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2015年8月21日 (金)

圓朝速記~真景累ヶ淵(七)

続いて、十二月二十日のこと、鍼の痕の具合が悪い…
奥方のために按摩を呼び入れたのだが、新左衛門は
宗悦に見えてしまい、そこでの表現がすごいのである。

と振返って見ると、先年手打にした盲人宗悦が、
骨と皮許(ばか)りに痩せた手を膝にして、
恨めしそうに見えぬ眼を斑に開いて、斯う乗出した時は、
深見新左衞門は酒の酔(えい)も醒め、ゾッと総毛だって、
怖い紛れに側にあった一刀をとって、…

斬りつける新左衛門だが、宗悦の姿はなくなり、
奥方を斬って、死なせてしまうのである。
圓生師匠の「宗悦殺し」では、新左衛門は乱心して、
隣の屋敷に暴れこんで、寄って集って斬り殺され、
深見の家はお取り潰しになる…という展開だが、
圓朝師匠の速記では、その場は、奥方を病死として
届け出て、年末(くれ)のうちに野辺送り、新しい年を迎え、
春になり、夏が行き、秋が過ぎて、十一月二十日の晩…
この先は(八)に続くのである。ここは知らなかった。

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