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2019年7月16日 (火)

ヴァレリー・アファナシエフ 15

ヴァレリー・アファナシエフの2010年の東京公演。
シューベルトのピアノ・ソナタによる演奏会から
ピアノ・ソナタ 第18番 ト長調 D.894「幻想」
2010年11月20日に紀尾井ホールでのライブ録音。
余白に即興曲 D.899‐1、D.899‐3、D.935-2を収録。
昨日も聞いたスイスでの録音から直後の来日である。
ここでの「幻想」ソナタが、コンサートの後半の演奏で、
前半は楽興の時であった。楽興の時は、ルガーノで
スタジオ・レコーディングされているので、ここではなし。
しっかりとした響きでよく鳴りきっており、気合いも入り、
幻想的といった雰囲気ではない。前回のCD録音で
1992年の演奏も同様だったのかもしれないけれど、
左手の伴奏音型がよく聞こえて、強固な骨格である。
アファナシエフにとっては、幻想の響きというよりは、
もっとシューベルトの音楽と真剣に向き合い、必死、
格闘しているような激しさが伝わってくる。表面上の
この作品の優しさを連想させる仕上がりを超越して、
内在する強い意志やそこに潜む熱気を示している。
即興曲に関しては、そこまでではなくて、より自然に
滑らかな表現だが、もし本腰で取り組むときには、
また新たな表現が生まれてくるに違いないであろう。
割と普通の印象で重くも深くもあるが親しみやすい。

WKLC 7010

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