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2013年6月13日 (木)

落語につぶやき 205~宿屋の仇討

コメントで指摘を受けたので…「宿屋の仇討」について。
以前に「落語につぶやき 84~宿屋の仇討」でも書いたのだが、
繰り返しになってしまうけれど、現在の「宿屋の仇討」は、
上方噺の「宿屋仇」が東京に移されて、その際に
馬喰町の旅籠屋での一晩の様子を描いた「庚申待」(東京種)と
神奈川宿を舞台にして、大筋は同じ「宿屋の仇討」(大阪種)と
二通りの型に分れたのである。しかしながら東京種の「庚申待」は、
庚申講も庚申の晩の「庚申待」も現在では話が通じないので
ほとんど演じられなくなって、一般的なのは「宿屋の仇討」だ。

今日よく演じられている「宿屋の仇討」だが、現在の型は、
どこにルーツがあるのだろう…という、その辺は気になるのだけど、
よく「宿屋の仇討」で有名なのは、五代目春風亭柳朝師匠と聞くが、
ネットで調べると…八代目の正蔵師匠の録音も残されているようなので、
柳朝師匠の型は、正蔵師匠から伝わっているのだろうか?どうなのか?
落語事典のあらすじは、三代目三木助師匠の速記本によるもので…
三代目三木助は大阪の二代目三木助から直接習ったともあるし、
すると東京へ移したとされる三代目小さんの型とは別ということになるが、
何しろ昔のことなので…そういう記述があるということしかいえない。
五代目小さん師匠の録音も聞いたことがあるので…何かわかるかもと
小里ん師匠の「小さん芸語録」を参照したのだが、載っていなかった。
五代目小さん師匠の「宿屋の仇討」は、七代目可楽師匠を経由して、
三代目小さん師匠の型が受け継がれている…という記述もあるけれど
こちらもまた確認のしようがないのである。というのを踏まえて…
五代目柳朝師匠の録音を久しぶりに聞き直してみたのだが、
私が普段持ち歩いて、よく聞いている一朝師匠の録音は、
やはりもちろんのこと柳朝師匠の芸を忠実に受け継いでいる!
そして大好きな権太楼師匠の録音だが、「大黒屋金兵衛」という宿屋で
こちらは五代目小さん師匠と同じ名前の宿屋であり、そして万事世話九郎の
伊八を呼ぶときの「いはち~」という呼び声も小さん師匠と同じである。
何となく柳朝師匠と小さん師匠の型が現在に伝わっている気がするのだが…?

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