« 11月12日の感想 | トップページ | ダニエル・バレンボイム 39 »

2019年11月13日 (水)

第300回 柳家小満んの会

13日の小満んの会で夕方から日本橋へ。
横浜で先の東海道線に乗って、品川で横須賀線に
乗り換えようとしたら、川崎の手前で緊急停止、
少しして運転再開したのでよかったが、焦った。
途中で止まってしまったら身動きが取れない。


林家木はち「子ほめ」
柳家小満ん「穴泥」
柳家小満ん「菊模様皿山奇談~松枝宿」
柳家小満ん「三枚起請」


今回の三席で共通なのは「三枚起請」からの連想で
「約束」かと。「穴泥」では、三円の金ができるまで、
家に戻ることができない。その三円に意味がある。
そこが女房との約束なのである。続く「松枝宿」では、
仇討ちというのが、本懐を果たすまでの約束であり、
またここで「初七日が過ぎるまで」という約束もある。
そして「三枚起請」では、起請文の存在が噺の柱だ。
「穴泥」は掛取り対策の年末版で、好きな噺である。
祝いの後のお店に上がり込んで、飲み食いをして、
酔っぱらって、子供をあやすところは絶品であった。
頭の代わりに助で来るのは、横浜の兄さんではなく、
今日は品川で、やはり威勢ばかりでどこか頼りない。
続く「松枝宿」は圓朝作「菊模様皿山奇談」の一席、
全十五回のうちの第十話(十日目)だそうである。
この「菊模様皿山…」という題名は知っていたのだが、
もちろん聞いたことはない。正蔵師匠の録音があり、
そちらは聞いたこともあるのだけど、どこの場面か、
忘れてしまった。最後はやはり仇討ちになるようで、
いかにも圓朝作品。そこで今日の噺だが、勝山藩の
御家騒動だそうで、仇討ちの旅を続ける姉と弟だが、
追っていた相手は冤罪であり、御家の一大事を知り、
弟と姉は別れて、江戸へ戻る途中、軽井沢から
碓氷峠を越え、松枝宿での一幕である。供の者が
風邪をこじらせ、亡くなり、初七日まで逗留の姉を
宿屋の息子が横恋慕し、六日目の晩、蚊帳の中に
忍び込んだ息子を金に目が眩んだ宿屋の親父が、
娘と間違え、誤って殺してしまうという結末である。
宿屋の主もその息子も抜けた田舎者で、娘の方は
辛く当たるお嬢様であり、どういう話になるのかと
不思議な思いで聞いていたのだが、最後に死人で、
圓朝っぽくなった印象である。「松枝宿の子殺し」。
前の話がわからないので、仇討ちの姉弟の人物像、
どういう人柄なのかもわからないので、どうしても
難しい。時間をかけて、長く続きを聞いてみたいが、
この噺はなかなか聞けない。師匠も演っていない。
現在は中山道の松井田宿で知られるが、江戸の
浮世絵に「松枝ともいふ」とあるらしく、松枝宿だ。
仲入り後はお馴染みの「三枚起請」で、以前にも
師匠で聞いているけれど、今日は一層楽しかった。
「松枝宿」を終えて、ホッとして、解放された感じか。
喜瀬川が品川にいたころから三年通っているのは、
棟梁ではなく、経師屋の清公で、二十円を妹に借り、
その親切で書かせた起請文の件とまとまっている。
喜瀬川にいいように騙される男三人とその仕返しで
嫌な話になりそうなものだけど、そんなことはなくて、
「三枚起請」って本当に面白い。よくできた噺である。
ということで、次回は1月13日(月・祝)の第301回、
「藪入り」「お祭左七」「天狗裁き」の三席。楽しみだ。

|

« 11月12日の感想 | トップページ | ダニエル・バレンボイム 39 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 11月12日の感想 | トップページ | ダニエル・バレンボイム 39 »