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2014年5月24日 (土)

黒門亭でのん平・菊春・志ん橋

今日は昼前に日暮里に行って、谷中から根津、
池之端、湯島の天神下へと歩いてきた。
そして黒門町へ…黒門亭の第2部を聞いて、
お目当ては、大好きな志ん橋師匠である。

第2部
林家けい木:非常怪談
鈴々舎馬るこ:壺算
林家のん平:禁酒番屋
古今亭菊春:夏の医者
古今亭志ん橋:厩火事

開演時間前の15分で前座のけい木さんが新作である。
エレベーターに閉じ込められて、暇つぶしに怖い話を聞かされる。
黒門亭では、けい木さんの新作への遭遇率が高い気もして、
いろいろな噺を作っているのだろうか?二ツ目に上がったら、
新作が中心になるのかな?って、噺も作れるし、上手に喋れる前座さん。
続いて馬るこさんが「壺算」。面白いし、古典でも完全に自分の噺になって、
ところどころにオリジナルの工夫もあって、馬るこスタイルの古典は楽しい。
オチが印象的で…混乱した瀬戸物屋さんが、順に振り返って考えたいと
二荷入りの瓶を一度返してくれと…返すなら引き取ってもらうよって、
瀬戸物屋さんは、仕方なく、手元の三円と店の三円を出して、六円を払う。
その六円を二荷入りの瓶の代金に支払って、今度は勘定が合うだろって、
目の前にきちんと六円が揃ったので、思わず…ありがとうございました。
この展開ははじめて聞いたが、お見事!説得力あるし、わかりやすい。
馬るこさんが考え出したのだろうけど、このオチはぜひ残ってほしいなと。
のん平師匠が、いろいろなお酒のマクラから、「禁酒番屋」であった。
「猫の災難」も二度、聞いているけれど、のん平師匠の酒の噺で
酔っぱらいが実にいい。マクラでご本人のお酒好きもいっておられるけど
噺の中で飲んで、それで酔える噺家さんなのだろうと…面白かった。
仲入り後、菊春師匠が、なんと「夏の医者」であった。比較的珍しい。
圓生師匠の録音があって、それで有名で、私の大好きな噺だが、
ここで、実演で聞けるとは…正直なところ、ちょっと驚いた。夏の噺だ。
暑い…田舎の夏の風景が目に浮かぶ。恐ろしい蟒蛇(うわばみ)だけど、
「夏の医者は腹に障る」というオチを聞くと…何だかかわいくなってしまう。
腹の中に下剤をまかれて、すっかり下して、日干しのような姿…笑える。
今日のトリは志ん橋師匠だ。師匠の「厩火事」を聞くのは三度目である。
40分ほどの高座で…「厩火事」でこの時間というのは、長いと思うのだが、
とにかく描き込みが細かくて、じっくりじっくり聞かせるのは、素晴らしい。
志ん橋師匠の「厩火事」は格別で…だからこそ、三度目でも聞きに行く。
喧嘩の理由が、他とは少し違っていて、その辺りをよく聞いてきたのだが、
お先さんが久しぶりの休みで、大好きな芋を煮ていると…亭主の方は、
また芋か!と文句を言うので、それで喧嘩になる。仲直りをしようと…
戻ってくると、亭主が晩御飯の支度をしていて、たまの休みなんだから
一緒にたべてぇじゃねえか!って、「今日は休み」がここで活きてくる。
志ん橋師匠のお先さんは、嫉妬深くて、ちょっと諄いぐらいなのだが、
だからこそ…喧嘩の仲裁をしている兄貴分は、ほとほと嫌気がさしており、
この二人のやり取りが面白くて面白くて、実によくって、感動的なのである。
兄貴分の嫌がり方は、二人が別れてくれれば、自分は解放されると
そこまで追い詰めれられているというか、必死なところが可笑しさだ。
志ん橋師匠の「厩火事」は何度聞いてもいい。また機会があったら聞く!

20140524

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