしい。
演者も魅力的だったし、充実した噺が並んで…堪能した。大満足である。

20121110

今日の演目とお見送りの番頭さんは小ゑん師匠!

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