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2014年4月28日 (月)

芥川龍之介「二つの手紙」

三遊亭圓朝作「因果塚の由来」を調べはじめて、
江戸から明治の「離魂病」について、たいへん興味をもち、
つまりは心理学における「ドッペルゲンガー」のことなのだが、
芥川龍之介の短編小説で「二つの手紙」に描かれているという。
「青空文庫」でネット上にすぐに見つかるので…早速読んでみた。
ドッペルゲンガーを見たという男からの警察署長への手紙であり、
一般的に見れば、精神的に病んでいる者の書いたもの…という、
まわりくどくて、被害妄想の一方的な見方であり、客観性に欠けると
しかしそれは、重厚な文体であり、恐るべき説得力に満ちていて、
引き込まれてしまうのである。警察署長は取り合わなかったようだが、
読み進むうちに…真実はどこにあるのかが見えなくなってくる。
手紙を書いたこの男にとっては、そのすべてが真実であるからだ。
ドッペルゲンガーについて、語り尽くされており、大正六年とあるが、
この時代に芥川龍之介がこれだけの資料を揃えていたのは驚き。

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