2017年8月 3日 (木)

バイロイト音楽祭2008

バイロイト音楽祭2008の「ニーベルングの指環」より
楽劇「神々の黄昏」から第3幕を聞いている。
指揮は、クリスティアン・ティーレマンである。
2008年7,8月にバイロイト祝祭劇場で収録されている。
いよいよ2008年の「ニーベルングの指環」もこれで完結、
長い物語も聞きはじめるとあっという間の印象もある。
2006年以降、「指環」はティーレマンの指揮でばかり
ずっと聞いてきているので、耳が完全に慣れてしまって、
他の演奏で聞いたらどうなってしまうのか…というのは、
甚だ心配で、もちろんそれぞれに感動はあるのだが、
ルドルフ・ケンペ指揮の1961年の録音が出ていて、
値段との相談で手に入れて、聞きたいと思っている。
それはいいとして、ハーゲンの復讐によって、背中に
槍を付き立てられたジークフリートが、甦る記憶の中で
すべてを悔いて死んでいく場面は、やはり感動的だ。
どこか軽薄な存在に落ちぶれていたジークフリートが、
最後に英雄の清々しさを取り戻している。その辺りが
音楽にもステファン・グールドの歌からも伝わってきて、
とにかく素晴らしい。やはりバイロイトの指環は格別だ。
ライブ特有の熱気はあるけれど、圧倒的な完成度で
不思議なぐらいの密度にひたすら引き込まれてしまう。

OPUS ARTE OA CD9000B D

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年8月 2日 (水)

バイロイト音楽祭2008

バイロイト音楽祭2008の「ニーベルングの指環」より
楽劇「神々の黄昏」から第2幕を聞いている。
指揮は、クリスティアン・ティーレマンである。
2008年7,8月にバイロイト祝祭劇場で収録されている。
アルベリヒがハーゲンの夢枕に立つ冒頭の第1場が
何とも不気味で私は好きなのだが、そのハーゲンが、
再び登場する第3場でもやはり音の色合いが変化して、
これはニーベルングの呪いに彩られてのことであろう。
ハーゲンは復讐のためにその使命を一人で背負って、
強烈な存在感だ。英雄ジークフリートが記憶を失って、
役に切れがなくなってくるとハーゲンが引き立ってくる。
宿敵といった位置付けだけど、「神々の黄昏」において
最重要な役柄だ。ジークフリートの裏切りを仄めかし、
ブリュンヒルデも取り込んで、後半の三重唱は迫力。
その緊迫は頂点に達し、感動的だが、悲劇の響き。

OPUS ARTE OA CD9000B D

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年8月 1日 (火)

バイロイト音楽祭2008

バイロイト音楽祭2008の「ニーベルングの指環」より
楽劇「神々の黄昏」から序幕と第1幕を聞いている。
指揮は、クリスティアン・ティーレマンである。
2008年7,8月にバイロイト祝祭劇場で収録されている。
今日からいよいよ「神々の黄昏」だ。指環も後半である。
音楽があまりにも素晴らしい序幕ももちろんいいのだが、
場面は変わって、少々地味な印象の第1幕へと進んで、
しかしここが、やはり聞けば聞くほどに面白いのである。
ターザンではないが、社会と隔絶されたであろう森の中で
ミーメとしか接点のない暮らしをしてきたジークフリートが
ギービヒ家を訪ね、グンターやハーゲンと立派に接して、
その成長は驚くべきもので、「ジークフリート」において
粗暴な少年だったのが、ここでは真の英雄なのである。
第3場では冷静な判断のできないブリュンヒルデがおり、
第2幕では、裏切りへの怒りと復讐心で錯乱していくが、
ワルキューレとしての地位を失って、その迷いや過ちが
いかにも人間であることの証を表しているのである。
ブリュンヒルデの心の動きが反映される濃密な音楽は、
感動的なのであり、序幕と第1幕で実に長いのだけど、
そこは一気に聞かされてしまう。グンターの姿になった
ジークフリートの登場とブリュンヒルデの落胆であり、
その心理的な効果で、この第1幕の後半は最高だ。

OPUS ARTE OA CD9000B D

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月31日 (月)

バイロイト音楽祭2008

バイロイト音楽祭2008の「ニーベルングの指環」より
楽劇「ジークフリート」から第3幕を聞いている。
指揮は、クリスティアン・ティーレマンである。
2008年7,8月にバイロイト祝祭劇場で収録されている。
ウォータンの制止を振り切り、炎の取り巻く岩山へ
森を抜けると指環の物語も一気に後半へと進むが、
ティーレマンの指揮はやはり重厚で、実に骨太だ。
ブリュンヒルデと出会う第3場はひたすら感動的で
この日の最終幕ではあるのだけど、バイロイトでは
一日おいて、翌々日に上演される「神々の黄昏」への
通過点であり、そうした空気はここにも存在している。
「指環」の四作品を連続上演するバイロイトならでは、
というのを思うが、2011年のウィーンでの録音では、
「ジークフリート」の第3幕が異常な感動なのであり、
信じられないような極みに達していたが、その辺は
上演のスタイルによっての違いを感じさせられた。
このまま続けて聞くには、盛り上げすぎない方が、
いいかも…というのは、これから「神々の黄昏」では
すべては悲劇に彩られ、終焉を迎えるのである。

OPUS ARTE OA CD9000B D

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月30日 (日)

バイロイト音楽祭2008

バイロイト音楽祭2008の「ニーベルングの指環」より
楽劇「ジークフリート」から第2幕を聞いている。
指揮は、クリスティアン・ティーレマンである。
2008年7,8月にバイロイト祝祭劇場で収録されている。
アルベリヒが要所で繰り返しちょっとだけ出てくるが、
指環の暗黒面を一人で背負っている感じで重要である。
ウォータンと睨みあっている場面の不気味さは格別で
それが済んだ後のジークフリートの登場の爽やかさ。
ステファン・グールドのジークフリートは、ここまでは
乱暴な少年というよりは、はじめから青年なのだけど
しかし声に慣れているので、聞いていても落ち着く。
ゲルハルト・ジーゲルもいかにもミーメで楽しすぎる。
やはりこの「ジークフリート」の第2幕は最高だ!

OPUS ARTE OA CD9000B D

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月29日 (土)

バイロイト音楽祭2008

バイロイト音楽祭2008の「ニーベルングの指環」より
楽劇「ジークフリート」から第1幕を聞いている。
指揮は、クリスティアン・ティーレマンである。
2008年7,8月にバイロイト祝祭劇場で収録されている。
やはり「ジークフリート」が一番好きで、実に気持ちいい。
森の中でのジークフリートの冒険心あふれる雰囲気に
最初からなぜか強く惹かれるものがあったのだが、
緻密な作曲だけど、表面的には単調な印象もあり、
しかしそれが、あるところで細かに聞こえはじめると
もうたまらなく面白くて、夢中で聞き続けるようになる。
ミーメが軽薄な悪巧みを繰り返して、そこはユーモア、
さすらい人ウォータンと問答する第2場は、これまでの
復習も含めて、お気に入りの場面だ。ティーレマンは、
ワーグナーの音楽への深い理解は圧倒的であり、
しかし主導動機を分析的に聞かせるのではなくて、
物語を力強い推進力でいきいきと進めていくので、
聞いているこちらも胸が熱くなって、喜びに包まれる。

OPUS ARTE OA CD9000B D

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月28日 (金)

バイロイト音楽祭2008

バイロイト音楽祭2008の「ニーベルングの指環」より
楽劇「ワルキューレ」から第3幕を聞いている。
指揮は、クリスティアン・ティーレマンである。
2008年7,8月にバイロイト祝祭劇場で収録されている。
9人のワルキューレが勇壮に駆け回る岩山の場面は、
まさに心躍って盛り上がるのだが、怒れるウォータンが
再び登場し、これがまたすごい迫力で大興奮である。
こうした展開は、ティーレマンは実に骨太に聞かせて、
豪快とか、単に大音量では済まされない独特な勢い、
追い詰められる緊迫感が圧倒的効果なのである。
全体にティーレマンは演奏時間が長く、速くはないが、
この「ワルキューレ」に限っては、弛みを作らずに
一気に畳み掛けるように聞かせようとする。その中で
ブリュンヒルデが眠りにつき、ウォータンが別れを告げ、
山に炎を掛けさせるところ、第3幕後半の名場面だが、
切々と歌い上げていくところは、やはり感動的である。

OPUS ARTE OA CD9000B D

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月27日 (木)

バイロイト音楽祭2008

バイロイト音楽祭2008の「ニーベルングの指環」より
楽劇「ワルキューレ」から第2幕を聞いている。
指揮は、クリスティアン・ティーレマンである。
2008年7,8月にバイロイト祝祭劇場で収録されている。
この第2幕が好きである。聞けば聞くほどに感動がある。
「後悔」や「諦め」の音楽に支配され、そこに深みがあって、
物語はやはり思うようにはならないのが、面白みである。
前半はウォータンとブリュンヒルデの対話が長く続いて、
アルベルト・ドーメンのウォータンは聞き慣れているので、
私は耳に心地いい。ブリュンヒルデはリンダ・ワトソンだ。
当時も書いたけどエントリク・ヴォトリヒのジークムントが、
疲労と傷付いた体で、そういう役柄ではあるのだが、
第1幕での歌がなんとも痛々しくて、しかしそれが、
第2幕になると実にいいのである。自己犠牲によって
愛するものを救い、その先にジークフリートの誕生がある。
フンディングが迫りくる第5場の緊迫感が素晴らしくて、
そしてウォータンも恐ろしい迫力だし、後半は最高だ。

OPUS ARTE OA CD9000B D

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月26日 (水)

バイロイト音楽祭2008

バイロイト音楽祭2008の「ニーベルングの指環」より
楽劇「ワルキューレ」から第1幕を聞いている。
指揮は、クリスティアン・ティーレマンである。
2008年7,8月にバイロイト祝祭劇場で収録されている。
「指環」前半の山場でたいへんに盛り上がる第1幕だが、
いつも思うのは、バイロイトではあえて渋い音を聞かせて、
派手になり過ぎることを避けているような…そこがよくて、
ティーレマンも落ち着いたテンポ設定で骨太な仕上がり。
3年後のウィーンでの録音は、もっとしなやかな流れで
そこはやはりバイロイトなので、独特な重みが感じられる。
とはいえ、やはり演奏後の大興奮による聴衆の反応は
只事ではなく、その雰囲気が長めに収録されているのも
バイロイト・ファンとしてはうれしい。すべてが歴史だ。

OPUS ARTE OA CD9000B D

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月25日 (火)

バイロイト音楽祭2008

バイロイト音楽祭2008の「ニーベルングの指環」より
楽劇「ラインの黄金」を聞いている。今日はその後半で
第3場と第4場。指揮はクリスティアン・ティーレマン。
2008年7,8月にバイロイト祝祭劇場で収録されている。
ワーグナーの緻密な作曲技法だが、言葉の一つ一つに
音が付けられているようで、つまり主導動機の扱いだが、
ティーレマンの指揮はどの瞬間にも強い集中力で臨んで
深い意図が感じられるような音楽にはとにかく感動する。
このティーレマンの時代の指環は、FMで聞いていたが、
CDになって、音質もよりクリアになっていることもあるが、
改めて、その高い精度の仕上がり、密度に驚かされる。
ティーレマンがバイロイトにデビューして、最初の時期の
「マイスタージンガー」や「パルジファル」では、実に丁寧で
主導動機がじっくりと歌われて、音楽が豊かに語り出し、
こちらものめり込んだのだけど、そのためにテンポが遅く、
演奏時間もことさら長かった。ティーレマンは変わって、
この2008年もすでに十年近く前だけど、緩急が付いて、
速いところでは加速を上げて、より高揚感を出しているし、
自由度が増している。まだまだ序盤だが、あまりの感動で
ワーグナーの楽劇におけるこの陶酔って、病的である。

OPUS ARTE OA CD9000B D

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧