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2020年4月30日 (木)

ヴァレリー・アファナシエフ 27

ヴァレリー・アファナシエフによるリストの作品で
ピアノ・ソナタ ロ短調、
ピアノ小品 嬰ヘ長調 S.192-3、
ピアノ小品 嬰ヘ長調 S.192-4、
悲しみのゴンドラ II、不運
2000年12月12-14日にフィアゼン・フェストハレ。
ピアノ・ソナタで41分という超スローテンポでも
アファナシエフだと遅いという感覚はないのであり、
遅いところに特徴があるのではなく、すべての音に
意味を求めて、それを鳴らしきるにはこのテンポが
必要なのであって、そこに絶対の説得力がある。
リストでも華麗な音色も美しい輝きも存在しない。
暗い響きは深刻な空気を漂わせ、切迫感がある。
独特な世界観があるが、少しも華麗でないリストで、
ひたすら真面目に弾いている演奏は好きである。
晩年の小品で、悲しみのゴンドラや不運(凶星)は
そうした方向性は強まり、暗黒はここに極まる。

DENON COCO-73365

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2020年4月29日 (水)

マルク・アンドレ・アムラン 23

マルク・アンドレ・アムランでアルカンの作品を聞く。
独奏ピアノのための交響曲 作品39-4,5,6,7、
貧しき者の霊に救いあれ! 作品45、
アレルヤ 作品25、
バビロンの流れのほとり 作品52、
想い出:悲愴な様式による3つの小品 作品15
2000年8月29-31日にヘンリー・ウッド・ホール。
短調による12の練習曲から独奏ピアノの交響曲で
超絶技巧を誇示する印象は一切なくて、作品から
技巧の要素を消し去ってしまうのが、アムランの
離れ業なのである。奇跡の領域での鮮やかさだ。
華麗な作風に不思議な透明感を持ち込んでいる。
続く、作品45,25,52の3曲は、聖書を題材にして、
ピアノによる交響詩といった趣だが、するとつまり
リストの作風に類似しているわけで、好きである。
悲愴な様式による3つの小品になると、ますます
リストの音楽を思わせ、同類として比較されるのは、
アルカンとしては不本意であろうが、それによって、
親しみも湧くし、リスト好きならば間違いなくハマる。
アルカンがリストに似ているのか?その逆なのか?
どちらかはわからないが、この時代の流行であり、
リストの曲としたならば、そう思ってしまうであろう。
という、そんなことを考えながら聞いていたのだが、
悲愴な様式による小品はリストに献呈されていた。
アルカンはリストを想いつつ作曲したということか。
リストはアルカンのことを自身の知る限りにおいて、
最も高度な技巧の持ち主だと評価していたそうだが、
たしかにアルカンの作品の演奏難易度というのは、
リストの超絶技巧を超えているようにも思われる。

hyperion CDA67218

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2020年4月28日 (火)

アンジェラ・ヒューイット 16

アンジェラ・ヒューイットでバッハを聞いている。
平均律クラヴィーア曲集 第2巻から
第13番 BWV882~第24番 BWV893
1999年3月にハノーヴァーのベートーヴェン・ザール。
24の調性にそれぞれの色があるならば、この第2巻は、
視覚的イメージとして最もわかりやすい作品でもあると
そう思うのだが、ピアノの楽器の特性を最大に活かして、
各曲の特徴を明確にしていると思うのである。とはいえ、
性格を際立たせて、バラバラにしてしまうこともないし、
全体の調和と流れによって、何よりもバランスが見事。
アンジェラ・ヒューイットはバッハのこれらの主要作品を
ファツィオリで再録音を開始しているが、理由は楽器か、
時間の経過で解釈に変化も出ているのか、しかしこの
20年前の演奏も文句の付けどころのない名演である。

hyperion CDS44291/4

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2020年4月27日 (月)

アンジェラ・ヒューイット 15

アンジェラ・ヒューイットでバッハを聞いている。
平均律クラヴィーア曲集 第2巻から
第1番 BWV870~第12番 BWV881
1998年8月にハノーヴァーのベートーヴェン・ザール。
第1巻の方が、より馴染んでいる気はするのだが、
第2巻を聞くといつもさらに面白いと思うのである。
統一感のある流れより個々の曲が自由に振る舞い、
つまりはバッハの作曲が、ここにある24の調性で
創意に満ちているのであり、調性の個性を際立たせ、
複雑さと緻密さが聞く人の興味に訴えかけてくる。
アンジェラ・ヒューイットは滑らかに心地よい音色で
その鮮やかさは実に明瞭で冴えているのである。
癒しの音楽なのでステイホームにはぴったりだ。

hyperion CDS44291/4

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2020年4月26日 (日)

4月26日の感想

緊急事態宣言からも長くなり、それよりも小池都知事が
自粛要請を訴えてからそろそろ一ヶ月ぐらいになるのか、
感染者数がどうも減らない。これだけ我慢しているのに
どうすればいいのか。減らない分だけPCR検査数が
増えているのではないか、という気もするのだけど、
そうともいえないようで、ひとつ指摘されているのは、
陽性率が上がっているらしい。検査数が伸びない中で
確実に感染している人だけを検査していれば率は上がる。
それならば検査数を増やせば、陽性率は下がるのだが、
感染者が増えれば、医療は対応しきれなくなるわけで、
検査数と医療の関係は難しく、危機との隣り合わせだ。
どちらにしてもまわりで感染者が増えていることは明白。

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2020年4月25日 (土)

キース・ジャレット 43

1988年のキース・ジャレットを聞いている。
有名なParis Concertでパリでのソロ・コンサート。
October 17, 1988, The Wind, Blues
1988年10月17日にパリのサル・プレイエルで収録。
実は私がはじめてキース・ジャレットを聞いたのが、
このパリ・コンサートであった。夏休みだったか?
友達の家に遊びに行って、聞かされたのがこのCDで
年代的に当時、最新盤で話題になっていたのであろう。
低音に現れる連打音に合わせて、バッハ的な響きが
圧倒的な存在感なのであり、久しぶりに聞いてみると
これだ、これだって、懐かしい想いがよみがえってくる。
コンサートの後半とアンコールを収録だと思うのだが、
前半はどうだったのか?というのが気になってしまう。
不協和音やトーン・クラスター奏法は聞かれなくなり、
清らかな響きだけがここに追求されているのを感じる。

ECM 1401 839 173-2

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チコちゃんに叱られる

NHK「チコちゃんに叱られる」より

「ブルーシートが青なのはなぜ?」
元々は青色ではなく、オレンジ色であった。
トラックの荷台に掛ける幌として、丈夫な
ポリエチレンの布で作られた、試験の結果、
幌には使えなかったが、シートとして定着した。
オレンジの顔料に少量の黄鉛が含まれており、
公害問題で有害物質の使用を規制することで
オレンジの顔料が使えなくなり、色自体を変え、
バケツやホースの顔料に使われていた青色を
耐候性と大量に流通しているコストの観点から
使用することになり、ブルーシートで親しまれた。


「中国料理はなぜ回転テーブルで食べるのか?」
回転テーブルは日本で作られた、中国では、
座順があり、回転テーブルはあり得なかった。
明治時代にチップの文化が入ってきて、小皿に
従業員が取り分けてくれるのにチップを払った。
昭和5年の恐慌でチップの廃止が求められて、
チップ不要を謳う店も現れ、客は自分でとりわけ、
便利な回転テーブルが作られるようになった。


「遠くのものはなぜ小さく見えるのか?」
大きさとは光の角度であり、遠くにあるものは、
光の角度が小さく、網膜に映る像が小さくなる。
遠くのものが小さく見えることに人は慣れており、
絵画における遠近法はそれが利用されている。

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2020年4月24日 (金)

4月24日の感想

20200424

新型コロナウイルスの一日の感染者数を
自分でグラフにしたら、何か発見があるか?
というのを続けているが、ちっとも減らない。
金曜日は多いのである。先週もこれまでの
最高の201人というのを出したのであり、
傾向というのがあるが、全国の感染者数が
100人を切ってこないと緊急事態宣言は、
解除できないという見解だそうで、厳しい。
東京だけで100人を超えている状況である。

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ヴァレリー・アファナシエフ 26

ヴァレリー・アファナシエフの2013年の東京公演から
ブラームスの作品によるコンサートのライブ録音で
7つの幻想曲 作品116
3つの間奏曲 作品117
6つのピアノ曲 作品118
2013年6月15日に紀尾井ホールで収録。
アファナシエフがブラームスのこうした作品の録音で
評価が高まったのが、1992年のことであり、それから
20年が経過しての再録音である。変わらず極限まで
表現を大胆に深く求めていく姿勢は独特なのであり、
やはりアファナシエフのブラームスは格別に感動的だ。
かつてのスタジオ収録での完璧な作り込みと比べて、
ライブならではの音楽への集中によって、そこでは、
血の通うアファナシエフの心が感じられて魅力的。
時間の停滞は減り、流れはより自然になっている。

WAKA-4177

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2020年4月23日 (木)

イゴール・レヴィット 9

イゴール・レヴィットによるベートーヴェンで
ピアノ・ソナタ 第12番 変イ長調 作品26
2017年11月13-17日にノイマルクトで収録、
ピアノ・ソナタ 第13番 変ホ長調 作品27-1
2019年1月10-13日にハノーヴァーで収録、
ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 作品27-2
ピアノ・ソナタ 第15番 ニ長調 作品28
2018年12月13-16日にハノーヴァーで収録。
番号順では中期のソナタに入ってくるのだが、
作品番号で行くとまだ若い時代の作曲であり、
しかしベートーヴェンの充実はいうまでもなく、
ピアノ・ソナタの傑作群である。実に楽しい。
イゴール・レヴィットは誠実に音楽と向き合って、
変わったところがあるということはないのだが、
細部まで考えられた表現で惹きつけられる。
テンポは速いが、歯切れよくて、極めて明快。
すっかりはまっているピアノ・ソナタ全集である。

SONY 19075843182

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2020年4月22日 (水)

アンジェラ・ヒューイット 14

アンジェラ・ヒューイットでバッハを聞いている。
平均律クラヴィーア曲集 第1巻から
第13番 BWV858~第24番 BWV869
1997年12月にハノーヴァーのベートーヴェン・ザール。
この心地よさというのは、アンジェラ・ヒューイットの
しっかりと重量のある響きながら実に歯切れがよくて、
音色的にも色合いや深みのあるピアノの解釈でも
古楽的な方向性をしっかりと感じさせるところにある。
バランスや調和において絶妙なところを付いており、
それこそがアンジェラ・ヒューイットのバッハ演奏の
以前からの高い評価であって、本当に素晴らしい。
通奏低音の扱いだが、左手の伴奏音型における、
低音部の豊かな表情もいきいきとした音楽の要因。
2008年にファツィオリのピアノで再録音されているが、
こちらの演奏もこれ以上のない最上の満足度だ。

hyperion CDS44291/4

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2020年4月21日 (火)

アンジェラ・ヒューイット 13

アンジェラ・ヒューイットでバッハを聞いている。
平均律クラヴィーア曲集 第1巻から
第1番 BWV846~第12番 BWV857
1997年6月にハノーヴァーのベートーヴェン・ザール。
なんて心地のよい響きなのだろう。数ある演奏の中でも
こんなにも耳に優しいピアノの音色は聞いたことがない。
アンジェラ・ヒューイットの音の作り方、奏法は独特で
一般的なピアノで弾く平均律というのとも違っているし、
チェンバロを意識したバロック奏法の再現というのとも
印象は異なっているように思われる。どちらかといえば、
もちろん後者寄りではあるのだが、他にはない独自の
アンジェラ・ヒューイットの世界が広がって、感動的だ。
どうも私はバッハを敬遠する傾向で、心構えが必要で、
しかしアンジェラ・ヒューイットのバッハには、なんとも
幸福感があって、不思議なほどの魅力を備えている。

hyperion CDS44291/4

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2020年4月20日 (月)

4月20日の感想

20200420

新型コロナウイルスの一日の感染者数を
自分でグラフにしたら、何か発見があるか?
というのを続けているが、少なく出る月曜日で
しかし今週は、あまり数字に表れていない。
先週後半に最多の201人を出してしまって、
その後は100人超でとどまっているけれど、
このまま減少に転じてほしい。それしかない。

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スヴャトスラフ・リヒテル 15

リヒテルでモーツァルトのピアノ・ソナタを聞いている。
ピアノ・ソナタ 第4番 変ホ長調 K.282
ピアノ・ソナタ 第15番 ハ長調 K.545
ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310
1989年3月29日にロンドンのバービカン・センター。
久しぶりに出してみた。何とも懐かしい音色がうれしい。
リヒテルの晩年のライブ録音で慈愛に満ちた世界観は
独特な雰囲気を生み出して、落ち着き払った佇まいと
この抑制の美意識は、どこか人を寄せ付けないような、
高みの境地に達したリヒテルであった。この時期には、
まだ衰えも見せずに指のまわりも軽やか、動きもよく、
何より美しいピアノの音色が強い輝きを放っている。
集中力というべきか、精神性の深さは圧倒的であり、
イ短調では、劇的な表現も加わって、凄みは健在。
この後、演奏会の後半はショパンの練習曲であった。

PHILIPS 422 583-2

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2020年4月19日 (日)

4月19日の感想

近所の買い物以外では、二週間ぶりに外出した。
その二週間前のときも電車は空いていたが、
今日はさらにガラガラだ。本数を減らしたら
あっという間に密集が発生してしまうので、 
経営上は厳しいと思うけど、通常ダイヤで
運行を続けている鉄道会社には頭が下がる。
ガラガラなので、安心して乗れるともいえる。


総理夫人が50人で神社に参拝していた問題で
安倍総理は「この神社の参拝は密閉ではない」と
述べたそうだけど、どこまでズレている人なのか。
「不適切でした」って、ただ一言、謝罪をすれば、
それで終わりなのに意地になって言い訳をする。
言い訳というよりは、その指摘自体を批判して、
何が悪いのかという逆ギレの態度が理解不能。
事態は刻一刻と変化して、それももう過去の話。

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2020年4月18日 (土)

キース・ジャレット 42

1987年のキース・ジャレットを聞いている。
ECMのChangelessで全米ツアーからのライブ録音。
Dancing, Endless, Lifeline, Ecstacy
1987年10月9日にレキシントン、10月11日にダラス、
10月12日にヒューストン、10月14日のデンヴァー。
ゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとのトリオで
1983年のChangesのその後を伝える企画だと思うが、
Changelessですべてはキース・ジャレットの曲であり、
ヨーロッパの名門コンサート・ホールでのライブと違って、
アメリカの各都市を回って、連日に行われたその記録で、
独特な雰囲気と他とのハッキリとした変化が感じられる。
メンバーは違うが、ヨーロピアン・カルテットの世界観に
近いような気もして、すると10年前への回帰も狙って、
Changelessなのであろうか。それは私の勝手な感想。
暗くて陰鬱なこの空気感が、どうもいまは親しめない。

CDR972

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2020年4月17日 (金)

アルフレッド・ブレンデル 26

アルフレッド・ブレンデルによるベートーヴェンで
ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調 作品106
ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 作品111
1970年9月13-18日にザルツブルクで収録。
ブレンデルの二度目のピアノ・ソナタ全集を収録順に
ザルツブルク・モーツァルテウムでの最初の録音。
穏やかな印象があって、細部まで丁寧に音にして、
あまり力まない表現に引き寄せられるようである。
この二度目の全集は、それほど作り込まないで
淡々と客観性が保たれているイメージもあったが、
やはりブレンデルの考察は実に深いものがある。
「ハンマークラヴィーア」のフーガも非常に滑らかで
ブレンデルの明るい音色が独特。私は好きである。
第32番も音楽は流れるようだが、起伏を激しく、
表情に変化を作って、この点は、三度目の全集や
その後の演奏にもつながっているように思われる。
変奏曲は自然な流れで、いつもながらに感動した。

DECCA 478 2607

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2020年4月16日 (木)

アルフレッド・ブレンデル 25

アルフレッド・ブレンデルによるベートーヴェンで
ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 作品57「熱情」
ピアノ・ソナタ 第24番 嬰ヘ長調 作品78
1970年9月13-18日にザルツブルクで収録。
ブレンデルの二度目のピアノ・ソナタ全集だが、
収録順に聞くことにして、1970年の最初の録音で
ザルツブルク・モーツァルテウムで収録されている。
あまり音がよくないのだが、モノトーンな印象が渋い。
三回目の全集の際に「熱情」に関して、ブレンデルは
いわゆる熱情的なイメージで激しく弾くことはしないと
記事を読んだ記憶があるが、音楽の流れを重視して、
感情の変化も抑制を保って、滑らかな運動性である。
ベートーヴェンが緻密に記した細部の表情にまで
非常に誠実に向き合っていることが伝わってきて、
ブレンデルの演奏の特長は、昔からこれであった。

DECCA 478 2607

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2020年4月15日 (水)

4月15日の感想

20200415

新型コロナウイルスの一日の感染者数を
自分でグラフにしたら、何か発見があるか?
というその後の経過だけど、報道の通りで
特別ないのだが、発表は前日の結果で
検査を受けて、翌日に陽性が確定すると
検査の実施と発表に数日のズレがある。
土日は少ないが、今週は月曜日が大雨で、
受診した人の数も少なかったとしたならば、
今日の結果も低めに出ている可能性はある。
入院してすぐに検査が行われるでもなければ、
余計な心配であり、このまま減少が続くといい。

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イゴール・レヴィット 8

イゴール・レヴィットによるベートーヴェンで
ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 作品13
2018年12月13-16日にハノーヴァーで収録、
ピアノ・ソナタ 第9番 ホ長調 作品14-1
2018年2月19-23日にノイマルクトで収録、
ピアノ・ソナタ 第10番 ト長調 作品14-2
2017年11月13-17日にノイマルクトで収録、
ピアノ・ソナタ 第11番 変ロ長調 作品22
2019年1月10-13日にハノーヴァーで収録。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を聞いている。
スピード感覚は速めでスッキリと歯切れよいのだが、
どこか落ち着きのある端正な佇まいが感じられて、
なんて素晴らしいのであろう。気合い入っているが、
しっかりとコントロールされていて、押しだけでない、
適材適所の力強さと作品の性格で柔軟な響きも
絶妙に使い分けられているのに聞き入ってしまう。
音の美しさもまさに上質ですっかりはまっている。

SONY 19075843182

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2020年4月14日 (火)

ヨーヨー・マ 4

ヨーヨー・マでバッハの無伴奏チェロ組曲を聞く。
第5番 ハ短調 BWV1011(1982.4.20)
第2番 ニ短調 BWV1008(1982.5.11)
第6番 ニ長調 BWV1012(1982.5.12)
ニューヨークのヴァンガード・スタジオで収録。
バッハの短調の作品には張り詰めた空気があり、
威厳に満ちているのだが、親しみを感じるのは、
どうも私の場合には、長調の作品のようである。
でもそういうのを越えて、第2番の凝縮感には、
強く引き付けられるものがあるし、後半の作品で
第5番と第6番については、雄大なスケールと
そこに存在するシンフォニックで緻密な構成で
とにかく圧倒的偉大さだ。ヨーヨー・マの演奏は、
後のさらに自在でしなやかな表現も魅力だが、
ここでの直球の音楽に実に深い感動がある。

CDR970/971

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2020年4月13日 (月)

ヨーヨー・マ 3

ヨーヨー・マでバッハの無伴奏チェロ組曲を聞く。
第1番 ト長調 BWV1007(1982.2.23)
第3番 ハ長調 BWV1009(1982.2.23)
第4番 変ホ長調 BWV1010(1982.4.19)
ニューヨークのヴァンガード・スタジオで収録。
ヨーヨー・マの3種類ある録音から最初の演奏で
バッハの音楽の重厚な構成をしっかりと聞かせて、
格調高さも感じられるし、広く知られる名盤である。
後のしなやかさは魅力だが、深みのある音色で、
こちらもやはり感動的だ。26歳のヨーヨー・マが、
このときだからこその演奏を全力で聞かせている。
有名な第1番だが、私は第3番と第4番が好き。

CDR970/971

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2020年4月12日 (日)

キース・ジャレット 41

1987年のキース・ジャレットを聞いている。
ECMのDark Intervalsで東京でのソロ・コンサート。
Opening, Hymn, Americana, Entrance,
Parallels, Fire Dance, Ritual Prayer, Recitative
1987年4月11日にサントリーホールでライブ収録。
1986年の秋にサントリーホールがオープンして、
最初のシーズンにキース・ジャレットが登場していた。
通常のソロ・コンサートとは少し様子が違っており、
前半と後半という二部構成での即興演奏ではなく、
自身の作曲による楽曲が順番に演奏されている。
かなり久しぶりに聞いてみたが、改めて聞き直すと
やはりすごくいい。曲が短いので軽い印象はあるが、
それは聞きやすさであり、自然と親しみも湧くけれど、
ジャズというよりはヒーリングで、時代の流れであり、
そこはECMの方向性とも一致していたのではないか。

ECM 1379 78118 21379-2

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2020年4月11日 (土)

4月11日の感想

20200411

ニュースを見ていると新型コロナウイルスの
一日の感染者数のグラフがよく出てくるが、
増加傾向にどの程度の変化が出ているのか?
自分でグラフにしてみたら何かわかるかもと
作ってみたのだが、特に新しい発見はなく、
一定の割合で増加しているという感じか。
むしろ検査体制が数字に表れているのかも。

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ヴァレリー・アファナシエフ 25

ヴァレリー・アファナシエフのブラームスで
4つのバラード 作品10
2つのラプソディ 作品79
7つの幻想曲 作品116
1993年10月8-10日にラ・ショー・ド・フォンで収録。
名盤のブラームス後期作品集(op.117-119)の続編で
翌年に収録されたこちらも残りの傑作で感動的だ。
アファナシエフの細部への思い入れと作り込みは、
すさまじい集中力で、音楽の停滞が生み出す緊迫、
凝縮された空気感は、他では味わえない衝撃だ。
こだわりが強く、やりすぎればやりすぎるほどに、
個性的存在と見なされて、アファナシエフもまた
そういうピアニストであると私も思ってきたけれど、
聞けば聞くほどにこれこそが真実のように思えて、
実に偉大だ。ここまで説得力のある演奏はない。
音楽への誠実さによりブラームスの記した音を
しっかりと鳴らすほどにそこには深みが生まれて、
聞く人にとっても信じられないような一体感である。

DENON COCO-73078

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チコちゃんに叱られる

NHK「チコちゃんに叱られる」より

「草食動物で筋肉モリモリはなぜ?」
体内にいる大量の微生物が草を分解し、
たんぱく質の元となるアミノ酸を作っている。


「なぜ鉛筆で字が書けるのか?」
鉛筆の芯は黒鉛と粘土からできており、
その割合で濃さや硬さが決まってくる。
黒鉛の量が多いと濃くて柔らかくなる。
紙の表面の凹凸に鉛筆が引っかかり、
付着して、芯から黒鉛が剥がれていく。


「美しい桜」
・高知県大月町の月光桜
・福島県三春町のしだれ桜
(樹齢千年で幹は3m以上、滝桜と呼ばれる)
・青森県の弘前公園の桜
・クマノザクラ(和歌山県で発見された新種)


「城の屋根にはなぜ鯱矛が乗っている?」
はじめて乗せたのは、織田信長の安土城で
中国の宮殿の屋根にある龍を参考にした。
龍は首だけで嫌われ、代わりに鯱矛を乗せた。
鯱は火事に水を吐き、火を消すといわれる。
豊臣秀吉が大坂城の築城で鯱矛を乗せ、
信長の後継者であることを世に示した。
全国の城作りにおいて、信長への敬意から
屋根に鯱矛を乗せることを秀吉は命じた。

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2020年4月10日 (金)

イゴール・レヴィット 7

イゴール・レヴィットによるベートーヴェンで
ピアノ・ソナタ 第4番 変ホ長調 作品7
2018年2月19-23日にノイマルクトで収録、
ピアノ・ソナタ 第5番 ハ短調 作品10-1
2018年6月20-23日にノイマルクトで収録、
ピアノ・ソナタ 第6番 ヘ長調 作品10-2
2018年12月13-16日にハノーヴァーで収録、
ピアノ・ソナタ 第7番 ニ長調 作品10-3
2018年11月18,19日にノイマルクトで収録。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を聞いている。
しなやかな運動性が心地よく、速めのテンポ感覚も
滑らかに美しい音色と鮮やかな表現が冴えている。
基本はすっきりとしているが、ベートーヴェンらしい、
しっかりとした響きでは、深みのある陰影に感動。
全集の前半の作品だが、すっかり引き込まれた。
この作品7と作品10が、私は大好きなのである。

SONY 19075843182

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2020年4月 9日 (木)

ミヒャエル・ギーレン 50

ミヒャエル・ギーレン・エディション(第8集)から
シュトゥットガルト放送交響楽団の演奏により
ウェーベルンの眼の光 作品26(1976.2.26)
シュトゥットガルトのヴュルテンベルク国立劇場、
南西ドイツ放送交響楽団の演奏により
カンタータ 第1番 作品29(1991.5.24)
管弦楽のための変奏曲 作品30(1995.2.3)
バッハのリチェルカータ(1991.5.24)
バーデンバーデンのハンス・ロスバウト・スタジオ。
合唱曲など、ウェーベルンの後期の作品であり、
ブーレーズ盤で聞いていると思うけど、それほど
親しんでいるわけではないのだが、好きである。
中では、ウェーベルン編曲のリチェルカーレが
有名であり、よく知っている曲を聞くとギーレンの
緻密で鋭い音作りと同時にロマンティックな側面も
これは作品のもつ魅力が引き出されて感動的だ。

SWR>>music CD-No.SWR19063CD

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2020年4月 8日 (水)

アンドレ・クリュイタンス 4

アンドレ・クリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団で
ラヴェルのクープランの墓、古風なメヌエット、
道化師の朝の歌、海原の小舟、
亡き王女のためのパヴァーヌ
1962年9,10月にパリのサル・ワグラムで収録。
今日の精妙に響きをコントロールする感覚からすると
もっとノリがよくて、勢いで進んでいくところもあって、
独特の荒っぽさみたいなのに本場を感じるのは、
勝手な先入観であろうか。現在の緻密さというのは、
どの演奏を思っているかというとブーレーズである。
アンドレ・クリュイタンスの演奏は、もっと情熱的で
色合いも濃厚で、レトロな空気に魅力が存在している。
クリュイタンスのラヴェルはLP4枚分のこれで完結だ。

ERATO 0190295651473

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2020年4月 7日 (火)

カール・ベーム 7

カール・ベームの指揮によるウィーンフィルで
ベートーヴェンの交響曲全集を聞いている。
交響曲 第1番 ハ長調 作品21
交響曲 第2番 ニ長調 作品36
1971年5,9月にウィーン楽友協会大ホールで収録。
カール・ベームの厳格な音楽とウィーンフィルの音色も
しっかりとした重量感が伝わってきて、実に感動的だ。
昔の私ならば、このテンポ感だと遅いと感じたはずで
いまはそれが心地よいというのだから、時間の流れが
遅くなってしまったのかと思うけれど、そうではなくて、
ベームのしっかりとリズムを刻み、隅々まで音を鳴らし、
音楽の構成を力強く聞かせるこの演奏が、我々の心を
つかむのである。時間が経って、50年の月日が過ぎて、
カール・ベームはますます偉大に新鮮さも失われない。

DG 479 1949

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2020年4月 6日 (月)

4月6日の感想

この新型コロナウイルスの感染被害が、
少し前のSARSやMERSの比ではないことは、
もう明らかだが、100年に一度の危機といわれ、
スペイン風邪と比較されて、いかなるものなのか?
1918年のパンデミックだそうで、1920年までの
二年の間に世界で5億人が感染したそうである。
世界の人口の1/4で、死者は1700-5000万人。
第一次世界大戦中で、ドイツ、イギリス、フランス、
アメリカでは症例報告が抑えられ、スペインでの
被害が大きく紹介されたことから、この名称が、
いまに残ってしまったと書いてある。4月5日で
世界の感染者数は120万人、死者は6.6万人。
現代の医療で考えれば、スペイン風邪のような、
そんなことは起こるはずがないと思っていたが、
そうともいえなくなってきて、なんとも恐ろしい。

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バイロイト音楽祭2020

たまってしまった新聞を片付けようと整理して、
見落としていた小さな記事を見つけたのだが、
今年のバイロイト音楽祭は中止のようである。
中止というか、今年の上演内容は来年以降に
延期の形で調整されるということのようだが、
新演出の「ニーベルングの指環」に関しては、
準備の影響もあって、2022年になるという。
第二次世界大戦中は中断されていたのだが、
1951年に戦後バイロイトが再開されて、以来、
中止されたということはない。はじめてのこと。
改めていうまでもないけれど、新型コロナの
世界での被害の大きさというのを実感する。
発表はしないといけないからニュースになるが、
実際はそれどころではない危機感が現実か。

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2020年4月 5日 (日)

エマーソン弦楽四重奏団 18

エマーソン弦楽四重奏団のベートーヴェンを聞く。
弦楽四重奏曲 第13番 変ロ長調 作品130
大フーガ 変ロ長調 作品133
1994年4,6月にアメリカ芸術・文学アカデミーで収録。
エマーソン弦楽四重奏団によるベートーヴェンの
弦楽四重奏曲全集を収録された順に聞いている。
ここでも強烈な鋭さにより、その鮮やかさは驚異的で
色彩はなくて、無色な響きではあるのだけど、それが
音楽の構築性や緻密さを際立たせることになって、
本当にすごい演奏だ。極致の響きとはこれをいう。
後期の弦楽四重奏曲は、その深みと高みの境地で
偉大な作品であり、最も大切な存在ではあるのだが、
そこに精密に聞かせることでの面白さが生まれて、
ベートーヴェンはやっぱりいいと心躍るようである。

DG 477 8649

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2020年4月 4日 (土)

キース・ジャレット 40

1986年のキース・ジャレットを聞いている。
ECMのStill Liveでミュンヘンでのライブ録音。
My Funny Valentine, Autumn Leaves,
When I Fall in Love, The Song Is You,
Come Rain or Come Shine, Late Lament,
You and the Night and the Music/Extension,
Intro/Someday My Prince Will Come,
Billie's Bounce, I Remember Clifford
1986年7月13日にミュンヘン・フィルハーモニーで収録。
ゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとのトリオ。
ミュンヘンの「ピアノの夏 1986」におけるライブだが、
1985年に開館したガスタイク内のフィルハーモニーで
「ピアノの夏」というと私などはグルダを思い浮かべるが、
クラシックの演奏家が出演している中での演奏であり、
それも影響しているのか、1985年のライブと比べて、
変化が起きているように思われる。私は好きである。
美しい音色と洗練された感覚がますます冴えている。
ここでの方向性でその先のスタイルが決まっていくか、
順番に聞き直しているので、注意して確認してみたい。

ECM 1360/1361 835 008-2

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2020年4月 3日 (金)

チコちゃんに叱られる

NHK「チコちゃんに叱られる」より

「なぜ鼻に水が入ると痛い?」
体液の塩分濃度は0.9%で濃度が違うと
痛いと感じる。液体の濃度が低いと細胞は
膨張するため、鼻の神経細胞で細胞膜の
感覚センサーTRPA1が、痛いという信号を
脳に伝える。塩分濃度が高い場合にも、
細胞が縮んで、同様のことが起こる。


「イタリア料理になぜトマトが欠かせないか?」
トマトの原産地は、南米のアンデス山脈で
1523年メキシコを征服したスペインによって
ヨーロッパにもたらされた。当時のイタリアは、
スペインの植民地でトマトが持ち込まれたが、
悪魔の実として、食べずに観賞用であった。
貧しく極度の飢餓状態にあり、植木職人が、
耐え切れず食べてしまったところ、おいしく、
食用に育てられはじめた。品種改良により
水分の多いトマトが広まったが、酸味が強く、
イタリアでは時間をかけて煮込むのが普通。
甘いのは日本だけで、他では生で食べない。


「世界で米を一番食べる国は?」
第3位はブラジルの753万トンであり、
第2位は中国の1125万トン。中国では、
南は米食だが、北では麺類の小麦食が中心。
第1位はインドネシアの1259万トンである。
有名なのはナシゴレンで、ナシはご飯の意。


「ガラスはなぜ割れるのか?」
ガラスは珪砂を1600℃で溶かして作られる。
使用すると見えない細かい傷が容易に付き、
ガラスの成分配列は整っているために
小さな力が加わっても簡単に割れてしまう。

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2020年4月 2日 (木)

ヴァレリー・アファナシエフ 24

ヴァレリー・アファナシエフのブラームスで
3つの間奏曲 作品117
6つのピアノ曲 作品118
4つのピアノ曲 作品119
1992年3月にライデンのスタッツヘホールザール。
アファナシエフはギドン・クレーメルとの共演など、
それ以前にも有名ではあったのだが、このCDで
一気に知られるようになった有名な演奏である。
音楽の流れを止める閉塞や分断することでの緊張、
そこに生まれる深まりの表現、やはり伴奏の音型や
低音の響きに独特の世界があって、感動的である。
個性的な解釈で知られるが、圧倒的な説得力で、
奇を衒った印象は少しもなく、まさに信念の演奏だ。
ブラームスの音楽には、それがぴったりとはまって、
強固な意志で作品に向き合っていることを感じる。

DENON COCO-73066

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2020年4月 1日 (水)

ヘルベルト・ブロムシュテット 16

ブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデンで
ブルックナーの交響曲 第7番 ホ長調(ハース版)
1980年6,7月にドレスデンのルカ教会で収録。
東ドイツの時代に名盤として評価の高かった演奏だが、
何となくある渋い印象より研き抜かれた輝きの響きで
そこはブロムシュテットらしさが感じられる部分だが、
40年前であり、若々しい勢いや力強さも伝わってくる。
92歳の現在もブロムシュテットの音楽は瑞々しくて、
若返っているのではないかと思ってしまうぐらいだが、
近年のしなやかな解釈からするとやはりこの時代は、
自身の求める音楽をとことん追求して、高みを求め、
そこはやはり魅力でもあって、実に感動的である。
豊かな音響よりも引き締まって無駄のない造形だ。

DENON COCO-73137

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