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2018年2月25日 (日)

武蔵野で小満ん・小里ん

朝日新聞夕刊の募集に申し込んでおいたら
小満ん師匠と小里ん師匠の二人会に当たった。
東京駅から中央線快速で30分ほど、三鷹まで
武蔵野芸能劇場のむさしの落語会に行ってきた。

柳家小多け:つる
柳家小満ん:鴻池の犬
柳家小里ん:一人酒盛
柳家小里ん:悋気の独楽
柳家小満ん:小言幸兵衛

小満ん師匠の一席目は犬猫のマクラから「鴻池の犬」。
昨日は大阪に行かれていたそうで、大阪にちなんで
今橋二丁目の鴻池の噺であり、きっと演ったのだろうと
情報を探してみたのだが、ところがそうでもなさそうで
「粗忽長屋」「雪とん」「按摩の炬燵」の三席だったようで、
大阪に行ってきて、それがきっかけで思い付いた噺かも。
師匠の「鴻池の犬」は、震災の年だったから2011年に
横浜の小満んの会で演じられていて、それ以来だが、
私は好きである。鴻池の門前で、黒犬の太い鳴き声と
末っ子の白犬のキャンキャンした鳴き声がやり取りして、
そこからアテレコがはじまるというのが、お気に入りだ。
小里ん師匠は酒飲みに関するマクラから「一人酒盛」。
素晴らしかった。五代目小さんの「一人酒盛」を継承で
まさに柳家のスタイルだけど、五合の酒、茶碗に五杯を
いろいろと喋りながらすっかり飲んでしまう。騙される。
褒めたり、怒ったり、雑談をしてみたり、煙に巻かれて、
そこに次第に酔っぱらっていく様子が加わるのだけど、
流れが自然で小里ん師匠は見事。これは宝物の一席。
仲入り後の小里ん師匠は、軽やかに「悋気の独楽」。
有名な噺で演じる人は多いけれど、小里ん師匠では、
何となく珍しい印象だ。私が知らないだけだろうけど。
軽やかに感じられた訳は、定吉の立ち回りである。
言葉も振る舞いも巧妙。それに比べて、おかみさんは
骨太な印象で、見た目も太っちょか?威圧感がある。
神経質にキリキリした感じではない。定吉の報告で
お妾さんの方も丸ぽちゃっとした印象だそうなので、
どうやらこの旦那は、そういうお方が好みのようだ。
最後は小満ん師匠のお馴染み「小言幸兵衛」である。
威勢のいい豆腐屋にはじまって、丁寧な仕立て屋さん、
さらに乱暴な花火屋さんでいつもの三人登場の展開。
師匠の幸兵衛さんは、駄洒落たっぷりの小言であり、
皮肉っぽくないのがいい。それが文楽流なのであろう。
横の婆さんも言っているが、これではいつになっても
借り手が付かない。というより、いま住んでいる人は、
どうやって気に入られて、入ることができたのか?
なんてことを考えつつ、実に楽しい二人会だった。
小満ん師匠も小里ん師匠とは演りやすそうであり、
会の仕上がりや空気の中にそれが伝わってくる。

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