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2016年10月31日 (月)

末廣亭余一会 小満ん独演会

新宿末廣亭の10月の余一会は小満ん独演会。
13時開演なので、少しゆっくり出掛けて、助かる。
でも新宿三丁目へは、東横線経由で行ったので
西武か東武かどこかで遅延が発生したらアウトなので
結局は12時10分頃の到着を目指して、早すぎた。

柳家あお馬:小町
柳家やなぎ:松竹梅
柳家一九:時そば
柳家小満ん:長者番付
桃月庵白酒:四段目
柳家小満ん:がまの油
柳家小菊:俗曲
柳家小満ん:明烏

あお馬さんが「小町」で、久しぶりに聞いた。「道灌」の前半。
やなぎさんが汗だくの「松竹梅」で、いつもこんなに汗っかき?
すごく余裕があって演じているようだけど、内心は緊張か?
一九師匠が「時そば」だったが、これがものすごくよかった。
もちろん小満ん師匠から伝わっている「時そば」で、昨日で
十月の下席の十日間が終わっているが、すると今日から
気分は11月に入っているようで、つまりはもう冬である。
「時そば」のシーズン到来。つゆの湯気が温かそうだった。
小満ん師匠の「長者番付」は大好き。2010年3月の関内で
師匠の「長者番付」をはじめて聞いたのだが、それ以前は
実はこの噺は嫌いだったのだけど、田舎者を馬鹿にして、
仕返しをされて、恐ろしい目に合うというのが何とも不快で
基本的にはそういう噺だが、小満ん師匠で聞いてからは、
何となくそれも落語として受け入れられたような。後半の
「うんつく」で、鴻池の澄み酒と三井の井戸から三千両は、
実に面白い。作り酒屋の親父も騙され、私も騙されている。
今回のゲストは白酒さんで、近年のハロウィンの過熱ぶりを
いじった後、噺は「四段目」だ。旦那に楯突いている定吉が、
かわいいながらも悪質で、この辺は最高!芝居を見ていて、
昼飯を食べ損ねている…というのが、噺の伏線なのだが、
好きな芝居の真似事をしていれば、空腹も忘れられる…
というのは、素直でもあって、まだ子供らしいところもあって、
小僧である。口はませているけれど、結局は子供なのが、
重要なのであって、白酒さんは、そこが絶妙なのである。
仲入り後、小満ん師匠の二席目は「がまの油」。5月の会で
この噺も聞いているが、がまの油売りの口上がよかったのと
マクラの見世物興行から大道商いの話題で、焼継ぎ屋という
割れた瀬戸物を呼び継ぎで元に戻して、その材料を売る…
つまり実演販売だが、その小噺があって、はじめて聞いたが、
それが「がまの油」のオチに効いてくるのである。刀で切った…
血が止まらず、「お立ち合い、血止めはないか!」というのが、
一般的なオチだが、そこで「焼継ぎ屋はいないか!」と繋げる。
小菊さんが、新内の「明烏」から有名な一節を聞かせた後、
いよいよ落語の「明烏」である。小満ん師匠の「明烏」は、
これまでに何度か聞いているが、大体が最後の三席目で、
終演時間までに急ぎ足の27分ほどで聞かせてしまうという、
そういうことが多かったので、今日は時間に余裕があって、
吉原に関するマクラをたっぷりの解説で聞かせて、それから
じっくりと聞かせる「明烏」であった。これまで聞いた中でも
一番よかったと思う。時次郎は本を読んで、学問があって、
ひとり理屈っぽいのが面白いのだが、それゆえに翌朝、
「結構なお籠もりで…」という、その落差が絶品である。
やはり末廣亭の空気は心地よく、楽しい余一会であった。

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2016年10月30日 (日)

ロリン・マゼール 29

ロリン・マゼール指揮クリーブランド管弦楽団で
ベートーヴェンの交響曲全集を収録順に聞いている。
今日は、交響曲 第2番 ニ長調と第7番 イ長調
マゼールの積極性、表現意欲がすべてにおいて、
プラスに作用しており、楽しくて仕方のない演奏。
伴奏の隅々にまでクリアに…明快に聞こえてきて、
歯切れのよさは、極めてデジタル的な処理だが、
これが1970年代の演奏というのだから、当時は
個性的な解釈、変わり者の扱いをされたであろう。
同時期のクライバーのベートーヴェンもそうだけど、
30年後の21世紀の響きを予言していたのであり、
いま聞いても何もかもが素晴らしい。特に第7番、
力強く、しなやかでもあり、きびきびと動いては、
深い共感も示されて、ひたすら感動!名盤だ。

SONY 88697932382

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2016年10月29日 (土)

10月29日の感想

日本ハムが日本一!

今日は一回表から先取点を挙げたのだけど
二回裏、すぐに広島に逆転されてしまって、
土曜の夜は「ブラタモリ」で、そちらを見ていたら
なんと逆転!「アド街~九品仏」を見ないで、
試合に釘づけ。その後も同点に追いつかれ…
しかし八回表二死からの三連打、押し出し、
レアードの満塁ホームランもあって、大勝!
毎日、粘って、粘って、苦しい試合が続いたが、
日ハムの四連勝。四勝二敗で日本一に!
今週は毎日、緊迫の一戦一戦は楽しかった。

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2016年10月28日 (金)

ミヒャエル・ギーレン 9

ミヒャエル・ギーレン・エディション(第2集)で
ブルックナーの交響曲を収録順に聞いている。
今日は、南西ドイツ放送交響楽団の演奏で
交響曲 第5番 変ロ長調 (1878年 原典版)
1988年12月8-10日と1989年11月9,10日に
カールスルーエのブラームス・ザールで収録。
研き抜かれた透明な輝き、この美しい音色は、
チェリビダッケのブルックナーを思い出すが、
音楽の作り方は、完全なるギーレン流であり、
過激なまでに徹底して明確な響きが追及される。
どこを聞いてもハッキリとした主張が感じられる。
表層のフォルムにこだわり抜いた演奏なのだが、
結果として、聞いたこともない明瞭な造形であり、
ギーレンならばこうなるか…と大いに納得である。
全体に速いが、第4楽章のメタモルフォーゼンは、
快速に突き進む圧倒的な鮮やかさに大興奮だ。

SWR>>music CD-No.SWR19014CD

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2016年10月27日 (木)

10月27日の感想

日本ハムが札幌で三連勝!

毎晩、夢中になって日本シリーズを見ている。
西川のサヨナラ満塁ホームランには痺れた!
広島は強いって思うけど、日ハムが粘って、
先取点を取られても、粘って、粘って、…
最後は逆転して勝っている。緊張の連続だ。
土曜日は大谷が先発。決めてくれると思う。

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2016年10月26日 (水)

一級建築士定期講習

三年に一度の講習で、一日中は長すぎる。
5時間の講義の後、1時間の修了考査。
法改正や最近の話題も含まれているが、
三年前のことはもう忘れてしまったけれど、
建築基準法や建築士法、建築士制度の
基本的な内容に回帰しているような気が…
建築士の成りすまし事件があったからか。
熊本の地震については、来年以降だろう。

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2016年10月25日 (火)

圓朝速記~真景累ヶ淵(三五)

伯父の勘蔵を見送って、新吉は下総羽生村へ
戻ろうとするが、有名な「迷いの駕籠」の場面である。

駕籠屋「押ちゃアいけねえ、歩けやアしねえ」
新吉「アア、若衆(わかいしゅ)もう来たのか」
駕籠屋「ヘエ」
新吉「もう来たのか」
駕籠屋「ヘエ、まだ参りません」
新吉「ああ、トロトロと中で寝た様だ、何処(どこ)だか
薩張(さっぱり)分らねえが何処だい」
駕籠屋「何処だか些(ちっ)とも分りませんが、
鼻を撮(つま)まれるかも知れません、ただ妙な事には、
なア棒組、妙だなア、此方(こっち)の左り手に見える
燈火(あかり)は何うしてもあれは吉原土手の何だ、
茶屋の燈火に違えねえ、そうして見れば此方に
この森が見えるのは橋場の総泉寺馬場の森だろう、
して見ると此処(ここ)は小塚ッ原かしらん」

吾妻橋を渡って、今夜のうちに亀有まで行っておこうと
雨の中、駕籠に桐油(とうゆ)をかけて、急いでいるのだが、
どうしても小塚原のお仕置場へ来てしまうという不思議な晩。

男「何を仰しゃる、これは貴公が駕籠から出る時落したのだ、
是は貴公様のか」
新吉「ヘエヘエ、恟(びっく)り致しました何だかと思いました、ヘエ」
と見ると迷子札。
新吉「おや是は迷子札、是は有難う存じます、駕籠の中で
トロトロと寝まして落しましたか、御親切に有難う存じます、
是は私(わたくし)の大事な物で、伯父の形見で、
伯父が丹精してくれたので、何(ど)うも有難うございます」

兄新五郎が現れる。幽霊というか、夢の中での出来事だが、
小塚原に導かれた…というのもどうした因果か、怨念である。

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2016年10月24日 (月)

三遊亭圓生「福禄寿」

圓生師匠が最晩年に「福禄寿」をネタ下ろしして、
1979年7月30日の東横落語会の録音があり、
翌月の8月31日には、落語研究会の「蝦蟇の油」が
映像に残っているが、これが最後の研究会の出演で
その後9月30日に79歳の誕生日に亡くなっている。
残っている記録としては、最後のものと思うのだが、
聞いてみると老いた感じなど全くなくて、絶好調だ。
圓朝作の「福禄寿」だけど、弟の福次郎の言葉に
道楽の兄で六太郎が改心して、十円の金を元手に
福島で荒地を開拓し、資本を拵えて、北海道に渡り、
亀田村の開墾をして、名を成すという…この続き、
もう少し詳しく聞いてみたいのだが、圓朝の速記に
続編が残されているのだろうか?興味あるところ。

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2016年10月23日 (日)

横浜の風景から 476

今日は天気もよくなって、運動のために
少しだけ長距離を歩いてきた。瀬谷駅をスタート。

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厚木街道に出て、境橋にて境川である。

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境川に沿って下っていくが、瀬谷区橋戸3丁目にて
対岸は大和市深見である。しばらく川沿いに歩く。

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中原街道の新道大橋にて。ここからは大和市を歩く。

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大和市上和田の左馬神社。鳥居横の石塔群。

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左にある庚申塔がきれいで、側面に書いてあるのは、
「文政六癸未十一月吉日」とあって、1823年の造立。

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大和市下和田の左馬神社。この後、壱六家で昼食。

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大和市下和田の水田だが、とっくに稲刈り後の風景。

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新緑橋で境川を渡る。この先は横浜市泉区上飯田町。

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泉区和泉町まで戻ってきたが、横根稲荷の近所にて。
弥生台から新橋町を通って、あとはひたすら帰る。
夕方はすっかり曇ってしまった。青空は朝のうちだけ。

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2016年10月22日 (土)

エマーソン弦楽四重奏団 10

エマーソン弦楽四重奏団のドヴォルザークを聞いている。
今日は、弦楽四重奏曲 第13番 ト長調 作品106
2008年12月から2009年12月にニューヨークで収録。
1895年という…ドヴォルザークがアメリカからチェコへ
帰国した年の作品である。ここでも独特の民族色であり、
そしてジプシー風というか、雰囲気のある音楽が魅力的。
かなり面白い。少しずつ不安定に微妙な移ろいを見せて、
20世紀への新しい音楽への予感が存在しているような…
直接的な無調音楽への移行ではないが、実に興味深い。

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2016年10月21日 (金)

デニス・ラッセル・デイヴィス 11

デニス・ラッセル・デイヴィス指揮リンツ・ブルックナー管弦楽団で
ブルックナーの交響曲全曲を収録順に聞いてきた。これで完結。
今日は交響曲 第0番 ニ短調(1869年 ノヴァーク版)
2008年11月23日にリンツ・ブルックナーハウスでライブ収録。
全集に含まれることは多くなっているが、ますます珍しい第0番。
私も正直なところ、ほとんど聞かない。でもこの演奏は魅力的。
デニス・ラッセル・デイヴィスが、また一段と研き抜かれた響きで
美しい造形と格調高さを示しているので、ブルックナーの若さは、
あまり存在していない。成熟を感じさせるし、完成されている。
というのも調べてみたら…交響曲第1番よりも後の作曲らしい。
第2番を付ける予定であったが、初演の打診をしている中で
その出来ばえに自信を持てず、結局、取り下げてしまったとか。
しかしその後も破棄されず、ブルックナーは後に「0」の番号を
この交響曲に与えて、しかし作曲順というよりも習作の意味で
第2番の「取り消し・無効」という、そうした研究が有力らしい。

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2016年10月20日 (木)

ホルヘ・ボレット 24

ホルヘ・ボレットでラフマニノフのピアノ協奏曲 第3番
イヴァン・フィッシャー指揮ロンドン交響楽団と協演。
1982年9月にロンドンのキングズウェイ・ホールで収録。
ホルヘ・ボレットは、爽快に流れるように聞かせるところと
同時にじっくり丁寧に歌い込むので、その華麗な芸風は、
なんとも独特である。濃厚な仕上がりになることはなく、
むしろ淡白なほどで、さらっと押し付けのない演奏は、
かえって聞く者を引き込み、感動させる。これぞ名人芸。
ひと時代昔の感はあるものの…ファンにはたまらない。
イヴァン・フィッシャーの指揮もボレットに合わせてだが、
豊かな音色を響かせており、聞いたことのないような…
ロマンティックな表情が生まれてきたりもして、名演!

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2016年10月19日 (水)

プロムス 1986

ロンドンフィルのライブ盤だが、プロムス1986の演奏から
ベルナルト・ハイティンク指揮による交響詩「英雄の生涯」
1986年8月29日にロイヤル・アルバート・ホールで収録。
そして1992/1993シーズンからは、同じくR.シュトラウスの
交響詩「ドン・ファン」で、指揮はやはりハイティンクである。
1992年12月3日にロイヤル・フェスティバル・ホールで収録。
雄大な表現で、重厚な迫力に夢中になるライブ音源である。
感動的なR.シュトラウスだが、残念ながら音質がよくない。
しかし1980年代のハイティンクであり、全体にはゆったりと
遅めの運びで聞かせながら引き締まったメリハリある音楽は、
圧倒的な緊張感でその密度に大興奮である。この音が残念。
「ドン・ファン」も残響が長いのが気になるが、演奏は最高!

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2016年10月18日 (火)

アルバン・ベルク四重奏団 17

アルバン・ベルク四重奏団のハイドンを聞いている。
弦楽四重奏曲 第76番 ニ短調 作品76-2「五度」
1993年7月にセオンの福音教会で収録されている。
昨日の作品77の2曲からその翌月の録音である。
ハイドンの弦楽四重奏曲は、あまり知らないのだが、
この「五度」は、短調の作品でなかなかユニークである。
表題については、冒頭の五度の主題に基づくとあり、
様々に五度の音型がちりばめられている…とある。

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2016年10月17日 (月)

アルバン・ベルク四重奏団 16

アルバン・ベルク四重奏団のハイドンを聞いていきたい。
弦楽四重奏曲 ト長調 作品77-1とヘ長調 作品77-2
1993年6月にセオンの福音教会で収録されている。
作品77の2曲は、第81番と第82番というハイドンの
最後の方の弦楽四重奏曲なのだが、これらの作品は、
発売時はベリオの弦楽四重奏曲と組み合わされたもので
そのCDの頃から聞いていたのだが、改めて久しぶりに。
明るく透明な音色で輝きに満ち、現代的でシャープだが、
隅々にまで人間的な暖かさが感じられ、さすがという感じ。

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2016年10月16日 (日)

10月16日の感想

昨日、洗濯機の排水が壊れてしまって、
調べてみたら11年も使っていたので、
それはかなり長持ちした方らしいのだけど、
YAMADA電機に緊急で買いに行ってきて、
翌日配送で、今日の夕方、届いたのだが、
昼から出し入れのためにまわりを片付けて、
ついでにきれいに掃除して、たいへんだった。
早速、新しいので洗濯してみると驚くほど静か。
節水と省エネでインバーター式を選んだのだが、
ここまで進化しているなんて、それはビックリ!

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2016年10月15日 (土)

今日の月は…月齢14.1

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夕方、東の空に丸い月が上ってきた。
ほとんど満月に見えるが、正確には明日。

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17時09分、東の空に月齢14.1の月。
紅い月は少々気味が悪いが、大きい。

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横浜の風景から 475

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瀬谷区阿久和東3丁目にて、
高圧線の行き先は、南の方角に
泉区和泉町の京浜変電所である。
本当のところは、変電所から来るのか。
変電所のまわりは、鉄塔だらけなので
落雷はここに集中して、恐ろしい地区。

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2016年10月14日 (金)

10月14日の感想

今週は風邪を引いてしまって、ずっとダメだ。
熱はなく、食欲もあるけれど、喉が痛かった。
それは治ったけれど、今回も咳と鼻詰まりに。
鼻で息ができなく、口で息する与太郎の状態。
早寝して、長時間寝ているけれども、それでも
眠くなるのは、体が辛いからだと調子が出ない。
でも大人しくしていたので、そろそろ復活の兆し。

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2016年10月13日 (木)

日和下駄の風景 4~日和下駄

永井荷風「日和下駄」 第一 日和下駄より

苦学生に扮装したこの頃の行商人が横風に
靴音高くがらりと人の家(うち)の格子戸を明け
田舎訛(いなかなま)りの高声(たかごえ)に
奥様はおいでかなぞと、ややともすれば
強請(ゆすり)がましい凄味な態度を示す…

明治の頃の押し売りで、江戸も明治も強請は、
かなりあったと思うのだが、いまはなくなった。
昭和の頃には押し売りはあった。平成に撲滅。

昔ながらの脚半(きゃはん)草鞋(わらじ)に
菅笠(すげがさ)をかぶり孫太郎虫(まごたろうむし)や
水蝋(いぼた)の虫(むし)箱根山(はこねやま)
山椒(さんしょ)の魚(うお)、または越中富山の
千金丹(せんきんたん)と呼ぶ声。秋の夕(ゆうべ)や
冬の朝(あした)なぞこの声を聞けば何(なに)とも
知れず悲しく淋しい気がするではないか。

行商の売り声。こういうのは貴重な記録である。
伊勢の「万金丹」は知っているが「千金丹」もあったのだ。

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2016年10月12日 (水)

日和下駄の風景 3~日和下駄

永井荷風「日和下駄」 第一 日和下駄より

…昔から江戸名所に関する案内記狂歌集絵本の
類(たぐい)の夥(おびただ)しく出板されたのを見ても
容易に推量する事が出来る。太平の世の武士町人は
物見遊山を好んだ。花を愛し、風景を眺め、古蹟を
訪(と)う事は即ち風流な最も上品な嗜みとして尊ばれて
いたので、実際にはそれほどの興味を持たないものも、
時にはこれを衒(てら)ったに相違ない。江戸の人が
最も盛に江戸名所を尋ね歩いたのは私の見る処やはり
狂歌全盛の天明以後であったらしい。江戸名所に興味を
持つには是非とも江戸軽文学の素養がなくてはならぬ。
一歩を進むれば戯作者気質(かたぎ)でなければならぬ。

江戸の風流は、狂歌全盛の時代、天明期以降のことか。
天明の元号は、1781年から1789年で、その時期以降。

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2016年10月11日 (火)

10月11日の感想

秋のはじまりで急激に気温の下がるときに
毎年、どうも鼻の具合が悪くなるのだが、
この間からくしゃみを連発していたのだけど、
ついに今朝、喉が痛くなってしまった。
うがい薬でうがいして、今日は早寝しよう。
たくさん寝れば、明日は復活!のはず。

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2016年10月10日 (月)

圓朝速記~真景累ヶ淵(三四)

勘蔵「奥の肥(ふと)ったお金さんと云うかみさんは、
己(おれ)を引立って、虎子へしなせえって(中略)
虎子で臀(しり)を打(ぶ)つので痛えやな…」

ここで「虎子」の読みであるが、なんと「おまる」!
でも「おまる」で変換しても「オマル」となって、
漢字は出てこない。使われていないということか。

深彫で、小日向服部坂深見新左衞門二男新吉、
と彫付けてある故、
新吉「伯父さん是は何だねえ私の名だね」

勘蔵は布団から下りて、畏まって新吉の素性を話す。

勘蔵「お前様は、小日向服部坂上で三百五十石取った、
深見新左衞門様と云う、天下のお旗下のお前は若様だよ」
(中略)
「ちょうどお前が三歳(みっつ)の時だが、私が下谷大門町へ
連れて来て貰い乳して丹精して育てたのさ、…」

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2016年10月 9日 (日)

黒門亭で小満ん・燕弥・たけ平

小満ん師匠を聞きに黒門亭に行ってきた。
朝のうち、ひどい雨で…早めに出掛けて、
寄り道していくのはやめたけど、出る頃には
雨も止んでくれて、助かった。夕方はいい天気。

第2部
春風亭きいち:芋俵
古今亭志ん松:饅頭こわい
柳家小満ん:厩火事
柳家燕弥:夢の酒
林家たけ平:中村仲蔵

開口一番は、きいちさんが「芋俵」。兄ぃも弟分も松公も
三人とも間抜けで、抜けているところが噺の面白さだが、
一人、役者が足りないと気付くのは弟分で、しっかりそうで
兄貴分も抜けているのだから、その辺の匙加減が重要か。
松公の大胆にバカなところは、きいちさんが上手かった。
続いて、志ん松さんが、お馴染みのところで「饅頭こわい」、
上手くなった!って思う。丁寧に喋っていくところは変わらず、
でも思いきりよくなったような…すると明るく、楽しさも増す。
小満ん師匠は、十月の「神無月」で出雲に神様が集まる…
縁結びのマクラからお得意の「厩火事」であった。最高!
マクラで(詳しいことは忘れたが)着物の裾に紐のような…
何かを縫い付ける縁結びのおまじないで、試したお方に
成果を聞いてみたところ「紐付きだった」という失敗談で
でもそれが、「厩火事」の髪結いの亭主に活きてくる…
師匠の「厩火事」は何回か聞いているが、この入り方は
今回がはじめてですごくよかった。後から気付くことだけど。
右太楼さんが燕弥さんになって、はじめてなので久しぶり。
軽快な流れで「夢の酒」だけど、相変わらずすごく上手い。
お花さんが泣いて、旦那が怒って、隣で若旦那が笑って、
これじゃ、まとまらない…という、その三様が実に見事!
そして今日のトリは、たけ平さんの「中村仲蔵」である。
燕弥さんが聞いたところ、先代の圓楽師匠に習ったそうな。
ということは、圓生師匠の型が元となっているのだと思うけど、
オチについていうと「煙に巻かれる、貰ったのが煙草入れ」で
八代目正蔵師匠のサゲであった。こちらの方がいいと思う。
圓生師匠の「仲蔵」ならば、役者一代記を地噺で語っていく…
そういう方向なのだけど、それを楽しく、少々漫談風な印象で
そこは三平一門の芸風が活きて、たけ平さんのオリジナルだが、
ちょっと聞いたことのないタイプの「中村仲蔵」だった気がする。
初日の舞台が終わって、やり損なったと思い込んでいる仲蔵と
女房おきちとのやり取り、そして師匠伝九郎に呼び出されて、
謝ったり、たて突いたり、仲蔵の勝手な勘違いなのだから、
その後、師匠から心底、ほめられるのだが、この場面は、
私はさっぱりした感じが好きで、そこがいいんじゃないか!
って、いわれてしまいそうだが、後半の盛り上がりではあった。
「中村仲蔵」は、五段目の芝居の工夫を丁寧に表現するのと
もっと役者一代記で淡々と出世噺を語っていくのと…色々だが
たけ平さんは、その後半に重きを置くならば、仲蔵の苦労を
陰で支えた女房、そして仲蔵を引き立てた師匠伝九郎の親心、
もちろん團十郎の存在もあって、そこが噺の核かもしれない。

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2016年10月 8日 (土)

ズービン・メータ 8

ズービン・メータ指揮ニューヨークフィルによる
ブラームスの交響曲全集を収録順に聞いている。
今日は交響曲 第4番で、1979年11月24,26日に
ニューヨークのエイヴリー・フィッシャー・ホールで収録。
粘りの強い濃厚な歌いっぷりで、これは感動的な演奏。
速いテンポでさっぱりとしたのが多い現在からすると
こうした音色は、久しぶりなような気もして、懐かしい。
ブラームスは力強く、重厚に聞かせていた時代であり、
若き日のメーターによる豪快な要素も加わって、名演。

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2016年10月 7日 (金)

マリインスキー劇場管弦楽団

ヴァレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団で
プロコフィエフのピアノ協奏曲 第5番と交響曲 第7番。
2012年4月25日にモスクワ音楽院大ホールで収録。
ピアノはセルゲイ・ババヤンというピアニストではじめて聞く。
すごくいい演奏で楽しい。第5番はリヒテルの録音があるし、
ゲルギエフもアレクサンドル・トラーゼと全集を完成させて、
聞いたことはあるのだけど、あまり印象に残っていなかった。
でもここで単独で聞くとピアノ協奏曲 第5番は魅力的だ。
すっかり気に入ってしまった。同じ日の演奏でCDを変えて、
交響曲 第7番だが、こちらはいうまでもなく大好きな作品。
近年のゲルギエフのしなやかに流れる表現かと思ったが、
思ったよりもゆったりと広がりのある演奏だ。素晴らしい!
作品の特長だが、夢と希望にあふれる響きに感動する。

MARIINSKY MAR0577

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2016年10月 6日 (木)

ケント・ナガノ 13~R.シュトラウス

ケント・ナガノ指揮エーテボリ交響楽団による
R.シュトラウスのアルプス交響曲を聞いている。
2014年11月にエーテボリ・コンツェルトハウスで収録。
山のシーズンも終わりなのだが、今日はちょっと暑く、
夏の気分で、ケント・ナガノの新しいディスクを聞く。
2014年からケント・ナガノが、エーテボリ交響楽団の
首席指揮者を務めているが、私はネーメ・ヤルヴィが
昔から好きなので、いろいろと聞いてきたけれど、
ケント・ナガノのエーテボリでの演奏ははじめてだ。
大好きな作品なのだけど、今回もとにかく感動的。
交響曲に徹するわけではなく、十分に色彩的だし、
といって、映像効果の迫力で圧倒するわけでもなく、
ケント・ナガノであるから、コントロールは緻密であり、
完璧な仕上がりに一瞬の緩みもない51分間だ。

FARAO B108091

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2016年10月 5日 (水)

リッカルド・ムーティ 10

リッカルド・ムーティ指揮フィルハーモニア管弦楽団で
チャイコフスキーの交響曲を収録順に聞いている。
今日は、交響曲 第6番 ロ短調 作品74「悲愴」
1979年11月14,15日にアビー・ロード・スタジオで収録。
切れ味鋭い快演の続くムーティのチャイコフスキーだが、
表面的な効果で来たこともあり、すると「悲愴」となると、
どうも深みに欠けるような気がしてならない。仕上がりは、
きっちり決まっている感はあるのだが、奥深いところから
湧き上がってくるような、訴えかけてくるものがないので、
表面をなぞっているようになってしまう。ムーティは十年後、
フィラデルフィアで「悲愴」を再録音しているし、さらには
それからも二十数年が過ぎているわけで、現在の巨匠の
貫録を思えば、こちらはその原点ということなのだろう。

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2016年10月 4日 (火)

横浜の風景から 474

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瀬谷区阿久和南4丁目にて、
日没の富士山が見えた。

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今日の月は…月齢3.1

台風18号も接近中だが、貴重な晴天で
夕方(17時20分)西の空に細い月が見えて、
これは細い!って思ったのだが、調べたら
月齢3.1で、これが本当の三日月であった。

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今後の暦は、10月9日(日)が上弦(月齢8.1)
10月16日(日)が満月(月齢15.1)である。

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2016年10月 3日 (月)

ロリン・マゼール 28

ロリン・マゼール指揮クリーブランド管弦楽団で
ベートーヴェンの交響曲全集を収録順に聞いていく。
交響曲 第1番 ハ長調と第6番 ヘ長調 「田園」
個性的なディテール処理で有名な演奏なのだが、
たしかにアクセントの付け方など変わっているし、
とにかく隅々にまで、主題の明確さはもちろんのこと、
伴奏の音型もハッキリとクリアに浮かび上がらせて、
その面白さは、刺激的である。強烈な天才ぶりを
発揮していた1970年代のロリン・マゼールだ。
でもそうした表面的なことよりも明るくいきいきと
ベートーヴェンの音楽が豊かに躍動しているのが
素晴らしいのであり、生命力あふれる演奏である。
しかしこの時代には、個性的でもあったのだが、
20年後の古楽奏法が全盛となる1990年代には、
これぐらいは当たり前であって、変わりもの扱いは
大きな間違い。もっと本質的なところに感動がある。

SONY 88697932382

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2016年10月 2日 (日)

黒門亭で鉄平・若圓歌・志ん橋

今日は志ん橋師匠を聞きに黒門亭に行ってきた。
実はすごく久しぶり。鉄平師匠と若圓歌師匠は、
今回がはじめてで、こういうチャンスもうれしい。

第1部
柳家寿伴:子ほめ
古今亭ちよりん:ギンギラボーイ
林家鉄平:竹の水仙
三遊亭若圓歌:三億円物語
古今亭志ん橋:だくだく

開口一番は、寿伴さんがお馴染みの「子ほめ」だけど、
寄席で前座さんが「子ほめ」というのは、なんとも落ち着く。
毎回、「子ほめ」を聞いていると…またか!って思うのだが、
でも基本的には面白い噺なので、久しぶりだとこれが楽しい。
ちよりんさんが新作だった。「ギンギラボーイとラブラブガール」
という薬の名前だけど、これは白鳥さんの「ギンギラエックス」?
元々は新作落語の台本コンクールの入賞作で、白鳥さんが
改作した…というような、そんな噺だった気がするのだが。
でも不思議なもので、完全にちよりんさんの噺になっていて、
新作って、演者によって印象も変わるし、もはや別の世界。
最初にストーリーがあって、言葉遊び的な瓜二つの展開に
遭遇していく驚き!というのは、よくある手法だと思うのだけど。
鉄平師匠は左甚五郎の「竹の水仙」だが、小田原宿の設定は、
はじめて聞いた。柳家の型で藤沢宿と他に近江の宿というのも
何度か聞いたことがあるが、でもオチは「さっきの御出家さんは
弘法大師様かも…」というので、これは近江の方のオチである。
柳家はオチを付けずに「甚五郎の東下りで…」とサゲるのだが。
仲入り後は若圓歌師匠が、これは漫談かな…という、ダービー、
高校野球、オリンピック、横綱、立行司、…、第一回から名前や
場所を早口で羅列していく。そして最後に三億円事件の実況を
これまた早口で報告して、それで「三億円物語」ということだが、
若圓歌師匠の啖呵って、気持ちいいし、圓歌師匠に似ている。
そしてトリの志ん橋師匠は「だくだく」。三坊のマクラからだけど
泥棒の噺で「出来心」はよく聞いているが、「だくだく」ははじめて。
先生に頼んで、順番に家財の絵を描いてもらうのだけど、ここは
みんな、同じかな…とは思うのだが、やはり師匠は丁寧な語りで
息遣いとか間の取り方も完全に昔の感じを取り戻しているし、
充実感が違う。お元気そうでよかった。とにかく楽しかった。
本当は第2部の小燕枝師匠も聞きたかったのだが、ここまで。

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2016年10月 1日 (土)

エマーソン弦楽四重奏団 9

エマーソン弦楽四重奏団のドヴォルザークを聞いている。
今日は、弦楽四重奏のための「糸杉」で全12曲。
2008年12月から2009年12月にニューヨークで収録。
歌曲からの編曲による「糸杉」で全曲を聞くのははじめて。
ハーゲン四重奏団の演奏を聞いているけれど、そちらは
抜粋(5曲)であった。穏やかにのんびりと風景の音楽。
編曲されたのは1887年とあり、アメリカへ発つ前の時代。
小品集だが、チェコの民族色豊かな作品で心地よい。
エマーソン弦楽四重奏団の演奏は辛口なところがあるが、
ここでは愛情たっぷりな印象で、土曜の夜に癒される。

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