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2013年1月18日 (金)

第114回 柳家小満んの会

今年最初の横浜での柳家小満んの会である。
いつもながら「おはな商店」の豚骨ラーメンを食べて、
腹ごしらえをして、関内ホールへ!おいしかった。
私は小満ん師匠の「三助の遊び」が大好きで
それに今日は明治の雰囲気が漂う「探偵うどん」と
やはり一般には珍しい噺だと思うのだが、魅力的だ!
横浜の小満んの会は、実に落ち着く。やはり地元意識か。

金原亭駒松:子ほめ
柳家小満ん:三助の遊び
柳家小満ん:探偵うどん
柳家小満ん:阿武松

落ち着くって書いたけど、本当に心地のよい会だった。
マクラというか…噺に入る前の小満ん師匠の素晴らしい解説だが、
湯屋の三助さん、明治の探偵…つまりは東京の治安を守る刑事さんだが、
それに垂仁天皇にまで遡る相撲の起源に関する話と…聞き入ってしまった。
マクラがごく短い噺家もいるし、その方がいいという落語ファンもいるけれど
小満ん師匠の場合には、理解が深まるこの解説というのが大切である。
今日はまた…その辺が格別によい印象で…私的にははまってしまう!
「湯屋の三助さん」などは、見たことないし、基本的には知識として…しか
知らないわけだが、話に聞く懐かしい銭湯の風景は、実に味わいだ!
聞いていると気付くのだが、今回の三席に共通するテーマは、
「地方から出てきて活躍した人」ということであろう。
三助さんは、まさに裸一貫で…地方の出身者が多かったわけだし、
明治の頃の探偵(警官)は、新政府の役人ということで…薩長など
やはり幕末・明治維新の頃に江戸、東京へ出てきた人々だったようである。
そして六代目の横綱で阿武松緑之助は能登国の出身で…江戸で活躍。
「三助の遊び」は本当に面白い。「遊び」なので…湯屋の三助さんが、
幇間の次郎八に唆されて、吉原に女郎買いに行くのだが、
隣の部屋や廊下など、まわりから聞こえてくる会話が…
すべて湯屋に関する言葉に聞こえてしまうという…そこで
湯屋に関する知識がないとこの噺は全く楽しめないのだけど、
オチのための説明とはせずに…昔の銭湯、三助さんはどんなだったのか?
というのを小満ん師匠が、情景が目に浮かぶように語ってくれているので
自分は何でも知っているような錯覚をして、噺も爆笑!となるのである。
二席目は「探偵うどん」だが、これも独特な仕上がりの噺である。
江戸時代の岡っ引き、目明かしは、明治になって「探偵」と変わる。
つまりは現在の警察官のことである。泥棒を捕まえる…という噺だが、
そこが江戸の捕り物ではなくて、明治になっての情景なのであり、
「非常線を張る」というので…電信で「ツートントン、ツートントン」と手配して、
吾妻橋を渡って、橋のこっちは管轄外だ…とか、江戸ではなくて明治!
というのが、この噺の味わいだ。その空気を感じると実に魅力的!
あまり聞けないので明治の噺はどうも馴染みがないけれど、
こういう噺はぜひもっと聞ける機会を増やして、メジャーになってほしい!
そして仲入り後、三席目は「阿武松」である。この噺は相撲ネタとしては、
有名であり、重要であり、実にいい噺!ということがいえるだろう。
正直なことをいうと…私はあまり相撲の噺って、どうも好きでないみたいで…
というのは、相撲に関心がない…というのもあると思うのだが、そういう中で…
「阿武松」という噺は、板橋の宿屋の主人と新しい師匠で錣山親方と
小緑(後の阿武松)を暖かく見守ってくれる人情味のある人々が登場するのであり、
それで「相撲」という話題に限定せずに…心の美しい人々の噺というので
じっくりと楽しめるのである。そしてこの噺は…田舎から出てきた若者が
見事に横綱にまで上り詰める…「出世相撲」の噺というので、おめでたい!
それで新年の最初の会にふさわしいという企画であったのだ。なるほど!
ということで…次回は3月18日(月)第115回 横浜 柳家小満んの会
演目は「羽衣」「花見心中」「山崎屋」の三席です。「山崎屋」だ。うれしい!
そしてまた「羽衣」「花見心中」と聞いたことのない…楽しみである。

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