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2016年11月27日 (日)

第136回 柳家小満んの会

今年の最後となる11月の小満んの会である。
日曜日の昼の開催で、なんと「子別れ」の通しだ。
会場へ向かうタクシーが渋滞に巻き込まれたそうで
師匠が到着できず、少々混乱気味の開場となった。

柳家小満ん:子別れ(上)こわめし
柳家小満ん:子別れ(中)
柳家小満ん:子別れ(下)子は鎹

そんなトラブルで、焦って、慌てて、イライラして、余裕もなく、
師匠はとても冷静にはいられなかっただろうと思うのだけど、
それが開演すると何にもなかったかのようにいつも通りに
淡々と会場の空気を和らげていって、そこはプロなのだけど、
それにしてもやはりすごいなと改めて感じさせられたのである。
「子別れ」だが、(上)の「強飯の女郎買い」は、2010年5月の
第98回で演じられ、その際の演目は「強飯の遊び」だったが、
二年が過ぎて、2012年11月の第113回には、続きの(中)が、
早いもので、それから四年が経つけれど、その大まとめとして、
今回の通し口演があると感じられている。後半の「子は鎹」は、
いろいろな人が演じているし、非常に有名な噺で、珍しくもなく、
それに比べると「強飯の女郎買い」や(中)の別れの場面は、
聞き応えがあって、面白いと私は大好きなのだけど、今回は
小満ん師匠の「子は鎹」であり、その納まりがどうなることか、
注目であったのだ。前半は、弔いで酔っ払い、悪態をついて、
吉原へと遊びに行く「強飯の女郎買い」であり、四日の居続け
戻ってきたかと思うと花魁の惚気をいう始末、女房のお徳と
息子の亀ちゃんを叩き出すという…とんでもない展開であり、
どう考えても大工の熊さんは酷い人なのだけど、仲入りの後、
心を入れかえて、立派な職人に生まれ変わる熊さんを見て、
その清々しい空気、気持ちも晴れるその心地よさに…これは、
通し口演で聞いたからこそ味わえる喜びであると格別であった。
前半の熊さんが酷すぎるから…後半の立派な更生を目にして、
その分、感動が大きいのかも。どれだけくっきり演じられるか?
そして仲入りでの切り替えが、重要な役割を果たすということ、
そこに気付かされる。「子は鎹」はこれまででも一番よかった。
ということで、次回は新年、1月19日(木)の第137回であり、
演目は「千早ふる」「姫かたり」「質屋庫」、2017年も楽しみだ。

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