« 横浜の食風景から 9~柳屋 | トップページ | 落語につぶやき 215~仕返し »

2013年9月 9日 (月)

落語につぶやき 214~品川心中 下

土曜日に小満ん師匠の「品川心中」を聞いてきたのだが、
金蔵が親分の力を借りて、お染に仕返しをする(下)について
たいへん珍しい機会なので、記録しておきたい。

品川の海に突き落とされた金蔵だが、遠浅の海であり、
水は腰までしかなく…ずぶ濡れの化け物のような姿で
親分のところに戻ってきた。ここまでが(上)である。
それからちょうど七日が過ぎて、金蔵から訳を聞いた親分が、
お染に仕返しをしてやろうと一芝居打つ相談をする。
青い顔をした金蔵が品川にやってきて、お染に会いたいと
白木屋に上がる。お染は金蔵が生きていたことに驚くが、
酒を振る舞うとその場をうまく取り繕い、しかし金蔵は、
縁起の悪いことばかりいって、気分が悪いと横になってしまった。
初回の客が来たとお染は呼び出され…訪ねてきたのは、
親分と金蔵の弟役で民(たみ)の二人だった。
今日は金蔵の初七日で…金蔵が土左衛門で上がったときに
腹にお染と交わした起請文が張り付いていたからと
葬儀万端が無事に済んだことをお染に報告する。
するとお染は、からかうのはよしておくれ…金蔵は来ていると
二人を部屋へ案内する。しかし金蔵の姿はなく、布団の上には、
「大食院好色居士」と戒名の書かれた紙だけが残されていた。
金蔵が化けて出たのであり、これは深い訳があるに違いないと…
お染にすべてを白状させ、このままでは取り殺されると脅す。
仕方なく、お染は女の命である髪を下し、弔うための五両を出す。
これで金蔵は浮かんでくれるか…とお染は怯えているが、
親分が、きっと浮かんだろうというと…金蔵が踊りながらに出てきた。
何でこんなことをするんだい。この頭じゃ、商売にも出られないじゃないか…
お染は怒りだすが、金蔵は、お前があまりにあこぎな商売で客を釣るから
比丘(びく)にされたんだ…というのが、「品川心中」のオチである。

聞いたときには、このオチがさっぱりわからなかった。
帰って調べてみると…客を釣るとは、騙すことであり、
釣りなので比丘である。ビクとは魚を入れる籠のこと。
これと「比丘尼(びくに)」を掛けているようなのである。
「比丘尼」とは「江戸時代の尼の姿をした下級の売春婦」。
これはわかるはずがない。もう通じないだろうな…という。

|

« 横浜の食風景から 9~柳屋 | トップページ | 落語につぶやき 215~仕返し »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121598/58161945

この記事へのトラックバック一覧です: 落語につぶやき 214~品川心中 下:

« 横浜の食風景から 9~柳屋 | トップページ | 落語につぶやき 215~仕返し »