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2015年4月 8日 (水)

ケント・ナガノ 10~ブルックナー

ケント・ナガノ指揮バイエルン国立管弦楽団による
ブルックナーの交響曲を収録順に聞いていきたい。
今日は交響曲第4番で1874年の原典版での演奏。
2007年7月にミュンヘンのファラオ・スタジオで収録。
第4番を最初に初稿で聞かせたのは、1980年代に
エリアフ・インバルではないかと…恐らくそうだと思うのだが、
その後、デニス・ラッセル・デイヴィスやノリントン盤が登場し、
私はこの原典版がすっかり好きになってしまったのだけど、
今回はケント・ナガノによる演奏だ。初演時と考えていいのか…
ブルックナーはいかにも整理できていない印象で、混沌として、
その支離滅裂な音楽が何とも面白い。というのは、その後の
現在の完成版との比較があればこそ、ブルックナーが最初に
目指していた響き、そして整理整頓されていく中で、残念ながら
失われてしまった音楽がたくさんあるのだと。よく整えられて、
しっかりとした統一感のある音楽というものは、実のところ、
少しも豊かでないのだ…ということをこの原典版を聞いて、
考えさせられるのである。ケント・ナガノは研き抜かれた音で
ゆったりとした時間の流れで、いわゆるブルックナーの響きを
たっぷりと鳴らしているので、通常版での演奏とのギャップを
埋める方向で仕上げられているようにも思うが、その点では、
ピュア・トーンのノリントンの演奏とは、対極的な印象だ。

FARAO B108074

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