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2015年4月26日 (日)

黒門亭で扇里・木久蔵・小里ん

今日は小里ん師匠をお目当てに黒門亭へ。
上野東京ラインで上野まで行ってしまって、
山手線で御徒町へ戻ってくる…という乗り方も
だいぶ慣れてきた。時間はあまり変わらない。

第1部
林家あんこ:狸札
柳家小んぶ:そば清
入船亭扇里:鼓ヶ滝
林家木久蔵:愛宕山
柳家小里ん:付き馬

前座さんはあんこさんで、お馴染み「狸札」だけど、いい感じだ。
この噺も狸をどう作っていくかで、自然と江戸っ子との対比が
出来てくるのだろうけど、狸のお喋りが面白い。他と少し違う。
狸の口調が変わっているのである。元はしん平師匠のだろうか。
続いて小んぶさんが「そば清」。久しぶりだけど、実は前回も
「そば清」だったと思う。さん喬師匠のが、きちんと伝わっていて、
そば清さんの口調など、まさに!という感じだが、噺の仕上がりは、
小んぶさんの特長がはっきりと出ているので、その辺はバッチリだ。
扇里さんが、有馬温泉の近くに鼓ヶ滝…と来て、「鼓ヶ滝」である。
かなり以前に正蔵さんで聞いているのだが、そのときは、実は…
あまり噺の内容がよくわからなかった。というので、記憶から消えて、
今回、聞いても地味な噺である。でもそこが魅力だな!って、感じた。
歌詠みが西行法師であり、手直しをする爺婆、孫娘が、和歌三神。
和歌三神とは、後で調べて、住吉明神、人丸明神、玉津島明神、
だそうであり、その辺にも興味をもつとさらにさらに面白くなる。
仲入り後は、木久蔵さんが「愛宕山」で、木久蔵流の噺としては、
独特な「愛宕山」が完成されていると思うのだが、その辺は好みで
噺の中の登場人物が喋り出さないし、つまりは絵が広がらないし、
常に目の前には落語家の木久蔵さんがいて、個性の強さもあって、
噺の「愛宕山」をしっかり聞きたい!という人には、物足りないか…
というのは、感じてしまった。噺よりは、自分の存在が大切であって、
そういう芸風の噺家さんもいるので、まあ、これもひとつの結論か。
今日のトリは、小里ん師匠の「付き馬」。実にいい。明るく楽しいし、
面白くって、笑ってしまうし、心地よいテンポ感に引き込まれる。
噺の登場人物がいきいきと喋って、情景が目の前に広がって、
それは台詞だけでなく、説明・解説の地の部分も大切なのだけど、
これが落語であり、話芸というものだ。時間を見ながら、浅草巡りは、
スイスイ運んで、コンパクトにまとめられていたようにも思うのだが、
噺がしっかり描き込まれながらもよいスピード感である。一晩遊んで、
馬(若い衆)を引っ張っていく騙す男だが、お調子者であり、軽くて、
発言も極めていい加減という…こういうところが、小里ん師匠は絶妙。
あまりに適当で、ますます立て替えが膨らんでしまい、若い衆は真剣に
恐いぐらいに怒り出すのだが、それも難なくはぐらかしてしまう展開で
小里ん師匠ならではの見せ場だけれど、本当に夢中になってしまう。
「付き馬」は、「居残り」や「付き落とし」と並んで、極悪噺で有名だが、
とにかく酷い人なのだけど、しかし面白いのである。大好きな噺だ。
こんなところで、今日は第1部のみだけど、毎度の東海道歩きに。

20150426

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