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2019年6月27日 (木)

ヤープ・ファン・ズヴェーデン 10

ヤープ・ファン・ズヴェーデン指揮香港フィルハーモニーで
ワーグナーの楽劇「ジークフリート」から第2幕を聞いている。
2017年1月6-25日に香港文化センターのコンサートホール。
前奏曲から第2幕第1場の不気味な闇の世界は大好きだが、
ここでの精妙な表現で細やかなところまで緻密な表情付けに
なんとも感激した。そこは舞台のない演奏会形式の強みかも。
暗黒の闇から夜が明けて、森の朝は光り輝いているのだが、
ヤープ・ファン・ズヴェーデンが生み出すこの透明感は最高。
私は昔から楽劇「ジークフリート」が一番好きでその中でも
この第2幕が特別だが、それはジークフリートの冒険があり、
森の情景の美しさ、自然の描写の素晴らしさであると思う。
大蛇に化けたファフナーに容赦なく剣を突き立て、そして
育ての親のミーメも殺す無慈悲な一面も存在するのだが。
強く成長していくジークフリートに対し、ミーメは不安を感じ、
疑心暗鬼に陥り、ついには毒殺を企てて、描かれるのは、
英雄の孤独である。その救いとして、先にある第3幕での
ブリュンヒルデの登場があって、すべては物語の伏線で
この緻密な物語は、音楽と一体に何て面白いのであろう。
夢中になって引き込まれつつ、堪能させてくれる演奏だ。

NAXOS 8.660413-16

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