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2020年7月31日 (金)

キース・ジャレット 58

1994年のキース・ジャレットを聞いている。
ECMのAt the Blue Noteでニューヨークでの録音。
Time After Time, For Heaven's Sake, Partners,
Desert Sun, How About You?
1994年6月5日にニューヨークのブルーノートで収録。
ゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとのトリオ。
ニューヨーク・ブルーノートにおける3日間の6公演から
最終日の第2セットを聞いている。きっと3日のすべてを
聞いた人もいるのであろう。順に通して聞いていくことで
それで得られる感動というものがある。最後なのであり、
ここでの到達点に満たされた気持ちになるのである。
それぞれの曲における聴衆の反応もすごくいいのだが、
そう感じさせる何か、凝縮されて詰まったものがある。
何なのかはいえないが、音源であってもその空気感は
しっかりと伝わってくるし、偉大な記録であって、宝だ。
その後、ミラノ・スカラ座でのソロ・コンサート(1995)や
1996年のイタリアでのライブ録音などはあるのだが、
以後、1998年まで体調を崩して休止した時期があり、
その前の頂点にあるのが、このニューヨークである。

ECM 1580 527 638-2

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2020年7月30日 (木)

マイケル・ティルソン・トーマス 1

マイケル・ティルソン・トーマス指揮ロンドン交響楽団で
バーンスタインのアリアと舟歌(1988)
「クワイエット・プレイス(1983)」組曲
「ウエスト・サイド・ストーリー(1957)」交響的舞曲
1993年9月にロンドンのヘンリー・ウッド・ホールで収録。
ガーシュインを聞いたら、続いて聞きたくなってくるのが、
バーンスタインである。アリアと舟歌は、構想されたのは、
古いようだが、完成は作曲者の晩年で1988年である。
原曲の2台ピアノ版の初演をバーンスタイン自身と
マイケル・ティルソン・トーマスが行って、管弦楽版が
バーンスタインの死後、1993年にこの組み合わせで
初演されている。同じときに収録された録音である。
歌劇、ミュージカルからの管弦楽組曲も素晴らしくて、
マイケル・ティルソン・トーマスのバーンスタインへの
想いは格別だが、音の鮮やかさは圧倒的で名演だ。

DG 439 926-2

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2020年7月29日 (水)

ロリン・マゼール 54

ロリン・マゼール指揮クリーブランド管弦楽団で
ガーシュインの歌劇「ポーギーとベス」の第3幕、
1975年8月18-21日にマソニック・オーディトリアム。
ハリケーンの後、第3幕は短いのだが、物語は展開して、
音楽も充実して、素晴らしい。ポーギーはベスのために
クラウンを殺害してしまう。重要参考人ということだが、
警察に拘留されて、しかし証拠不十分で釈放される。
解放された喜びの心情が反映されて、明るいのだが、
その拘留中の一週間にベスは、麻薬の売人と共に
ニューヨークへ逃げてしまって、話は最悪の方向だ。
ベスはクラウンとポーギーとライフの間で移り気で
しかしそれにめげずにポーギーはベスの後を追い、
ニューヨークへと旅立つ。その威勢のいい終曲の
歌のない組曲版の音源だが、昔、NHKのラジオで
番組のタイトル音楽に使われていたので、ここは、
すごく親しみがあって、そういう点でも第3幕はいい。
カルメンとドン・ホセの関係に似ているところがあるし、
プッチーニの「西部の娘」とも共通項がある気がして、
ストーリーはありがちだが、音楽が最高に魅力的だ。

DECCA 478 7779

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2020年7月28日 (火)

ロリン・マゼール 53

ロリン・マゼール指揮クリーブランド管弦楽団で
ガーシュインの歌劇「ポーギーとベス」の第2幕、
1975年8月18-21日にマソニック・オーディトリアム。
黒人社会のキャットフィッシュ・ロウ(なまず横丁)の物語で
黒人の役に黒人を起用する厳格な取り決めがあるのだが、
ポーギーはウィラード・ホワイトで、他がいない当たり役で
この役では有名だが、1988年のラトル盤でも歌っている。
第2幕も魅力的で「ポーギーとベス」にすっかりはまった。
様々な作品で、嵐の場面というのが描かれてきているが、
ここでも第2幕の第3場から第4場でハリケーンが来襲し、
嵐の音楽である。直接的な描写ではなく、風雨や雷の音に
屋内で怯えている人々の心理が音楽に反映されているが
ジャズ風の洒落たセンスと第2幕の最大の盛り上がりだ。
パリのアメリカ人でラヴェルを訪ねたエピソードは有名だが、
ガーシュインの輝きのオーケストラ・サウンドも素晴らしい。

DECCA 478 7779

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2020年7月27日 (月)

ロリン・マゼール 52

ロリン・マゼール指揮クリーブランド管弦楽団で
ガーシュインの歌劇「ポーギーとベス」の第1幕、
1975年8月18-21日にマソニック・オーディトリアム。
昔から有名な演奏だが、「ポーギーとベス」のレコードが
他にあまりなくて、聞くとなるとこれであろうという代表盤。
私もはじめて聞いている。歌劇ではあるが、印象としては
ミュージカルの雰囲気で、それは英語の歌だからなのか。
それならば、ブリテンの歌劇だって、同じことになるはずで
やはりガーシュインは独特の個性と音楽を創造している。
第1幕は前半で「サマータイム」があるし、親しみやすく、
美しいメロディに彩られているが、やはりそのオペラ的な
そういう仕上がりよりも芝居の感じがして、台詞の点でも
音楽との関係性で独自性が発揮されているのであろう。
ガーシュインの音楽は魅力的だ。黒人の役に黒人を
起用することを徹底して求めており、上演は難しいか。
でも調べてみるとその後、いくつかは録音されていた。
ラトルの録音がある。それに意外性でアルノンクール。
最近では、メトの30年振りの上演でロバートソン盤。

DECCA 478 7779

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2020年7月26日 (日)

落語につぶやき 307~柳田格之進

NHK-BSの時代劇「大江戸もののけ物語」を見ていて、
吉原の大店で使えなくなった女郎をよその小店?に
転売するのだが、それを請け負う女衒(ぜげん)が
出てくるのだけど、思い出すのが「柳田格之進」。
五十両のために娘が吉原に身を売って金を作ると
「女衒の某に話を持ちかけると、器量がいいために
すぐに百両の値が付いて、差し引き五十両の金が
その日のうちに入った」というので、翌日の正午、
番頭に払う金の準備ができたのである。差額とは
女衒の仲介手数料と郭における仕度金であろうか。
それにしても「女衒」というのは、難読漢字である。

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スヴャトスラフ・リヒテル 17

リヒテルとボロディン弦楽四重奏団による
フランクのピアノ五重奏曲 ヘ短調
1981年12月にモスクワでライブ収録、
リストの「詩的で宗教的な調べ」より
第4曲 死者の追憶
第9曲 アンダンテ・ラクリモーソ
アヴェ・マリア
1984年9月26日にポリンクでライブ収録。
リヒテルの残した室内楽の録音を聞いていきたい。
1981年のリヒテルは、響きの剛と柔を使い分けて、
特に弱音による静寂の割合が大きくなっているが、
繊細さは増して、美しく深い音色が感動的である。
淡白に平坦な表現を多用しているが、それが実に
不思議なほどの深遠な世界を生み出して、極みだ。
後半のリストの作品は、演奏会で取り上げるには
あまりに地味な曲が選ばれているけれど、そこは
さすがにリヒテルで、何とも引き込まれてしまう。

PHILIPS PHCP-154

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2020年7月25日 (土)

アルフレッド・ブレンデル 29

アルフレッド・ブレンデルによるベートーヴェンで
ピアノ・ソナタ 第6番 ヘ長調 作品10-2
ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 作品13
ピアノ・ソナタ 第9番 ホ長調 作品14-1
ピアノ・ソナタ 第10番 ト長調 作品14-2
ピアノ・ソナタ 第18番 変ホ長調 作品31-3
ピアノ・ソナタ 第19番 ト短調 作品49-1
1975年5月4-8日にロンドンで収録されている。
ブレンデルの二度目の全集を収録順に聞いている。
明るく暖かみのある音色で何とも親しみやすくて、
「悲愴」でも穏やかに滑らかな流れが独特である。
ブレンデルのベートーヴェンは他と違った個性で
この1970年代の全集も本当に素晴らしいと思う。
録音がちょっと揃っていない印象でそこが残念。
この充実した安定感でクリアな音質であったら、
無敵であった。その点では、1990年代の全集が
より統一感のある仕上がりだけど、解釈の方で
少々凝りすぎの印象もあって、いろいろである。
というのを当時、順番に聞いて感じたのだが、
その辺も現在ならば、違うかもしれないので、
聞き直してみたくなっている。まずは1970年代。

DECCA 478 2607

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2020年7月24日 (金)

キース・ジャレット 57

1994年のキース・ジャレットを聞いている。
ECMのAt the Blue Noteでニューヨークでの録音。
On Green Dolphin Street/Joy Ride,
My Romance, Don't Ever Leave Me,
You'd Be So Nice To Come Home To,
La Valse Bleue, No Lonely Nights,
Straight No Chaser
1994年6月5日にニューヨークのブルーノートで収録。
ゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとのトリオ。
ニューヨーク・ブルーノートにおける3日間の6公演から
最終日の第1セットを聞いている。それぞれの公演で
どれ一つとして、似ている時間が繰り返されることはなく、
出発が違えば、行きつくところも違うのであり、楽しめる。
全体的な雰囲気は独特であるけれど、細かいところは、
様々で好みの数だけ聞き方がある。この三日の間にも
変化が生まれて、これだけ集中しての録音は貴重だ。
初日の奮い立たせるような緊張感、会場の空気から
三日目ですっかりリラックスして、和やかに温まって、
実に心地よく、とは思うけど、それは先入観であろう。

ECM 1579 527 638-2

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2020年7月23日 (木)

ラモン・ガンバ 2

ラモン・ガンバ指揮BBCフィルハーモニックによる
ヴォーン・ウィリアムズの映画音楽 第2集を聞く。
「49度線(潜水艦轟沈す)」組曲
ディム・リトル・アイランド
「エリザベスのイングランド」組曲
2003年9月30日、10月1日にマンチェスターで収録。
本来は映画の後ろの方で流れている音楽であり、
映像と組み合わさって効果を上げるものであろうけど、
音楽だけで聞いて、あまりに素晴らしく引き込まれる。
映画を観ていたら映像と物語が中心になるわけで、
音楽に意識を向けている人も少ないであろうから
こうして音楽だけで聞いた方が感動は大きいのかも。
ヴォーン・ウィリアムズは偉大である。実に魅力的。
このシリーズは映画のサントラの域を越えているが、
演奏も本当に見事で完成度の高さは圧倒的である。
轟沈(ごうちん)とは、爆撃で1分以内に沈めること。

CHANDOS CHAN10244

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2020年7月22日 (水)

セルジュ・チェリビダッケ 25

セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘンフィルで
ラヴェルの「ダフニスとクロエ」第1組曲、第2組曲
1987年6月21日にミュンヘン・フィルハーモニーで
ラ・ヴァルス 1979年6月20日に
組曲「クープランの墓」 1984年4月18,19日に
ミュンヘンのヘルクレスザールにおけるライブ録音。
響きを精妙に扱うための入念なテンポ設定であり、
特殊な表現という訳ではない。特にラヴェルだと
変わっていると思うところは、より少ないのである。
研き抜かれた音を美しく聞かせているだけなのだ。
音楽のメリハリが際立たないところはあるけれど、
そういうところはチェリビダッケ的ということである。
ここでは1979年や1984年の古い演奏の方が、
遅さが目立って、ブルックナーの交響曲などは、
後年の方が、スローテンポが顕著であったので
印象が異なっている。ラヴェルの作品に関しては、
古い方がより濃密で粘りが強いということであろう。

MPHIL 0010

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2020年7月21日 (火)

ロリン・マゼール 51

ロリン・マゼール指揮クリーブランド管弦楽団で
ガーシュインのパリのアメリカ人、キューバ序曲、
イヴァン・デイヴィスの独奏でラプソディ・イン・ブルー、
1974年7月15-17日にマソニック・オーディトリアム。
ガーシュインはそんなに聞いているわけではないので
自信がないのだが、マゼールの音作りは洗練されて、
クリーブランド管弦楽団のスッキリと清々しい響きが
実にいい。熱い想いが吹き上げてくるのではなくて、
センスのよさで、スタイリッシュにまとめられている。
私は好きである。アメリカ人にとっては、パリの街は
都会に映っているようだが、パリにいても気持ちは
アメリカのままであり、フランス的な感覚ではなくて、
景色はニューヨークである。キューバ序曲のラテン、
ラプソディ・イン・ブルーの再びアメリカ的な感覚と
夏の不快な蒸し暑さには、この爽快な音楽が効く。

DECCA 478 7779

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2020年7月20日 (月)

クラウディオ・アバド 56

クラウディオ・アバド指揮ミラノ・スカラ座で
ヴェルディのレクイエムを聞いている。
1979年6月から1980年2月にCTCスタジオで収録。
アバドはミラノ、ウィーン、ベルリンとこのレクイエムを
三度録音しているが、最初のミラノでの演奏である。
ムーティがミラノ・スカラ座でヴェルディのレクイエムを
録音するのが1987年であり、その前のロンドンでの
レコードが、全く同じタイミングに制作されていたのは、
興味深いことである。直観的で明解なムーティと比べ、
アバドはずいぶんと違って、どんなときも響きに対して、
しっかりと耳を傾けて、常に緻密なコントロールである。
ムーティの切れ味のよさからすると、アバドは精妙に
即効ではなく、じわじわと深く響いてくる音楽であり、
落ち着きある端正な響きは感動的だ。ファンだけど、
やはりアバドは最高で、ムーティも水と油のようで、
全く違うけど、この二人は本当に素晴らしいと思う。

CDR974/975

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2020年7月19日 (日)

落語につぶやき 306~電話の散財

今週の「日本の話芸」は大阪の回だが、
「電話の散財」という噺で、聞いてみると
東京でいう「電話の遊び」であった。
これは珍しい。雲助師匠が演っていて、
録音で聞いたことがある程度。珍品だ。
大阪ではよく演じられるのであろうか。
明治か大正になってからの新作である。
堅物の若旦那と道楽の大旦那という
落語の常識と逆の設定が面白いのだが、
若旦那が市会議員に立候補するという。
大阪だと市会議員でも違和感はないが、
東京だと東京市の頃ということになって、
時代がわかるのである。東京の23区は、
昭和18年以降。以前は東京府東京市。

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2020年7月18日 (土)

7月18日の感想

20200718

新型コロナウイルスの一日の感染者数を
自分でグラフにしたら、何か発見があるか?
感染者数が多く、そうした日々が続いている。
木曜日以降、三日連続で、明日は日曜日で
同水準か、もしかしたら少し落ち着くかも。
毎週、木曜日が多い。土日は検査が少なく、
月曜日は増えるが、その結果が木曜日に
反映されるらしい。現在は特に対策もなく、
市中で自粛の空気も薄れ、危険だと思う。

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チコちゃんに叱られる

NHK「チコちゃんに叱られる」より

「ラーメンどんぶりのぐるぐる模様はなぜ?」
明治時代、本清太郎は合羽橋に九谷焼の店を開き、
浅草の中華そば屋が繁盛していることに目を付けて、
中華そばのどんぶりを売ったところ、注文が殺到した。
ある日、中国っぽいどんぶりにしてほしいと頼まれて、
九谷焼の中国雷紋を取り入れたところ好評であった。


「なぜジュースはストローで飲めるのか?」
水面には等しく大気圧がかかっているが、吸うことで
ストロー内の空気の量が減り、圧力が小さくなって、
力のバランスは崩れる。大気圧は変わらずかかり、
ストロー内のジュースを押し上げる現象が起こる。


「なぜ体操服をジャージというのか?」
イギリスのジャージー島で生まれた編み物生地を
ジャージーステッチという。メリヤス編み、平編みで
そのジャージーステッチ生地で作られた製品を
ジャージーという。漁師たちは防寒用のセーターを
作っていたが、ジャージーステッチは、伸縮性と
耐久性に優れ、トレーニングウエアに使用されて、
日本に伝わり、ジャージと呼ばれるようになった。
一方のスウェット生地は、1920年代のアメリカで、
ベンジャミン・ラッセルが毛糸からコットンに変え、
表はジャージーステッチ、裏はパイル織りによる
スウェット生地を作った。汗を吸収する特性があり、
スウェットシャツ、スウェットパンツに応用された。
トレーナーとスウェットは同じで、トレーナーと
名付けたのは石津謙介で、日本中に広まった。
ボクシングのトレーナーがよく着ていたので、
トレーナーとした。石津謙介が名前を付けたは、
他にスタジャンもあり、アメリカでは、正しくは、
アワードジャケット。スタジアム風景に一番よく
見かけるので、スタジアムジャンパーと呼んだ。

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2020年7月17日 (金)

キース・ジャレット 56

1994年のキース・ジャレットを聞いている。
ECMのAt the Blue Noteでニューヨークでの録音。
How Deep Is the Ocean, Close Your Eyes,
Imagination, I'll Close My Eyes,
I Fall in Love Too Easily/The Fire Within,
Things Ain't What They Used to Be
1994年6月4日にニューヨークのブルーノートで収録。
ゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとのトリオ。
ニューヨーク・ブルーノートにおける3日間の6公演から
二日目の第2セットを聞いている。同じ日の第1セットが
ものすごくいいが、その空気は続いて、こちらも最高だ。
クラシック寄りのジャズもいいけれど、ニューヨークにて
キース・ジャレットは、本物のジャズ・ファンを相手にして、
まさに本物を聞かせているという印象がある。それは、
ブルーノートという、先入観なのかもしれないけれど。
1983年からのこのトリオの10年間の活動の頂点に
達しつつあると強く感じさせられるのである。後半は、
夜も更けていく感じで落ち着いた雰囲気が心地いい。

ECM 1578 527 638-2

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2020年7月16日 (木)

マリス・ヤンソンス 8

マリス・ヤンソンス指揮サンクトペテルブルク・フィルで
ラフマニノフの交響曲 第3番 イ短調 作品44、
交響的舞曲 作品45を聞いている。
1992年9月21-30日にサンクトペテルブルクで収録。
昨日のピアノ協奏曲 第3番と同じときの録音である。
ヤンソンスは引き締まった表現の中でよく歌っており、
緩急のメリハリも効いて、濃厚な音の洪水にはせずに
実に明瞭に鮮やかで勢いのある演奏だ。若さが漲る。
交響曲が作品44で交響的舞曲が作品45だという
1935年から1940年にかけての同時期の作品だが、
この2曲がセットになっているのが魅力なのである。
パガニーニの主題による狂詩曲(1934)が作品43で
コレルリの主題による変奏曲(1931)が作品42と
この辺は代表作で傑作が並んでいる。私も大好きだ。

WARNER 0825646278275

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2020年7月15日 (水)

ミハイル・ルディ 2

ミハイル・ルディでラフマニノフを聞いている。
ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30
パガニーニの主題による狂詩曲 作品43
マリス・ヤンソンス指揮サンクトペテルブルク・フィル、
1992年9月21-30日にサンクトペテルブルクで収録。
ヤンソンスの指揮によるラフマニノフの交響曲全集、
ピアノ協奏曲全集のセットから収録順に聞いている。
ミハイル・ルディは濃厚に歌い上げるタイプではなく、
鳴りまくる感じでもないのだが、そこがヤンソンスの
引き締まった音作りとピッタリでこの演奏は好きだ。
抑制の効いた色調でモノトーンに近い印象であり、
そこがまた美しく、雰囲気ある世界観を作り出して、
実に素晴らしい。ヤンソンス好きの私が、ここでは
ほとんどピアノしか耳に入ってこない状況なので、
これは、ミハイル・ルディは相当にいいのだと思う。

WARNER 0825646278275

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2020年7月14日 (火)

サンソン・フランソワ 5

サンソン・フランソワでドビュッシーの作品。
喜びの島、ピアノのために、レントよりも遅く、
前奏曲集 第1巻~亜麻色の髪の乙女、
沈める寺、パックの踊り、ミンストレル、
練習曲集~アルペジオのために
1961年7月にパリのサル・ワグラムで収録。
強烈な個性を発揮して、味わいの表現は感動的だ。
心の趣くままに好きに弾いているようでもあって、
フランス風の洒落た感覚に満たされているのであり、
これがサンソン・フランソワである。かなり大胆に
豪快な迫力で聞かせているのだけど、美しい音色、
華やかな色合いにこの絶妙な感覚は天才である。
サンソン・フランソワは1960年代の後半に再び
ドビュッシーの作品を集中的に録音しているが、
喜びの島とレントよりも遅くは、未完に終わった。

ERATO 50999 638754 2 3

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2020年7月13日 (月)

7月13日の感想

20200713

新型コロナウイルスの一日の感染者数を
自分でグラフにしたら、何か発見があるか?
今日は月曜日で五日ぶりに少し落ち着いたけど、
東京に隣接する首都圏での感染増加が止まらず、
新宿に続いて、池袋での感染が広がったことから
埼玉県での増加を大野知事は「東京由来」といい、
東京が突出して多い現状を官房長官は「東京問題」、
極めつけは兵庫県知事の「諸悪の根元は東京」である。
井戸知事はその場で「そんなこといってはいけない」と
すぐに取り消したのだが、必ず原因はあるはずだけど、
好き好んで感染する人はなく、亡くなった人もいるし、
いま苦しんでいる人もいるわけで「諸悪」といわれたら
たまらない。つい出てしまっただけなのはわかるけど、
言葉を間違えて、本当に余計なことをいっている。

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フランソワ・グザヴィエ・ロト 6

フランソワ・グザヴィエ・ロトの指揮によるレ・シエクルで
ラヴェルのバレエ「マ・メール・ロワ」(2016.10.31-11.2)
「シェエラザード」序曲(2017.5.20, 9.9,17)
組曲「クープランの墓」(2017.8.13)
パリとロンドンにおける公演でライブ収録されている。
表現はシャープな感覚に満ちており、すべての音に
敏感に反応するスリリングな展開だが、重要なのは
当時の楽器によって初演の際の響きを再現するという
その点では、実に素朴で柔らかい響きが心地よい。
美しい音色が自然と沸き起こってくるが、シンプルで
ラヴェルの音楽と一体に何とも癒される時間である。
ブーレーズなどは、ラヴェルやドビュッシー、そして
ストラヴィンスキーなどに明確な解釈を貫いていたが、
このレ・シエクルの活動をどう評価したであろうか。
21世紀の現在に100年前の響きを再現することに
意味はあるのか?しかしそうした関心の域を超えて、
聞く人の心を捉える魅力があることは間違いない。

harmonia mundi HMM905281

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2020年7月12日 (日)

記憶の記録 1~庇

記憶は上書きされて、どんどん忘れていくので、
失われる前に昔のことを記録しておくことにした。
石井和紘の事務所にいたときに石井さんが、
建築の庇について、庇の出は50cm、60cmという
中途半端ではダメで、2m、3mぐらい、思い切って
出さないといけないという。伝統的な日本建築で
数寄屋や寺社建築の造りをイメージしていると
思うのだが、デザイン的にも機能の上でも
たしかにそれくらい出さないと効果は得られない。
しかし近年の台風被害でもかつて記録にない
想定外の強風が吹き荒れて、それを考えると
吹き上げによる倒壊が、恐ろしいのである。

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落語につぶやき 305~もう半分

「博士ちゃん」を見ていたら江戸時代の妖怪の話で
「油赤子(あぶらあかご)」という妖怪が出てきて、
赤ちゃんの姿で行灯の油を舐めるのだが、その元は
猫がよく油を舐めて、その姿であると考えられている。
行灯の油はイワシから油を絞るので、猫が好んだ。
もう半分のおじいさんも赤ちゃんの姿に化けて出て、
夜中に油をちびちびやるが、イワシの油で旨いはず。
そしてこのおじいさんは、油赤子そのものであった。

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2020年7月11日 (土)

チコちゃんに叱られる

NHK「チコちゃんに叱られる」より

「赤ちゃんの瞳はなぜキラキラしているのか?」
涙が油っぽくて、粘り気がある。人の目は常に
涙で覆われており、光が当たると強く反射する。
目の表面には油層と液層があり、赤ちゃんは
油層がしっかりとしていて、水分が蒸発しにくい。
またネバネバ物質のムチンが多く含まれており、
涙がサラサラと流れ落ちないようにしている。
それは、赤ちゃんは細菌への抵抗力が少なく、
目から細菌が入ることを防がなければならない。
また瞬きの回数も少なく、乾くのを防いでいる。


「池や湖のスワンボートはなぜあるか?」
家族で楽しめるエンジン付ボートが流行っていたが、
事故が多く、昭和49年、船舶職員法が改正されて、
エンジン付ボートは急速に減った。サイクリングで
自転車の人気があったので、砂賀良夫は昭和50年、
足漕ぎ式のボートを開発した。しかし少しも売れず、
子供が親しみのあるデザインとするため、近くの
多々良沼(群馬県)に飛来する白鳥の姿をヒントに
昭和56年、白鳥型のボートを制作、昭和58年、
白鳥のしっぽを付けると評判がよく売れはじめた。
その後、パンダやコアラのボートも製造された。


「殺菌、滅菌、除菌、抗菌の違いは?」
殺菌は菌を殺すことをいい、滅菌は完全に殺す。
除菌は菌を取り除くことをいい、処置によって、
残ってしまうこともある。抗菌とは、使用材料に
菌が嫌う成分を含ませることで菌の増殖を防ぐ。

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2020年7月10日 (金)

キース・ジャレット 55

1994年のキース・ジャレットを聞いている。
ECMのAt the Blue Noteでニューヨークでの録音。
Autumn Leaves, Days of Wine and Roses,
Bop-Be, You Don't Know What Love is/Muezzin,
When I Fall in Love
1994年6月4日にニューヨークのブルーノートで収録。
ゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとのトリオ。
ニューヨーク・ブルーノートにおける3日間の6公演から
二日目の第1セットを聞いている。ここは本当に最高だ。
26分に及ぶ枯葉にはじまって、乗ってきた感があるし、
聞いているこちらだって、この世界にのめり込んでいく。
最高傑作のひとつだと当時もはまったし、いま聞いても
やっぱり圧倒的な印象だ。場所によっても日によっても
方向性も違って、終着点も違ってくる。このセットでは、
キース・ジャレットが特にいい。それが第2セット以降、
3人の関係性がどう変化していくかも醍醐味である。

ECM 1577 527 638-2

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2020年7月 9日 (木)

ラドゥ・ルプー 3

ラドゥ・ルプーでブラームスの作品を聞いている。
ラプソディ ロ短調 作品79-1(1970.11)
ラプソディ ト短調 作品79-2(1976.7)
3つの間奏曲 作品117(1970.11)
6つの小品 作品118(1976.7)
4つの小品 作品119(1976.7)
ロンドンのキングズウェイ・ホールで収録されている。
ラドゥ・ルプーのイメージといえば、抒情的な表現で
このブラームスは昔から有名だが、久しぶりに聞いて、
繊細な印象と同時に力強い響きにも存在感がある。
音楽の流れに推進力もあって、弱々しいことはない。
しなやかで滑らかな進め方にルプーの特長がある。
このCDが懐かしくなったのは、アファナシエフで
ブラームスの作品をいろいろと聞いて、そちらは、
粘りの強い表現で、対極に位置しているのであり、
やはりずいぶん違っている。ブラームスの音楽の
素晴らしさで、どちらで聞いても感動的なのだが。

LONDON F00L-23139

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7月9日の感想

20200709

新型コロナウイルスの一日の感染者数を
自分でグラフにしたら、何か発見があるか?
その後も続けて記録をとっていたのだけど、
5月中旬に減って、緊急事態宣言が解除され、
そこからまた増えてきているので、それ以降を
感染の第二波と考えてきたが、ついに今日、
東京は224人である。神奈川と埼玉も多い。
大阪も今日は久しぶりに30人。これでも
政府は緊急事態宣言の再発動はしないと
どう考えたって、第二波が来ているのであり、
総理や大臣たちのズレた考え方に恐怖。

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2020年7月 8日 (水)

パーヴァリ・ユンパネン 13

パーヴァリ・ユンパネンの演奏によるドビュッシーで
前奏曲集 第2巻と子供の領分を聞いている。
2016年6-8月にハンブルクのフリードリヒ・エーベルト・ハレ。
私は前奏曲集 第2巻が大好きで、やはり細部にまで
緻密に考え抜かれたパーヴァリ・ユンパネンの演奏は、
実に夢中になってしまう完成度である。絵画的ではなく、
無色透明だが、丁寧に響きを吟味して、とにかく明解。
音楽の立体感や陰影のある音色で深みも感じられる。
しかしこの鮮やかさは何といっても最大の感動である。
パーヴァリ・ユンパネンはベートーヴェンのソナタ全曲を
録音しており、それに続いて来たのが、ドビュッシーの
没後100年に合わせての前奏曲集であったのだが、
次は何が聞けるのか?いまのところはまだで期待。

ONDINE ODE1304-2D

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2020年7月 7日 (火)

パーヴァリ・ユンパネン 12

パーヴァリ・ユンパネンの演奏によるドビュッシーで
前奏曲集 第1巻を聞いている。
2016年6-8月にハンブルクのフリードリヒ・エーベルト・ハレ。
響きの精妙なコントロールでどこまでも澄み切った印象だ。
透明感がすごいのだけど、色彩のないモノトーンな仕上がり。
ディテールのくっきりとした明快さも独特で、ピアノ・ファンを
喜ばせる要素は多々あるけれど、現代的なドライな感触と
過度に平衡感を追求した結果から豊かさよりも洗練なのは、
パーヴァリ・ユンパネンの特徴である。この聞いた印象は、
ピエール・ローラン・エマールの前奏曲集のときに似ていて、
つまり聞けば聞くほどに音楽の仕組みが透けてくる感覚で
面白さは増していきそうだ。明日は前奏曲集 第2巻を聞く。

ONDINE ODE1304-2D

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2020年7月 6日 (月)

ヘルベルト・ブロムシュテット 18

ブロムシュテット指揮サンフランシスコ交響楽団で
ワーグナーのジークフリート牧歌
1991年9月23日にデイヴィス・シンフォニー・ホール、
ブルックナーの交響曲 第6番 イ長調(ノヴァーク版)
1990年10月8日にデイヴィス・シンフォニー・ホール。
ブロムシュテットは、サンフランシスコ交響楽団とは、
この第6番と第4番の2曲の交響曲を録音している。
当時はまだ、私の中で交響曲 第6番はそれほどには
深く親しみある作品ではなかったのだが、このCDで
一気に偉大な交響曲だとその価値を知ったのである。
サンフランシスコ交響楽団の明るく透明感ある響きと
ブロムシュテットの引き締まった音楽で実に清々しい。
ゆったりとした広がりやかつての巨匠の重々しさは、
ここでは感じられないが、当時はそれが気に入って、
いま聞いても非常に好きである。ブロムシュテットの
誠実に音楽に向き合う姿勢は時代を越えた普遍性だ。
そしてこの時代には、まだ若々しく研き抜かれた音で
積極性のある表現だと時間を経てそれも感じられる。

DECCA 436 129-2

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2020年7月 5日 (日)

フリードリヒ・グルダ 8

フリードリヒ・グルダによるGulda Non Stopで
グルダのリコのために、メヌエット(チェロ協奏曲より)
モーツァルトの幻想曲 ニ短調 K.397
グルダのアリア、プレリュードとフーガ
ドビュッシーのヴィーノの門、亜麻色の髪の乙女
ショパンの練習曲 嬰ハ短調 作品25-7、
舟歌 嬰ヘ長調 作品60、夜想曲 嬰ヘ長調 作品15-2
シューベルトの即興曲 変ト長調 D.899-3
J.シュトラウスIIの喜歌劇「こうもり」から
お客を呼ぶのは私の趣味で、新しい仲間よ
民謡「辻馬車の歌」というコンサートのライブ録音。
1990年11月19日にミュンヘン・フィルハーモニー。
このCDは発売の当時に最初に聞いたときには、
私はグルダが好きすぎて、あまりに想いが大きく、
これはグルダのベストの状態ではないと気に入らず、
それによって、長い間、聞いてもいなかったのだが、
グルダが演奏を楽しみつつ、くだけて、リラックスで
そうした緩さも含めて魅力であるといまは思えて、
久しぶりに聞いてみたらすごくよい印象であった。
ショパンの舟歌や夜想曲なども実に味わいの演奏。

SONY SX 52 499

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2020年7月 4日 (土)

小澤征爾 8

小澤征爾の指揮によるパリ管弦楽団の演奏で
ストラヴィンスキーのバレエ音楽「火の鳥」全曲
1972年4月にパリのサル・ワグラムで収録。
「火の鳥」の特に全曲版が好きである。小澤征爾は
このパリ管弦楽団との1972年の演奏と十年後の
1983年にはボストン交響楽団とも再録音しており、
いずれも全曲版で、そこは私には魅力なのである。
パリ管弦楽団の色彩的な音色は、非常によく鳴って、
勢いもあって、そこは若さ漲る小澤征爾の表現か。
細部の表現はシャープに激しい表情も存在するが、
たっぷりと巨大な音響が隅々にまで行きわたって、
その空間の豊かさは実に感動的である。その後に
もっと緻密に精妙な音作りへ変貌していくわけだが、
この時代の小澤征爾にも強く惹かれるのである。

Warner 0825646139514

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チコちゃんに叱られる

NHK「チコちゃんに叱られる」より

「なぜ人はポケットに手を入れる?」
親しい人に触れるとオキシトシンが分泌され、
不安を軽減させることができる。同様にして、
自分で自分に触れるセルフタッチングでも
人は安心する。ポケットに手を入れ、手が
包まれ、暖められ、安心することができる。
腕を組む、髪をかき上げる、足を組むなど
同じ効果がある。それらが男性に多いのは、
自分の弱さを出せない弱さからなのである。


「鯛が赤いのはなぜか?」
人間には赤い色が目立つが、鯛にとっては、
保護色なのである。水深50mぐらいになると
赤い色の光が届かず、周囲に溶け込みやすい
保護色となる。水は赤い光を吸収しやすい。


「クラウチングスタートってなに?」
オーストラリア人のリチャード・クームズが
カンガルーの前傾姿勢をヒントに考案した。
1896年の第1回 アテネ・オリンピックで
クラウチングスタートで走った選手が、
金メダルをとり、それから主流となった

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2020年7月 3日 (金)

キース・ジャレット 54

1994年のキース・ジャレットを聞いている。
ECMのAt the Blue Noteでニューヨークでの録音。
I'm Old Fashioned, Everything Happens to Me,
If I Were a Bell, In the Wee Small Hours of the Morning,
Oleo, Alone Together, Skylark,
Things Ain't What They Used to Be
1994年6月3日にニューヨークのブルーノートで収録。
ゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとのトリオ。
ニューヨーク・ブルーノートにおける3日間の6公演から
初日の第2セットを聞いている。夜の響きが魅力だが、
これが当たり前になっているけれど、きれいな音である。
昔から私は、ピアノだけを集中して聞く傾向があるので、
キース・ジャレットだけに注目していたところがあったが、
このところ、ジャック・ディジョネットに特に惹かれている。
するとゲイリー・ピーコックもよく聞こえるようになった。
トリオで3人の音を総合して聞くけれど、個々の要素が、
いかに関係して、影響し合っているかということである。

ECM 1576 527 638-2

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2020年7月 2日 (木)

サンソン・フランソワ 4

サンソン・フランソワでラヴェルの作品。
夜のガスパール(1967.3.22,23, 4.4, 6.3,5-7)
優雅で感傷的なワルツ(1967.7.19)
前奏曲(1967.7.21)
シャブリエ風に(1967.7.21)
ボロディン風に(1967.7.21)
クープランの墓(1967.6.1-3)
モンテカルロのサル・アルカザールで収録、
夜のガスパールは一部、パリのサル・ワグラム。
サンソン・フランソワというと天才的な一面と
酔っぱらって弾いているのではないかという、
どうもそんな型破りなイメージがあるのだが、
夜のガスパールなどは、繊細な表現もあり、
微妙なニュアンスを丁寧に歌い上げている。
表情付けが美しく、究極のお洒落は最高だ。
現代の精密でメカニックな仕上がりではなく、
想像力に富んでいる。ラヴェルの音楽における、
清廉な響きと対極にあるグロテスクな暗黒面の
コントロールを見事に心得ており、実に豊かに
大胆に表現している。つまり、そういうことで
サンソン・フランソワはやはり天才であった。

ERATO 0190295651473

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2020年7月 1日 (水)

サンソン・フランソワ 3

サンソン・フランソワでラヴェルの作品。
亡き王女のためのパヴァーヌ(1967.7.20)
水の戯れ(1966.9.28, 10.11)
古風なメヌエット(1967.7.17,18)
鏡(1967.7.17,18,20.)
ソナチネ(1967.6.8)
マ・メール・ロワ(1967.6.9)
ハイドンの名によるメヌエット(1967.7.21)
水の戯れはパリのサル・ワグラムでの収録だが、
他の作品はモンテカルロのサル・アルカザール。
いかにもセピア色の昔の録音の色合いなのだが、
サンソン・フランソワは独特な歌わせ方をして、
ピアノの音色が美しく、とにかく洒落ている。
特に鏡は最高だ。きちっと弾いているけれど、
細かな表情付けやニュアンスは絶妙である。
ピエール・バルビゼとのマ・メール・ロワが、
また魅力的で聞けば聞くほどに親しみが湧く。

ERATO 0190295651473

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