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2019年2月12日 (火)

2月12日の感想

先週、マゼール指揮の歌劇「トゥーランドット」を聞いて、
その後、YouTubeでいくつかの演奏も聞いてみたのだが、
すると改めて思うのが、1980年代前半のマゼールは、
音楽の輪郭を実に克明に描き出して、その明快さには、
驚かされるし、やはり感動的だ。隅々までくっきりと鳴らし、
その少々やりすぎの感覚には、通常のオペラファンには、
堅苦しく、息苦しくも感じられるかもしれない。そこまでの
徹底したこだわりと響きの緻密なコントロールなのである。
逆の印象では、ザルツブルク音楽祭のゲルギエフであり、
しなやかさの反面、流れすぎの印象がある。ところどころ
聞かせどころで集中力を見せる一方、それ以外について、
あまりこだわりなく、流れに身を任せているかのような。
重要な箇所での気合いの入れ方とそれをつなぐ音楽で
その描きわけというのは、ゲルギエフの要領のよさか。
第3幕後半の未完部分をベリオが補筆した版により、
素晴らしいのだが、そこはやはりベリオの音楽である。
すごくよかったのが、オランジュ音楽祭での野外劇場で
ミシェル・プラッソン指揮の演奏である。カラフを歌うのは
ロベルト・アラーニャで、そちらも注目なのだろうけど、
「トゥーランドット」の革新的な響きに意識を向けずに
プッチーニらしい音色を豊かに鳴らして、自然な演奏。
この作品における前衛性は、私にとっては重要だが、
そうではないところでミシェル・プラッソンは魅力を発揮。
CDに話を戻すと主張が強いけど、カラヤンの演奏が、
やはり素晴らしいと思う。メータ盤を近く聞くことにしよう。

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