2017年4月 5日 (水)

新宿末廣亭 4月上席

新宿の4月上席の昼のトリは小満ん師匠なので、
満開の桜をチラチラ見ながら、末廣亭に行ってきた。

昼席
春風亭朝七:子ほめ
柳家わさび:動物園
林家楽一:紙切り
三遊亭天どん:釜泥
柳家小せん:金明竹
江戸家小猫:動物鳴きまね
古今亭志ん輔:強情灸
むかし家今松:干物箱
ニックス:漫才
林家正蔵:漫談
金原亭伯楽:長屋の花見
松旭斉美智・美登:奇術
柳亭左楽:悋気の火の玉
-仲入り-
柳家一九:親子酒
笑組:漫才
桃月庵白酒:浮世床~本
柳家小団治:大安売り
翁家勝丸:太神楽曲芸
柳家小満ん:寝床

私的にはすごくいい顔付けで、わさびさんにはじまって、
志ん輔師匠、今松師匠に伯楽師匠、膝前が小団治師匠、
もちろん小満ん師匠のお弟子さんで一九師匠も登場だし、
それに代演の噺家さんがピタッと来た印象で、小せんさん、
ペヤングの文楽師匠に代わって、左楽師匠が出演なんて、
なんて魅力的な一日だ。花見に行っている場合ではない!
伯楽師匠の「長屋の花見」で十分である。しかしこれが、
「長屋の花見」はこの季節はどこに行っても聞けるような
あまりに有名すぎて、ちょっと避けたい印象もあるのだけど
楽しかったのである。目白の小さん師匠のイメージがあって、
全体にどこかでその空気感が、現在も残っているような…
そうした傾向があるのかもしれないが、伯楽師匠は金原亭、
つまり古今亭なので、台詞ではないところで違った雰囲気も
何か新鮮なものを見付けられたのかもしれないのである。
同様に白酒さんの「浮世床」だが、この太閤記を読む場面は、
しつこくてつまらないな…って思っていたのだが、面白くて、
笑って笑って、最高だった。本を読む表情が独特なのであり、
つっかえつっかえで、繰り返されるフレーズだけど、微妙に
変化を付けて、単なる繰り返しになっていない。ここは見事。
白酒さんの工夫と細かいところにまで緻密に笑いを求めて、
「浮世床」はこう聞かせるのだな…って、強く印象に残った。
小満ん師匠は「寝床」であった。お馴染みではあるけれど、
何度聞いても面白い。好きなのが、旦那がだんだん興奮して、
訳が分からなくなってきて、煙管の先を口に当ててしまって、
「あちち、熱いや」って、「もう寝ますから」って、怒りが爆発。
その沸騰していく過程を見ていると可笑しくて可笑しくて…
しかし番頭さんが少しずつなだめていくと表情が緩んできて、
「お長屋の衆が外で待ってますから」「みんな、好きだね」って、
満面の笑みでご機嫌になってしまう…その表情の移り変わり、
もう絶品である。「寝床」は、小満ん師匠に限るな!という。

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2016年4月 6日 (水)

新宿末廣亭 4月上席

朝日新聞で末廣亭の招待券が当たって、
今日は母を連れて、新宿へ行ってきた。
4月上席(昼)は小満ん師匠がトリなので、
平日の条件付きだけど、今週に決めていた。

昼席
柳家小かじ:出来心
柳家わさび:強情灸
ダーク広和:奇術
柳家三之助:のめる
隅田川馬石:鮑のし
笑組:漫才
柳家我太楼:権助芝居
桃月庵白酒:粗忽長屋
林家ペー:漫談
入船亭扇好:持参金
柳家さん福:五目講釈
三遊亭小円歌:三味線漫談
三遊亭金馬:孝行糖
-仲入り-
春風亭朝也:宮戸川
ホンキートンク:漫才
柳家三三:道具屋
柳家一九:桃太郎
翁家社中:太神楽曲芸
柳家小満ん:笠碁

わさびさんから三之助さん、馬石さん、我太楼さん、白酒さんと
若手による前半の流れが、なんともよかった。特に我太楼さんの
権助キャラには味があって、田舎芝居の七段目は面白すぎ。
小満ん師匠はお得意の「笠碁」であった。何度聞いてもいい。
旦那は碁の相手のいない苛立ちを小言で紛らわしているのだが、
店の外に友人が現れることで、ころっと機嫌が直ってしまったり、
小さなことにもいちいち一喜一憂して、その細やかな場面描写や
豊かな表情、満面の笑みは絶品である。「笠碁」は大好きだ。

父が昔、母親(私の祖母)を鈴本(建て替え前の鈴本である)へ
寄席見物に連れていったそうなのだけど、私も母と二人残って、
父と同じことをしているな…って、ちょっと親孝行の一日であった。
自由に出掛けられるようになったので、また小満んの会へ行こうと
誘っているのだが、やっぱり寄席はいいと楽しそうであった。

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2014年12月 1日 (月)

新宿末廣亭 12月上席

実は朝日新聞で末廣亭の招待券が当たって、
平日限定の条件付きだが、この12月上席が
顔付けがいいと先月から狙っていたのだ。
昼のトリが小燕枝師匠で、夜はさん喬師匠。
小満ん師匠も出られるし、久しぶりの権太楼師匠。

昼席
入船亭辰のこ:手紙無筆
月の家鏡太:たけのこ
東京ガールズ:三味線演芸
柳家花飛:元犬
橘家文左衛門:からぬけ
ホンキートンク:漫才
三遊亭歌武蔵:不精床
古今亭志ん弥:替り目~かっぽれ
松旭斉美智・美登:マジック
三遊亭歌之介:漫談
金原亭馬の助:権兵衛狸~百面相
林家二楽:紙切り
三遊亭金馬:ねぎまの殿様
-仲入り-
春風亭ぴっかり:やかん
ホームラン:漫才
桂文生:桃太郎
柳家権太楼:黄金の大黒
鏡味仙三郎・仙志郎:太神楽曲芸
柳亭小燕枝:猫の災難

文左衛門さんはやっぱり面白い。いつもながらの「からぬけ」で
あれだけ引き込まれるのだから。その点では、歌武蔵さんも。
私は志ん弥師匠が大好きで、噺は「替り目」だけど、よかった。
しかし寄席というのは、長時間なので、集中力が続くはずもなく、
権太楼師匠の高座は久しぶりで、大興奮の喜びだったのだが、
「黄金の大黒」に入った瞬間、スイッチが落ちてしまい、睡魔が!
小燕枝師匠も大好きなので、登場はうれしいのだけど、しかし
12月に入って、お酒の席も増える…あっ、これは「猫の災難」。
この辺は、入り方でわかってしまうのだが、よく知っている…
と思ったらもうダメだ。ちょうど疲労もピークに、睡魔との戦い。
でもやっぱり小燕枝師匠は素敵で、「猫の災難」は心地いい。

夜席
柳家さん坊:つる
柳家小太郎:猫と金魚
ニックス:漫才
三遊亭天歌:テロ弁当
林家彦いち:反対俥
伊藤夢葉:マジック
柳家さん福:一目上がり
三遊亭圓丈:シンデレラ伝説
林家ぺー:漫談
林家錦平:権助提灯
柳家小満ん:時そば
-仲入り-
柳家喬之進:家見舞い
大空遊平・かほり:漫才
柳家小袁治:紀州
古今亭志ん橋:出来心
柳家小菊:粋曲
柳家さん喬:井戸の茶碗

小太郎さんが「猫と金魚」で、この噺は久しぶりに聞いた。
噺もかなり忘れていたので、面白くて、面白くて、絶妙である。
新二ツ目の天歌さんが「テロ弁当」。前座でございます時代の
相当に以前、聞いているのだが、この噺も面白すぎる。ツボ。
彦いちさんは、昼席でいうと文左衛門さんに近いのだけど、
「反対俥」も定番ながら、何度聞いても面白い。マクラで
いろいろ喋りすぎたと…青森県五所川原への片道だけ。
お待ちかねの小満ん師匠は、寄席の定番「時そば」であった。
お腹すいたな…となって、仲入りで、少々腹ごしらえだけど、
その後が「家見舞い」はないよ!って、臭ってきそうだった。
喬之進さんも来春には真打昇進なので、準備万端か!
小袁治師匠が、時事ニュースの選挙の話題から「紀州」。
志ん橋師匠も寄席の定番「出来心」であったが、印象では、
以前の声が戻ってきている感じがして、うれしくなってしまう。
今日のトリは、さん喬師匠。屑屋さんの話題から「井戸の茶碗」。
さん喬師匠も実演では、久しぶりに聞いたけど、実は前回が、
やはり「井戸の茶碗」で、でも今回もすごく引き込まれて、
さん喬師匠のこの噺は、何度聞いてもいいなと…感動!

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2010年12月 4日 (土)

鈴本夜席で金馬・小満ん

黒門町を後にして、夜は鈴本で小満ん師匠。
到着したら早くも並んでいる。驚き。
正直いうと定席は久しぶり。二年半ぶり?
太神楽とか漫才とか…二年半ぶり?
ということですごく楽しかった。たまには行こう!

「冬の夜噺」
林家木りん:初天神
古今亭朝太:饅頭こわい
翁家和楽社中:太神楽曲芸
林家時蔵:替り目
林家正蔵:新聞記事
大空遊平かおり:漫才
柳家はん治:唐獅子牡丹
三遊亭金馬:ねぎまの殿様
(仲入り)
柳家喬太郎:夜の慣用句
伊藤夢葉:奇術
柳家小満ん:富久

開口一番の木りんさんははじめて聞く。
「初天神」はバッチリでいつの入門だろう?
去年の三月に入門、九月の下席から前座さんだ。
もう一年以上になる。なるほど落ち着いていた。
朝太さんが「饅頭こわい」でいいなあ!面白い。
開演まもなくですっかり楽しんでいる。
時蔵師匠は定番の「替り目」なのだけど
「銚子の替り目」でオチまで。得した気分。
正蔵さんが「新聞記事」。これがよかったのだ。
似合うネタをやると正蔵さんはいいのである!
遊平かおりさんはお馴染みのネタなのだけど
漫才は生で聞くと面白くて面白くて…笑った。
はん治師匠の「唐獅子牡丹」を聞くのは二度目。
独特の雰囲気が私は好きで…味わい深い。
「冬の夜噺」ということで金馬師匠の「ねぎまの殿様」。
これがまた実によかった。ニャーを食べたくなってしまう。
金馬師匠は自分の言葉で自然にお喋りしているのだけど
なんという気持ちのいい空気を感じさせてくれることか!
まさに冬の噺であったかい気持ちにしてくれる。
湯島の切通しは凍りつくような雪の情景。
それが上野の広小路まで来ると荷売り酒屋の小屋から
ねぎま鍋の湯気が上がって、その匂いに誘われ…
思い浮かべるだけでも幸せになるような噺である。
仲入り後は喬太郎師匠が「夜の慣用句」。
何度聞いても面白い。さすがに笑いをとる。
夢葉さんのマジック。トランプで一枚を引かせてもらった。
トリは小満ん師匠の「富久」である。「冬の夜噺」。
師匠の幇間は最高だ!「富久」はいい噺。
年の暮で大きな幸せをつかむという…おめでたい!
久蔵さんは幇間なので…軽いし、いい加減だけど、
でも素直で真っ直ぐで裏はなく、応援したくなる人である。
常に明るいお調子者の幇間ではあるが、
ときに心の内を語りだすと…哀愁の漂うようなところがあり、
そして火事で家を失うという窮地に立たされたとき
ひとりの人間としての久蔵さんが見えてくるような…
こういうところは名人文楽から伝わる芸風だなと感動。
久蔵さんが今度は浅草が火事だと…急いで戻るところ
黒門町の文楽師匠が高座に下りてきたみたいでゾクッと来た。
小満ん師匠を聞けるのは、年内はこれが最後かな…と思うけど、
「富久」という元気が出る噺で…よい年越しをしよう!という。
今年も素敵なお噺をありがとうございました。

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2008年7月26日 (土)

上野鈴本演芸場 7月下席

20080726

今日は上野の鈴本に行ってきた。
私のお目当てはもちろん柳家喬太郎。
7月下席昼の部のトリは喬太郎さん。
他の出演者も豪華な顔ぶれで超満員だった。
早めに11時半頃行ったのだけど、
大行列ができていた。すごい人気!

柳亭市朗:「芋俵」
柳家さん弥:「熊の皮」
ぺぺ桜井:ギター漫談
柳亭左龍:「お菊の皿」
柳家はん治:「ぼやき酒屋」
あした順子ひろし:漫才
三遊亭金馬:「病気自慢」
柳家小袁治:「雪月花」
扇家和楽社中:太神楽曲芸
柳家権太楼:「子ほめ」
(お仲入り)
昭和のいるこいる:漫才
三遊亭歌武蔵
橘家文左衛門:「千早振る」
三増紋之助:曲独楽
柳家喬太郎:一日署長


ミニ馬風こと柳亭左龍さんは、
去年の秋、あさひ亭まねき寄席にも来てくれて、
今日が二度目でお会いするのだが「お菊の皿」だった。
ちょうど先週放送されたTBS「落語研究会」で
柳家喬太郎さんがこのお噺を演じていたのでいいタイミング!

あした順子ひろしと金馬さんという
大御所が続いて登場してくださり、
舞台にいてくれるだけで絵になっている。
金馬さんの魅力たっぷりの語りもよかった!

前半の最後は大人気の権太楼!
やっぱり独特の世界を創ってくれて、引き込まれてしまう。
あの「ちょっと変な人」キャラがたまらない。
私も最近すっかり慣れてしまって、はまってしまった。

仲入り後はいきなり昭和のいるこいるが登場で
ついにあの「ハーヒーホー」の本物を見てしまった。
そしてここからが凄かったのだけど、
武蔵川部屋出身の三遊亭歌武蔵が大相撲のネタを振り、
続いて橘家文左衛門が大関竜田川の「千早振る」。
まだ楽屋にいる歌武蔵さんを「UFJ(歌武蔵ふたりいたら邪魔)」って、
毒たっぷりの「千早振る」でこんなに面白いなんて驚き!
昔の名人で「千早振る」の録音を聞くとかなり地味な印象だったのだけど、
このテンポ感でギラギラした「千早振る」には興奮した!
橘家文左衛門さん、すっかりファンになってしまった。
下げの「とは」とは何か?「千早太夫の名前なんて言わさないよ!」って
それは「喬太郎さんが答えてくれます」という意地悪な終わり方で
そうしたらそれを見事に喬太郎さんが「一日署長」の中で解き明かしていくという
この展開、あまりの鮮やかさに感動して、涙が出ちゃう爆笑に大興奮!
「一日署長」も隅田川の花火大会にちなんで、
橘家文左衛門さんが屋形船ジャックをするという
しっかりいじられて、話の中で今日の出演者が順番に登場して
人質を解放して投降するよう説得していくシーン、
直前の紋之助さんが曲独楽をしている真似をして、
その姿が面白くって面白くって、腹を抱えて笑ってしまった。
もちろん今日が特別ということはなくて
毎日こういう楽しい流れが続いているのだろうけど、
でもそれにしても今日のこの展開は最高だった!

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