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2013年1月12日 (土)

リサ・バティアシヴィリ

リサ・バティアシヴィリの最新盤でブラームスのヴァイオリン協奏曲。
クリスティアン・ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデンと協演。
2012年6月にドレスデンのルーカス教会で収録。
そして後半はクララ・シューマンの3つのロマンスで
ピアノはアリス・紗良・オットが弾いている。
こちらは2012年10月にミュンヘンの音楽スタジオで収録。
前評判として…ティーレマンがかなりのやりたい放題と聞いていたのだが、
私にしてみれば、ティーレマンはこうでなくては…少しも驚かない。
全体に前へ前へと突き進む速めのテンポであり、その分…ゆったりのところで
非常に精妙な響きを引き出して…それが実に神秘的な瞬間であったり…
たっぷりと歌いあげて、通常以上のロマンティックな香りを醸し出すという。
ティーレマンの起伏の大きい表現に合わせ、バティアシヴィリもより表現豊かに
しかし基本となっている細部まで緻密に音楽を突き詰めていく姿勢は変わらず、
やはり圧倒的な名演であることは間違いないであろう。大いに楽しませてもらった。
でもひとつ確認しておきたいのは、何かこれまでの演奏にないような…
奇をてらった部分があるというのではなくて、むしろ極めて普遍性のある…
手堅くもあり、しっかりと伝統の上に成り立って、この演奏がこれからの時代の
新たな規範となりうること。そうした格調高さを備えている点は重要だ。
そこで…興味深く、驚かされたのは、第1楽章のブゾーニのカデンツァである。
ティンパニとの二重奏であり、オーケストラも伴奏を付けるという…面白い!
後半のクララ・シューマンのロマンスも素晴らしい作品だ。
なるほどこれは、埋もれさせていては、もったいない。
最初のうち…どこかフォーレのような…趣のある情景が魅力にも感じられて、
すると続いて、夫であるロベルト・シューマンのような響きも聞こえてきて、
時代としては、ブラームスとも共通であり、よい企画である。

DG 00289 479 0086

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