2017年8月 8日 (火)

柳家小さん 「船徳」

夏の噺を聞きたくて、五代目小さん師匠の
「ちりとてちん」と「船徳」を今日は聞いている。
落語研究会で昭和59年から60年の高座である。
小さん師匠の他の録音でこれらの噺は聞いてきたが、
落語研究会ならば本寸法だろうと改めて聞いてみると
今日の柳家の噺家さんたちが演っている「船徳」は、
基本的にみな、小さん師匠の型だと思うのだけど、
少し違いがあって、女中さんが河岸の若い衆を呼んで、
親方の小言だろうと「何をやった」「何をやった」って
事前に白状してから親方の前に出るのだが、そこがない。
いろいろ罪状を報告して、「ちっとも知らなかった」となる。
四万六千日、徳さんが客を乗せ、はじめて船を出すと
「おじさ~ん!」「徳さん、一人かい?大丈夫かい?」
このおじさんは、「竹屋のおじさん」で出てくることも
多いと思うのだが、小さん師匠は「竹屋」はなかった。
大川(隅田川)の「竹屋の渡し」「竹屋河岸」のことだと
山谷堀と向島を結ぶ渡しである。「竹屋のおじさん」は、
黒門町の文楽師匠が若いときに音曲師の噺家が、
時間をつなぐのに「船徳」を演じているのを聞いて、
そこで「竹屋のおじさ~ん」が出て、あまりによくて、
文楽師匠も入れるようになった…と、小満ん師匠に
お聞きしたことがある。「船徳」では、観音様に参詣で
蔵前通りの混雑、暑い最中、埃っぽいのを避けたいと
柳橋の船宿から山谷堀まで船で移動しようとしている。

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2017年4月24日 (月)

圓歌師匠が亡くなられた…

昨日、23日の午後、圓歌師匠が亡くなられた。88歳。
一昨日の黒門亭で伊織さんが、歌むいだった前座時代、
何が一番楽しかったかって、大師匠の圓歌師匠のお宅に
掃除に伺うことだったって、まさに中澤家での修行風景で
お弟子さんたちの語る圓歌師匠は、毒舌のイメージと違い、
優しい方だったのである。素敵な話を聞いたばかりの翌日、
体調を崩されて、麹町六番町のご自宅から病院に運ばれ、
帰らぬ人となってしまった。戸籍上は85歳だそうであり、
それは、空襲で戸籍簿が焼け、作り直すのに届け出て、
家族が間違えてしまったそうな…「中沢家」の噺に出てくる
圓歌師匠のご両親が間違えたのか?戦中戦後の混乱で
そんなこともあった…時代を感じさせるエピソードである。

※ 最晩年は湯島で生活されていたとの話も聞いた。

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2017年1月14日 (土)

座間落語会で扇遊・小菊・鯉昇

知り合いがチケットを譲ってくださり、
「ざま新春落語会」に行ってきた。
海老名から小田急相武台前に行って、
ハーモニーホール座間が会場である。

柳亭市朗:転失気
瀧川鯉昇:蒟蒻問答(餃子版)
入船亭扇遊:妾馬
入船亭扇遊:引越しの夢
柳家小菊:俗曲
瀧川鯉昇:へっつい幽霊

鯉昇師匠は録音や落語研究会の映像などで
いろいろ聞いてはいるけれど、実は生ではじめて聞く。
すごくよかった。こんなにいいとは思わなかった。
目からウロコで、そこまで書くと失礼になるけれど、
実演で聞かないとわからない。それくらいに納得!
今年の大河「直虎」で、出身の浜松が舞台であり、
浜松というと餃子で、倒れた旅人に餃子を振る舞う…
そんな親切な餃子屋さんがいくつもあったというのから
噺は「蒟蒻問答」で、最後の問答で、雲水の修行僧が
「うちの餃子にケチ付けやがった!」となるのである。
手を大きく回して、「こんなに具が入っている」って。
扇遊師匠がおめでたいところで「妾馬」だ。八五郎が
普段呑み慣れないいい酒を飲んで、すっかり酔って、
ということだけど、江戸っ子の荒々しさを出しつつも
明るく陽気に決して乱れず、いい人がにじみ出て、
そういうところに扇遊師匠の魅力が表れている。
たっぷり「妾馬」が聞けてしまうなんて、贅沢な会。
仲入り後は、「引越しの夢」だけど、コンパクトか。
簡潔にまとまっていた気がする。寄席サイズかも。
新しい女中さんにいいところを見せようと番頭さんが
近眼なのに眼鏡を掛けないで…眼鏡を取り出して
掛けてみると目の前にいる相手は新どんだった…
というところは笑えた。そこは所作で情景描写だ。
お馴染みの小菊さんの俗曲で華やいだ後は、
鯉昇師匠の「へっつい幽霊」である。道具屋さんも
夜中の二時になるとへっついを返しにくる客も
それに熊さん、勘当の若旦那で銀ちゃん、そして
ちょっとドジで、しかし何とも愛嬌のある幽霊だが、
ここに登場する人々は、みんな魅力的に描かれて、
「へっつい幽霊」でこんなに楽しんだのは久しぶり!
鯉昇師匠は、いま絶好調なのではないだろうか。
落語研究会など録画してあるので、見直してみよう。

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2016年10月24日 (月)

三遊亭圓生「福禄寿」

圓生師匠が最晩年に「福禄寿」をネタ下ろしして、
1979年7月30日の東横落語会の録音があり、
翌月の8月31日には、落語研究会の「蝦蟇の油」が
映像に残っているが、これが最後の研究会の出演で
その後9月30日に79歳の誕生日に亡くなっている。
残っている記録としては、最後のものと思うのだが、
聞いてみると老いた感じなど全くなくて、絶好調だ。
圓朝作の「福禄寿」だけど、弟の福次郎の言葉に
道楽の兄で六太郎が改心して、十円の金を元手に
福島で荒地を開拓し、資本を拵えて、北海道に渡り、
亀田村の開墾をして、名を成すという…この続き、
もう少し詳しく聞いてみたいのだが、圓朝の速記に
続編が残されているのだろうか?興味あるところ。

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2016年9月 4日 (日)

謝楽祭 2016

今年も湯島天神にて、落語協会の謝楽祭。

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雨は朝で上がって、昼からは晴れてくれたのだが、
すると暑いのである。とにかく人が多くて、
境内は異常な暑さだった。汗が止まらない。

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特設ステージの「のど自慢大会」にて
たけ平さん、きく麿さん、市馬師匠。

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喬太郎さんが「ホテトル音頭」…飛び入り参加?

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ぼたんさん、たけ平さん、実行委員長の彦いちさん。

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彦いちさん、玉の輔さん、たけ平さんに市馬師匠。
市馬師匠がのど自慢の審査員で鐘を叩く係。

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でも結局、最後に市馬師匠が唄う。

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二ツ目の若手噺家さんを集めて、表彰式。
わん丈さん、小辰さん、一花さん(前座)、つる子さん。

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つる子さんが、ペヤングソースやきそば一箱獲得。

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お囃子茶屋にて小ゑん師匠が笛の演奏。
謝楽祭ではふゆさんの「おはやしチントン店」。

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お囃子茶屋にて、蔵之助師匠と小圓鏡さん。
蔵之助師匠のお囃子がリクエストされた。

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2016年6月23日 (木)

初花さん発見!驚き

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2013年の暮れに落語家を廃業した
柳家初花(しょっぱな)さんをCMで発見!驚いた。
テレビに向かって、「しょっぱな!」って叫んでしまった。
郷ひろみの出ている「アラプラス 糖ダウン」のCM。
調べてみたら(本名)田村和也で俳優をしているらしい。
全く知らなかった。役者になりたくて、落語をやめたんだ。
それにしてもよく見つけたと思う。一瞬を見逃すな!!

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2016年5月20日 (金)

柳家喜多八師匠の訃報

5月17日に喜多八師匠が亡くなった。66歳。
歩けなくなっちゃって、ますます痩せちゃって、
みんなが心配していたのだが、ついにその日が…
「小ゑん・喜多八 試作品」によく行っていたので、
いつもそば近くで聞いていたので、ショックだ。

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2010年8月8日、谷中全生庵での「圓朝まつり」にて、
「キタナヅカ」である。宝塚好きであった喜多八師匠が、
永遠ちはや(とは千早)の源氏名でパフォーマンス。
夏の「圓朝まつり」、本当に楽しかった。盛り上がった。

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2016年5月11日 (水)

落語研究会 柳家小満ん

かなり以前に落語研究会で放送されたものから
小満ん師匠の「二階ぞめき」「中村仲蔵」を聞いている。
「二階ぞめき」では、「吉原の方へご案内…」ということで
川柳や小噺も含めて、たっぷりと吉原の説明が語られて、
丁寧に詳しく…つまりは豊かにイメージが広がるので、
噺に入ったときの理解、情景描写がまるで違うのである。
マクラは短く、すぐに噺に入る方がいいって、そういう人も
中にはいるのだが、私は小満ん流に馴れているので、
これがいい。若旦那が吉原に行って、まるでそのままに
目の前に景色が広がるのだが、これが店の二階であり、
一人芝居というのだから…そこが落語の面白さである。

「中村仲蔵」は、まるで芝居のように人物描写する演り方と
地噺で仲蔵の出世を振り返っていく演り方とあるのだが、
小満ん師匠の場合には後者の方であり、オチも付けずに
一代記という仕上がりである。小満ん師匠の「中村仲蔵」は
実演でも聞いているけれど、研究会の高座も素晴らしい。

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2016年4月 1日 (金)

吾輩ハ猫デアル

今日から「吾輩ハ猫デアル」の連載がはじまった。
朝日新聞朝刊で、月曜から金曜日に掲載される。
夏目漱石は正岡子規と親友で、共通の趣味は
寄席に通うこと…だったそうなのだけど、漱石は、
子供の頃から落語と講釈が好きだったのである。
「吾輩ハ猫デアル」を読むとなるほど落語のようだ。
すぐに思い出すのは「狸札」で、助けてくれた人に
子狸が恩返しをしようと訪ねてくるのだけど、
狸「実に立派な方で、人間にしておくのは惜しい」
男「狸の方が偉えと思ってらぁ」
ごく当たり前な物事の考え方や常識なんてものは、
人間の勝手な都合なのであり、動物にしてみれば、
価値観はすっかりひっくり返ってしまうのである。
落語の中での犬や猫、狐に狸はそういうとこがある。
「吾輩ハ猫デアル」もまさにそれだ。実に落語的!

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2016年2月14日 (日)

柳家小ゑん「本田宗一郎物語」

昨日、買ってきた小ゑん師匠の最新盤、
「本田宗一郎物語」を早速に聞いている。
2012年11月17日に本田宗一郎の故郷で
浜松市天龍の尾張屋旅館で収録されている。
聞くと思いだす。よく覚えているな。楽しい。
新作落語だけど、地噺で伝記を語っていく…
知識の膨大な師匠のお喋りを聞いているようで
何ともいい噺、貴重な録音だ。聞きまくろう!
圓丈師匠の「グリコ少年」とかもあるけれど、
戦後の日本の発展を支えた偉人たちの物語、
こういった一代記って、もっと聞いてみたい。

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