2017年9月24日 (日)

ユジャ・ワン 2

ユジャ・ワンとアバドの協演によるラフマニノフを聞いている。
パガニーニの主題による狂詩曲とピアノ協奏曲 第2番
クラウディオ・アバド指揮マーラー室内管弦楽団の演奏で
2010年4月にフェッラーラのテアトロ・コムナーレで収録。
ユジャ・ワンのピアノはこの上なく鮮やかで音色は美しく、
間違いなく、これまででも最高の名演といえる演奏だ。
爽快に快速な指の動きで勢いよく弾き進めていくのだが、
音楽を歌い上げるところではロマンティックな表現であり、
たっぷりと聞かせている印象もあって、とにかく絶妙である。
隅々にまでクリアに聞かせるアバドの指揮も聞きものだが、
そうした方向性によるものか、マーラー室内管弦楽団という
比較的小編成の規模によるものか、オーケストラの響きは
淡白な仕上がりに聞こえるところもあって、これはアバドの
晩年のスタイルで、ラフマニノフで聞けるというのが楽しみ。

DG 00289 477 9308

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月21日 (木)

ラファウ・ブレハッチ 2

ラファウ・ブレハッチでショパンのポロネーズを聞いている。
作品26、作品40、作品44、英雄ポロネーズ 作品53、
幻想ポロネーズ 作品61で、主要な作品をすべて収録。
2013年1月にハンブルクのフリードリヒ・エーベルト・ハレ。
強い意志と主張の感じられる演奏で真っ直ぐに突き進み、
集中力ある展開は、強烈な存在感を示しているのだが、
その若さと勢いが、どうもうるさく感じられることもあって、
強弱も緩急についてもさらなる自由が欲しくなってしまう。
余裕のない感じで、響きが堅いのと余韻が感じられない。
しなやかさと優しい弱音が、もう少しあったらありがたい。
しかしここまでハッキリとした主張が出てくるとは、それは
ちょっと意外なことであったかもしれない。それというのも
やはりブレハッチはもっともっと聞いてみたくなってしまう。
ポロネーズに関しては、あまり私の好みではなさそうだ。

DG 00289 479 0928

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月18日 (月)

ミヒャエル・ギーレン 23

ミヒャエル・ギーレン・エディション(第4集)から
南西ドイツ放送交響楽団でスークの交響詩「夏物語」、
1993年2月4日にハンス・ロスバウト・スタジオで収録。
この交響詩「夏物語」は、作品の存在は知っていたが、
聞くのははじめてである。ノイマンでもペシェクでもなく、
まさかギーレンの指揮で聞けるとは思っていなかった。
5楽章からなる標題音楽でスークのお伽話的な作風、
20世紀の世界観を出しつつも後期ロマン派の響きで、
その壮大な音楽にはずっしりとした重みが感じられる。
ドヴォルザークの作曲を離れ、後のマルティヌーへと
向かって行くような作品だ。なかなか最初は難しいが、
スークの音楽は、聞けば聞くほどにはまってしまう。

SWR>>music CD-No.SWR19028CD

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月17日 (日)

クラウディオ・アバド 38

アバドの指揮によるチャイコフスキーの交響曲を聞いている。
ウィーンフィルの演奏で、交響曲 第6番 ロ短調「悲愴」
1973年10月にウィーン楽友協会大ホールで収録されている。
ロンドン交響楽団との交響曲 第5番(1970年録音)を聞くと
そちらもよくて、ロンドンで統一して録音してほしかったと
思ってしまうのだが、やはりウィーンフィルの演奏は圧巻で
あまりにも感動的であり、これを聞いたら頭の中はすっかり
ウィーンで支配されてしまう。華やかさと色彩豊かな音色で
この悲痛な響きを描き出すのであり、独特なしなやかさは、
後のシカゴ交響楽団の演奏よりもさらに魅力的であると
思えてきてしまう。この時代のアバドも聞きたくなってきた。

CDR921

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月16日 (土)

ウォルフガング・サヴァリッシュ 6

ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮ロンドンフィルで
ブラームスの交響曲全集を収録順に聞いている。
交響曲 第2番 ニ長調 作品73(1989年6月)
ハイドンの主題による変奏曲 作品56a(1990年4月)
ロンドンのアビー・ロード・スタジオで収録されている。
この当時、サヴァリッシュの演奏を聞いていたときには、
穏やかさもあって、ゆったりと大きさを感じていたのだが、
改めて聞いてみて、やはり引き締まった音楽が特徴だし、
しかしそこに深みが存在しているのが、通好みである。
渋い響きで、スターの華麗さはないけれど、これこそが
ブラームスの演奏における理想であると私には思われる。
厳しさともとれるが、折り目正しい端正な音楽は格調高く、
サヴァリッシュは聞けば聞くほどに偉大な存在であった。
秋になって、涼しくなり、ブラームスが聞きたくなってくる。

WARNER 0999 9 93565 2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月15日 (金)

チョ・ソンジン 1

チョ・ソンジンでショパンのピアノ協奏曲 第1番 ホ短調、
ジャナンドレア・ノセダ指揮ロンドン交響楽団との協演、
2016年6月にロンドンのアビー・ロード・スタジオで収録。
そして後半はバラードの全曲で、こちらは2016年9月に
ハンブルクのフリードリヒ・エーベルト・ハレでの演奏である。
チョ・ソンジンを知ったのは、2015年ショパン・コンクールの
優勝のときだったのだが、本選会の映像が公開されていて、
何となくそれを見ていて、すぐにこれは、ずば抜けていいと
注目するようになったのである。若手の発掘は好きだが、
新人を何でも聞くという方ではないので、見極める方だけど
チョ・ソンジンはぜひとも聞かなくてはならない。とはいっても
ショパン・コンクールの優勝者でユンディ・リもブレハッチも
最初の頃から聞き続けているからDGの売り出し方も上手。
協奏曲もバラードも素晴らしい演奏だ。安定感が際立って、
特殊な個性を発揮するタイプではないけれど、そこがいい。
それにしてもピアノの音色が美しくて、さらには深みもある。
次回作はドビュッシーの映像だそうだが、いまから楽しみ。

DG 00289 479 5941

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月14日 (木)

ベルナルト・ハイティンク 27

ベルナルト・ハイティンク指揮ロンドンフィルによる
ヴォーン・ウィリアムズの交響曲を収録順に聞いている。
海の交響曲(交響曲 第1番)で、フェリシティ・ロット、
ジョナサン・サマーズの独唱、ロンドンフィル合唱団、
1989年3月19-21日にアビー・ロード・スタジオで収録。
最初の交響曲ながら、規模も大きく、壮大な作品であり、
ハイティンクの指揮、演奏も感動的だ。録音も素晴らしい。
アメリカの詩人ウォルト・ホイットマンの詩集「草の葉」が
テクストだそうで、英語の詩による歌、合唱作品なので
そこは独特な印象がある。イギリスの作品らしい響き。
この数年、英国の作曲家にすごく興味があって、中でも
ウォルトンとこのヴォーン・ウィリアムズが格別である。

WARNER 9 84759 2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月12日 (火)

ロイヤル・コンセルトヘボウ

マリス・ヤンソンスの指揮によるマーラーで
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のライブ盤。
今日は、交響曲 第8番 変ホ長調を聞いている。
クリスティーネ・ブリューワー、藤村実穂子、
ロバート・ディーン・スミスといった独唱者たちと
バイエルン放送合唱団、オランダ放送合唱団、
ラトビア国立アカデミー合唱団などが参加している。
ヤンソンスに所縁の歌手や団体が集まっている印象。
2011年3月4,6日にアムステルダム・コンセルトヘボウ。
いわずと知れた巨大編成による「千人の交響曲」だが、
音が混濁するところはどこにもなく、精妙なマーラーは
ヤンソンスならではの仕上がりだが、歌い上げる表現、
音楽のエネルギーがうねりを聞かせるような場面では、
豊かさも感じられて、素晴らしい演奏だ。このシリーズ、
ヤンソンス・ファンにとっては、貴重な記録なのである。
しかし交響曲 第9番だけが収録されなかったのは、
コレクターとしては、不揃いの結末が残念で仕方ない。
昔のオスロフィルとのライブ盤があって、もう一方の
バイエルン放送交響楽団の2016年の演奏が出た。

RCO 13002

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月11日 (月)

クラウディオ・アバド 37

アバドの指揮によるチャイコフスキーの交響曲を聞いている。
引き続き、1970年代の録音から交響曲 第5番 ホ短調で
3種ある録音のうち最初のもので、演奏はロンドン交響楽団、
1970年12月にデナムのアンヴィル・フィルム・スタジオで収録。
37歳のアバドで若々しい仕上がりを想像するが、少し違って、
後の名演と比べてもこのときすでに非常に完成されている印象。
たっぷりと重厚な響きが鳴り出し、力強い音楽は何とも感動的。
私には、アバドとロンドン交響楽団の組み合わせが魅力的で
しかしこの後の第6番と第4番の録音は、ウィーンフィルとで
全集にする計画ではなかったのだろうが、揃わないのは残念。
そのウィーンフィルの演奏も聞いていきたい。次回は「悲愴」。

CDR920

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月 9日 (土)

シャルル・デュトワ 7

シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団で
サン・サーンスの交響曲 第3番 ハ短調「オルガン付」
1982年6月24-27日にモントリオールで収録されている。
私の苦手とするところのサン・サーンスの派手な色彩が、
あまり感じられなくて、シャープにかなりメカニックな響きで
そういうところで、知的な面白さと非常に耳に心地がいい。
清々しい空気と神聖な雰囲気も存在して、そこは感動的だ。
この1980年代前半は、デュトワのレコード録音の歴史では、
初期であるともいえるのだが、次々と尽くが名盤というのも
すごい話である。ピーター・ハーフォードのオルガンが美しい。
残響がいいのだが、聖ジョセフ礼拝堂のオルガンだそうで
別録音のようだ。よいバランスだと思うのだけど、実際には
ここまでオルガンはきれいに聞こえてこないということかも。
もうちょっとオルガンは遠い印象で、かき消されると思う。

DECCA 478 9466

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧