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2016年7月26日 (火)

圓朝速記~真景累ヶ淵(三十)

熱湯を浴びて、火傷を負ったお累がすっかり塞ぎ込んで、
食も進まなくなり、兄三蔵は何か他に訳があるはずだと
下女のおせなに法蔵寺での一件を聞きだす場面が面白い。

三蔵「汝(てめえ)なぜ隠す」
せな「隠すにも隠さねえにも知んねえノ」
三蔵「主人に物を隠すような者は奉公さしては置きません、
なぜ隠す、云いなよ」
せな「隠しも何うもしねえ、知んねえのに無理な事を云って、
知って居れば知って居るって云うが、知んねえから
知んねえと云うんだ」
三蔵「コレ段々お累を責めて聞くに、実は兄様済まないが
是々と云うから、なぜ早く云わんのだ、年頃で
当然(あたりまえ)の事だ、と云って残らず打明けて己に話した、
其の時はおせなが一緒に行って斯う斯うと残らず話した、
お累が云うのに汝(てめえ)は隠して居る、汝はなぜ然うだ、
幼(ちいさ)い中(うち)から面倒を見て遣ったのに」
せな「アレまア、何て云うたろうか、よウお累様ア云ったか」
三蔵「皆(みん)な云った」
せな「アレまア、汝(われ)せえ云わなければ知れる気遣え
ねえから云うじゃアねえよと、己(おら)を口止して、
自分からおッ饒舌(ちゃべ)るって、何てえこった」
三蔵「皆(みん)ないいな、有体(ありてい)に云いナ」
せな「有体ッたって別に無えだ、(経緯をすべて話し…)」
三蔵「然(そ)うか何うも訝(おか)しいと思った、様子がナ、
汝(てめえ)に云われて漸(ようや)く分った」
せな「あれ、横着者め、お累様云わねえのか」

って、三蔵はおせなに白状させる。

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