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2018年1月13日 (土)

第289回 柳家小満んの会

今年最初の小満んの会で夕方から日本橋へ。

金原亭駒六:道灌
柳家小満ん:犬の字
柳家小満ん:葱鮪の殿様
柳家小満ん:明烏

2018年は戌年であり、初っ端は犬の噺で「犬の字」から。
「元犬」の元という噺で三代目圓馬師匠の速記を頼りに
ということが案内されていたが、満願の日に毛が抜けて、
人になったところに…ここまでは「元犬」とほぼ一緒だが、
かわいがってくれた上総屋さんの旦那がやって来て、
白犬が人になった経緯をきちんと話し、上総屋の弟で
越後屋さんに恩返しの奉公をしたいと只四郎はいう。
場所が蔵前の八幡様だが、蔵前なので上総屋は札差し、
その弟で牛込の越後屋は、米つながりで搗米屋である。
お馴染みの「元犬」は、上総屋が口入屋でちょっと違い、
その恩返しの奉公の訳はというと、五年前の野犬狩りで
白犬が捕まりそうになったところを越後屋の旦那が助け、
命の恩人なのであり、それで一年間、我武者羅に働き、
上総屋の女中でおもよさんと夫婦にしようと話しが出る。
犬の本性が表れてはいけないと酒を飲ませ試すのだが、
只四郎はすっかり酔って、大の字になって寝てしまった。
肩のところに枕があって、犬の本性が表れたというオチ。
大の字でなくて、それで「犬の字」の題名なのである。
「元犬」の別型でもっと演じられればいいのに。面白い。
続いて、この寒い季節にぴったりの「葱鮪の殿様」だが、
小満ん師匠の「葱鮪の殿様」は以前に聞き逃しており、
今回がはじめてだと思う。ときどき演じられているので
聞いている方は多いと思うのだが、下谷の七不思議が
わかりやすくて、勉強になり、ありがたかったのだけど、
湯島の切通しから上野広小路の様子を説明する中で、
昔からこの「下谷の七不思議」が入っているものだが、
どうも噺が脱線して、流れが分断されている気がする。
そういうものだから仕方ないか。雪の極寒の風景に、
煮売屋から湯気が立ち上り、庶民の雑な料理ながら、
こんなにも美味そうな料理はないと思わせる葱鮪鍋、
それに熱燗の酒であり、その暖かさが最高の贅沢だ。
殿様の衝撃を一緒に味わうと幸せな噺なのである。
そして三席目は、新年にふさわしいお馴染み「明烏」。
二月の初午の情景なので、正月ということもないけれど、
はじめに聞くというイメージもあって、横浜でも以前に、
1月に演じられたことがある。明るい気持ちになって、
実に楽しい。小満ん師匠の「明烏」も有名ではあるが、
文楽師匠と同じく十八番で鉄板ネタという印象がある。
ということで、22日の月曜日は、横浜の小満んの会、
演目は「お楠物語」「花筏」「火事息子」。楽しみである。

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