ボリス・ベレゾフスキー 3
ボリス・ベレゾフスキーでラフマニノフを聞いていく。
ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30
エリアフ・インバル指揮フィルハーモニア管弦楽団、
10の前奏曲 作品23~第6番 変ホ長調、
第5番 ト短調、第10番 変ト長調、
第9番 変ホ短調、第2番 変ロ長調
1991年7月にワトフォード・タウンホールで収録。
ベレゾフスキーとしては意外な仕上がりにも思えて、
迫力と勢いで駆け抜けるかという予想に反して、
繊細さを大切にして、丁寧に細やかな表情付けで
何と精密に描き込まれていることか。緻密である。
驚異的なテクニックで安定したコントロールであり、
細部の完成度には聞き入ってしまう。一方では、
その客観性により熱気に欠けて、盛り上がりの
足りないところもあるけれど、美しい演奏である。
インバルの指揮もラフマニノフの音楽を分析して、
解体して、明瞭に聞かせていくところは興味深い。
余白の前奏曲も弱音が印象的で豪快さを脱却。
TELDEC 2564 66468-4
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