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2012年12月 8日 (土)

黒門亭で小歌・菊春・柳朝

一か月ぶりになるが、東海道品川宿の続きで
京急鮫洲駅から鈴ヶ森…そして大森海岸への旅、
13時も過ぎたので…JRの大森駅に出て、御徒町へ移動。
午後は黒門亭の第2部である。柳朝さんをお目当てに。
14時ぐらいに落語協会に到着。上では歌太郎さんの「大工調べ」。
与太郎が…あたぼうが「あたりめえだあ、べらぼうめ」の説明をして、
後半のお調べの場面もかすかに…でもほとんど聞こえてこなかった。
風が強くて…寒かったけど、殿下が自転車でお出掛けの場面に遭遇。
それでちょっと得した気分。今日の番頭さんはちよりんさんで大活躍。

第2部
三遊亭わん丈:八九升
三遊亭小歌:狂歌家主
古今亭菊春:時そば
春風亭柳朝:蛙茶番

今日ははじめての前座さんだ。三遊亭わん丈さんだった。
やはり圓丈一門の噺家さんは、たとえ前座さんでも
自分の落語を自分の言葉で喋る…というのに慣れているので
習った通りにやっているというのではない…マクラから面白いのである。
噺は圓生一門の伝統で必ず最初に習うという「八九升」。
以前にはら生さんで聞いて以来…久しぶりだ。この噺はめったに聞けない。
というのは、耳の遠いつんぼの悪口をさんざん言う噺で、定席では禁止。
しかし昔から伝わるこれぞ落語なのであり、黒門亭は事情の分かるお客ばかりで
せっかくの機会だからと…今日は「八九升」を聞かせてくれたのである。正直面白い。
つんぼの旦那を奉公人がバカにしている…というとズバリ障りがあるのだが、
耳が聞こえないことで、どうしてもやり取りにすれ違いが発生してしまった!という
そこがたいへん滑稽な情景に描かれるのであり、少しでもよい方へ理解しよう。
わん丈さんは上手かった。登場人物の描き分けもできているし、笑える動作で
少々大袈裟気味に演じることで面白いのだけれど、それが少しもわざとらしくない。
汚い悪口で不快感を与えることもなく、やり取りのすれ違いでしっかり笑いを取っている。
ぜひまたわん丈さんを聞いてみたいなと…きちんと覚えておこう!注目の存在!
続いて小歌師匠が大晦日ネタで「狂歌家主」。この噺もなかなか聞けなくて…
前に聞いたのも小歌師匠である。たしか三年前のことで同じく黒門亭であった。
家主が狂歌好きで…狂歌を言い訳に店賃を入れるのを待ってもらう…というのは、
「掛取り万歳」にも出てくるのだが、どういう違いがあるのか?というのを
今日は熱心に聞いてみた。情景としては全く別の設定なのだけど、ここに出てくる狂歌で
つまり「貧乏」をテーマにした狂歌など…その辺は共通なので、似ている印象なのである。
菊春師匠を聞くのは、はじめてかも。江戸時代の「時」の説明から、噺は「時そば」だった。
「そばをすする」「汁を飲む」「ちくわを食べる」といろいろな所作が出て来るけれど、
すする音、噛む音、飲み込む音で…効果音が重要であり、思わず食べたくなってしまった。
必ずラーメンを食べて帰ろう!と…そばでないけれど。実際に食べて帰ったのである。
今日のトリは柳朝さんで「蛙茶番」。私的には柳朝さんはいいよね!という…
お店の素人芝居で「天竺徳兵衛」だが、そのあらすじも盛り込まれているので
これが本寸法の「蛙茶番」なんだよね!という…伊勢屋の若旦那がガマ蛙の役で
それが気に入らないので来ないのだが…急遽の代役で定吉が演じることになり、
ガマが出るきっかけを打合せするのに芝居のあらすじが語られるのである。
「蛙茶番」は面白いのでかなり頻繁に掛かっているが、この辺は省略されることも多い。
柳朝さんも登場人物のキャラ作りが上手いのだが、やっぱり定吉が何ともいい!
そして今日の主役で半ちゃんだけど、小間物屋のみい坊が見に来ているよ…
半ちゃんの舞台番を見たい…といっているよ!と聞かされると
急にデレデレになって、だらしなくなってしまう半ちゃん、実によかったのだ!
この噺はきっと演じる方も楽しいのだろうし、だからこそ…こちらもまた爆笑となって
会場全体がひとつになれるという…明るく盛り上がるのにぴったりの噺だ。
ということで、今日は天気もよかったし、充実した一日を過ごすことができた。

20121208

今日の演目とお見送りの番頭さんはちよりんさん!

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