黒門亭で鉄平・若圓歌・志ん橋
今日は志ん橋師匠を聞きに黒門亭に行ってきた。
実はすごく久しぶり。鉄平師匠と若圓歌師匠は、
今回がはじめてで、こういうチャンスもうれしい。
第1部
柳家寿伴:子ほめ
古今亭ちよりん:ギンギラボーイ
林家鉄平:竹の水仙
三遊亭若圓歌:三億円物語
古今亭志ん橋:だくだく
開口一番は、寿伴さんがお馴染みの「子ほめ」だけど、
寄席で前座さんが「子ほめ」というのは、なんとも落ち着く。
毎回、「子ほめ」を聞いていると…またか!って思うのだが、
でも基本的には面白い噺なので、久しぶりだとこれが楽しい。
ちよりんさんが新作だった。「ギンギラボーイとラブラブガール」
という薬の名前だけど、これは白鳥さんの「ギンギラエックス」?
元々は新作落語の台本コンクールの入賞作で、白鳥さんが
改作した…というような、そんな噺だった気がするのだが。
でも不思議なもので、完全にちよりんさんの噺になっていて、
新作って、演者によって印象も変わるし、もはや別の世界。
最初にストーリーがあって、言葉遊び的な瓜二つの展開に
遭遇していく驚き!というのは、よくある手法だと思うのだけど。
鉄平師匠は左甚五郎の「竹の水仙」だが、小田原宿の設定は、
はじめて聞いた。柳家の型で藤沢宿と他に近江の宿というのも
何度か聞いたことがあるが、でもオチは「さっきの御出家さんは
弘法大師様かも…」というので、これは近江の方のオチである。
柳家はオチを付けずに「甚五郎の東下りで…」とサゲるのだが。
仲入り後は若圓歌師匠が、これは漫談かな…という、ダービー、
高校野球、オリンピック、横綱、立行司、…、第一回から名前や
場所を早口で羅列していく。そして最後に三億円事件の実況を
これまた早口で報告して、それで「三億円物語」ということだが、
若圓歌師匠の啖呵って、気持ちいいし、圓歌師匠に似ている。
そしてトリの志ん橋師匠は「だくだく」。三坊のマクラからだけど
泥棒の噺で「出来心」はよく聞いているが、「だくだく」ははじめて。
先生に頼んで、順番に家財の絵を描いてもらうのだけど、ここは
みんな、同じかな…とは思うのだが、やはり師匠は丁寧な語りで
息遣いとか間の取り方も完全に昔の感じを取り戻しているし、
充実感が違う。お元気そうでよかった。とにかく楽しかった。
本当は第2部の小燕枝師匠も聞きたかったのだが、ここまで。
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