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2014年1月 5日 (日)

試作品で小ゑん・喜多八

四谷三丁目から丸ノ内線と銀座線で上野へ移動して、
夕方からは「試作品」だ。正月で大混雑である!

柳家小ゑん:チャルメラの恋
柳家喜多八:紺屋高尾
柳家小ゑん:フィッ
柳家喜多八:うどんや

今日は小ゑん師匠からで…時期を逃すとできなくなる噺。
もしや!時間を少し戻すことにして、来た!「チャルメラの恋」だ。
ラジオデイズの録音を持っていて、11月から12月にかけて
去年も何回か聞いた。大好きである。実演で聞くのははじめて。
これはうれしい。天文少年が屋台のラーメンを食べる場面、
湯気が上がって、匂いがしてきそうな…何とも幸福な情景だ。
冬の夜、寒くて、冷たくて、しかしそこは明るく、暖かい光が灯り…
内容はこの辺にしておこう。というと肝心なところは書かない訳で
どうしても気になる方はラジオデイズに音源があります。
でも夏に聞くと拍子抜けしてしまうので、いまのうちに!
続いて喜多八師匠が「紺屋高尾」だ。この噺もおめでたい展開で
比較的、正月向けの噺なのだろうか。紺屋の職人で久蔵さんだが、
恋煩いの病弱な感じと…高尾太夫の前で控えめに正直なところ
喜多八師匠がぴったりすぎるというか…その辺、つい笑ってしまう。
でもこの噺は、ちょっといい噺すぎて、清潔すぎるのは気持ち悪いというか、
江戸の昔は、こういう清らかな心の持ち主がいたのかもしれないけれど、
どうも「紺屋高尾」って、あまり好きではない。久蔵の誠実さは宝だが。
仲入り後、小ゑん師匠が言い間違いの爆笑マクラから「フィッ」だ。
この噺は圓丈師匠の作で、小ゑん師匠も得意にしている噺。
なのに…なぜか、これまで遭遇するチャンスがなくて、ついに聞けた!
面白すぎる。でも少し冷静に…もしもある日、自分にとっての常識が
世間の常識とズレていることに気付き、世の中の当たり前が、
自分には欠けていることに気付いたならば…って考えると実に恐い。
その欠けているものというのが、人間の根底にあるもの…というのだから、
この追い詰められる感じというか、リアリティに引き込まれるのであろう。
トリは喜多八師匠で、なんと今日二度目の「うどんや」である。二杯目。
酔っぱらいの勢いがすごくて、少々虚弱体質のうどん屋が圧倒される。
弱々しくて、困り果てている感じが、何ともおかしい。この辺が特長か!
後半の風邪っぴきとのうどんのやり取り…ここでは、お互いに勘違いで
言葉のひとつひとつに「えっ?」という表情が入るのだが、というのは、
ここは大店だから、十杯、二十杯、たくさん注文してくれるだろう…って、
それが「うどんはおいくつ?」「ひとつ」で、何で?という表情、面白い。
このちぐはぐなやり取りの結末が「お前さんも風邪をひいているのかい?」
となるわけで…心理描写の細やかさが表情に現れていたような。
正月気分もこの辺にして、通常モードに戻さなくては。楽しい日曜日。

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