« 2017年1月 | トップページ | 2017年3月 »

2017年2月28日 (火)

ベルナルト・ハイティンク 19

ベルナルト・ハイティンクの指揮によるショスタコーヴィチで
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団との交響曲第6番。
1983年12月にアムステルダム・コンセルトヘボウで収録。
毎回、書いているが、ショスタコーヴィチの15の交響曲で
最も苦手意識のある作品で、その意味では派手なぐらいに
思いきって迫力で演奏してくれた方が、私のようなものには
聞きやすいのかもしれないが、ハイティンクはその逆を行き、
この上なく真面目で真剣であり、もちろん引き締まった音色、
しかしそれが真の感動を教えてくれて、本当に素晴らしい。
高速に駆け抜ける終楽章などもバカ騒ぎの盛り上がりは
一切排除している仕上がりだが、その鮮やかさは圧倒的!
いよいよこのシリーズも残すところ第13番のみとなった。

CDR899

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月27日 (月)

ベルナルト・ハイティンク 18

ベルナルト・ハイティンクの指揮によるショスタコーヴィチで
今回は歌曲だが、ユダヤの民族詩より 作品79(全11曲)
マリーナ・ツヴェタエワの6つの詩による歌曲 作品143a
管弦楽は、同じくロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団で
1983年12月にアムステルダム・コンセルトヘボウで収録。
ハイティンクはこの1983年12月に管弦楽伴奏の歌曲と
交響曲 第6番 作品54を録音している。この歌曲の方は
正直なところマニアックであり、でも繰り返し聞いていたら
やはり独特な雰囲気で、すっかり好きになってしまった。
ユダヤの民族的な響きとツヴェタエワの6つの歌曲では、
さらにショスタコーヴィチの世界が広がっており、音の傾向、
描き出される情景というべきか、その暗さに引き込まれる。

CDR898

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月26日 (日)

アルバン・ベルク四重奏団 23

アルバン・ベルク四重奏団のドヴォルザークで
弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 作品51
弦楽四重奏曲 第14番 変イ長調 作品105
1999年5,6月にウィーン・コンツェルトハウスで収録。
ドヴォルザークの音楽は、すべてといっていいぐらいに
祖国チェコへの想いにあふれているが、ここでの二曲も
まさにそうであり、こういう作品での躍動感ある演奏って
アルバン・ベルク四重奏団は何とも魅力的だ。癒される。
元々は現代的でドライな演奏のイメージもあったのだが、
特に後年は、ロマン派の作品をライブ収録で録音して、
そこでは表情豊かに情緒のある音色であったと思う。
この二曲は、エマーソン四重奏団で昨年、聞いたので、
頭に残っているので思い出すが、有名な「アメリカ」で
第12番以外の弦楽四重奏曲ももっとふれる機会が
あってほしいとドヴォルザークの室内楽も素晴らしい。

Warner 0825646090334

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月25日 (土)

サカリ・オラモ 1

サカリ・オラモ指揮フィンランド放送交響楽団による
プロコフィエフの交響曲 第6番 変ホ短調を聞いている。
2010年9月9-11日にフィンランディア・ホールで収録。
シャープな音作りで丁寧に聞かせていくサカリ・オラモと
透明感あふれる響きのフィンランド放送交響楽団なので
何とも清々しいプロコフィエフだ。予測はしていたのだけど。
熱い感じに畳み掛けるようなプロコフィエフではないので、
この独特の洗練された感覚はイメージと違う部分もあって、
しかし私的には、フィンランド放送交響楽団が好きなので、
北欧の空気は気持ちいいし、これはうれしくなってしまう。
次回は翌年の夏の演奏から交響曲第5番を聞きたい。

ONDINE ODE1181-2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月24日 (金)

ダニエル・バレンボイム 24

バレンボイムが開発に加わった新しいピアノによる録音。
様々な作品を弾いて、可能性を確かめようという企画で
スカルラッティのピアノ・ソナタ(K.159, K.9, K.380)
ベートーヴェンの創作主題による32の変奏曲、
ショパンのバラード 第1番、そしてリストの作品から
ワーグナーの「パルジファル」~聖杯への厳かな行進
詩的で宗教的な調べ~葬送曲、メフィスト・ワルツ 第1番
2015年10月にベルリンのテルデックス・スタジオで収録。
通常のグランド・ピアノは中音域の弦が斜めに張られており、
低音の弦と交差していることで、振動が干渉し、音が濁る。
その問題を解消するためにすべての弦を平行に張ったのが、
バレンボイム・モデルのピアノで、その楽器を使用して演奏。
スッキリとした響きでファツィオーリに似ている印象だが、
リストの作品で思いきり大音響を弾いても和音が濁らない、
ベートーヴェンのハ短調でも澄み切った空気が漂っている…
そういうことだと思う。バレンボイムには、この楽器を弾いて、
モーツァルトのピアノ協奏曲を録音してほしいと思ってしまう。

DG 00289 479 6724

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月23日 (木)

クラウディオ・アバド 27

クラウディオ・アバド指揮シカゴ交響楽団による
チャイコフスキーの交響曲全集を聞いていきたい。
幻想序曲「テンペスト」と交響曲第2番「小ロシア」
1984年5月15日にシカゴ・オーケストラホールで収録。
作品17の「小ロシア」と作品18の「テンペスト」であり、
同時期の作品が選曲されているのはいい企画である。
「テンペスト」はあまり聞かないので、勉強の機会だ。
「小ロシア」は素晴らしい。シカゴ交響楽団の独特な
ドライでくっきりとした響きだが、アバドが指揮すると
そこに少し厚みが加わって、何とも深みのある音色。
引き締まった短調の響きとその対比として存在する
明るい要素には、民族的な旋律があふれており、
そうしたところでアバドは実に魅力的に聞かせる。
何て上手いのだろうって、1980年代の名演である。

SONY 88697836722

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月22日 (水)

ギャリック・オールソン 1

ギャリック・オールソンのピアノによるドビュッシーで
ベルガマスク組曲と練習曲集(全12曲)を聞いている。
1988年12月28-30日にコンコーディア大学で収録。
ドビュッシーの練習曲集をギャリック・オールソンの
新しい演奏(2013年)で聞きたいと思っているのだが、
今日はその前に1988年の前回の録音を聞いている。
ベルガマスク組曲は思い入れたっぷりに繊細な表情、
それが少々作為的で、作り過ぎの印象もあるのだが、
現在ならば、もっと自然体な仕上がりになるであろうと
思うのである。練習曲は素晴らしい。絵画的な要素が
入り込む余地のない凝縮された緻密な音楽なのであり、
鮮やかな演奏に感動した。使用されているピアノは、
ベーゼンドルファーであり、粒の際立つ音色と独特な
弾力のある運動性が、ここでの演奏にぴったりだ。

CDR897

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月21日 (火)

ロリン・マゼール 34

ロリン・マゼール指揮クリーブランド管弦楽団で
今日はベルリオーズの幻想交響曲を聞いている。
1977年1月11日にクリーブランドで収録されている。
とにかくシャープな切れ味でこの鮮やかさはすごい演奏。
やり過ぎの感はあるけれど、これぞマゼールの天才ぶり。
とことんこだわり抜いて、隅々にまで徹底して、精密に
鋭角に表情を作り上げていくのは、驚異の完成度である。
端正な造形というのではなく、折衷的にいろいろな要素を
持ち込みすぎではあるので、好みは分かれると思うのだが、
しなやかに滑らかな動きでまとめていくので、不思議とこれが
極めて自然な仕上がりなのである。そう感じるのは私だけ?
ちょうど40年前ということになるけれど、この演奏が現れて、
後に続いて行く指揮者が出なかったのはなぜであろうか。
やはりさすがに個性的過ぎる…という判断だったのか。
しかし面白いので、夢中になって聞いてしまう49分間。

SONY 88697932382

| | コメント (0) | トラックバック (0)

横浜の風景から 499

強い北風が吹きつけて寒かったのだが、
天気は快晴で日没後の富士山である。

20170221a

20170221b

泉区和泉町の和泉上橋の北側にて。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月20日 (月)

クラウディオ・アバド 26

クラウディオ・アバド指揮ベルリンフィルによる
プロコフィエフのバレエ「ロメオとジュリエット」(抜粋)
1996年4月にベルリンのフィルハーモニーで収録。
アバドが非常に研ぎ澄まされた感じになっていくのは、
このもう少し後のことで、プロコフィエフの豊かな響きに
のびのびと取り組んでいる印象がある。ゲルギエフの
しなやかな躍動感に比べるとアバドはきちっとしていて、
やはり端正にまとめる傾向はあるのかなと思うのだが、
ベルリンフィルもドイツ的という感じではないけれど、
ドイツのオーケストラ的な仕上がりではあると思う。

DG 453 439-2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月19日 (日)

セミヨン・ビシュコフ 2

セミヨン・ビシュコフの指揮によるベルリンフィルで
ショスタコーヴィチの交響曲 第11番 ト短調「1905年」
1987年3月にベルリンのフィルハーモニーで収録。
このCDは久しぶりに聞きたいとすぐに出せるところに
ずっと置いてあったのだが、ハイティンクの演奏を聞いて、
すると一気に興味が湧いてきて、今晩こそは出してみた。
こちらの方が明るい響きで、緩急もたっぷりと豊かであり、
つまりは盛り上がるところの大迫力は凄まじいものがある。
中学生のときだったと思うのだけど、発売と同時に買って、
当時はショスタコーヴィチの交響曲なんて、第5番ぐらい、
他には聞いたこともなかったので、少しずつ他の交響曲に
手を出したのであって、何でも聞ける今とは大違いである。
この頃、期待の若手として注目されていたビシュコフが、
天下のベルリンフィルを相手にこのCDを出したのって、
ショスタコーヴィチの音楽が一般的になっていく過程では
重要な役割を果たしたのかもしれない。影響されたのが、
ここにも一人いるわけで、ビシュコフのファンなのである。

PHILIPS 420 935-2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月18日 (土)

ベルナルト・ハイティンク 17

ベルナルト・ハイティンクの指揮によるショスタコーヴィチで
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団との交響曲第11番。
1983年5月にアムステルダム・コンセルトヘボウで収録。
ショスタコーヴィチの交響曲でも最も映像的な作品において、
純音楽的な仕上がりにこだわって、引き締まった表現は、
何とも感動的だ。「1905年」という、立ち上がる民衆たちを
銃殺で制圧する第2楽章の描写も映画にならないのには、
むしろ驚きというべきか。派手になりがちの巨大な効果を
ハイティンクは少し抑制することで、美しい響きが生まれ、
結果的に音楽の真価が真っ直ぐに伝わってくるのを感じる。
各楽章には標題が付けられており、4つの楽章は連続して、
血の事件の惨劇が、時間の流れの中に描写されていく。
そうした方向性は交響詩のようにも考えられているのだが、
ここで音楽を構成している要素は、革命歌からの引用も
多いそうで、作曲技法の極致に研究材料は尽きない。

CDR896

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月17日 (金)

ザルツブルク音楽祭2013

ザルツブルク音楽祭2013の録音から
グリゴリー・ソコロフのピアノ・リサイタル。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ 第29番 作品106
アンコールの演奏からラモーのクラヴサン組曲より
ブラームスの間奏曲 変ロ短調 作品117-2
2013年8月23日にザルツブルク祝祭大劇場で収録。
ベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」であるが、
これまで聞いてきた中でも最も遅い演奏で個性的だ。
しかし表現はしなやかであり、重く響くところはなくて、
軽やかに舞うような…優しい表情で、弱音が美しい。
今回もソコロフの独特な世界が描き出されている。
長大な第3楽章などは、聞いたことのない仕上がりで
とにかく驚かされるけれど、同時にこんなにも深まりを
感じたことはない。そしてアンコールのブラームスで
特に印象的なのだが、自然体でデリケートな音楽は、
何よりもソコロフの最大の魅力であると私は思う。

DG 00289 479 5426

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月16日 (木)

スヴャトスラフ・リヒテル 8

リヒテルが弾くベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番
昨日聞いたのは、1977年のムーティとの協演盤だが、
1962年の演奏と比べたくなってしまって、出してみた。
クルト・ザンデルリンクの指揮によるウィーン交響楽団で
1962年9月のウィーン楽友協会大ホールでの録音である。
しかし続けて聞いてみると思った以上にリヒテルの解釈に
大きな変化はなかった。こちらの方が、剛と柔、動と静と
表現に幅があって、1977年の方が平坦な印象がある。
もちろんその動きを抑制している中に巨匠の芸による
深みが出てきた…とか、いろいろといえるのだろうが、
私はこちらのウィーンでの演奏の方がどうも好きだ。
その要因として、ザンデルリンクの指揮も感動的で
緊張感に満ちた迫力の響きは、とにかく力強い。

DG 427 198-2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月15日 (水)

スヴャトスラフ・リヒテル 7

リヒテルが弾くベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番
リッカルド・ムーティ指揮フィルハーモニア管弦楽団で
1977年9月19,20日にアビー・ロード・スタジオで収録。
ムーティのチャイコフスキーを1970年代の交響曲全集で
聞いてきたが、その間にフィルハーモニア管弦楽団では、
リヒテルとの協演によるこのベートーヴェンの協奏曲と
モーツァルトの変ホ長調 K.482の録音が行われている。
リヒテルの演奏はこの時期すでにかなり遅めのテンポと
なっており、すべての音を丁寧にくっきりと描き切ろうと
独特の仕上がりだが、音楽の勢いをひたすら押し殺して、
一歩ずつ歩むようでもあり、一方でピアノの響きは軽く、
何ともリヒテルの独壇場である。音楽に誠実なのだが、
表現として、そこに個性が生まれることを拒否している…
そうした傾向があり、淡々と弾いて、とにかく無味無臭。
その点でムーティもまた独自性を持ち込む余地がなく、
不思議なぐらいに盛り上がらない。リヒテルの演奏って、
機嫌が悪いのではないかと…不安になってしまうのだが、
ここではそうした特徴が顕著であって、覚悟が必要である。
昔からファンでリヒテルを崇拝する私がいうのだから難関。

EMI 0 97946 2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月14日 (火)

マリインスキー劇場管弦楽団

ヴァレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団で
シチェドリンの歌劇「左利き(2013)」の第2幕を聞いている。
2013年7月27,28日のマリインスキー劇場での初演を収録。
シチェドリンの作曲には迷いがなくて、明確な意図があって、
その力強い音楽には外に突き抜けていくようなエネルギーの
発散が存在する。音の洪水の中で技法が氾濫を起こすような
聞いている側にはあまりの多様性に何か混沌としてくるのが
面白さなのである。音のみで音楽に集中して聞いているので
舞台上での物語に理解が及ばないのがここでの弱さなのだが、
とにかく圧倒されるのと聞き進む中に深い感動が生まれてくる。
ゲルギエフのシチェドリンへの熱い想いであり、貴重な音源。

MARIINSKY MAR0554

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月13日 (月)

マリインスキー劇場管弦楽団

ヴァレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団で
シチェドリンの歌劇「左利き(2013)」の第1幕を聞いている。
2013年7月27,28日のマリインスキー劇場での初演を収録。
シチェドリンがゲルギエフの還暦の祝いに作曲した歌劇で、
その作曲者本人はというと80歳で、作風は少しも変わらず
意欲的で熱い作品である。ロシア的な重厚な響きを基調に
ありとあらゆる手法を持ち込む世界観は、やはり独特だ。
こちらも原作は、ニコライ・レスコフの小説によるそうで、
「ぎっちょの鍛冶屋とのみ」だとある。風刺的な喜劇らしい。
古き頑固なロシア男の生き様が描かれていると説明にある。
音楽ではロシアの最新の状況を知ることができるのだが、
ショスタコーヴィチやプロコフィエフを聞いている感覚に近い。

MARIINSKY MAR0554

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月12日 (日)

2月12日の感想

「相棒」劇場版が昨日から公開されたが、
劇場版もテレビでしか観たことないのだけど、
過去の三作は放送されるとすべて観ていて、
新作公開に合わせ、今日は第一作を放送で
知っているからいいや…と思っていたのが
21時の段階で、はじめだけ見ようかな…と
1時間だけ見て、22時までにしよう…って、
結局は最後まで見てしまった。23時すぎ。
日曜日の夜もあっという間に過ぎていく。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月11日 (土)

ロンドンフィル 2012/2013

ロンドンフィルの2012/2013シーズンの演奏から
ライアン・ウィッグルスワース指揮のヴォーン・ウィリアムズで
交響曲 第4番 ヘ短調を聞いている。2013年5月1日に
ロイヤル・フェスティバル・ホールでライブ収録されている。
ロンドンフィルのヴォーン・ウィリアムズは歴史があるので、
これが本家本元だと安心して聞いていればいいのだが、
ライアン・ウィッグルスワースの指揮を聞くのははじめてで
注目の存在である。1979年生まれでイギリス期待の若手。
もう一人、マーク・ウィッグルスワースという指揮者がおり、
マークの方が録音は多いのだが、しっかり区別しないと。
この第4番は、ヴォーン・ウィリアムズの交響曲では珍しく
緊張感に満ちた激しい作風で、聞けば聞くほど夢中になる。

LPO-0082

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月10日 (金)

ミヒャエル・ギーレン 15

ミヒャエル・ギーレン・エディション(第2集)で
ブルックナーの交響曲を収録順に聞いてきた。
今日は、南西ドイツ放送交響楽団の演奏で
交響曲 第9番 ニ短調 (1894 原典版)
2013年12月20日にフライブルク・コンツェルトハウス。
ギーレンのブルックナーは、この第9番で完成である。
最も新しい録音で2013年の演奏だ。これは感動的!
全体にかなり遅めのテンポで、ゆったりと聞かせるが、
細部にまで丁寧に響きを吟味して、作り込まれた表現、
後ろで聞こえてこない音までもが浮かび上がってきて、
巨大な仕上がりではあるが、ギーレンならではである。
このとき86歳かと思うのだが、とにかくすごい存在感。
かつての攻撃的な鋭さは姿を消したが、この深い響き、
ひたすら感動に満ちた音楽は最高だ。ここでの全集は
1968年から2013年という長い月日の演奏が集められ、
ギーレンが一貫して挑み続けてきたものとその一方で
近年の雄大な演奏も聞かれるスタイルの変化も見られ、
しかし結果として、この第9番が最も心を動かされた。

SWR>>music CD-No.SWR19014CD

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 9日 (木)

グラインドボーン音楽祭2011

今週はグラインドボーン音楽祭2011から
ウラディーミル・ユロフスキ指揮ロンドンフィルによる
ワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
第3幕の後半で、2011年5,6月にグラインドボーンで収録。
ザックスの工房に入れ代わりやってくる人物で音楽も変化し、
昨日からの第3幕の前半部分で第4場までが最も面白く、
そして感動的だと思うのだが、場面転換後に第5場となり、
聖ヨハネ祭の歌合戦は、とにかく盛り上がって楽しめる。
後から登場するヴァルターの引立て役なわけだけれども、
歌詞を盗んだベックメッサーが可笑しな節回しで歌い出し、
公衆の面前で吊し上げられるところは、懲らしめとはいえ、
平和的な解決ではないな…って、ちょっと思ってしまった。
というのは、大統領令による特定の国からの入国禁止の
ニュースが毎日のように流れているので、ここでの遺恨が
新たな争いを生むのではないかと考えてしまうのである。
この滑稽な一幕が、ザックスの書いた筋書きなのであり、
あの生真面目なベックメッサーが貶められるのだから、
仕返しが恐ろしい。喜劇としては最高に面白いのだが、
洒落として祭りの趣向で穏やかに済まされることを祈る。
あまり結び付けたくはないのだが、ヒトラーがこの楽劇を
この上なく愛し、崇高なものを称え、そうでないものは、
排除するという…偏った方向へと陥りかねない要素が、
含まれているのかもしれない。ワーグナーの音楽には
陶酔して、のめり込んで聞く仕掛けがあふれているので、
やはり中毒症状は危険かも。しかし懲らしめというものは、
度が過ぎると陰湿なものになりうるのであり、喜歌劇には、
少なからずそうした傾向の作品が見られるかもしれない。
舞台の上での世界であり、物語と現実の境界をしっかり
見極めないと。ワーグナーの楽劇は、この世界において、
最も偉大な芸術作品であり、ワグネリアンには宝なのだ。

GFOCD 021-11

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 8日 (水)

グラインドボーン音楽祭2011

今週はグラインドボーン音楽祭2011から
ウラディーミル・ユロフスキ指揮ロンドンフィルによる
ワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
第3幕の前半で、2011年5,6月にグラインドボーンで収録。
ユロフスキの指揮は、主導動機を際立たせる感じではないが、
昨晩の乱闘騒ぎのことを悔いて、苦悩するザックスの心理と
そこに能天気にやってくるダーヴィットや清々しいヴァルター、
登場人物の想いを反映させる音楽であり、それが伝わって、
複雑に絡み合って、微妙に変化するところを鮮やかに聞かせ、
スッキリとした響きにも奥行きと深みが感じられるのは最高だ。
輝きに満ちた朝の光、未来への希望が音に込められている。
つまりはベックメッサーが登場すると逆の展開になるのであり、
その切れ味のよさは気持ちいいのだが、盛り上がったところで
CD4枚目への掛け替えになってしまうのはどうも好ましくなく、
この切れ場はよろしくない。第3幕は二時間の長丁場なので、
どこかで切らなければいけないのだけど、通常は第4場で
4枚目になってからは一気に歌合戦へと高揚するのがいい。

GFOCD 021-11

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 7日 (火)

グラインドボーン音楽祭2011

今週はグラインドボーン音楽祭2011から
ウラディーミル・ユロフスキ指揮ロンドンフィルによる
ワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
今日は第2幕で、2011年5,6月にグラインドボーンで収録。
情景は聖ヨハネ祭の前夜で夏至の気持ちのいい夜の空気だが、
初夏のグラインドボーン音楽祭で、まさにその気分を感じながら
鑑賞するこの第2幕は、それは感動的な舞台であっただろう。
という…気分を盛り上げてこの録音を聞くとそれは素晴らしい。
第3幕も聞きどころは多いけど、ザックスの歌に引き込まれる。
ベックメッサーがセレナードを歌おうと、ザックスは靴の皮を叩き、
邪魔をするのだが、建築工事の大工さんの金槌の音に聞こえて、
気になるけれど、舞台の写真を見ると演出上の読み換えなどは
行われていないようで、設定通りに伝統的な仕上がりのようだ。
一昨年、カール・ベーム指揮のバイロイト音楽祭のライブ録音で
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を聞いているのだが、
久しぶりにこうして聞いているとワーグナー中毒が再燃してくる。

GFOCD 021-11

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 6日 (月)

グラインドボーン音楽祭2011

今週はグラインドボーン音楽祭2011から
ウラディーミル・ユロフスキ指揮ロンドンフィルによる
ワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
今日はその第1幕。合唱はグラインドボーン合唱団で、
独唱は、ジェラルド・フィンレイのハンス・ザックス、
マルコ・イェンチュのヴァルター・フォン・シュトルツィング、
ヨハネス・マルティン・クレンツレのベックメッサー、
アンナ・ガブラーのエヴァ、トピ・レティプーのダーヴィット、
ミヒャエラ・ゼリンガーのマグダレーネ、他のマイスターたちで、
2011年5,6月にグラインドボーン・オペラハウスでライブ収録。
ユロフスキの指揮はスッキリと丁寧に聞かせているのだが、
豊かにしっかりと鳴り響いている印象があり、私はファンである。
主導動機を浮かび上がらせる感じではなく、音楽はよく流れる。
その点では、ワーグナー指揮者という仕上がりではないような…
そんな感想も出てくるのだが、私はこの「マイスタージンガー」を
聞いているときが一番幸せかも。こんなに素晴らしい音楽はない。
ワグネリアンにとって、最上の喜び、究極の作品ではなかろうか。
ハンス・ザックスを含めマイスターたちの深みのある語りかけが、
この上なく気持ちいいのである。ドイツ語はわからないのだけど…
いや、捻くれ者のベックメッサーも愛すべき敵役で陰の主役。

GFOCD 021-11

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 5日 (日)

ウラディーミル・アシュケナージ 15

ウラディーミル・アシュケナージのピアノによる
ベートーヴェンのピアノ三重奏曲を聞いていく。
イツァーク・パールマン、リン・ハレルと共演。
今日はピアノ三重奏曲 第2番と第5番「幽霊」
1979-1984年にロンドンのアビー・ロード・スタジオ。
詳細な録音データが不明なのだが、ここでの二曲が
アナログ録音ということになっているので、おそらく
1979年6月のロンドンでの演奏であると思われる。
音が美しいし、何より勢いがあって、とにかく楽しい。
穏やかにくつろいで聞く室内楽の雰囲気ではなくて、
気合いの入った三人が集中力で、力強い音楽を
堂々と聞かせている。隅々にまで充実感が漲って、
音楽の感動が深いところから湧き上がってくる。

CDR895

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 4日 (土)

横浜の風景から 498

20170204b

このところずっと快晴の日が続いていて、
泉区和泉町の和泉上橋から見えた富士山。

20170204c1

和泉上橋は新幹線に掛かっている橋だが、
西に向かう下りの新幹線が通過中。

20170204c2

東京方面の上りの新幹線が通過中。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

今日の月は…月齢7.1

20170204a

立春の今日は、月齢7.1の上弦の月である。
17時15分に南の空高くに見えたちょうど半月。
来週の土曜日で2月11日が満月(月齢14.1)だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 3日 (金)

落語につぶやき 284~居残り佐平次

オチの意味がわからないので有名な「居残り佐平次」、
「強飯(おこわ)に掛けやがって」
「旦那の頭が胡麻塩ですから」
この「強飯に掛ける」というのだが、意味は「騙す」とか、
元は「美人局(つつもたせ)に引っかかる」というのから
間男がばれると重ねて殺されても何もいえないので…
お~恐(こわ)、お~恐…って、それが「強飯」になり、
「強飯に掛ける」というのになった…そういう解説。

「東海道中膝栗毛」を読んでいて、小田原宿で
弥次郎兵衛が宿の女中に夜の世話もさせようと
前金を払っておくのだが、喜多八の差し金で
逃げられてしまい、金を騙し取られたと腹を立て、

ごま鹽(塩)のそのからき目を見よとてや
おこわにかけし女うらめし

注釈に「おこわにかける」についての解説があり、
美人局をすること、転じて、人をだまして金を取る
とある。「うらめし(恨めし)」に「飯」を掛けている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 2日 (木)

リッカルド・ムーティ 12

リッカルド・ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団で
チャイコフスキーの弦楽セレナードと序曲「1812年」
1981年2月9日にフィラデルフィアのオールド・メット。
交響曲はフィルハーモニア管弦楽団との録音だったが、
マンフレッド交響曲の収録の少し前にフィラデルフィアで
この二曲が制作されている。ムーティは気合いが入って、
その力強い響きは圧倒的で筋肉質なチャイコフスキーが
徹底して追及されている。きれいなだけでは終わらない、
激しさや厳しさ、音楽の緊迫感が凄まじくて、若き日の
この頃のムーティならではの仕上がりだ。真っ直ぐである。
思いきりのよさと自信がみなぎって、その個性的な表現は、
フィラデルフィア管弦楽団への信頼の表れかもしれない。
そしてこの人にこそ付いていきたいという存在感がある。

CDR894

| | コメント (0) | トラックバック (0)

横浜の風景から 497

20170202

瀬谷区阿久和東2丁目の小金山より
日没後に快晴の夕焼けで富士山。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 1日 (水)

ロンドン交響楽団

ヴァレリー・ゲルギエフ指揮ロンドン交響楽団で
バルトークの歌劇「青ひげ公の城」を聞いている。
エレーナ・ツィトコーワとウィラード・ホワイトの独唱、
2009年1月27,29日にバービカン・センターで収録。
ゲルギエフのバルトークははじめて聞くように思うが、
明るめの音色でしなやかであり、美しい響きの印象。
ここでも音楽を肯定的に積極性で表現しようという
ゲルギエフの姿勢が感じられ、しかしこの作品には、
追い詰められる緊張感のような、暗くなったとしても
「青ひげ公の城」には、ひんやりとした空気が欲しい。
しかしそれにしてもゲルギエフはレパートリーが広い。
ロンドン交響楽団では、いろいろと聞けたと思う。

LSO Live LSO0685

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2017年1月 | トップページ | 2017年3月 »