小満ん語録~水売り
「水屋の富」で知られる水屋さんという商売があったのだが、
江戸の水事情については、とても簡単には説明しきれないのだけど、
小石川上水、神田上水、玉川上水…と湧水を江戸府内に引っぱって、
飲料水を確保していたのである。その水道が引かれていない地域には、
水屋さんが飲み水を運んで、売って歩いていた。その水屋とは別に
水売りという商売も存在していたそうである。上水井戸の水は温く、
夏場など、掘り抜き井戸の冷たい水は、たいへんに貴重であった。
そのよく冷えた水を売って歩いたのが水売りで、銀色の錫の器で
少し砂糖の甘みを加えるなどして、涼しさを提供していたのである。
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