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2018年2月28日 (水)

アルフレッド・ブレンデル 23

アルフレッド・ブレンデルが息子エイドリアンと共演した
ベートーヴェンのチェロ・ソナタを昨日から聞いている。
ヘンデルの「マカベウスのユダ」の主題による変奏曲 WoO45
第5番 ニ長調 作品102-2、第1番 ヘ長調 作品5-1、
魔笛の「恋を知る男たちは」の主題による変奏曲 WoO46
2004年7月1-5日にウィーンのユーゲント・シュティール劇場。
ブレンデルのピアノが何とも美しい音色。この前の1990年代は、
吟味された表現の追及でかなり作り込まれた印象だったのが、
スッキリとした響きとなって、シンプルともいえる音作りがいい。
一方で、際立たない範囲で強弱の対比はしっかりとしているし、
音楽の構造を明瞭に示しながら、陰影に富んで、深い世界。
ベートーヴェンの初期のソナタ 第1番もゆったりと穏やか。
若々しい勢いを削いで、快速に駆け抜けることをしないので、
これはチェロのエイドリアン・ブレンデルにとっては少々不利、
しかしピアノの表情は細やかに変化を見せて、ここは親孝行。
それにしてもブレンデルの引退までの2000年代は素晴らしい。

DECCA 475 379-2

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2018年2月27日 (火)

アルフレッド・ブレンデル 22

アルフレッド・ブレンデルが息子エイドリアンと共演した
ベートーヴェンのチェロ・ソナタを今日と明日で聞きたい。
第2番 ト短調 作品5-2、第4番 ハ長調 作品102-1、
第3番 イ長調 作品69、魔笛の主題による変奏曲 作品66
2003年7月2-8日にウィーンのユーゲント・シュティール劇場。
ブレンデルのピアノが、何ともいえなく魅力的で夢中になる。
完全に力が抜けていて、絶妙なバランスの中で美しい音色。
私のようなピアノ好きにとって、チェロには申し訳ないけれど、
ついピアノばかりを聞いてしまう。ブレンデルのファンなので、
それは仕方がない。しかしそれぐらいにブレンデルの演奏が
独特の輝きを放って、柔軟で解放された音楽性に感動する。
こんなにも楽しい時間はない。不思議なぐらいに軽やかだ。

DECCA 475 379-2

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2018年2月26日 (月)

クラウディオ・アバド 42

クラウディオ・アバド指揮モーツァルト管弦楽団による
モーツァルトの交響曲 第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」
2006年11月にフェッラーラのテアトロ・コムナーレで収録。
ここでも古楽の響きだが、音楽の仕上がりは従来の印象で
慣れ親しんだ「ジュピター」ではあるけれど、素朴な音色で
しなやかな動き、スッキリとした表情付けがやはり心地よい。
この演奏は、私は好きである。「ジュピター」は素晴らしい。
モーツァルト管弦楽団との取り組みでアバドの古楽志向は、
はじめのうち驚かされたのだが、しかしだいぶ慣れてきた。
一方で昔の演奏が聞きたくなってくる。この「ジュピター」は、
ロンドン交響楽団との1979年の録音である。27年の月日。

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2018年2月25日 (日)

武蔵野で小満ん・小里ん

朝日新聞夕刊の募集に申し込んでおいたら
小満ん師匠と小里ん師匠の二人会に当たった。
東京駅から中央線快速で30分ほど、三鷹まで
武蔵野芸能劇場のむさしの落語会に行ってきた。

柳家小多け:つる
柳家小満ん:鴻池の犬
柳家小里ん:一人酒盛
柳家小里ん:悋気の独楽
柳家小満ん:小言幸兵衛

小満ん師匠の一席目は犬猫のマクラから「鴻池の犬」。
昨日は大阪に行かれていたそうで、大阪にちなんで
今橋二丁目の鴻池の噺であり、きっと演ったのだろうと
情報を探してみたのだが、ところがそうでもなさそうで
「粗忽長屋」「雪とん」「按摩の炬燵」の三席だったようで、
大阪に行ってきて、それがきっかけで思い付いた噺かも。
師匠の「鴻池の犬」は、震災の年だったから2011年に
横浜の小満んの会で演じられていて、それ以来だが、
私は好きである。鴻池の門前で、黒犬の太い鳴き声と
末っ子の白犬のキャンキャンした鳴き声がやり取りして、
そこからアテレコがはじまるというのが、お気に入りだ。
小里ん師匠は酒飲みに関するマクラから「一人酒盛」。
素晴らしかった。五代目小さんの「一人酒盛」を継承で
まさに柳家のスタイルだけど、五合の酒、茶碗に五杯を
いろいろと喋りながらすっかり飲んでしまう。騙される。
褒めたり、怒ったり、雑談をしてみたり、煙に巻かれて、
そこに次第に酔っぱらっていく様子が加わるのだけど、
流れが自然で小里ん師匠は見事。これは宝物の一席。
仲入り後の小里ん師匠は、軽やかに「悋気の独楽」。
有名な噺で演じる人は多いけれど、小里ん師匠では、
何となく珍しい印象だ。私が知らないだけだろうけど。
軽やかに感じられた訳は、定吉の立ち回りである。
言葉も振る舞いも巧妙。それに比べて、おかみさんは
骨太な印象で、見た目も太っちょか?威圧感がある。
神経質にキリキリした感じではない。定吉の報告で
お妾さんの方も丸ぽちゃっとした印象だそうなので、
どうやらこの旦那は、そういうお方が好みのようだ。
最後は小満ん師匠のお馴染み「小言幸兵衛」である。
威勢のいい豆腐屋にはじまって、丁寧な仕立て屋さん、
さらに乱暴な花火屋さんでいつもの三人登場の展開。
師匠の幸兵衛さんは、駄洒落たっぷりの小言であり、
皮肉っぽくないのがいい。それが文楽流なのであろう。
横の婆さんも言っているが、これではいつになっても
借り手が付かない。というより、いま住んでいる人は、
どうやって気に入られて、入ることができたのか?
なんてことを考えつつ、実に楽しい二人会だった。
小満ん師匠も小里ん師匠とは演りやすそうであり、
会の仕上がりや空気の中にそれが伝わってくる。

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2018年2月24日 (土)

2月24日の感想

女子カーリングの3位を決定するイギリス戦、
いい試合だった。見事に銅メダルを獲得。
いつも笑顔のメンバーの勝利の涙には感動。
メダルの色とか順位よりもこの一勝が素晴らしい。
今回のオリンピックは、メダルの獲得数も多いけど
それ以上に選手がいい競技を見せてくれている。
昨日の女子フィギュアの宮原知子も坂本花織も
実力を出し切った演技は、清々しくて美しい。
というカーリングの試合観戦の途中で速報が、
スケートマススタートで高木菜那が
メダル。
こんなに楽しんだオリンピックははじめてかも。

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2018年2月23日 (金)

2月23日の感想

平昌オリンピックでハマったカーリングだが、
女子カーリング準決勝の韓国戦、長かった。
見ているだけでこんなにも疲れるのだから、
選手たちのゲームへの集中力は凄まじい。
第10エンドで同点に追い付いたときは大興奮。
延長の第11エンド、いけるぞ!って、思ったけど、
あともう少し。惜しい。最後までいい試合だった。
明日は3位決定戦でイギリスと対戦。応援しよう。

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2018年2月22日 (木)

シュトゥットガルト放送交響楽団

ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団で
ハイドンのロンドン交響曲を聞いている。その第2回。
第94番 ト長調、第98番 変ロ長調、第102番 変ロ長調
2009年9月7-12日にシュトゥットガルトのリーダーハレで収録。
第94番「驚愕」は、ハイドンの交響曲でも一番の親しみだが、
こうして聞くと題名の付いている人気のある作品と比べても
第98番や第102番が何ともいえなく楽しくて、素晴らしい。
第102番は、プレヴィンのCDがあり、たくさん聞いている、
ということもあるのだが、ハイドンの交響曲の魅力が全開。
そこでいえば、あちこちに仕掛けが用意されている作曲法で
ノリントンが実にユーモアたっぷりに再現していくので最高。
私のノリントン好きは、ここでも繰り返し書いてきているが、
やはりハイドンの交響曲を聞くと格別だなと再認識する。

Hanssler CD 93.252

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2018年2月21日 (水)

2月21日の感想

平昌オリンピックも後半に入っていると思うけど、
スケートの女子団体パシュートを楽しみにしていたが、
」である!最高の気分。楽しい。何度も見てしまった。
チャンネルを回すとどこもやっているのでつい見てしまう。

一方のカーリング女子の最終戦は残念。負けてしまった。
しかしアメリカも負けたため準決勝に進出。楽しみが続く。
金曜日の晩が、準決勝の韓国戦らしい。応援しよう。

しかし今日、何よりもの驚きでショックだったのが、
大杉漣さんの突然の死。66歳。まさかという感じ。
テレ東のドラマ「バイプレイヤーズ」に出演中で
共演の松重豊さんが付き添って救急病院に行ったが、
そのまま亡くなってしまったらしい。今日も放送されて
明るい演技で賑やかしていたが、まだ信じられない。

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2018年2月20日 (火)

柳家小満ん 夜会

小満ん夜会で夕方から人形町に行ってきた。

春風亭一花:やかん
柳家小満ん:うどんや
三笑亭茶楽:芝浜
柳家小満ん:雪とん

小満ん師匠の一席目はお馴染みの「うどんや」で
忠実に柳家の「うどんや」であり、特別な演出は
あえて加えていないと思うのだが、気付いたのは、
「鍋焼きうどん」の売り声に子供が寝たばかりだと
怒られる場面、「新道に入(へえ)ってみるかな」と
そういう台詞があって、毎回そうらしいのだけど、
なぜか今日はそれが耳に入ってきた。なるほど、
新道を通り抜ける風景である。風邪っぴきの客が
食べている途中に目を合わせるところがあって、
じっとうどん屋が、客が満足して食べているか?
観察している様子が伺われて、こういうところは
細かな所作が光っている。実演でわかる面白さ。
ゲストは三笑亭茶楽という、はじめて聞いたので
往きに調べてみたのだが、八代目可楽の弟子、
師匠の死後、一門の夢楽門下に移っているが、
芸協にこういういい師匠がいたとは知らなかった。
時間的には、コンパクトにまとまっているけれど、
足りなく感じるところはない。滑らかな仕上がり。
最後は小満ん師匠で「雪とん」である。この噺は
師匠がときどき演じていることは知っていたが、
これまで逃していたので、今日はついに聞けた。
小町と深草少将の百夜通いのパロディだが、
江戸見物の若旦那で恋煩いになるのが田舎者、
それに対して、横から邪魔して入るのがいい男で
なんとお祭佐七というのが面白い。この男を扱う、
まさに「お祭佐七」という一席もあり、圓生師匠の
録音も残されているが、最後に船宿のおかみから
「お祭佐七という仕事師の頭ですよ」と聞かされて、
お祭りには欠かせない、引く手数多のいい男で、
「それで出し(山車)にされた」という、オチが付く。
先週の段階では、「雪」の予報も出ていたので、
まさに「雪とん」の情景になりそうだったのだけど、
晴れてくれて、無事に会場に着けてよかった。
というのもこれは、落語では毎度のことながら
冷たい雪の中を一晩中、若旦那を放浪させて、
田舎者を雪ダルマのようにして笑いの種にする…
ちょっとかわいそうな話である。小さな行き違いで
まわりの人たちには罪はないのかもしれないが、
勝ち組、負け組がハッキリとして身につまされる。

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2018年2月19日 (月)

エリーザベト・レオンスカヤ 3

エリーザベト・レオンスカヤでシューベルトの作品、
ピアノ・ソナタ ニ長調 D.850と変ホ長調 D.568
1994年2,3月にベルリンのテルデック・スタジオで収録。
しっかりとした響きで、一方の硬質な印象はなくなって、
作品のもつ運動性、躍動感がいきいきと魅力的である。
どこかリヒテルに通ずる空気が感じられるのがうれしい。
ドイツのピアニストが作りだす柔らかい表情とは違って、
いつもどこかに凛とした佇まいがあって、そこが美しさ。
スケール大きいニ長調が有名だが、変ホ長調も最高!
ベートーヴェン的な雰囲気を醸し出す作品だと思う。

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2018年2月18日 (日)

2月18日の感想

昨日、今日とオリンピックな一日を送ってしまった。
スピードスケート女子の500m、小平奈緒の金は、
日本中で大興奮である。どのチャンネルを回しても
同じ映像が流れていて、ついつい何度も見てしまう。
たぶん明日、明後日は、この話題一色で行くだろう。
平昌オリンピックも盛り上がって、楽しめていい感じ。
今年になってからの北朝鮮が急に参加を表明して、
開会式の韓国・北朝鮮・アメリカ・日本の位置関係、
選手や競技と関係ないところでの政治色が強くて、
外交の駆け引きに利用されている五輪もないなと
気になっていたのだが、この週末は純粋に楽しめた。
メダル、メダルと期待し過ぎるのもどうかと思うけど、
この高みでの競い合いは美しく、そこに感動がある。

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2018年2月17日 (土)

2月17日の感想

オリンピックがたいへんに盛り上がっているが、
ついつい見てしまう。注目のスピードスケート、
スキージャンプ、そしてフィギュアスケートは、
こんなに夢中になるとは自分でも驚きだが、
羽生結弦と宇野昌磨の金銀メダル獲得は、
珍しくライブで見ていたので、大興奮だった。
暮れまで今年一杯、最大のニュースとして、
この映像を繰り返し見続けることになるだろう。
それ以上に歴史的なこととして、長らくずっと
今日の日のことが語り継がれるに違いない。
そういう中で、いますっかりハマっているのが、
カーリングである。やっとルールがわかったのと
この局面にどう進めていくのか?というのが、
理解できるようになった。すると実に面白い!
女子カーリングが今日まで4勝1敗。応援!

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2018年2月16日 (金)

ニューイヤーコンサート2018

今年のニューイヤーコンサートをCDで聞いている。
喜歌劇「ジプシー男爵」より入場行進曲、
ワルツ「ウィーンのフレスコ画」、ポルカ「嫁さがし」、
ポルカ「浮気心」、マリアのワルツ、ウィリアム・テル・ギャロップ、
喜歌劇「ボッカチオ」序曲(スッペ)、ワルツ「ミルテの花」、
シュテファニー・ガヴォット(アルフォンス・ツィブルカ)、
ポルカ「百発百中」、ワルツ「ウィーンの森の物語」、
祝典行進曲、ポルカ「都会と田舎」、仮面舞踏会のカドリーユ、
ワルツ「南国のバラ」、ポルカ「短いことづて」、
ポルカ「雷鳴と電光」、ワルツ「美しく青きドナウ」、
ラデツキー行進曲という2018年のプログラムである。
リッカルド・ムーティ指揮ウィーンフィルによる演奏、
元日のウィーン楽友協会大ホールにおけるライブ録音。
今年の旧正月は2月16日、旧暦の元日だそうであり、
ウィーンフィルによる華やかな正月を再現してみている。
ムーティの鮮やかな切れ味やきびきびとした加速度感が
失われたわけではないのだが、一方でじっくりと歌わせて、
その対比の見事さがますます魅力となって、素晴らしい。
相変わらず珍しい曲も多いのだが、そのすべてが美しい。
知っている曲も知らない曲もとにかく楽しくて、至福の時間。
アルフォンス・ツィブルカという作曲家の名前があるのだが、
ハンガリー人となっているけれど、オーストリア軍に入隊し、
軍楽隊長を務めたとある。1894年にウィーンで没している。

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2018年2月15日 (木)

アンジェラ・ヒューイット 4

アンジェラ・ヒューイットによるショパンの夜想曲と即興曲。
夜想曲の後半で、作品48、55、62、72-1、遺作の9曲、
そして即興曲 作品29、36、51、幻想即興曲 作品66
2003年11月16-20日にノイマルクトのオーベルプファルツ。
後期の夜想曲は、本当に素晴らしい。緻密な作風に感動。
その複雑な音楽をヒューイットが、丁寧に音にしているし、
どこまでも明瞭に聞かせるファツィオーリのピアノはすごい。
この楽器を弾きたくなるピアニストの気持ちが理解できる。
そして即興曲では、そこにしなやかな運動と跳躍が加わり、
際立った透明感が全体に色彩を抑えているところもあるが、
香り立つような風合いが感じられるのは実に不思議である。
ヒューイットのショパンというのは、あまり聞かないのだが、
他にも聞いてみたくなる。バラードや24の前奏曲がいい。
舟歌や幻想ポロネーズなど、この辺で一枚欲しいところ。

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2018年2月14日 (水)

アンジェラ・ヒューイット 3

アンジェラ・ヒューイットによるショパンの夜想曲。
今日はその前半で作品9、15、27、32、37の12曲。
2003年11月16-20日にノイマルクトのオーベルプファルツ。
今ではヒューイットといえばファツィオーリのピアノを使用という
そんなイメージが定着しているのだが、この録音からだったと
記憶している。私は絶対にスタインウェイの音色が好きなので、
最初の頃、ファツィオーリは銘器というけれど、どうもあまり
好ましくなかったのだが、そこはやはり慣れないといけないし、
やっと最近では、自然に聞けるようになったと思う。そうすると
ここでの夜想曲は、本当に素晴らしい。改めて聞いてみると
ヒューイットが丁寧に作り上げている細部の表情に至るまで
楽器がクリアに美しい透明感で陰影豊かに表現している。
明日は、夜想曲の後半と遺作、即興曲を聞きたいと思う。

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2018年2月13日 (火)

ギャリック・オールソン 4

ギャリック・オールソンによるリストの作品集(第2巻)で
リスト編曲によるベートーヴェンの歌曲「アデライーデ」、
同じく編曲でバッハの幻想曲とフーガ、エステ荘の噴水、
詩的で宗教的な調べ~孤独の中の神の祝福、葬送曲、
灰色の雲、4つの小品~第2番、メフィスト・ワルツ第1番、
2012年7月23-25日にニューヨーク州立大学で収録。
この演奏にもベーゼンドルファーのピアノが使用されている。
深みのある音色で奥行きの感じられるまさに上質な音楽、
ギャリック・オールソンの目指す響きは、華美な表現を避け、
テクニックに偏らない渋く内面で勝負するところに感動。
そうした方向性の作品が選ばれている部分もあるのだが、
つまりは選曲も魅力だし、何とも香り立つような色合いだ。
細部にまで丁寧に音楽を扱って、角の取れた響きゆえに
聞いているこちらも引き込まれて、寄り添いたくなってくる。
外へと発散する演奏でないところが、成功の最大の要因。
とはいっても葬送曲の重低音で迫ってくる圧倒的存在感、
メフィスト・ワルツの迫力の運動性は、やはり最高である。

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2018年2月12日 (月)

東京の風景から 71~湯島天神

昨日は黒門亭の後、湯島天神の梅まつりに行ってきた。

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黒門町から恒例の湯島天神にお参り。

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今年も合格祈願の絵馬は鈴なりである。
本殿のまわり、ぐるっと一周、すごい数。

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境内の梅は、種類によって、咲いている木もあるが、
今年は寒いので、まだちょっと早い印象であった。

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夕方で参道の屋台の明かりが暖かい。

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2018年2月11日 (日)

黒門亭で小袁治・錦平・志ん橋

小袁治師匠と志ん橋師匠で黒門亭に行ってきた。
気温も高めで、並んでいてもこれなら楽だった。

第2部
柳家小ごと:たらちね
柳家かゑる:たまげほう
柳家小袁治:女天下
林家錦平:引越しの夢
古今亭志ん橋:二番煎じ

小ごとさんははじめて聞いたが、一琴さんのお弟子さんだ。
変に慣れた感じがなく、きちんとして、このまま行ってほしい。
かゑるさんが新作で「たまげほう」という噺だが、この噺は…
どこかで聞いたことがある。思い出せないが、実演ではなく、
ということは、テレビか?上方の噺家さんの作のようだが。
小袁治師匠もお得意にされている「女天下」で、楽しかった。
「かんしゃく」とか「意地くらべ」に似て、明治・大正の雰囲気。
陸蒸気(おかじょうき)が電車になり、「鉄道も電化された」、
そこから「女も電化だ(女天下)」というオチであり、いかにも
明治の空気が感じられる。男尊女卑が男女同権に変わり、
身分を問わず、男の権威が失われていくのだが、その辺が
落語の中に面白く描かれているのであり、結局のところ、
現代の社会にも通ずることなので、共感が得られるのかも。
落語は江戸の空気というだけでなく、大正から戦前の頃の
昭和初期の風景も私は好きで、この噺も時代感覚がいい。
居候だった魚屋の金太、苦学生だった銀行員の山田さんと
おかみさんが凄まじく恐妻キャラで、一段と責められていた。
錦平師匠が「引越しの夢」だが、新しく来た女中さんではなく、
中二階で梯子を片付けてしまうのは、とんでもない女中で
奉公人全員に「今日は来ないのかい?」と声をかけている…
そういう設定である。梯子を片付けてしまっているという点で、
男たちをいいようにからかっているのだが、新入り女中への
番頭さんの一人喋りがないので、短縮版の「引越しの夢」か?
トリは志ん橋師匠。師匠の「二番煎じ」を聞くのは四度目か?
今回は、煎じ薬を出されて、色と匂いで「これが煎じ薬か?」と
お役人がすべてを悟っているバージョンである。わかった上で
夜回りの宴会に付き合っているのであり、私はこちらが好き。
お役人も万が一、番小屋で酒を飲んでいることが知られると
たいへんにまずいのだが、飲んでいるのが酒だとわかると
「心張りをかってしまえ」とここははじめて聞いたが、面白い。
志ん橋師匠の「二番煎じ」は、ますます丁寧にじっくりと進み
今日の高座は50分程。本当に素晴らしい。聞けてよかった。

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2018年2月10日 (土)

パーヴァリ・ユンパネン 5

パーヴァリ・ユンパネンでベートーヴェンを聞いている。
ピアノ・ソナタ 第16番 ト長調 作品31-1
ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 作品31-2「テンペスト」
ピアノ・ソナタ 第18番 変ホ長調 作品31-3
2010年9月にクーモ・アートセンターで収録。
「テンペスト」を含む作品31の3曲のピアノ・ソナタである。
なんて気持ちのいい演奏なのだろう。とにかく心地よい。
重厚で深みのある伝統的なベートーヴェンとは違うけれど
この鮮やかで、澱みなく快調に流れる音楽は最高の喜び。
どこまでも自然体な響きで無理のない運動性が特長だが、
一方でディテールは、明解に凝った作りなので、面白い。
「テンペスト」でも新しい音色を聞かせるのだから驚きだ。
パーヴァリ・ユンパネンは本当に素晴らしいピアニスト。

ONDINE ODE1290-2D

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2018年2月 9日 (金)

シュトゥットガルト放送交響楽団

ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団で
ハイドンのロンドン交響曲を聞いていく。その第1回。
第93番 ニ長調、第97番 ハ長調、第101番 ニ長調
2009年9月7-12日にシュトゥットガルトのリーダーハレで収録。
ロマン派の作品やマーラー、ブルックナー、ワーグナーにまで
ノン・ヴィブラート奏法を導入したノリントンのピュア・トーンだが、
ハイドンの交響曲だと本家本元の印象もあって、安心感がある。
オリジナル楽器の演奏が他にいくらでもあるからかもしれないが、
ここではむしろモダン楽器のシュトゥットガルト放送交響楽団の
本来の魅力が伝わってくるのであり、ノリントンは心得ている。
古楽オーケストラと従来の演奏の中間にあって、融合でもあるし、
それぞれの奏法、響きを上手に使い分けているところもあるし、
こればかりはノリントンでなくては得られない音楽の感動だ。
何よりも楽しくて、心躍るような喜びがあって、とにかく最高!

Hanssler CD 93.252

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2018年2月 8日 (木)

クラウディオ・アバド 41

クラウディオ・アバド指揮モーツァルト管弦楽団による
モーツァルトの交響曲 第33番と第38番「プラハ」
2005年7月(K.319)と2006年5月(K.504)にボローニャ、
テアトロ・マンツォーニで収録されている。古楽の響きで
アバドの指揮で聞いているということを思うとやはり驚き、
正直なところ、なかなか馴染めないというのがあるのだが、
軽やかな運動性は気持ちがいい。無色透明過ぎるのも
ちょっと気になるのだが、アバドの最後に到達した境地だ。
「プラハ」を聞いて、ふと思い出したのが、1980年代後半、
アバドがウィーンフィルを指揮した演奏がラジオで流れ、
カセットテープに録音して、繰り返し聞いた。懐かしい。
ウィーンフィルのしなやかさとアバドのイタリア人気質で、
オペラからの歌謡性、豊かな色合いでお気に入りだった。
30年前のそのイメージが抜けずにどこか求めてしまう。

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2018年2月 7日 (水)

庄司紗矢香 2

庄司紗矢香の無伴奏ヴァイオリンによる
バッハとレーガーの作品集を聞いている。
レーガーの前奏曲とフーガ 作品117-4 シャコンヌ
バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番
2010年8月28-31日にパリのランファン・ジェジュ教会。
続いて、バッハとレーガーによる無伴奏ヴァイオリンだが、
今日はシャコンヌで、なんて素晴らしい選曲なのだろう。
レーガーの前奏曲とフーガ 作品117より第4番であり、
この曲は「シャコンヌ」で、バッハの無伴奏ヴァイオリンを
意識して作曲されたことは明らかな作品集なのである。
20世紀のバッハだが、レーガーのシャコンヌに感動した。
バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番も
古楽奏法ではないが、シンプルな音色で、それゆえに
音楽の緻密な構造が際立って表現されて、しかしそれが、
意図的な形になることなく自然体で、とにかく聞き惚れた。

MIRARE MIR128

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2018年2月 6日 (火)

庄司紗矢香 1

庄司紗矢香の無伴奏ヴァイオリンによる
バッハとレーガーの作品集を聞いている。
レーガーの前奏曲とフーガ 作品117-2
バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第1番
レーガーの前奏曲とフーガ 作品117-1
バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第1番
2010年8月28-31日にパリのランファン・ジェジュ教会。
バッハとレーガーを交互に演奏するという何て素晴らしい。
レーガーの前奏曲とフーガには感動した。レーガー好きだと
自分では思っているのだけど、実際のところ、機会がなくて、
作品に詳しいわけではない。無伴奏ヴァイオリンのための
前奏曲とフーガ 作品117は、全部で8曲あるらしいのだが、
その内の第2番と第1番、明日は第4番「シャコンヌ」を聞く。
バッハも精妙な音作りで、緻密で深い世界に引き込まれる。

MIRARE MIR128

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2018年2月 5日 (月)

小満ん語録~芝

「芝浜異聞」のマクラより芝の話題。

横丁に 一つずつある 芝の海
金杉橋から高輪の大木戸にかけて
東海道筋に大名の蔵屋敷、町屋が並び、
辻々に芝浦の海が見えた。雑魚場といって
金杉と本芝の二か所の魚河岸があり、
雑魚とは近海ものの小魚で、これが
本物の江戸前の魚だが、芝魚といって、
たいへんに美味かったという。

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2018年2月 4日 (日)

アルバン・ベルク四重奏団 39

アルバン・ベルク四重奏団の1970年代の録音を
収録順に聞いている。今日はモーツァルトの作品で
第14番 ト長調 K.387「春」と第15番 ニ短調 K.421
1976年12月にウィーンのテルデック・スタジオで収録。
今回からいよいよハイドン・セットの弦楽四重奏曲である。
一気に親しみを感じ、楽しいし、やはり素晴らしい作品だ。
特にニ短調の美しい第15番は、昔から大好きである。
キッカケとなったのは、アルバン・ベルク四重奏団であり、
後のEMIでの再録音の方だけど、こちらの演奏も最高。
くっきりとした音で鮮やか、しなやかに音楽の勢いもある。
鋭さは独特の厳しい表情を生みだして、辛口の魅力。

Warner 2564 69606-7

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2018年2月 3日 (土)

2月3日の感想~節分

今日は節分。川崎のラゾーナに行ったので、
食品街の魚屋さんで恵方巻を買ってきた。
本マグロと海老の入った海鮮の恵方巻。
これまではスーパーで買っていたけれど、
それに比べて、値段的には高かったが、
やはり美味しい。今年の恵方は南南東。

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2018年2月 2日 (金)

ルドルフ・ブッフビンダー 3

ルドルフ・ブッフビンダーがウィーンフィルと協演した
ベートーヴェンのピアノ協奏曲 第3番と第4番
2011年5月にウィーン楽友協会大ホールでライブ収録。
緊張感のある響きでベートーヴェンの力強く、深い音色、
音楽の立体感を最大限に引き出した演奏がされている。
ブッフビンダーの長年の演奏経験に基づく表現法は、
自由に即興的な表情も生み出しているが、実に豊かに
そうした臨場感を伝えている点で、会場で聞く感覚を
強調している録音だ。きれいに整えられた録音と違い、
あえて荒々しいような迫力も存在して、魅力的である。
第3番の第2楽章や第4番のゆったりとした表現では、
想定以上に思い切ってロマンティックな歌わせ方をして、
可能性の限界に挑戦しているような、熟練の技である。
数多くの協演からの信頼関係であり、それに共感して、
実現させてしまうウィーンフィルの演奏も聞きものだ。

SONY 88883745212

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2018年2月 1日 (木)

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス

ヘルベルト・ブロムシュテットの指揮による
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏で
ベートーヴェンの交響曲全集を収録順に聞いてきた。
第1番 ハ長調 作品21と第4番 変ロ長調 作品60
2017年3月にライプツィヒ・ゲヴァントハウスで収録。
昨年春の演奏で交響曲全集はこれにて完成である。
このとき、ブロムシュテットは89歳で大巨匠なのだが、
どう聞いても若々しい音楽であり、新鮮な感覚にあふれ、
素晴らしい録音だ。しなやかな響きで動きは軽やかに
ゲヴァントハウス管弦楽団も最高である。明るく健康的。
この感動的な全集を聞いてしまうと、ぜひブラームスも
録音を残してほしくなる。すでに取り上げていそうだが。

accentus music ACC80322

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