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2016年8月 8日 (月)

落語につぶやき 278~幽女買い

新仏の長さんが、三途の川手前の冥土で
遊女買いでない…幽女買いに出掛ける。
あの世の噺なので、縁起の悪い言葉が、
逆様に縁起がいいという。うす暗い場所で
「ここは極楽じゃねえなあ」「冥土だよ!」
「えっ?亀戸(かめいど)?」なんという…
あの世でも芝居は見られるし、「白波五人男」は
團十郎だけで五人が揃う…という、寄席だって、
死んだ噺家がみんないるから、それは名人揃い。
「志ん生なんて、死んで生きるってんだから」。
友達の案内で幽女屋(遊女屋)へ出掛けるが、
「病は治るし、痛くも痒くもねえ、死ぬ心配もねえ」
「死宿(四宿)といって、し(死)の字が縁起いい」
あの世では、酒を飲むにも精進ものが乙で、
吉原への道筋で、田町は「たまちい(魂)」という。
大門手前の有名な「釣瓶蕎麦」は「首釣瓶蕎麦」、
江戸町一丁目二丁目は「冥土町一丁目二丁目」、
京町一丁目二丁目は「経町一丁目二丁目」、
高尾がいた三浦屋は、字を返して「うらみ屋」。
張り見世の花魁は経帷子で、店に出る前に湯灌、
若い衆の掛け声で「お上がんなるよ、仏様二つ」
幇間がお数珠で百万遍を唱え「南無阿弥陀仏」、
北向きのお床入りで、しかし考えてみたら…
死人で、肝心の腰から下が何にもなかった。
烏カアで夜が明けて、御あし(足)のない世界で、
勘定は払わない。洒落で言葉だけ…という。
「またの御出でを末期の水とさせていただきます、
お客様、お帰りになるよ、冥土ありがとう存じます」

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