2017年8月19日 (土)

アルバン・ベルク四重奏団 32

アルバン・ベルク四重奏団の1970年代の録音を
収録順に聞いている。今日はシューベルトの作品で
弦楽四重奏曲 第13番 イ短調 D.804「ロザムンデ」
弦楽四重奏曲 第9番 ト短調 D.173の2曲である。
1974年10月にウィーンのテルデック・スタジオで収録。
いかにも若々しい演奏で新鮮な感覚で表現する繊細で
瑞々しい音楽が素晴らしい。スッキリとした音作りは、
辛口な表情を生み出し、新しい方向性を示しているが、
音色は明るく、血の通った温度感には親しみも覚える。
直線的な表現で後の演奏にある踏み込んだ深まりは
あまり感じられないが、この時代はこれがいいのだ!

Warner 2564 69606-7

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2017年8月18日 (金)

マルク・アンドレ・アムラン 9

マルク・アンドレ・アムランでシマノフスキのマズルカ集
20のマズルカ 作品50、ロマンティックなワルツ、
4つのポーランド舞曲、2つのマズルカ 作品62
2002年8月28,29日にヘンリー・ウッド・ホールで収録。
シマノフスキのマズルカもルービンシュタインが好んで、
そこでは抜粋の演奏しか聞いたことがなかったのだが、
十数年前になるけれど、アムランの全曲演奏が出て、
ついにその全貌がわかると喜んで買ってきたのである。
久々に出してみたが、やはり素晴らしい。夏の夜にいい。
アムランの演奏って、いつも神業的な鮮やかさであり、
作品と格闘しているような熱気が聞こえないのだけど、
しかしそれは知れば知るほどに精妙なコントロールで、
アムランでなければ描けない世界だ。今回も究極的!

hyperion CDA67399

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2017年8月17日 (木)

レナード・スラットキン 1

レナード・スラットキンの指揮でホルストの「惑星」を聞いている。
演奏はフィルハーモニア管弦楽団とニュー・ロンドン少年合唱団
1996年4月にウォルサムストウ・アセンブリー・ホールで収録。
この夏は、フィルハーモニア管弦楽団の「惑星」を聞いているが、
1994年のガーディナー盤に続いて、わずか二年後の録音で
この続いているのは不思議な感じ。発売の時期はずれたかも。
昔は業界のルールで5年ずらすというのがいわれていたが、
それはいいとして、スラットキンは聞かせ上手の「惑星」であり、
角張ったところはどこにもなくて、バランス感覚に優れた演奏。
無理なく快適な音が鳴り出し、まさに理想の響きではないかと。
親しみやすさが先行しているので、英国の指揮者が引き出す、
自国の作曲家への敬意や作品への誇りとは少し違うかも。
最後の「海王星」で女声コーラスでなく、少年合唱団なのは、
はじめて聞いたが、あまり違いはなく、つい聞き流してしまう。

CDR915

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2017年8月16日 (水)

ミヒャエル・ギーレン 21

ミヒャエル・ギーレン・エディション(第4集)から
南西ドイツ放送交響楽団の演奏によるワーグナーで
楽劇「トリスタンとイゾルデ」から前奏曲と愛の死
1989年9月1日にハンス・ロスバウト・スタジオで収録。
長い時間の中で重なり引きつがれていく音の連なりを
ギーレンは明瞭に整理して、スッキリとクリアな進行は
独特な空間を生み出しているが、巨大になり過ぎずに
しかし深まりと雄大さを感じさせるのは、見事である。
特に後半の愛の死に向かって、解放されていく音響は
聞いている人を陶酔させて、ひたすら感動的である。
この第4集では、1990年の「マイスタージンガー」、
1992年の「ローエングリン」とそれぞれ前奏曲が、
収録されているが、他の録音って、ないのだろうか。
「パルジファル」などはありそうな気がするのだけど。

SWR>>music CD-No.SWR19028CD

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2017年8月15日 (火)

バイエルン放送交響楽団

マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団で
シベリウスの交響曲 第1番 ホ短調(2004.4.22,23)
ブリテンの青少年のための管弦楽入門(2003.10.22-24)
ウェーベルンの牧歌「夏風の中で」(2004.6.23-25)
2003/2004シーズンのライブで交響曲はヘルクレスザール、
ブリテンとウェーベルンは、ミュンヘン・フィルハーモニー。
夏なので、今年も爽やかなシベリウスを聞いているが、
バイエルン放送交響楽団とのライブ録音で聞けるのは、
この第1番と2015年の第2番だ。シンフォニックな響きで
集中力の漲った力強い展開に大興奮だが、明るい音色で
冷たい感触のシベリウスではなく、美しい仕上がりを堪能。
でもどうだろうか、かなり気合いが入って積極的な表現で
今日のヤンソンスの方が、より自然な音作りかも?という
そんな気もしてくる。この積極性も大いに魅力ではある。
夏の空気がさらに気持ちのいい「夏風の中で」も最高だ!

SONY SK93538

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2017年8月14日 (月)

ベルナルト・ハイティンク 25

ベルナルト・ハイティンク指揮ロンドンフィルによる
ヴォーン・ウィリアムズの交響曲を収録順に聞いていく。
南極交響曲(交響曲 第7番)からのスタートであり、
1984年11月28,29日にアビー・ロード・スタジオで収録。
映画のための音楽を交響曲としてまとめられた作品だが、
標題音楽というか、映像的効果はやはり魅力なのであり、
細部にまでリアルな感触で、生々しい響きは感動的だ。
録音はあまりよくない印象ではあるのだけど、この明瞭で
実に冴えた表現、音楽の力強さがこちらに語りかけてきて、
あまりにも素晴らしいのである。南極交響曲は大好きだ。
といってもそれほど聞いているわけではないのだけれど、
この南極の冷たさ、厳しさ、夏に聞くのにぴったりである。
未知なるものへの憧れ、神秘性が見事に表現されている。

WARNER 9 84759 2

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2017年8月12日 (土)

セシル・リカド 1

セシル・リカドがアバドと協演したラフマニノフのピアノ協奏曲、
パガニーニの主題による狂詩曲とピアノ協奏曲 第2番で
クラウディオ・アバド指揮シカゴ交響楽団との協演である。
1983年2月12,14日にシカゴのオーケストラ・ホールで収録。
先日はリーリャ・ジルベルシュタインのラフマニノフを聞いたが、
アバドの8年前の録音というのが、セシル・リカドとのCDで
急に興味が湧いて聞いてみたのだが、こちらもかなりいい。
アバドは後年、精妙な音作りを追及し、引き締まった演奏で
理想の響きを完成させていったが、この1983年の演奏では
驚くほど豊かな音色が鳴り出して、細部の動きも冴えわたり、
音楽がいきいきと躍動している。ショルティ時代のシカゴだが、
徹底して機能美のオーケストラから深みある音を引き出して、
音楽に厚みが感じられ、これは想像以上の素晴らしさだ。
セシル・リカドは、1980年代には活躍して、よく名前を見たし、
この辺のCDが評価を高めたのだろう。鮮やかなテクニックで
細部にまで明瞭なこの平衡感は実に魅力的。説得力がある。
カーティス音楽院で学び、ルドルフ・ゼルキンの弟子とある。
この時期のアバドとゼルキンは、モーツァルトで協演していた。

CDR914

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2017年8月11日 (金)

クリストフ・エッシェンバッハ 11

クリストフ・エッシェンバッハ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団で
マーラーの交響曲 第1番 ニ長調「巨人」を聞いている。
そして後半では、クリスティーネ・シェーファーの独唱により
リュッケルトの詩による5つの歌曲が歌われており、
2008年11月22-26日にベルリン放送大ホールで収録。
エッシェンバッハならではの丁寧に作り込まれた表現だが、
思った以上に爽やかな響きで、清々しい仕上がりであり、
2000年頃の演奏に比べるとかなり洗練されて、研かれて、
目指す方向にも変化が見られたのかも。いかにも重く、
濃厚に描かれていた演奏が懐かしいのだが、自然体で
緩急の自由度が高まり、しかもバランス感覚に優れている
この完成度は、隅々にまでの強いこだわりが感じられる。
しかしこの録音からも早いもので9年が経過しており、
現在のエッシェンバッハはどうなっているのだろうか?
というのは、気になってならない。ハンブルクの新しい
エルプ・フィルハーモニーで、ぜひCDを制作してほしい。

CAPRICCIO 5026

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2017年8月 9日 (水)

バイエルン放送交響楽団

マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団で
ストラヴィンスキーの「火の鳥」組曲(1919年版)
シチェドリンのピアノ協奏曲 第5番(1999)
ピアノ独奏は、デニス・マツーエフである。
2004年12月9,10日にミュンヘン・フィルハーモニー。
ストラヴィンスキーは明るい音色で圧倒的な透明感。
洗練された仕上がりで不思議なぐらいの爽やかさだ。
やはり全曲版で聞きたい。「春の祭典」もだけれど、
バイエルン放送交響楽団でそろそろ取り上げそう。
シチェドリンのピアノ協奏曲、こちらがお目当てである。
マツーエフはこの第5番をゲルギエフとも録音している。
1999年の作品を2004年のライブ録音であるのだから、
最初の頃の演奏ともいえようか。後のマリインスキーでは、
2009年12月の録音で、ちょうど5年後ということになる。
シチェドリンの作品には興味があって、実に多彩であり、
ここでは、初期のハッキリとしたわかりやすさはないが、
前衛的な方向へは進まずに深い響きの音楽に感動。
フィナーレは過激な作風が全開でそちらも大興奮!

SONY 82876703262001

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2017年8月 7日 (月)

リーリャ・ジルベルシュタイン 1

リーリャ・ジルベルシュタインでラフマニノフのピアノ協奏曲
第2番 ハ短調 作品18と第3番 ニ短調 作品30で
クラウディオ・アバド指揮ベルリンフィルとの協演である。
第2番が1991年11月にベルリン・シャウシュピールハウス、
第3番が1993年9月にベルリン・フィルハーモニーで収録。
アバドの指揮とベルリンフィルの断然素晴らしい渋い音色に
夢中になってしまうのだが、夏の夜にラフマニノフは最高だ。
この頃、売出し中だった若き日のジルベルシュタインであり、
音楽をスッキリと明瞭に聞かせる美しい音色が魅力的で
鮮やかなテクニックが冴えわたる。しかしそれがゆえに…
どうも深みに欠けるのは残念で、全体に洗練された印象か。
アバドは、ラザール・ベルマンとの第3番の名盤があり、
1983年には、セシル・リカドと第2番を録音しているが、
こちらの方が完成度は高いと思うけど、その1983年、
セシル・リカドの演奏は聞いたことがないので、これを聞くと
俄然、興味が湧いてくる。そして後のユジャ・ワンとの録音だ。

DG 439 930-2

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