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2020年10月 2日 (金)

内田光子 3

内田光子でシューマンの作品を聞いている。
ダヴィッド同盟舞曲集 作品6、幻想曲 作品17
2010年5月24-28日にスネイプ・モールティングス。
フロレスタン(動)とオイゼビウス(静)の二つの要素を
極限までクローズアップして、ここまで豊かに描き出し、
それが圧倒的な緻密さと精妙な響きで聞けるのには、
ただただ感動的で、さすがに内田光子の演奏である。
シューマンの傑作の名演は数多く存在するけれど、
その中でも素晴らしく、ひとつの極致を見せられる。
繊細に消え入るような響きが聞こえてくるかと思うと
荒々しく、あえて粗雑に鳴らしているのではないかと
その対比が際立って、これがシューマンの音楽だ。
幻想曲は作品の構成としては小品の集合体を脱し、
交響的な作風へと転じているけれど、求心性が強く、
全体の調和とバランスが重要だが、内田光子は、
その方向性に乗りつつも大胆な変化を盛り込んで、
細やかに考え抜かれた表現で引き込まれてしまう。
終楽章はまさに夢心地の柔らかい響きで魅力的だ。
内田光子のシューマンはもう一枚、第3集があるが、
続編を出してほしいと思う。シューベルトが有名だが、
シューマンはさらに向いている気がするのである。

DECCA 478 2936

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