森美術館~建築の日本展
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うちの目の前の土地で、敷地を二区画に分割して
建売住宅の工事をやっているのだが、土地造成中で
一言の詫びもなく、車を門前にぴったり付けて止めるし、
お互い様とはいいながら、正直なところ非常に迷惑で
この先、建築工事がはじまって、新年一月まで続くから、
早くもストレスが溜まっているのだけど、驚いたのが、
昨日の午前中、擁壁のコンクリートを打って、一日で
今朝から型枠をすべて外してしまった。ありえない!
ここの型枠大工、年配の職人が二人で働いているが、
耐圧盤のときも前日の夕方にコンクリートを打って、
翌朝、型枠を外して、早速に鉄筋を並べはじめたし、
無理な工程が組まれているのか?異常なスピード。
十分な養生期間をおかずに工程を進めてしまって、
途中を何も知らずに建売住宅を買って住む人って、
安くても結果的に損をしているのではないだろうか。
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3月31日、ザハ・ハディドが亡くなった。65歳。
「マイアミの病院で心臓発作のため死去」
このニュースには驚かされた。こうなってみると
いろいろな意味で、新国立競技場の設計が
白紙撤回されていて、よかったのかもしれない。
正直な話、コンペ案が最初に発表されたとき
このCGは衝撃的だった。その衝撃のままに
この通りに完成していれば、世界に誇れる…
最先端の建築が実現されたのかもしれない。
しかしその後、変更が重ねられ、跡形もない
みっともない案に塗り替えられてしまったので
それでは納得できないし、価値も失われた。
計画の変更を説明する場にザハ・ハディドが
姿を現したことがないし、修正案にどれだけ
関わっていたのか知らないが、全くの別案だ。
我々が学生だったときにポロ・アンド・ムサヴィの
横浜港の大桟橋客船ターミナルが同じように
建設不能と予算オーバーで頓挫していたのだが、
西洋建築史の吉田鋼市先生が授業の中で
(当時は横浜国立大学助教授)、「赤字になっても
ニュースになって、観光客がどっと来るのだから
巨大な経済効果を生み出して、建築というものは、
何が何でも作らなければいけない…」とおっしゃって、
それはおそらく…ヨーロッパの大聖堂の建設など
そのときは無謀な行いと思われても乗り越えることで
人類にとっては偉大な成果が得られることもある…
そんな話題からの脱線だったのではと思うのだが、
その後に大桟橋客船ターミナルは、ワールドカップの
開催に合わせて、無理やりに(建設費の追加予算が、
当時の横浜市議会で大問題になった)実現されて、
しかし現在も横浜の人気観光スポットになっているし、
ドラマやCMでもよく撮影に使われて有名なのである。
時間が経って、いまさら建設費の高騰に文句をいう人も
いないわけで、横浜を代表する名建築のひとつなのだ。
あとこれも学生だった頃の話だが、ザハ・ハディド、
それに有名なのがダニエル・リベスキンドだが、
ペーパー・アーキテクトとして、実現性のない建築、
建設不能な空想の建築ばかりを考えている…
というイメージがあったので、その後、いくつも
プロジェクトは実現しているのだけど、違和感もあり、
東京では潰れたというと…それだけの飛躍した
アイデアだったのかな?とは思ってしまった。
でも経済が許せば、技術的には実現したと思うし、
東日本大震災、原発事故以降の自粛ムードの中で
時代に即さない建築としては、不運でもあったと思う。
おまけ
ふと思い出したのが、事務所での雑談で
石井和紘さんが、大桟橋客船ターミナルのことを
「あれはゴルフ場だよ」といっておられた。上手い!
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「鉄筋コンクリート造」の建物のことを
よく一般の人は「鉄筋の建物」というが、
ちょっとそれは、私は抵抗を感じる。
「鉄筋コンクリート造」のことを「RC造」といい
それは「Reinforced Concrete」の略である。
日本語に直すと「補強されたコンクリート」。
つまり「鉄筋で補強されている」ということである。
コンクリートの弱点である「引張りに弱い」性質を
逆に「引張りに強い」鉄筋が補うという
コンクリートと鉄筋のよい点を組み合わせた構造。
その「鉄筋」とは、断面の直径が10mmとか13mmとか
16、19、22、25、…、よく見かけるのはこの辺か?
特別に太いのでは41mmとか51mmもあるそうだけど
そうした鉄筋を用いて、「鉄筋の建物」というと
虫カゴのようなものを連想してしまう。
鉄筋で組み上げた箱なんて、柔で…ぐらぐら揺れて、
もし火事に見舞われたら、あっという間にぐにゃぐにゃだ。
「鉄筋コンクリート造」を省略して「鉄筋」というのはおかしい。
それが…先日放送されたNHKの番組の中で
「地震による液状化現象」を特集した番組だが、
津波の際に避難場所としても重要となる
鉄筋コンクリート造のビルのことを「鉄筋ビル」と繰り返し、
出演していた役所の担当者も「鉄筋ビル」と表現して…
これはおかしいのではないか?私は気持ち悪い。
「鉄筋コンクリート造」は「鉄筋コンクリート造」である。
長くていいにくいのかもしれないけれど、
建築の関係者は、その場合に「RC」という。
「鉄筋」と表現する人は、建築の人間にはいない。
少なくともNHKは、正確な表現をした方がいいのでは?
専門家の監修なしに表面をなぞるだけの取材で番組を放送するのは、
テレビというのは影響力が大きいだけに危険である。
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上野界隈の下町地区で歴史と風情を感じる建物。
外壁は煉瓦風のタイル張りで下地はモルタル塗り?
屋根は瓦で…造りからすると木造なのだろう。
古びた色合いと控えめな装飾が味わいであり、
以前から好きで…前を通っては気にしていたのだが、
それが3月11日の地震で大きな被害を受けたようなのである。
震災直後から屋根にブルーシートをかぶせたままで
瓦が動いて…割れたり、落ちたりしたのではないかと。
戦後まもなくに造られたとか…昭和30年前後の建物とか…
詳しいことはわからず、時代を特定するような情報はないが、
このように瓦屋根が打撃を受けるとは相当に揺れたはず。
東京は「震度5強」として、しかし周囲の建物は、
外見上では全く被害はなく、特に最近の建物は無傷であり、
残されている古い建物だけが被害を受けている。
耐震強度が十分に確保されていないのである。
震度5の地震でこの被害だと震度7では倒壊の恐れあり。
こうした昭和初期の趣を今に伝える建物は
ぜひ今後も守っていきたいところだが不安だ。
巨大地震に備えて、耐震補強を考えてほしい。
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今日は両親と先祖の墓参りに鎌倉の墓地に出掛けて
少し足を延ばして、葉山の山口蓬春記念館に行ってきた。
神奈川県立近代美術館葉山の駐車場に車を入れて、
少しだけ海岸に立ち寄ってみた。すぐに海である。
暑かったけど、きれいな空で…この秋はじめての富士山。
今日から9月で海岸では海の家が解体されていた。
こちらも夏の終わりを告げているのだけど…
それにしても暑い。汗が止まらない。
山口蓬春記念館。吉田五十八の設計。施工は水澤工務店。
何度来ても素晴らしい。感動的である。増築されたアトリエ。
二階に上がって、旧アトリエ。心休まる和室である。
二階の廊下。ここが好き。近代数寄屋の傑作!
廊下の突き当たりで振り返ると…正面に海が見えて、
吉田五十八も見た風景がここにあり、ますます感動。
10月11日(月)まで平成22年度の秋季展
山口蓬春と吉田五十八-日本画家と建築家のコラボレーション-
が行われており、一階の茶の間と桔梗の間が特別公開されている。
会期中にもう一度ぐらいお訪ねしたい気分である。
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