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2018年9月13日 (木)

第293回 柳家小満んの会

13日で小満んの会である。夕方から日本橋へ。
この数日、涼しくなったと思ったら、今日はまた暑い。
日本橋に着いて、開場までの時間、汗が流れていた。

柳家小はだ:たらちね
柳家小満ん:近江八景
柳家小満ん:駒長
柳家小満ん:三十石

どうも西に向かう三席だったような。気のせいか?偶然。
花魁からの文に近江八景が読み込まれている「近江八景」、
上方者の丈八と大坂に逃げる「駒長」、そして京伏見から
淀川下りの「三十石」である。「近江八景」は難解な噺だ。
最初に近江八景について、そして八景に含まれていない
膳所(ぜぜ)の説明があって、それを頭に入れないと
オチもわからないのだが、今回、ひとつ気付いたことは、
近江八景の「暮雪」「晩鐘」「夜雨」「落雁」「晴嵐」といった
呼び名が、地名を変え、こちらで馴染みの「金沢八景」と
同じであり、「八景」とはそういうものかとよくわかった。
「ぜぜ」とは「銭」のことかと思ったが、子供は銭のことを
ぜぜというそうで、それを掛けていると説明を見付けた。
近江八景を後半の噺の核心に取り入れているところで、
八卦と掛けて、易者、占い者が登場するのかもしれない。
「駒長」は好きな噺だが、でも考えてみると美人局であり、
企みについては、ひどいことである。江戸落語によくある
上方者をバカにして、でも真っすぐな丈八に心を動かされ、
お駒さんは出て行ってしまうのであり、長兵衛の間抜けさ、
その辺の抜けっぷりがおかしく、角のない噺となっている。
サゲでは江戸の名物、烏にまで、あほ~とバカにされる。
仲入り後、「三十石」である。師匠の「三十石」は大好きだ。
最初に黒門亭で聞いて、棚卸し、関内と今回で四度目。
思ったよりもよく聞いている印象。この数年、定期的に
演じられているような気がする。旅の風景で夏が似合う。
川面に照らされる東の空に昇ってきた月、夜も遅くなり、
すると満月ではなく、二十三夜の下弦の月のようだが、
噺の中では、明かりのない船の中が、月に照らされ、
すると満月のイメージ、今ならば、中秋の名月であろう。
しかし夜明けが早く、空が白んでくる描写が美しいが、
もう少し夏至に近いような感覚であり、旧暦の八月で
ちょうど今頃の季節よりもう少し夏本番といったところか。
でも師匠が9月の会にこの噺を選んでいるということは、
夏の名残を感じつつ、中秋の名月なのかもしれない。
そこは勝手な推測で三十石船の川風が心地よかったが、
ということで、来週20日の木曜日が横浜の小満んの会、
「お見立て」「疝気の虫」「試し酒」の三席、楽しみである。

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