2009年12月28日 (月)

N響第9演奏会 2009

N響第9演奏会から12月22日の公演をBShiで録画。
今年の指揮はなんとクルト・マズアが登場である。
NHK音楽祭のゲルギエフといい、12月定期はデュトワだし
実に豪華な顔ぶれで、今年のN響はすごい!
昔からライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団で
クルト・マズアは有名だったが、東ドイツのイメージがあり、
東西ドイツ統一後に一気に西側で…世界的なスターになって
1990年代はニューヨークで活躍していたのだが、
その頃はそれほど興味なかったのだけど
近年はロンドンフィル、フランス国立管弦楽団と
活動拠点をヨーロッパに戻して、特にパリで
ドイツものを熱心に取り上げるフランス国立管弦楽団との演奏は
私は大注目して、毎回感動していたのである。
現在は特定のオーケストラのポストについていないのか?
それゆえにN響への初登場が実現したのか?うれしい。
特別なことは何もないスタンダードなベートーヴェンだけど
間違いなく今年聞く最高の第9演奏がこれなのである。
でもマズアは…現在82歳ということだが、

それを思うとたいへん若々しく勢いのある演奏で
いまもなお音楽への新鮮なアプローチが保たれていることは
さすがに名指揮者なのであり、現在最高の巨匠のひとりである。

DVDR150

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2009年12月26日 (土)

NHK音楽祭2009

BShiで放送されたNHK音楽祭2009の公演から
ワレリー・ゲルギエフ指揮N響による演奏会。
芥川也寸志の弦楽のためのトリプティーク
プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番
独奏はアレクサンドル・トラーゼである。
そして後半はチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」
2009年11月30日にNHKホールで収録された映像。
プログラムが素晴らしい。考え抜かれている。
今年のNHK音楽祭のテーマは
「オーケストラが奏でる故郷の名曲」ということだが、
ロシアのゲルギエフ、トラーゼ、そして日本のN響。
まずは日本を代表する芥川也寸志の作品が取り上げられ
芥川也寸志は当時のソ連に強い想いがあったようで
特にゲルギエフの指揮によると…ストラヴィンスキーのような…
ときにはショスタコーヴィチのような…ぴったりの作品である。
そしてプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番は、
この作品は日本と関わりが深いことは有名で
そういったロシアと日本を結び付ける作品を経由して
最後はチャイコフスキーの「悲愴」。見事なストーリー。
ゲルギエフのお友達として有名なトラーゼだが、
トラーゼのプロコフィエフはCDも出ているし、
N響でも以前に定期公演で弾いているが、
何度聞いても最高である。私はトラーゼが大好き!
圧倒的なパワーと独特な表現、想いのこもった音楽づくりで
決して他の人には真似のできないプロコフィエフである。
何だか不思議なぐらいに重量感があって
野蛮で荒々しい印象だが、本来はこうなんじゃないかなって。
チャイコフスキーの「悲愴」はとにかく圧倒的だ。
最近のゲルギエフはしなやかな音楽を聞かせ、
動きの中にも流麗さが増し、洗練された細やかさも特長で
同時にますます強い意志と情熱が感じられる。
こんなにも素晴らしいチャイコフスキーはそうは聞けない。
さすがとしかいいようがないのである。

DVDR149

「ワレリー・ゲルギエフ」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2009年12月22日 (火)

NHK音楽祭2009

BShiで放送されたNHK音楽祭2009の公演から
リッカルド・シャイーの指揮による
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏会。
バッハのピアノ協奏曲第1番BWV1052
独奏にはキット・アームストロングという少年が登場。
アンコールにシューベルトのピアノ・ソナタD.664から第2楽章。
そして後半はマーラーの交響曲第1番「巨人」である。
2009年11月4日 NHKホールで収録された映像。
コンセルトヘボウ時代のシャイーって、評価は高かったが、
どうも私にはピンと来なくて…次は気に入るかも!?というので
結構CDも買っていたのだが、結局は好みじゃなかったみたいで
しかしその後、ライプツィヒに移って、それからはすごくいいと思う。
ゲヴァントハウス管弦楽団が私の好みということもあるけれど。
ここでの「巨人」も素晴らしい。元々渋い音のオーケストラが、
シャイーによって、少し明るさが増して、光と色彩が加えられて
何ともバランスに優れたマーラー演奏である。名演だ。
バッハのピアノ協奏曲第1番は、昔はじめて聞いたときは
興味深くて、夢中になって聞いたものだが、今はあまり面白くない…
キット・アームストロング君のまだ幼い印象なのに
見事にオーケストラと共演している姿に…
ただただそこに注目が行くのである。

DVDR148

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2009年12月18日 (金)

ヨナス・カウフマン 歌曲

ヨナス・カウフマンとヘルムート・ドイチュのピアノによる
シューベルトの歌曲集「美しい水車小屋の娘」D.795
2009年7月30日にミュンヘンでのライブ録音。
マックス・ヨーゼフ・ザールという会場である。
物語のある連作歌曲ということもあって
オペラで活躍のテノールがよく取り上げる作品ではあるが、
カウフマンもまたオペラチックな仕上がりではあるなと感じる。
非常に起伏の激しい…感情の表出の大きい演奏である。
イアン・ボストリッチやマティアス・ゲルネとは明らかに違う印象で
劇的な展開が特長であり、それが同時に魅力でもある。
ヘルムート・ドイチュが弾いている「美しい水車小屋の娘」は
ボー・スコウフス盤をもっているが、他の歌手とも演奏は多いので
聞ける機会は頻繁にあるのだが、ここでも非常に考え抜かれていて、
細かいところで微妙なニュアンスに変化をもたせていくところ、
とにかく緻密な計算がされていて、すごいな…という。深い!

DECCA 478 1528

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2009年12月17日 (木)

ヨナス・カウフマン オペラ

ヨナス・カウフマンのドイツ・オペラ・アリア集。
ワーグナーの歌劇「ローエングリン」から
モーツァルトの歌劇「魔笛」K.620から
シューベルトの歌劇「フィエラブラス」D.796から
シューベルトの歌劇「アルフォンソとエストレッラ」D.732から
ベートーヴェンの歌劇「フィデリオ」から
ワーグナーの楽劇「ワルキューレ」から
ワーグナーの舞台神聖祭典劇「パルジファル」から
クラウディオ・アバド指揮マーラー室内管弦楽団との共演。
2008年12月2-6日にパルマのパガニーニ・オーディトリアムで収録。
ヨナス・カウフマンが素晴らしい歌声!夢中になってしまう…
「ローエングリン」の清々しい響きにはじまり、
モーツァルト、シューベルトと音楽はいきいきと豊かな表情を見せ、
そして最も感動したのが「フィデリオ」であった。このリアルな感触。
アバドならではの立体的な空間とその深まりはさすがである。
わずか10分間に「フィデリオ」の世界が凝縮されている。
しかしその後、私が期待の「ワルキューレ」「パルジファル」なのだが、
アバドはどうしてしまったのだろう…この膨張傾向の音作り。
ベルリンフィル時代にはワーグナーを積極的に取り上げ、
引き締まって、緊張感のある音色は絶対的な完成度であったのだが
ここではゆったりと大きく歌って、何かイメージと違う…
マーラー室内管弦楽団も音が明るいし、緩い…
私が好きなワーグナーではないな…残念。
でもカウフマンはここでジークムントとパルジファルを歌って、
近い将来に実際の歌劇場でも歌うのか?期待である。
まずはぜひ「ワルキューレ」でジークムントを歌ってほしい!

DECCA 478 1463

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2009年12月16日 (水)

シカゴ交響楽団2008/2009

シカゴ交響楽団の自主制作シリーズで
ハイティンクの指揮によるマーラーの「復活」
2008年11月20-22日のライブ録音である。
まずはハイティンクの丁寧な音楽作りに尽きて…
シカゴ交響楽団も緻密な演奏で応えている。
とてもライブとは思えない圧倒的仕上がりで
この完璧さはいつもながら衝撃に値する。
しかし前回の「巨人」でも感じたのだけど、
シカゴ交響楽団のこの洗練された響きって…
何かその冷静さが物足りないというか…
ハイティンクの音色って、もっと濃厚ではないだろうか?
透明でシャープな感覚に支配され…均質感が目立ち、
冷たいし、色彩の点でも物足りない。
この作品はもっと熱く燃焼するようなところが欲しい。
でもやっぱり聞いていると…美しい演奏だし、
終楽章の雄大な広がりを見せていくところなど
とにかく感動的で…さすがハイティンク!という思いに。

CSO-RESOUND CSOR 901 914

「ベルナルト・ハイティンク」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2009年12月15日 (火)

シュトゥットガルト放送2008/2009

ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団による
ブルックナーの交響曲 第7番
2008年9月27,28日の演奏会ライブである。
第1楽章が恐ろしく速くて、びっくりしてしまう。
というか、これまで名演とされてきた巨匠的な演奏が
あまりに遅くて、スコア上のテンポ設定に関しては、
正確ではなかった…ということか?
楽譜に正しいということがすべてではないと思うけれど。
しかしノリントンによるピリオド奏法のブルックナーは
音が透明で美しく、これまでにない新しい世界観が創造された!
そしてここでも…昨日のドヴォルザークにもつながるのだが…
素朴な響きに包まれる印象で…基本に立ち返るとこうなるのかという。
ノリントンのブルックナーもなかなか続いているので
こうなったらぜひ第8番も聞かせてほしいのだけど!
いや…その前に来るのはやはり第5番になるのか?

Hanssler CD 93.243

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2009年12月14日 (月)

シュトゥットガルト放送2007/2008

ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団による
ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界から」と序曲「謝肉祭」
2008年7月9-11日の演奏会ライブである。
もちろんノリントンはドヴォルザークでもピリオド解釈、
聞いたことのないような仕上がりの演奏である。
ノン・ヴィブラートによる消える前に次の音へと引き継ぐ流れは、
非常に滑らかな表現を創りだしていて、その点は心地よい。
でも感想としては、音はかなり淡白で乾いた印象もあり、
民族色はさらに素朴に響いていく傾向は興味深くもある。
通常オーケストラのロマンティックな表現が、
いかにドヴォルザークの音楽を濃厚に色彩的に演出しているか
ということが、改めて認識されるのである。
ノリントンはアルノンクールなどと同じく…
いわゆるかつての名演奏が作り上げてきた作品のイメージ、
こうあるべきというような先入観には左右されない…
全く新しい目でスコアに取り組んで、新鮮さを生み出そうと…
しかし結果的には中性的な響きが生まれてきて…
私などには少々捉えにくいところもある。
アメリカ的なモダンな方向性でもなく、
まさにチェコ的ともいえる土着な表現でもなく…
私はノリントンが大好きでその取り組みはすべてが興味深いのだが、
しかしさすがにドヴォルザークだと…いまのところまだ慣れていない。
序曲「謝肉祭」は活気あふれる鮮やかな演奏でかなりいい!

Hanssler CD 93.251

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2009年12月11日 (金)

アルフレッド・ブレンデル

2008年12月でコンサート活動から引退したブレンデルだが、
その12月14日のハノーヴァーでの最後のリサイタルと
4日後の18日のウィーンフィルとの共演による最後の協奏曲、
これらの録音がCDになって発売された。
収録の順とは違っているが、時間に沿って
まずはハノーヴァーでのリサイタルから聞きはじめた。
ハイドンのアンダンテと変奏曲 ヘ短調
モーツァルトのピアノ・ソナタ ヘ長調 K.533/494
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ 変ホ長調 作品27-1
シューベルトのピアノ・ソナタ 変ロ長調 D.960
まさにブレンデルの最も得意とする作品が並べられている。
自然体である。肩の力が抜けて、柔らかい表情は魅力であり、
そしてピアノの音が美しく…何て素晴らしいのだろう。
この演奏を聞くと…ブレンデルの引退はただただ惜しくて、
残念に思われるけれど、最高の輝きで締めくくるという…
ブレンデルという人は、私にはいつまでも特別な存在だ。
この日のアンコールは、ベートーヴェンのバガテル 作品33-4、
シューベルトの即興曲 変ト長調 D.899-3、そして最後は
バッハ=ブゾーニのコラール前奏曲「来たれ異教徒の救い主よ」

舞台はウィーン楽友協会に移って、
12月18日のウィーンフィルの演奏会に出演した
モーツァルトのピアノ協奏曲 変ホ長調 K.271 「ジュノム」
指揮はチャールズ・マッケラスである。
第1楽章は控えめな印象に弱音を柔らかく聞かせるが、
第2楽章へ進むと…これが美しい!深い響きに感動する。
この心に響いてくる音楽は…偉大な演奏である。
第3楽章は再び柔らかい表情で…実に草書体だ。
昔のブレンデルはきっちり楷書だったのだが、
この数年は本当にリラックスした表現で心にしみる。
ORFの放送音源を用いているので…いかにもライブらしい…
録音は完璧とはいえないのだが、しかし会場の空気を感じる
この臨場感は積極的に味合わなければ!貴重な記録である。

DECCA 478 2116

「アルフレッド・ブレンデル」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2009年12月10日 (木)

レナード・バーンスタイン 9

バーンスタイン指揮イスラエルフィルによるドヴォルザークで
今日はチェロ協奏曲。独奏はミッシャ・マイスキーである。
後半にはエルネスト・ブロッホの「シェロモ」が収録されており、
1988年6月にテル・アヴィヴでのライブ録音。
マイスキーは思いっきり歌いこんでいるが、
バーンスタインの指揮は意外に爽やかな音色を作りだしている。
でもスローテンポで独特な表情付けを行っているのは明らかで
この感じだと濃厚な仕上がりになってもおかしくないのだが、
ここでの音楽は実に洗練されていて、透明感にあふれている。
マイスキーに関しては、メータ指揮ベルリンフィルと再録音を行って
現在の演奏の方が、私には魅力的にも感じられるけれど、
バーンスタインのドヴォルザークという点では、やはり名演だと思う。
ブロッホの「シェロモ」って、この演奏ぐらいしか知らないのだが、
久しぶりに改めて聞いてみると魅力的な響きである。

DG 427 347-2

「レナード・バーンスタイン」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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