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2018年11月 7日 (水)

ツィモン・バルト 7

ツィモン・バルトでシューベルトの作品を聞いている。
4つの即興曲 D.899(2008.9.19)
楽興の時 D.780-1,2,3(2007.11.29,30)
ファルテルモントのコンサートホールで収録されている。
聞いたこともないような極端に遅いテンポで弾かれるのは、
アファナシエフとよく似ているのだが、ツィモン・バルトは、
消えてしまいそうなギリギリの弱音で止まりそうになりつつ、
しかし信じられないような滑らかな流れで音楽を進めていき、
まさに天才、奇跡としか思えない演奏に引き込まれてしまう。
とにかく素晴らしい。このテンポで弾くとこうなるのか…という
すべてが発見なのであり、一般的常識というのはあるけれど、
どちらが正しいのか?というのが、わからなくなってしまう。
芸術である以上、正しいも正しくないもないのかもしれないが、
その意味では、ツィモン・バルトのシューベルトは、これこそ
真の芸術であり、どんな瞬間にも生命が吹き込まれている。
アファナシエフは音楽の構造とか造形に関心がありそうだが、
ツィモン・バルトはもっと個人的なところで音楽と深く関わり、
極度に感情移入して、作曲家と一体になり、そこで得られる
心の機微を演奏に反映させている気がする。なんと美しい。
この微妙なところに喜びを感じるというのも私も成長したし、
ツィモン・バルトが本当に好きなのだなと自分でも思う。

CAPRICCIO C5028

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