2017年11月17日 (金)

パーヴァリ・ユンパネン 3

パーヴァリ・ユンパネンでベートーヴェンを聞いている。
ピアノ・ソナタ 第9番 ホ長調 作品14-1(2011.6)
ピアノ・ソナタ 第10番 ト長調 作品14-2(2011.6)
ピアノ・ソナタ 第11番 変ロ長調 作品22(2010.6)
ピアノ・ソナタ 第19番 ト短調 作品49-1(2012.6)
ピアノ・ソナタ 第20番 ト長調 作品49-2(2012.6)
クーモ・アートセンターのレントゥア・ホールで収録。
軽快で小規模な作品14と作品49のピアノ・ソナタと
堂々としたスケール感が魅力の作品22という選曲。
快適な流れで、なんて気持ちのいい演奏なのだろう。
清潔感のある音楽で、その透明度と美しい音色が、
演奏の基本であり、核となっている。実に素晴らしい。
どこを聞いても鮮やかで、くっきりと青い空が広がる。
そういう中で作品49の自由なアレンジは興味深い。

ONDINE ODE1280-2D

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2017年11月16日 (木)

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス

ヘルベルト・ブロムシュテットの指揮による
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏で
ベートーヴェンの交響曲全集を収録順に聞いている。
今日は、交響曲 第3番 変ホ長調 作品55「英雄」
2014年12月にライプツィヒ・ゲヴァントハウスで収録。
速いテンポできびきびと動きの軽やかさも特長である。
ピリオド奏法も取り入れられ、素朴であり、シンプルに
歴史の中で大袈裟に偉大さの強調されてきた響きを
ここでまさにリセット、驚くほどに新鮮、実に瑞々しい。
ベートーヴェンの緻密な書法を鮮やかに描き出して、
しかしそれが目立って、そこに関心が行くのではなく、
何よりも音楽の喜びにあふれ、ひたすら感動である。
ブロムシュテットは大好きだけど、この全集は最高。
何度聞いてもベートーヴェンの交響曲は素晴らしい。

accentus music ACC80322

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2017年11月15日 (水)

ズービン・メータ 17

ズービン・メータの指揮によるイスラエル・フィルの演奏で
プッチーニの歌劇「ボエーム」、昨日の続きで第3幕と第4幕。
1999年1,2,7月にテル・アヴィヴのマン・オーディトリウムで収録。
第3幕は、病の影が忍び寄るミミに冷たく厳しい冬の情景だが、
メータの音はちょっとたっぷり鳴っている印象か。響きも明るく、
イスラエル・フィルの音にやはり色彩があるので。透明感では、
モノトーンな感じでもここは効果が上がる。この後の春の場面で
第4幕との関係でも対比や変化が欲しかったところではある。
音だけで聞いているので、余計にそう感じるのかもしれないが、
しかしよく歌われて、音楽が作りだす空気と情感は素晴らしい。
それにしても「ボエーム」のこの後半の流れは、感動的である。
第4幕でコッリーネが外套に別れを告げる場面は有名だが、
芸術家仲間たちのロドルフォとミミへの友情にも心打たれる。
そしてふたりきりになって、ミミはロドルフォに想いを伝えるが、
出会った頃の幸福を振り返り、音楽では第1幕のその場面が
回想され、プッチーニの描き出すその微妙な色合いが見事で
オペラの人気作だけど、やはり傑作だ。最高の名場面である。
ミミの死で悲劇の結末だけど、この作品には、歌劇によくある
裏切りや憎しみが存在せず、ロドルフォとミミのふたりの愛が
すべての人によって祝福されているところが珍しい。ちなみに
この歌劇「ボエーム」には、ワーグナーの楽劇からの引用が
所々あると私は思っているのだが、メータはそこを聞かせず。

DECCA 464 060-2

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2017年11月14日 (火)

ズービン・メータ 16

ズービン・メータの指揮によるイスラエル・フィルの演奏で
プッチーニの歌劇「ボエーム」で、前半の第1幕と第2幕。
1999年1,2,7月にテル・アヴィヴのマン・オーディトリウムで収録。
メータらしいゆったりとした音楽作りで心地よい世界が広がる。
鋭くきびきびと緊張感をもって進めていく演奏も私は好きだが、
その逆を行く描き方ゆえに豊かに奥行きのある深い響きで
パリの芸術家たちの貧しい中にも夢に向かって生きている、
その雰囲気が伝わってきて、共感のある感動は素晴らしい。
前半はただただ希望に向かって歌うロドルフォとミミであり、
なんて魅力的なことであろうか。アンドレア・ボッチェッリの
ロドルフォで話題になったCDだが、何とも酔いしれる感じ。
毎年、秋冬の季節に「ボエーム」を聞いているが、満喫中。
明日はこの後半で、第3幕と第4幕を聞きたいと思う。

DECCA 464 060-2

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2017年11月12日 (日)

アルバン・ベルク四重奏団 36

アルバン・ベルク四重奏団の1970年代の録音を
収録順に聞いている。今日はブラームスの作品で
弦楽四重奏曲 第3番 変ロ長調 作品67である。
1977年10月にウィーンのテルデック・スタジオで収録。
圧倒的な切れ味鋭さと輝きの音色でとにかく素晴らしい。
凝縮された音楽で作曲技法の極致みたいな印象だが、
こうした作品でのアルバン・ベルク四重奏団の冴えは
一段と魅力的で、同じことを1992年の再録音のときも
書いたような気がする。作品51の二曲も傑作だが、
ブラームスの三曲の弦楽四重奏曲は偉大な存在だ。
私はアルバン・ベルク四重奏団の演奏が好きである。

Warner 2564 69606-7

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2017年11月 9日 (木)

ヤープ・ファン・ズヴェーデン 1

ヤープ・ファン・ズヴェーデンの指揮による
ブラームスの交響曲を収録順に聞いていきたい。
今日は、交響曲 第2番 ニ長調 作品73で
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団の演奏、
1999年4月にヒルヴェルスムのMCOスタジオで収録。
非常に豊かな表情で歌われており、美しい弦の響き、
木管の音色も独特の色合いを醸し出して、感動的だ。
細部の表現では、ユニークな仕上がりにも興味あるが、
そういうのより、音楽の喜びが全体に溢れ出しており、
聞いているこちらもとにかく楽しい気分になってしまう。
現在では人気のヤープ・ファン・ズヴェーデンだが、
指揮者としてのキャリアのスタート時期の演奏であり、
しかし初期の録音でも実に魅力的でやはり才能が違う。

Brilliant Classics 94074

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2017年11月 8日 (水)

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス

ヘルベルト・ブロムシュテットの指揮による
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏で
ベートーヴェンの交響曲を収録順に聞いていきたい。
今日は、交響曲 第8番 ヘ長調 作品93である。
2014年5月にライプツィヒ・ゲヴァントハウスで収録。
テンポ設定の点でも解釈についても今回の演奏が、
これまでのブロムシュテットと全く違っていることは、
N響でのベートーヴェンを聞いても知っていたのだが、
熱気に満ちて、若々しい感覚には驚かされるのである。
ピリオド奏法の仕上がりではないけれど、解釈はそれで
リズムはいきいきと躍動し、動きはしなやかで流れるよう
現在の最先端を行く新鮮な響きに満ちている。最高だ。
これをスタートに次回は、同じ年、暮れの「英雄」を聞く。

accentus music ACC80322

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2017年11月 7日 (火)

クリスティアン・ツィメルマン 5

クリスティアン・ツィメルマンでブラームスを聞いている。
4つのバラード 作品10、ピアノ・ソナタ 第3番 作品5
バラードが1980年7月、ピアノ・ソナタが1982年2月に
ミュンヘンのヘルクレスザールで収録されている。
そして後半、スケルツォ 作品4を1982年6月に
同じくミュンヘン王宮内のプレーナーザールで収録。
弱音の美しさが印象的だが、ブラームスの重厚な音を
驚異的な鮮やかさで描き出し、豪快さと大胆な表現も
あまりにも見事な若き日のツィメルマンの名演である。
徹底したこだわりで、精妙にコントロールされており、
その完璧さは驚きの完成度だけれども、少々行き過ぎ、
潔癖的な仕上がりでもあって、どこか息が詰まるような、
そんな贅沢な我が儘をいっては罰が当たるか。すごい。
とにかくこちらも隅から隅まで集中の緩むことがなくて、
ここまで音楽に縛り付けられることって、なかなかない。

CDR924

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2017年11月 5日 (日)

ベルナルト・ハイティンク 28

ベルナルト・ハイティンク指揮ロンドンフィルによる
ヴォーン・ウィリアムズの交響曲を収録順に聞いている。
交響曲 第5番 ニ短調とノーフォーク狂詩曲 第1番、
「揚げひばり」、ヴァイオリン独奏はサラ・チャンである。
1994年12月にアビー・ロード・第1スタジオで収録。
ヴォーン・ウィリアムズの交響曲は本当に素晴らしくて、
この第5番は大好きだ。プレヴィンで親しんだのだが、
ハイティンクは引き締まった響きで研き抜かれた音は、
実に美しいのである。ロンドンフィルにとってもやはり
格別な作品なのであろう。ここに関わるすべての人が、
音楽に誠実に向き合い、丁寧に取り組んでいることが
あまりにもハッキリと伝わってくる。その感動は偉大だ。
後半の狂詩曲と「揚げひばり」も魅力的な選曲である。

WARNER 9 84759 2

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2017年11月 2日 (木)

ミヒャエル・ギーレン 27

ミヒャエル・ギーレン・エディション(第4集)から
チャイコフスキーの交響曲 第4番 ヘ短調 作品36
南西ドイツ放送交響楽団の演奏で2009年1月に
フライブルクのコンツェルトハウスで収録されている。
第4集も残すところ、チャイコフスキーとドヴォルザーク、
シューマンの交響曲と序曲で、近年の録音を聞いていく。
1990年代とはかなり仕上がりが違っており、興味深い。
たっぷりと鳴り響いて、大袈裟に歌っているところもある。
鋭く聞かせる感じではなくなって、派手なところもあるか。
重厚な中にも畳み掛けるような盛り上げは独特であり、
そして遅めのテンポながら明確な音作りは実に特長的。

SWR>>music CD-No.SWR19028CD

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