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2018年4月11日 (水)

圓朝速記~真景累ヶ淵(四四)

新吉はお累の蚊帳を質に入れて、金を作り、
作蔵とお賤宅で酒宴(さかもり)をしている。
酔った作蔵が、蚊帳を巻き上げた一件を喋り出す。

作蔵「…蚊帳へ縋(すが)り付いて、己(おら)ア宜えが
子供が蚊に喰われて憫然(かわいそう)だから
何卒(どうか)よう、と云ってハア蚊帳に縋り付くだ、
それを無理に引張ったから、お前(めえ)生爪エ剥しただ」

陽気な台詞に気持ちの悪い表現が入っている。

雨はどうどと車軸を流す様に降って来ました。
彼是八ツ時でもあろうと云う時刻に、表の戸をトントン。

やはり八ツ時である。いまの午前二時見当。

…、がらりと明けますと、どんどん降る中をびしょ濡になって、
利かない身体で赤ん坊を抱いて漸々(ようよう)と縁側から、
累「御免なさい」と這入ったから、

これが幽霊ということである。怪談噺なので。

新吉「お前なんだ逆上(のぼ)せて居るぜ、たじれて居るなア」

注)によると「たじれて」とは、「のぼせて気が変になる。
むちゅうになって気ちがいじみる」だそうだ。

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