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2017年2月15日 (水)

スヴャトスラフ・リヒテル 7

リヒテルが弾くベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番
リッカルド・ムーティ指揮フィルハーモニア管弦楽団で
1977年9月19,20日にアビー・ロード・スタジオで収録。
ムーティのチャイコフスキーを1970年代の交響曲全集で
聞いてきたが、その間にフィルハーモニア管弦楽団では、
リヒテルとの協演によるこのベートーヴェンの協奏曲と
モーツァルトの変ホ長調 K.482の録音が行われている。
リヒテルの演奏はこの時期すでにかなり遅めのテンポと
なっており、すべての音を丁寧にくっきりと描き切ろうと
独特の仕上がりだが、音楽の勢いをひたすら押し殺して、
一歩ずつ歩むようでもあり、一方でピアノの響きは軽く、
何ともリヒテルの独壇場である。音楽に誠実なのだが、
表現として、そこに個性が生まれることを拒否している…
そうした傾向があり、淡々と弾いて、とにかく無味無臭。
その点でムーティもまた独自性を持ち込む余地がなく、
不思議なぐらいに盛り上がらない。リヒテルの演奏って、
機嫌が悪いのではないかと…不安になってしまうのだが、
ここではそうした特徴が顕著であって、覚悟が必要である。
昔からファンでリヒテルを崇拝する私がいうのだから難関。

EMI 0 97946 2

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